ホシノは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の連邦生徒会長を除かなければならぬと決意した。ホシノには政治がわからぬ。ホシノは、アビドスの一年生である。銃を撃ち、不良と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明ホシノは学校を出発し、野を越え山越え、十里はなれたこのゲヘナの市にやって来た。ホシノには父も、母も無い。女房も無い。十八の、暢気な先輩と二人暮しだ。この先輩は、自治区の住民たちを、近々、治安回復策説明会に招いて、連邦政府への署名を募ろうと頑張っていた。卒業式も間近かなのである。ホシノは、それゆえ、説明会の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。ホシノには竹馬の友があった。羽沼マコトである。今は此のゲヘナの市で、悪魔をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
 〜中略〜
 のんきなホシノも、だんだん不安になって来た。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
「連邦生徒会長様は、学校を潰します。」
「なぜ潰すのだ。」
「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」
「たくさんの学校を潰したのか。」
「はい。」
 聞いて、ホシノは激怒した。「呆れた生徒会長だ。生かして置けぬ。」
 ホシノは、単純な女であった。






 初投稿です。
 梔子ユメがホシノと喧嘩別れした後の最後の三日間を妄想したものです。
 原作ブルーアーカイブのアビドス編3章を前提にしています
 原作が踏み込みだしたら全部崩壊するけど仕方ないね
 サブキャラとして原作でもちょっとだけ登場した羽沼マコトが出てきます。
 あまりに安易に他人を信じる女と、詰めの甘い策謀家のコンビのドタバタ珍道中。

 一応、全体のプロットはざっくり立ててから書き始めたものの、既に少しずつ筋を外れ始めているのでまともにまとまるかは不明。
 この手の創作サイトに投稿するのが初めてなので作法も文化も分かっておりません。不備な点等ありましたらご容赦を。
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