梔子ユメの最後の冒険 〜チョロアホガールとポンコツ詐欺師の復讐劇〜 作:外柴葡萄
結論から言えば、回線の海原から都市伝説のように唐突に現れたそのおかしな女が、マコトが求める水準を満たす情報処理能力と工学的知見を持っていた事は確かだったと言える。
明星ヒマリと名乗ったその女は、マコトの依頼の要諦を理解しているのかもよく分からない独特の言い回しでその素性を煙に巻きつつも、遠隔地にいながらにしてあっという間に列車砲の基本機能部の解析を終えてしまった。
マコトを指示して各部位の動作確認にあれこれ走り回らせた末にヒマリが下した暫定的な結論は、該当兵器『列車砲シェマタ』は少なくとも単なる列車搭載の砲台としてならほぼ間違いなく機能が可能な状態にある、というものであった。
いささか冗長に過ぎる修辞と専門用語と独自言語の
とはいえその手際の良さが期待以上である点を除けば、ヒマリの解析結果とその結論はマコトの予想を裏切るようなものではない。やはり問題は例の動力室の
等と考えているマコトを他所に件の怪人物はその機能美と発想の特異性にいたく感銘を受けたらしく、さっきからしきりに列車砲への賛辞を奏してはなんとかマコトからその開発者についての情報を引き出そうと頑張っている。
『嗚呼いえ全く素晴らしい作品だと言わないわけには参りませんね?
所謂列車砲といいますと従来では最大射程が精々40km程度のものが想定されますが、その口径や予想出力から概算するならこちらの作品の持つ性能は優にその10倍を超えると考えられます。10倍ですよ10倍。
かねてよりその運用コストの高さと航空爆撃機やミサイルといった競合兵器の発明によって無用の長物と見做す向きの強かった旧兵器ではありますが、まさかその短所を更なる巨大化という手法で長所に変えようとは凡百の徒に思いつく事ではありません。
あ、マコトさん。
そのコードはそちらのソケットではなくもう一つ奥の。
はい、そこです。
ええ全く実にユニークな作品です。
私の予想ですとマコトさんが仰るこのブラックボックスには先程申し上げた全体の統合指令機能に加えて電子戦関連の装備が搭載されているのではないかと思うのですが、いかがでしょう?
加えてこの主砲性能から考えるなら射出される砲弾の方にも相当特殊な仕様が練り込まれている公算が高いですね。
こちらの解析が済みましたら是非とも一度周囲の弾薬庫等の配備品も捜索したいのですがお時間大丈夫ですか?
嗚呼でもそろそろ日も落ちそうですし、なんでしたらそちらの調査はまた明後日に改めてという形でも私の方は一向に構いませんよ?砂漠の夜は危険だと言いますし。 』
暇なのだろうか。
『どうでも良いが、お前よく同時にそれだけ作業しながら色々書いて送ってこられるな。実は腕が四本くらいあるのではないか?』
『まあ。
ウフフ、それは大変興味深いアイデアですね?
確かに四本と言わずとももう一本くらい腕を増やした方が色々作業能率は上がりそうです。
次のミレニアムプライスの出品用にそういう外付けデバイスの開発をしてみるのも面白いかもしれません。
ところで私の書き込みについて申し上げるなら、腕ではなく音声入力を採用しております。最近開発した清書ソフトのテストを兼ねておりまして。
何かお見苦しい点に気づかれましたならどうぞ遠慮なく御意見下さいね。 』
『通りで品のない言葉遣いだな』
最初の内こそいちいちこの減らず口に付き合っていたものの、マコトの方でも次第にこの女が相手をすればするだけ調子付く質であることを理解してきていた。
これまた余り知られていない事実だが、案外マコトは相手に合わせて対応を使い分けるタイプの人種である。放っておいても勝手に喋りまくる輩に無駄な駆け引きを挑む必要性も無いと判断したマコトは、普段の彼女を知る人間からすれば異様なほど無口に作業に没頭しているように見える。
しかし実のところ、マコトの頭の中はさっきからずっとフル稼働中である。
手中の人的リソースの薄さを考えても、列車砲の調査に外部の助けが必要となるのは最初から分かっていた事態ではあった。
だがそうは言っても、成り行きとはいえこんな素性も分からぬ得体のしれない女の手を借りる事になるのは少しばかり想定外である。
ヴェリタスの代表だとか名乗っていたが、音に聞こえたゲヘナ学園情報部所属の羽沼マコトがまるで知らない団体所属というのは却ってその異常性を強調しているようなものだ。ざっと調べてみたところミレニアムの正式認可された部活動一覧にも、ゲヘナ情報部の極秘データベースにも、関連しそうな団体は見つけられなかった。到底まともな組織ではあるまい。
本音をいえば、マコトとしては列車砲の分析自体は是非もなく進めたい一方で、信用出来ざる人物にその情報を握られるのは全く全然好ましくない。
ミレニアムのエンジニア部といえば変人集団としてももちろん有名だが、職人気質のプロフェッショナルとしてもその筋では名が通っている。彼らには一度契約を結べば喩えセミナーのような上位機関と敵対することになってでも、守秘義務を盾に抵抗できるだけの地位や実績がある。ゲヘナのような巨大な組織を敵に回そうというマコトにしてみれば、この際重要なのは能力よりも先に信用なのだ。
とはいえ件の相手はこちらが調査の話を持ち出すより前に勝手に分析を始めていたように、どうにも情報倫理観に薄い筋金入りの
かくなる上はなんとか素性を割り出して手綱を握っておくためにも、取り敢えずは接触を保っておくべきだとマコトは考えた。その過程で列車砲の解析が進むのは痛し痒しというところだ。
そんなわけで水面下での二人のせめぎ合いの末の妥協点として共同作業は進み、双方の腹の読み合いが進むほどにヒマリの口数は増え、マコトの口数は減っていくのだった。
ヒマリにすれば実に興味深い発見を前にして少しでも情報が欲しいのだが、マコトとしては解析を進めさせながらも極力情報は渡したくない。
そうして表面的にはどうにも一方的に見えるおしゃべりを通じてマコトは
結論としてマコトは多分この女は単に野次馬根性逞しいだけの偶然紛れ込んだ部外者だろうと決めつけた。
自身の素性に関する話題は露骨に避ける割に、列車砲やマコトに対する好奇心はまるで隠す気が伺えない。何処かの勢力の息がかかっているにしては余りにも素人臭い粉のかけ方だ。プロなら擬態するにしてももう少し建前を気にするものだし、敵が仮に網を張っていたのだとしてマコトが何の縁もないエンジニア部を頼る事など予測できるものだろうか。
素性を明かさないのは単にハッカーとしての習性か、はたまた自意識が少しばかり過剰に育っているだけだろう。
となれば問題は如何にして口止めをするかだ。
昨晩ユメに語ったように、マコトが考えるところミレニアム生の
マコトが忙しなく策謀を巡らせる内にも、淀みなくおしゃべりに興じながら驚異的な手際で解析を進めていたヒマリはついにブラックボックスの中身の解析に入る。それから程なくして、それまで止むことなく続いていたヒマリの
『……マコトさん、これは──』
梔子ユメがまるで古い映画の冒頭のような地響きを伴って登場したのはまさにそんな瞬間であった。
「うっひぃあああああああああああああああああああああああああああああぅぅっ!!!!!」
もはや漫画の一コマである。
『生徒会の谷』の、列車砲が駐屯する一角から少しばかり離れた岩壁に空いた大きな洞から、もう一息もすれば解体寸前というボッロボロのトロッコにしがみつくようにしてユメは飛び出してきた。両の眼から滝のような涙を流しながら空中に投げ出されたユメは、そのままの勢いで惚れ惚れするような見事な縦回転を披露しながら正面に広がる砂地へと真っ向頭から突っ込んでいったのだった。
コマ送りのような視界の中でよくよく見るなら、ユメは頭に何やら巨大な宝石の付いたターバンのようなものを巻きつけ、全身には金細工の装飾品や呪具のような怪しげなアイテムをこれでもかと身に纏っているのが分かる。
ところ狭しと満載にされていた荷台がひっくり返って、地平線の端から最後の輝きを放っていた陽の光に照らされて金色に輝く積み荷がばらばらと周囲に撒かれていく。
挙句の果てには空を舞うトロッコの後ろからは、これまた全身金ピカの防具を身に纏った体をガラガラと鳴らしながら引きずられる骸骨の兵隊が数体と、まとわりつくように蠢くコブラやサソリの群れ。
極めつけに轟音を響かせる巨大な丸い岩の塊が卑劣な盗掘者を圧し潰さんとゴロゴロ追走しているのであった。
列車砲の砲塔の先端、騒ぎを聞きつけて顔を出しその光景を特等席から目撃した羽沼マコトが、生涯でも屈指であろう渾身の顔芸を披露した事は敢えて言及するまでもないであろう。
一体何をどうすればそういう事になるのか、マコトにはどう考えても理解できなかったが、ユメの説明を聞いてさらにわけがわからなくなった。
盛大な砂飛沫を撒き散らしながら墜落した後、地面から尻だけを突き出すように生やしていたユメを何とか砂場から掘り起こして介抱し、散らばった財宝を拾い集めて確保してから、とっぷり日も暮れた枯れ谷の底で焚き火を囲んで丸くなり、死地より生還した誉嵩き英雄から輝かしい冒険譚を聞いていたマコトはしばらくしてから完全に理解を放棄した。人生には時に理屈が通じない状況というのに出くわす事があるのだ。
えっとね、マコトちゃんと別れてから地下室で地図を作ってたら変な廊下があってね、崖の先におっきな鳥さんがいたの。それでキレイな羽に触ろうとしたらくーちゃんに見つかって最初はとってもビックリしたんだけどほんとはすっごくいい子だったの。それでお友達になったらくーちゃんが秘密を教えてくれるって崖の下の穴から金ピカの部屋への行き方を教えてくれたんだけど、私が首飾りに触っちゃったから部屋が崩れて気がついたら一本道で骸骨に追いかけられてすっごく怖かったんだよ!
そういうことらしい。
最初、英雄があまりに破茶滅茶なパレードを引き連れて凱旋してきたのでその存在に気づかなかったのだが、ユメのしきりに口にするくーちゃんというのはさっきから彼女の背に隠れてマコトを睨みつけている少女の事らしかった。
少しばかりを目を離していた隙に一体いつの間に産み落としたものか、戻ってきてからのユメはなんとも愛想のないその少女の世話にべったりである。
かび臭い匂いと埃にまみれて薄汚れた形をした少女は、その辺のミイラか何かから剥ぎ取ってきたかのような風化しきった深紅の衣類を身に纏っていた。
基地の食糧庫からマコトが掘り起こしてきた缶詰の塩漬け肉を、逆手に持ったフォークをぶきっちょに使って貪り食ってからこっち、マコトが何を聞いてもだんまりを決め込んでいる。
あんまりにも過剰な情報量の煮凝りに晒され脳みそがオーバーフロー寸前にあるマコトを他所に、口の周りをべとべとにした少女の顔を拭うついでに頭を丸ごとまさぐるように撫で回しているユメはさっきから実に上機嫌である。
もとより垂れ気味の目尻をさらに下げた緩みきった表情をして、相手の少女の無口も気にせずあれこれと話しかけている。
野生の勘か何かで敵味方の判別でもしているのか、マコトには頭一つ撫でさせようとしない少女はユメに対してはどこまでもされるがままだった。
「あーっくーちゃん駄目だよそんな服の裾で手を拭いたら!ほらほらこっちにハンカチあるからこれ使うんだようえへへへへ」
充実感たっぷりのとろけきった顔でイチャコラしている人間達から詳細な経緯を聞き出すのを諦めたマコトは、改めてユメの持ち帰った戦利品達に向き直った。
迷宮の奥に眠っていた宝物庫からユメによって運び出された財宝達は実に多種に富んでいた。
巨大な宝石がふんだんに埋め込まれた金色の装身具。全身に紋々の入った召使いのような姿の石人形。絵文字らしき文様と動物の頭を持つ人間の絵が隙間なく書き連ねられた深緑の板切れ。甲虫のような装飾に抱えられ怪しく輝く深紅の宝石。二本の腕が生えた意匠を持つ円柱。禍々しい装飾を施された熊手のような鉤爪を持つ錫杖。水晶を削り出したチェスの駒のような細工。升目状の装飾入りの金属の箱。巨大な蛇と絡みつかれるようにして戦っている猫の描かれた石版。傷一つ見当たらない漆黒の正六面体。半分以上が白骨化したミイラを半ば癒着するようにして着飾っている黄金の武具装具……。
その両腕と荷台に積める限りに持ち出してきた物品は総量としてはそれほどの数ではないものの、どれもが一目しただけでいかにも長い歳月に熟成された古代文明の残り香が匂い立たってきそうな程の本物の空気を身に纏っている。
発見者の趣味を反映してか、はたまた展示場という性質故なのか、どちらかというと貴金属や宝飾品というよりは儀礼的な装飾品に分類されそうな品も多く含まれているそれらは、それだけに却ってその一つ一つを並べて見てみれば荘厳と言えるだけの瑞々しい質量を伴った固有の威容と存在感を沈黙の内に放ち続けているのだった。
いざこうした品々を目の前にしてしまえば、如何に冷血動物じみた風貌をしているマコトといえども、常より夢想癖のある先輩がこれだけ浮かれまくる気持ちがまんざら分からないわけではない。
ユメの骨董趣味とはまるっきり真逆の嗜好を持つこの爬虫類であっても、くすみあがった青錆色に混じって底に鈍く黄金色の輝きを隠すそれらの品が、単なるガラクタではない事くらいは流石に分かった。
実際にどれほどの値がつくかなど想像もつかないものの、なるほどアビドスのこのどこまでも続くような不毛の地の下には、確かにとんでもない財宝が眠っていたのだ。
マコト達が知る由もない事だが、キヴォトスと呼ばれるこの世界にはこうした古代の遺物に混じってオーパーツと呼ばれる不可思議な品々が、まるでその使い道を知る誰かを持つようにして密やかに今も各地で眠っているのだが、その仔細を詳らかにするのはまた別の機会に譲るべきであろう。
『──ではこちらの回線を迂回すればどうでしょうか。
マコトさん?
もしもし? 』
唐突にマコトのスマホが震え出したかと思えば、しばらく妙に静かにしていると思っていたヒマリが思い出したように話しかけてきていた。
そういえばいたなこんな奴。
『嗚呼やっと繋がりました。
あら?
何やら何時の間にか眼の前にはじめましての方々が。
それになんだか霊験あらたかな趣の品がたくさん並んでおりますね。
マコトさんはもしかして古美術商の方だったのですか?
だとすれば少しばかり話が変わって来るのですが。 』
『なんだお前、えらく大人しかったではないか。さては存外人見知りする質か?』
『ウフフ、マコトさんは冗談がお上手ですね。
この天才病弱美少女の何処をどう見れば人前に出て恥じいる必要があるというのです?
連絡が遅れたのはそう、先程のブラックボックスの分析の前に少しばかりお花摘みに参っていたからです。
けして未知の記述方式を前に混乱して頭を抱えていたわけではありませんよ? 』
『そんなに難しいのかあれは』
『いえですから、確かに浅学にして存じ上げぬ表記まみれであった事を認めるのはやぶさかではありませんが、この私の緋色の脳細胞を駆使すれば早晩解き明かせぬコードなどあろうはずがありません。
カルボナーラも2分できりたんぽにして味噌まで詰める女ですよ私は。
大船に乗ったつもりでお待ち下さい。
ところで今マコトさんの前に並んでいる物品なのですが@#%!にやら遠赤外線映像に$#%な反@%$#%!^%』
突然文章に文字化けが混じり始めたかと思えば、それきりヒマリはふっつりと黙り込んだ。
何度か話しかけてみたものの、しばらく前までチャット越しにあれだけの喧しさを振りまいていた
何だあいつ。
普段のマコトであればもう少し気に留めていたのだろうが、大発見の衝撃と興奮から未だ完全に立ち直っていないマコトは、それきりヒマリについて考えるのを一旦保留にしてしまう。
あの調子では例の箱の解析にはまだしばらくかかりそうだったし、なにより今何をしたところでヒマリの方から接続を断たれてしまえばマコトになす術はないのだ。ヴェリタスとやらの職業倫理を信じるほかないだろう。
「わあ。ありがとうマコトちゃん、お宝整理してくれたんだね」
そうこうしているとユメが近くに寄ってきて話しかけてきた。
あの娘は放っておいていいのか?という意図を込めて無言でマコトが投げた視線を受けてユメが答える。
「いっぱい走って疲れちゃったのかな、くーちゃんもうおねむみたい。あ、みてみてマコトちゃんこれ何だと思う?」
マコトが適当に並べた収奪品の中からユメが何かを摘み上げる。
焚き火の灯りに照らされて燦々と輝くそれは何らかの昆虫を象ったと思しき装飾品のようだ。掌にずっしり収まるそれは本物の虫なら走って逃げたくなる程のサイズ感である。
「カナブンか?でかいな。よく触れるものだ」
「んー?そうかなあ……」
凡そ一般的な女子高生が初手で興味を持つ類の宝物でもない気がするが、なんの拘りがあるのか随分と写実的に作り込まれたその逸品を矯めつ眇めつ検分しだしたユメの隣で、ついついマコトも一緒になって近くにあった目についたものを何の気もなしに手にとってみる。
マコトが手にしたそれは何やら表面にマス目状の仕切りが描き込まれた金属製のちょっとした箱のようなものである。
一列十マスの格子模様が三列並んだ中の何マスかには何やら意味深な絵とも文字ともつかない文様が描かれている。触ってみれば格子模様はわざわざそこだけ浮き上がる様な細工がされており、なんとも意味深だ。
格子模様の脇の空いたスペースや箱の側面は、いかにも曰くありげな格好をした人や動物の図像に彩られている。
そのままひっくり返して裏を見てみると、そこには一面びっしりと例の文字のようなものが書き連ねられていた。
「マコトちゃん、そのゲームが気になるの?」
渋い顔をして謎の文字列を眺めていたマコトの手元を覗き込んだユメが声をかける。
「ゲーム?この箱がか?」
虚を突かれたようにマコトが聴き返す。
不思議そうな顔を向けたままにぷらぷら箱を振ってみると中から何かガサガサ動く音がした。
「うん。それ中に何か入ってるよね。ちょっと借して?」
マコトが素直に差し出した箱を受け取ったユメはそれを裏返すと、ポケットから手帳のようなものを取り出し地面に腹ばいになって、その内容を焚き火に照らしては謎の文字列と照らし合わせ始めた。
「えーっとぉ……せ……せ、ね、と……セネト・ゲーム?っていうんだって、これ」
前から何処か浮き世離れした只人らしからぬものを感じていたとはいえ、突如として披露された先輩のあまりにも意外な特技を目の当たりにしたマコトは、細い筈の目をまん丸に見開き口をあんぐりとさせながら問いかける。
「せ、先輩は……まさか、この文字……古代アビドス語が、読めるのか?」
「? うん。面白いよね、パズルみたいで」
マコトの驚愕に気付く様子もなく、梔子ユメは実にのんびりとした調子で古代文字をもぞもぞ訳しながらあっさり答えたのだった。
なんか色々展開に詰まっている内に気づけば間が空いてしまっていたのだけれど打開策が一昨日急に降ってきたのでなんとか続きが書けそう
一応まだモチベはある、と思う
あとセネトゲームはやってみると思ったより奥が深い
ついに闇の遊戯の幕が上がる。
お願い、死なないで梔子ユメ。あんたが今ここで倒れたら、マコトさんやホシノとの約束はどうなっちゃうの?
駒はまだ残ってる。ここを耐えれば怪物アミメトにだって勝てるんだから!
次回、「エジプト神話にまで手を出したら終わり」 デュエルスタンバイ!