超古代出身最強魔女のダンジョンブレイカー!   作:龍翠

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凪紗の場合

 

 リンネちゃんと一緒にダンジョンに潜り、女神に会う。そんなことを先輩に報告した結果、さすがにギルドマスターに報告した方がいい、ということになった。

 ギルド職員は冒険者としての資格を持ってるから、休みの日にダンジョンを探索することそのものは自由なんだけど……。さすがに、数日休んで深く潜るとなると、はいそうですかと認めるわけにはいかないとのことで。

 それもそうか、と思う。普通ならただの自殺志願にも思えてしまうから。

 

 あとは、そろそろリンネちゃんのことを報告した方がいい、という話でもあるみたい。あまりにも行動が謎すぎるから、一部の人が危険視しているらしい。それそのものは放置していてもいいけど、いずれ討伐依頼が出されるかも、とのことだった。

 その他にもいくつか理由は出されたけど……。やっぱり一番は、先輩の心労のような気もする。ずっと一人で抱え込んでくれていたから。いや本当に、ご迷惑をおかけしました……。

 というわけで。リンネちゃんを連れてギルドマスターの部屋にやってきました。

 

「つまり……なんだ? その子が、噂の魔女だと……?」

 

 高級そうな椅子に座ったギルドマスターは、これまた高級そうなデスクで頭を抱えていた。

 ギルドマスタ―は、五十代ぐらいのちょっとかっこいいおじさんだ。もちろんギルドマスターも冒険者の資格は持っているので、部屋の隅に剣を置いてあったりする。いざという時は戦うために。

 

「以前の救助依頼で、あまりにも魔女に伝わるのが早すぎると思っていた……。魔女に繋がりがある者がギルドにいるだろうとは思っていたが、まさかこのギルドで、しかもまだ入ったばかりの君か……」

「あははー……」

 

 いきなり問題ばかり持ち込んで申し訳ない。いやでも、リンネちゃんのおかげで最近は犠牲者が出ていないし、いいことの方が多いと思う。

 

「迷惑……だった、です?」

「いや……。あなたの行動は善意によるものだし、それに実際に犠牲者が出ていないという実績もある。迷惑などとんでもない」

 

 そう言って、ギルドマスターはふっと笑った。

 

「まあ部下には報告ぐらいしてほしかったがな……」

「何しでかすか分からない人ですし」

「お前いい度胸してるな……」

 

 先輩の呟きにギルドマスターの額に青筋が浮かんだような気がした。

 こほん、と咳払いして、ギルドマスターが続ける。

 

「それで、最深層に向かい、女神とやらに会いに行くと」

「はい」

「理由は?」

「女神が使っている体が、私の妹のものだからです」

 

 これはもう、ほぼ確定情報だ。ギルドマスターは疑わしそうにしていたけど、リンネちゃんをちらと一瞥して、小さくため息をついた。多分、リンネちゃんの、魔女の情報ということで納得してくれたんだと思う。

 それでもギルドマスターは悩んでいたみたいだけど……。すぐに小さく首を振って言った。

 

「それは、相談ではなく、決定事項としての報告だな?」

「えっと……。その……。はい」

 

 とても言い辛くはあるけど、反対されても行くことになると思う。その時は、無断で。リンネちゃんなら、監視員に見られることなくダンジョンに入れてしまうから。

 それをギルドマスターも分かっているのか、それはもう大きなため息をついていたけど、最終的には認めてくれた。

 

「ただし……。こちらからも依頼がある」

「依頼、ですか?」

「ああ……。魔女と接触できている、ということを公表してもらいたい。魔女に対する称賛もあれば、不安に思う者もやはり多い。せめて多少なりともギルドが関わっていると示しておきたい」

「はあ……。分かりました」

 

 討伐依頼の話まで出ていたぐらいだし、ある程度情報は出さないといけないと思う。リンネちゃんにとっては不本意かもしれないけど、リンネちゃんの身を守るためにも必要だ。

 ごめんね、とリンネちゃんに謝ると、不思議そうな顔をされた。

 

「別に……構わない、ですよ。凪沙に……害が少ない、ように」

 

 うん。やっぱりリンネちゃんはとっても良い子だ。

 そんなわけで。リンネちゃんの情報をある程度出すことになった。情報の範囲は私とリンネちゃんに任せてくれるらしい。事前に報告はしてほしい、とのことだから、話す内容はちゃんと報告しようと思う。

 情報発信の場は、信用性のためにギルドアカウントでの配信だ。私は配信なんてやったことがないから少し不安だけど……。できるだけ、調べよう。

 だから、うん。がんばろう。

 




壁|w・)裏でそんなに信用ないのかと落ち込むギルマスさんがいた……かもしれない。
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