スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました   作:鏡銀鉢

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朝エロシーンで再開です。

●雑あらすじ

 100人に1人の割合で超能力者が生まれる2040年の日本。

 総理のしくじりで財政破綻した日本は経済再生のために超能力者を招集。

 そんな中、ボッチの主人公が実はテレポーターであることが判明。

 主人公は海底資源をテレポートして日本のエネルギー問題を解決してヒーローになりながら美少女超能力者と交友を深めてリア充街道まっしぐら。

 主人公を目の敵にしていた坂東亮悟もテレポートで返り討ちにしてしまう。

 そして超能力者専用の高校が創設され、主人公は底辺高校を捨ててヒロインたちと一緒に転校する。

 クラス分けの定期テストも乗り越え、みんなで同じクラスになり、主人公たちは一週間後の夏休みを楽しみに待つのだった。

 

●登場人物紹介

・奥井育雄(おくいいくお)主人公 諸事情で周囲からはハニーと呼ばれている。 テレポーター(白井黒子と違って壁の中にはテレポートできない)

・針霧桐葉(はりきりきりは) ハチの能力をハチ以上に再現できる。(小町小吉と違って体そのものを変えているわけではなく、体の表面にハチ装備を作っている)

・内峰美稲(ないみねみいな) 物質を分解再構築できる。(ハガレンと違い鉄から金、草からパンなど、原子そのものが違うモノは作れない)

 

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「ハニー、もう朝だよ。おーきーてー」

 

 甘い声に意識を呼び起されて、まぶたの裏を認識した。

 

 まぶた越しに感じる淡い光と、肌で感じる人の気配。

 

「ほらほらぁ、朝ごはんの準備できているんだから、早く起きなきゃ」

 

 するりと、ベッドの中に体温が滑り込んでくる。

 

 腹、胸板に、なかなかの重量がのしかかってきた。

 

 あたたかい、それに、やわらかい。

 

 特に、胸板に押し付けられるどっしりとした重量感は、思わず下半身が熱を帯びるほどだった。

 

 ――待て、なんで重量感で下半身が熱くなるんだ?

 

 妖精のような囁きが、そっと耳に触れた。

 

「おきないと えっち しちゃうよ」

「!?」

 

 一撃で覚醒した俺が開眼すると、真正の美少女が妖艶に笑っていた。

 

 桜色のくちびるを淫らな形に開く美少女の髪は金色に近い亜麻色で、俺の顔を映す大きな瞳はハチミツ色に輝いている。

 

 ヘアセットもアクセサリーもメイクもなく、見ればエプロン姿で、それでもなお、絶世の美貌を誇る彼女は、まさに真正の美少女と言うに相応しいだろう。

 

 針霧桐葉(はりきりきりは)。

 俺の同居人で、昨日、ファーストキスを捧げてくれた、俺の恋人だ。

 

 蜂の能力を蜂以上に発現できる超能力、【ホーネット】の使い手で、ハチミツやローヤルゼリー、プロポリスを使った料理は絶品だ。

 

「ふぉうあっ! 桐葉!? なんで、つかベッド! おっぱい!」

 

 メロンすら小ぶりに見える桐葉の豊乳が俺の胸板で押し潰れて、理性が砕けそうな程きもちぃ。

 桐葉の白い手で俺のわき腹から肩口を撫でまわして、性道徳が乱れそうなぐらい興奮する。

 桐葉の物理的に甘い吐息と声が耳の奥をくすぐり、Y染色体由来の欲求が身体の主導権を握るぐらい脳がトロける。

 

「なんでって、彼氏のモーニングスキンシップは彼女の特権だよね」

「モーニングコォオオオオル!」

 

 もう脳味噌は快楽物質漬けで判断力がごりごり削られていく。

 

 桐葉は全体重を豊乳にかけながら身をよじり、両脚を俺の足に絡めてくる。

 

「のわぁああああ! だめだめだめ! 朝は! 朝は駄目! 朝の男はIQがチンパンジー並だから! 下半身に主導権があるから! 逃げて、すぐ逃げて! 俺が桐葉を襲う前にぃ!」

「つまり今がチャンスってことだね? 天地人はボクの手に!」

「俺の邪悪龍をふとももの下敷きにするなぁ! ぼ、暴発するぅううううううう!」

 

 頭を回して目に飛び込んでくる赤い【REC】マークと、その下にいる人物に、俺の脳内ドラムがリズムを止めた。

 

 そこにいたのは、黒髪のハーフアップが似合う、柔和で大人びた雰囲気の美人さんだった。

 

 内峰美稲(ないみねみいな)。

 隣の部屋に住むクラスメイトの女子で、男女問わず一目で心を許してしまう、学園のアイドルだ。

 

 超能力は物質を原子レベルで分解再構築する【リビルディング】。この力で海水からあらゆる金属物質を生成して、一人で日本経済を支えているつわものだ。

 

 その彼女が、視界録画を示すRECマークを頭上に表示させている。

 つまり……。

 

「あの、美稲さん……なんで俺の醜態を録画されているのでせうか?」

「ん~~? 有名税かな?」

 上品に微笑むだけで、美稲は悪びれもしなかった。

 

「違うんです! これは、そう! 若さ、若さのせいなんです! すべては若さのせいなんです!」

「ぁん、ハニーってば逃げないでよぉ」

 

 桐葉に抱き着かれたまま、俺は強引にベッドから起き上がり、立ち上がった。

 途端に、美稲の余裕顔が紅潮したまま目を丸くして、唇を硬く引き結んだ。

 

「ッ~~、これがハニーの邪悪龍ぅ……」

「?」

 

 俺の腰にずり落ちた桐葉は緊張しきった表情で、瞳孔がきゅぅっと縮んでいた。

 その至近距離で、俺の邪悪龍がズボン越しにもその存在を自己主張していた。

 

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■!?」

 五十音で表現できない悲鳴を上げた俺は、地獄よりも深い穴の中へ落ちていくような絶望感に撃ち抜かれた。

 

 ――神よ! 今すぐ俺を殺してくれ!

 

 

   ◆

 

 

 7月25日。水曜日。

 

「そういえば夏休みが終わったら部活や委員会が作られるらしいけど、桐葉さんと育雄君はどこかに入るの?」

 

 リビングの食卓テーブルで朝食を取る美稲が投げてきた問いかけに、桐葉はお味噌汁を呑んでから答えた。

 

「ううん、だってハニーと一緒に居る時間が減るじゃない」

「俺も別にいいかな。ずっと帰宅部だし興味あるモノもないし。あとさっき録画した動画は消してくれませんか?」

「私もパスかな。部活や委員会やると労働時間減っちゃうし。国連や諸外国がいつ私の能力に気づくかわからないし。海水から貴金属を作るの禁止される前に一グラムでも多くの貴金属を生成しておきたいよね」

「そうだな。それでさっきの動画なんですがね、聞いてます?」

「だよねぇ。ボクは放課後はみんなと働いたり遊んでいる方が楽しいし。でも真理愛たちはどうなんだろ。舞恋は手芸部や料理部に入っていそうだけど」

 

 ――え? 桐葉は俺の味方じゃないの? どうしよう、味方がいない。

 

「わかるなぁ。舞恋さんって家庭的なイメージあるよね」

「あ、でも真理愛は家庭的ってわけじゃないけどメイド姿が似合いそう」

「あの、動画、このまま押し切ろうとしていませんかね? 俺の弱味が日に日に積み上がっている気がするんですが?」

「ごちそうさま。じゃあ私、一度自分の部屋に戻るね」

「俺が部屋にテレポートさせたら玄関通る必要ありませんぜ。だからさっきの動画を消していただけませんか?」

 

 俺を無視して、美稲はリビングの壁に手を触れた。

 一瞬、壁がスパークして、壁にドア型の風穴が空いた。

 

 美稲は悠々と孔を通り抜けていく。

 

「え!? ちょっ!? いいのそれ!? なぁ桐葉!?」

「え? でもこのほうが行き来が自由で楽じゃない?」

 

 桐葉はきょとんと首を傾げた。

 

 ――え? 俺が悪いの? 俺が間違っているの? 世界は俺の敵なの? 寝起きの動画はそのままなの?

 

 朝からメリメリと人生観を変えられながら、俺はどうやって動画を削除してもらうか考えた。

 

★本作はカクヨムでは387話まで先行配信中です。

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