スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました   作:鏡銀鉢

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浜辺にはりつけられる

●キャラ振り返り7 有馬真理愛(ありままりあ) 

 本作のヒロイン。

 現代と過去に存在するありとあらゆる情報、映像、事実を任意の場所、モノに写し出せる【念写】の使い手。

 全人類の入浴シーンや秘め事シーン、国家の機密文書などを自由にネットに投稿できてしまうため、影響力という点において人類の頂点に君臨している絶対王者。

 なのだが本人はド天然なのでそのようなことをする気はまったくない。

 いつも無表情無感動で人形のような美しさを持つ絶世の美少女。

 幼い頃から毒親の両親の命令通りに生きてきたので、他人の言いなりになる性格に育ってしまったが、育雄のおかげで今は自分で判断して動けるようになった。

 そして自ら天然を炸裂させて育雄を困らせるポンコツ少女でもある。

 育雄のエッチな妄想を念写したのが桐葉と育雄のなれそめなので、実は本作ストーリーのかなりの立役者だったりする。

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 しばらくして。

 

 海では美少女たちが楽し気にたわむれる中、砂浜はまるで処刑場のようなありさまだった。

 

 美稲の作り出した砂の十字架には、四肢を拘束された詩冴が捕まっている。

 

 目は死んだ魚のようで、力無く垂れ下がった手足には生気が感じられない。

 

 これが、いわゆる磔刑(たっけい)というやつだろうか?

 

 詩冴は、まるで村を救うために一揆を始めたら村人たちに裏切られ全ての罪を着せられた英雄のような声を漏らした。

 

「ぐっ……沖縄の地にまで来て、なんでこんなめに……」

「茉美の服と下着を盗んで茉美の無修正おっぱい動画を消さなかったからじゃないか?」

「ふっ、今日撮影した動画と画像は強制的に消される前にハニーちゃんへのデバイスにコピーを送信したからシサエの勝利っすね」

「あんなもんとっくに消したわ」

「なじぇぇ!?」

 

 詩冴は大粒の涙を流しながら嘆く詩冴に、俺はため息をついた。

 

「茉美に悪いだろ? 彼氏でもない男が自分の下着姿と生乳動画を持っているとか自殺もんだぞ? 俺は文明人だから合意の無いエロはしないんだよ」

「うぐぅ、シサエの一生分の幸運のうち一割を使ったであろうエロハプがぁ~、ハニーちゃんは償いにシサエを下ろすべきっす」

「いやでも茉美がまだ」

「シサエはお肌に色素のないアルビノなんすから、そろそろ日焼け止めクリームを塗り直さないと皮膚病になっちゃうっす!」

「え、まじで!?」

 

 俺は慌てて詩冴をテレポートで砂浜に下ろすと、彼女はパラソルの下に全力ダッシュした。

 

「ふぃー、お肌が九死に一生っす。ハニーちゃん、日焼け止め塗って欲しいっす」

 

 敷物の上でマグロのように寝転がりながら、詩冴はしまりのない声で頼んできた。

 

 俺は、彼女から日焼け止めクリームのチューブを受け取ると、手に少量出した。

 

 その間に、詩冴は上半身を起こして、もう一本のチューブから押し出したクリームを腕に塗っていた。

 

「ハニーちゃんは背中と脚に塗って欲しいっす」

「わかった」

 

 詩冴が背中を向けてくると、俺はなんとなしに彼女の背中に触れた。

 

 すると、その触り心地に手が止まった。

 

 ――詩冴って、本当にきれいな肌しているんだな。

 

 色素の無いアルビノ特有の白い肌は、ホクロもシミもソバカスもない。まるでマンガのキャラクターのように、白一色の皮膚だった。

 

 黒いメラニン色素は、皮膚を紫外線から守るためのものだ。

 

 だから、色素の無いアルビノの人は、他の人よりも紫外線に弱く、皮膚病のリスクも高いというのは、ネットで聞いたことがある。

 

 生まれたときから紫外線対策をしてきたであろう詩冴の肌は、やわらかくてすべすべで、まるで赤ちゃんのほっぺにさわっているようだった。

 

 ――桐葉の肌と、どっちがきもちぃかな。

 

 許されるなら、ずっと触っていたくなるようなもち肌に、俺が図らずもドキドキしていると、詩冴が、肩越しに振り向いてきた。

 

「どうしたっすかハニーちゃん? 早く塗って欲しいっす」

「わ、悪い」

 

 慌てて彼女の背中にクリームを塗り延ばした。

 

 クリームは想像以上によく延びるので、最初に押し出した分だけで十分足りた。

 

 俺が背中に塗り終わると、詩冴は俺と向かい合って、長い足を差し出した。

 

「じゃあ脚も頼むっす。詩冴はえっちな場所に塗るからあまり見ちゃだめっす。有料っす」

 

 口調はふざけているものの、目がちょっと本気だ。

 

 実際、詩冴は腰、ショーツの中、脚の付け根など、きわどい部分にクリームを塗っている。

 

 特に、ショーツの中に指を入れたときは、思わず邪心がうずいてしまった。

 

 ――ぐっ、詩冴に欲情するなんて、俺は淫獣か。

 

「おやぁん、ハニーちゃん、詩冴の脚をなでまわしてコーフンしちゃったっすか?」

 

 あやしげな半目と猫口で人の腹を探って来る。

 

「し、仕方ないだろ。お前だって見た目だけは美少女なんだから、見た目だけは」

「もうハニーちゃんてば正直者なんすから。そんなに褒めても結婚しかしてあげないっすよ♪」

「チョロインか!」

 

 いつものように空手チョップポーズを取ろうと手を上げるも、俺は詩冴の足をつかんでいる。

 

 詩冴に足を上げさせる形になり、詩冴はころりとうしろに転がった。

 

「ッッ!?」

 

 必然、詩冴は大きく足を開いたまま、お尻と股間を俺に突き上げる体勢になってしまう。

 詩冴の表情が、明らかに今までとは違う色を帯びる。

 

「ぁぅ……」

 

 まるで、乙女のように唇を硬くして恥じらう詩冴。普段とのギャップも相まって、べらぼうに可愛い。

 

 お尻と、股間と、下乳と、赤面が一直線に並んだ女体惑星直列に、俺の邪心が隆起してしまう。

 

 額に汗をかき、原始的な本能に理性が負けそうになる。

 

 それで理解した。

 やっぱり、詩冴も桐葉と同じ女の子なんだと。

 

「あの、詩冴……」

「ヒーリングキィィック!」

「ほぎゅばぁああああああ!」

 

 右わき腹に9999のダメージがクリーンヒットして俺は砂浜を転がった。

 

 一瞬、アバラが折れたような感覚があったけど流石はヒーリングキック。痛みはあれどケガはない。

 

「見損なったわよ育雄! 最近はちょっと見直していたのにおっぱいが大きければ誰でもいいのね! よりにもよって詩冴に手を出すなんて!」

「それは詩冴に失礼だろう」

「大丈夫、詩冴? 汚されていない?」

「あ、シサエは大丈夫っす。ユニコーンライダーっす」

 

 ――ユニコーンはお前を乗せるのかな?

 

 俺は俺で失礼なことを考えながら起き上がった。

 

「詩冴に頼まれて日焼け止めクリームを塗っていただけだよ」

「え~、ほんと?」

 

 理不尽な暴力を受けたわき腹を抑える俺に、茉美は疑念に満ちた眼差しを向けてくる。

 

「本当っすよ。ていうかハニーちゃんにそんな度胸があったらキリハちゃんはとっくにバイコーンライダーっす」

「ん、まぁそれもそうね。信じてあげる。桐葉に感謝しなさい」

「感謝なら常にしているぞ」

「ボクもいつも感謝しているよ」

 

 顔を上げると、桐葉たちがぞろぞろと海から上がってきた。

 水着美少女たちの接近は、なかなかに壮観だった。

 

「ほら、詩冴とハニーも一緒に海で遊ぼ」

 

 桐葉が笑顔で伸ばしてきた手をつかんで、俺は立ち上がった。

 

 詩冴は、真理愛に起こしてもらっていた。

 

 嫁の優しさに心がなごやかになる。

 

「おっとその前に、なんだかうやむやになっちゃいましたがハニーちゃん、結局誰の水着が一番なのか男子目線の感想を聞いていないっすよ!」

「お前はめげないな……」

「シサエはめげないっす!」

「めげろ。血の底までめげろ」

 

 言いながら、俺はみんなの水着を眺めまわした。

 

 同じダイナマイトボディでも、露出度が高くてセクシーな桐葉、布地が多く上品なワンピースタイプの美稲、ビキニタイプだけど胸の大きさを隠せるチューブトップブラの舞恋。

 

 同じ巨乳だけどビキニの詩冴、スポーツタイプの茉美、ワンピースとビキニの中間でオシャレなモノキニの真理愛。

 

 そして、フリルのついたひたすら愛らしいピンクのワンピースタイプの水着を着た麻弥。

 

 俺の視線を受けると、七人とも、急に期待と緊張がないまぜになった笑顔で、急におとなしくなる。

 

 茉美でさえ、頬を赤らめて口をつぐみ、ジッと俺の顔色をうかがってくる。

 

 一番ドキドキしたのはもちろん未来の嫁である桐葉と真理愛だ。

 

 けど俺の視線が桐葉に向いた瞬間、詩冴が張り手を突き出してきた。

 

「うぉっと! ここで恋人を選ぶのは禁止っすよ! 身内のひいき目は禁止っす!」

 

 途端に、舞恋、美稲、茉美の肩が跳ね上がった。

 麻弥は砂浜のカニをなでて遊んでいた。

 

「カニさんはじゃんけんが弱くてかわいそうなのです」

 

 ――魚もパーしか出せないぞ。

 

「麻弥かな」

「カァーーッ! ひよったっすねハニーちゃん! シサエはハニーちゃんにガッカリっすよ!」

 

 眉間にいっぱいしわを寄せながら額を抑える。

 一方で、舞恋と美稲は納得顔だった。

 

「まぁ麻弥さんなら仕方ないよね」

「麻弥が一番かわいいもんね」

「育雄……あんたちっちゃいのもイケるのね……」

 

 茉美はゴミを見る目だった。失礼な。

 麻弥はぺたんこなお胸を突き出し、無表情のまま、むふーと得意げに鼻息を漏らした。

 

「麻弥の優勝なのです」

 

 マヂでこの子に貢ぎたい。

 

 麻弥を眺めていると、俺の中の邪心がみるみるしぼんでいくから助かる。

 

 こうして、俺らはプライベートビーチ同然の海で、楽しい時間を過ごした。

 

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