スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました   作:鏡銀鉢

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バイバイスクール

名前のまとめ

奥井育雄(おくいいくお)  内峰美稲(ないみねみいな) 

恋舞舞恋(こいまいまいこ) 枝幸詩冴(えさししさえ)

針霧桐葉(はりきりきりは) 有馬真理愛(ありままりあ)

山見麻弥(やまみまや)   龍崎早百合(りゅうさきさゆり)

(リューサキサユリで「う」を「ー」にすると回文になります)

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 ゴールデンウィーク二日目午前。

 

 俺らはみんなで、美稲の引っ越し作業を手伝った。

 

 あれから早百合部長に頼んで、俺のような監視対象でなくとも、人材保護の観点から、官舎に住めるようになった。

 

 美稲の部屋は、俺と桐葉の部屋のすぐ隣だ。

 

 これで、もう悪い虫がつくこともないだろう。

 

 ちなみに、坂東は駆けつけた警察官たちが呼んだ救急車で、病院へと連行された。

 

 回復系能力者は全員ゴールデンウィークで休暇中ということもあり、坂東は普通の治療を受けたが、下半身は再起不能らしい。

 

 本人はゴールデンウィークが明けたら回復系能力者を呼ぶよう叫んでいるが、それは無理だろう。

 

 回復系能力者たちは全員、一年先まで予約でいっぱい。

 

 しかも、余命が迫っている人が優先だ。

 

 命に別条がない犯罪者に順番が回ることはないだろう。

 

 その上、犯罪の内容が内容だ。

 

 

 ゴールデンウィーク三日目の夜。

 

 俺が毎日病院へ送り迎えしている、とある回復系能力者に坂東のことを話すと、

 

「奥井のバカ! なんでキチンとトドメを刺さなかったのよ! あたしがその場にいたら生かしておかなかったのに!」

 

 と、たいそうご立腹だった。その一方で、

 

「けど、女の子を守ったのは偉かったわよ。いいこいいこしてあげるわ」

 

 と、俺の頭を抱いて、頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でまわしてきた。

 

 

 そしてゴールデンウィーク最終日。

 

 すでに犯罪者として、日本中にニュースが流れた坂東を倒した正義のヒーローとして、俺は積極的に取材を受けた。

 

 坂東の報道だけでは、能力者は危険という誤った印象を世間に与えてしまう。

 

 だから、能力者の俺が能力で悪を倒したと強調してもらい、能力者の名誉回復に努めた。

 

 坂東は、少年刑務所からはしばらく出てこれないらしいけど、仮に出所しても、返り咲くことは難しいだろう。

 未成年だからと実名報道はされなくても、ネット上にはうちの学園の生徒が流したであろう情報が拡散され尽くしている。

 

 

 ゴールデンウィークが開けた5月7日月曜日の朝。

 

 俺らは、早百合部長からとあるメッセージを受け取ってから、登校した。

 

『奥井君!』

 

 教室に入るなり、ニュースを見たであろうクラスメイト達は、今まで以上に俺に媚びを売ってきた。

 

「いやぁ~、お前ほんと凄いよなぁ、あの坂東を倒しちまうなんて」

「坂東の野郎もいい気味だよな。調子に乗っていた罰だなこれも」

「坂東にはみんな迷惑していたからな」

「奥井くんはあたしたちの誇りだよ!」

「奥井君、連絡先交換して!」

「これから三年間、同じ学校で過ごすスクールメイトなんだから、いいよね?」

 

 この前の美稲の話がまるで響いていないなぁ、と俺が思っていると、桐葉が気だるい声で言った。

 

「あー、そのことなんだけど、ボクら転校するから、キミらとの学校生活は今日までなんだよね」

 

『えぇっ!?』

 

 クラスメイトたちの顔が、驚愕に固まった。

 

 早百合部長からのメッセージを思い出しながら、俺もため息をつきながら説明した。

 

「政府が、廃校になった学園を買い上げて、異能者だけの学園を用意してくれたんだ」

 

「で、でも、学校が変わってもオレらとの友情は変わらないだろ!?」

「転校したらそれきりなんて寂しいこと言わないでよ!」

 

 俺と桐葉の背後から、美稲がにゅっと顔を出した。

 

「そのセリフを言えるのは、今までに一度でも奥井君と仲良くしたことのある人だけだよ」

 

 クラスメイトたちは、絶望して、力無くうしろに下がった。

 

 その様子に、俺と桐葉と美稲は、顔を見合わせて笑った。

 

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