ダークマイト伝説の始まりだァ!!   作:やはり…次は、俺だな!

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ヒロアカFINALシーズンを見て心の中のダークマイトが騒ぎ出したので



「1つ問おう! 新時代を作るには何が必要だと思うかね? そう、友情努力勝利だ!」

 

 

 

 

 

「 世 界 を … 俺 色 に 染 め る … !」

 

 

 

(なんなんだコイツは……っ!!)

 

 

 

 

 AFOは内心でそう吐き捨てた。

 ダークマイト云々の話ではない、そのことに関しては一先ず受け入れた。

 

 

 いや、ダークマイトってなんだよ……という気持ち自体は一切変わらないのだがそれはそれとしてそういうものだと納得することにした。

 

 

 なんか急に現れたポッと出の癖に当たり前のような顔をしているし、かと思えば緑谷出久と感動のシーンをしたり、音楽を鳴らし始めるしで――

 

(正直空気読めよ今最終決戦って感じの状況だろうがほら周りのヒーローたちもなんかちょっと気まずそうな顔をして「(誰なのこの人。でも、今じゃないよな。なんか言いづらいし後回しにしないと)」みたいな顔で空気読んでるじゃん。最終決戦の雰囲気を壊さないように気を使ってるじゃん。凄いモヤモヤを抱えながら戦ってるじゃないか。わかれよ)

 

 などと滅茶苦茶思うところはあったが一旦心に棚を作ってそこに置いておくことにAFOは成功していた。

 これも人生経験というやつだ。

 

 

 

 唯一の存在であった与一、その彼が砕け散った時点でAFOの執心は死んだ。

 空虚になってしまったからこそ、彼は死ぬことを免れてこうして死柄木弔――いや、志村転弧の身体を乗っ取ることが出来たのだ。

 

 

 

(弟を失い、空しき最終目標――あとは世界へ、向かうだけだというのに……っ!)

 

 

 

 無造作に攻撃を放つ。

 それは凡百なヒーローなら十数人単位で対処しなければならないほどの威力を持っていた。

 

 

 個性としては究極と言ってもいいAFOに従えられた無数の個性、そして極地へ至っているマスターピースとしての志村転弧としての力。

 無理矢理に支配した反動によって万全とは言いがたいコンディションだったが、それでも一つの町、都市を蹂躙するには十分すぎるほどの破壊の嵐――

 

 

 

 だが

 

 

 

 

「負の遺産を一掃し、新たな伝説が始まる! この俺の伝説がな!」

 

 

 

 

 防がれた。

 ダークマイトの錬金によって作り出された無数の建物によって破壊の濁流は強引に押しとどめられてしまった。

 

 

 

 

「何故だ!? その力……個人で持つにはあまりにも!」

 

 

 

 

 わけがわからない。

 彼の個性の力は恐らく世界一個性というものに詳しいであろうAFOにとっても不可解なものだった。

 

 

 ただ鍛えて手に入れた力にしてはあまりにも規格外。

 一撃ごとに根こそぎ周囲を吹き飛ばすような攻撃を放っているというのに、その破壊規模を相殺するほどの修復速度。

 

 

 

 AFOが100を破壊する間に、ダークマイトは100を錬金によって生み出した。

 壊れ、荒れ果てたはずの大地はいつの間にか彼の力によって新たに作り直されている。

 

 

 

「まさにスクラップ&ビルド! 負の遺産を一掃し、新たな伝説が始まる! 彼の魔王が全てを滅ぼすというのなら、この俺は全てを作り直そう! いけ、兄弟!」

 

「ああ、行こう兄弟! SMASH!!」

 

「なんなんだお前らは!」

 

 

 

 意味がわからない。

 AFOは思わず叫んだ。

 

 

 彼は次代のOFA継承者である緑谷出久について、その過去もこれまでの経緯も全て調べ上げていた。

 そのデータの中にダークマイトなんて存在は居なかった。

 

 

 居なかったはずなのに何故か息を合わせてAFOへと攻めかかってくる。

 緑谷出久はOFAを失い、今は残り火だけで戦っている状態――弱体化しているはずだが、ダークマイトから渡された力……アーマードデクになった彼の力は侮れないものがあった。

 

 

 

 A組の力を元に作られた最高峰のサポートスーツを、緑谷出久は完璧に使いこなして果敢に攻めてくる。

 

 

 

 ダークマイトと並び、戦う姿にAFOは何故か動揺を隠せない。

 まるでオールマイトと並んでいるかのような錯覚……さすがの魔王も疲れすぎて頭がおかしくなってきたようだ。

 

 

 身体的な消耗よりも、精神的な消耗が酷い(特にダークマイトが現れてから)AFOに追い打ちをかけるように――不意に彼に影が差した。

 

 

 彼の攻撃を凌ぎながら、一瞬の隙をついてダークマイトがその個性を使って巨大な物体を錬金したからだ。

 

 

(これだけの質量をあの一瞬で!? やはり、何かがおかしいあの男――っ!)

 

 

 明らかに異様な個性の強さに警戒を向けながらAFOはその物体に注意を向けた。

 ただの物理攻撃程度、今の彼には何の脅威もないが質量が質量だ。

 

 

 何をしてくるかは警戒しておかなければ……そんなことを考えながら、知覚系の個性でその物体の詳細を把握して――

 

 

 

 

 

 

「は?」

 

 

 

 

 

 

 その結果に脳が理解を拒んだ。

 

 

 

「これが(アメリカの)象徴の力ァ!」

 

『S M A S H !!』

 

 

 

 そこは女が居た。

 AFOもよく知る女、彼に屈辱と計算外を与えてきた女。

 

 

 

 スターアンドストライプ。

 かつての空気を固めた巨人の姿ではない――超ゴールデン仕様の巨大スターアンドストライプが拳を振り上げ、そして振り下ろす。

 

 

 

「ぐはっ!?」

 

 

 

 回避も防御も出来たはずの攻撃をAFOは諸に受けてしまった。

 マスターピースとしての身体がなければ一撃KOしてしまっただろう一撃を受けながら、なんとかAFOは体勢を立て直そうと躍起になる。

 

 

 

(くそくそっ、くそっ! なんだこれは? どうなっているんだ!? まるで意味がわからんぞ)

 

「リトルシスターのパンチは効くだろう!? これこそが象徴の力! 過去の栄光、しがらみ、旧態依然たる死、それらを全て駆逐し! 新たなる秩序――即ち、新たなる秩序を構築する! 果たせなかった思いは新たなる象徴が受け継ぐ! そうだろうブラザー!」

 

「スターアンドストライプを……妹? そんな情報、っ!」

 

「そうだ。彼女もまたオールマイトだった!」

 

「頼むから理解の出来る言葉で会話をしてくれ!」

 

 

 

 理解など必要ない。

 ダークマイトとスターアンドストライプに個人的な繋がりはない。

 

 

 あったことも会話をしたこともないが問題ない、何故なら彼女もまたオールマイトだからだ。

 

 

 消えたはずの存在、あるいは微かに残っていたのだろうか。

 陽炎のように揺らめき、霞のように儚い存在を保ちながらスターアンドストライプもそうだそうだといわんばかりに頷き、AFOの中でとりあえず煽った。

 

 

「強いだろう? さすがはお兄ちゃんたちだ」

 

 

「末っ子ポジだと!?」

 

 

 幻影に思わず返しながら、AFOは叫んだ。

 

 

 

「――煩わしい!!」

 

 

 

 

 与一を失い、心のない状態になったはずのAFOはキレたように大声を出した。

 延々と流れているドローンから流れるBGMにムカついたのかもしれない。

 

 

 超巨大ゴールデンスターアンドストライプが攻撃した際に音声を出したり、エフェクトまで出してたりと色々やっていたし。

 

 

 全方位に向けての個性の解放。

 回避の余地もない攻撃にたまらず、一旦緑谷出久は下がって距離を取ることにした。

 

 

 

 ダークマイトは壊れてしまったドローンの追加を行った。

 

 

 

 

「はぁはぁ……「全因解放」、その本質は感情任せに膨れ上がることではない

 

 

 

 かなり強引だったが一呼吸をおけたことで何とかAFOは精神を立て直すことに成功した。

 また何だかダークマイトがBGMを流し始めているが何とか無視をする。

 

 

 存在感が酷くて無視をするのに苦労するが、それでも何とかやって見せた。

 

 

 

 

数多の力を抑し、支配してこその故――数で勝ると思うな……ん?」

 

 

 

 

 そこでAFOは気付いた。

 先ほどまで居た有象無象の緑谷出久とダークマイト以外のヒーローたちはどうしたのだろうか、と。

 

 

 彼らに注目しすぎていたせいか、気付くのが遅れてしまったがあれだけヒーローたちが居たというのに何もしてこない――いや、あるいは何かの準備をしている?

 

 

 咄嗟に周囲を見渡して……

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこに居たのは――オールマイトだった。

 

 

 

 

 

 

「は?」

 

 

 

 

 

 訂正。

 正確にいえばオールマイトの肉襦袢を着ている誰かがそこに居た。

 

 

 

 ダークマイトを名乗る男、その男が着ているオールマイトなりきりセットみたいな肉襦袢の存在にAFOは一目見た時点で気付いていた。

 見た目こそあれだが、とても高性能で並の肉体強化系個性を上回る力が手に入る優れもの。

 

 

 

 それをダークマイト以外の誰かが着ていた。

 というか、みんな着ていた。

 

 

 

「は??」

 

 

 

 いったい、どうやってそれを用意したのかなんて考えるまでもない。

 ダークマイトの個性を使えば当然のように出来てしまう。

 

 

 

 ヒーローたちはボロボロだった。

 体力は限界、怪我は当たり前、ヒーロースーツも損壊し万全のヒーローの方が少ないだろう。

 

 

 

 だからこそ、無制限に物を錬金できるダークマイトが力を貸すのはとても当然だった。

 性能の高い愛用のオールマイト肉襦袢(ダークマイト専用は特別仕様でデザインに変化あり)を彼は渡したのだった。

 

 

 

 そして、完成したのがこのオールマイト軍団である。

 

 

 

 

「もうちょっとデザインないのか……」「悔しいけど性能は良いから」「何やってんだろ、俺」「オールマイトがイヤなわけじゃないんだけど」「今はそういう状況じゃないからそういう状況じゃないから……」

 

 

 

 

「さあ始めようじゃないか…。負の遺産を一掃し、新たな伝説が始まる! さあ、ブラザーの道を作るんだヒーローたち――いや、俺達(オールマイト達)よ! 俺はもう、PLUS ULTRAしているぞ!」

 

 

 

 

 そう言ってダークマイトは先陣を切って突っ込んできた。

 そんな彼のあとを(ちょっと嫌そうに)ついてくるオールマイト軍団。

 

 

 

 

 その様子に盛大にAFOは頬を引きつらせた。

 

 

 

 

(何が「俺はもう、PLUS ULTRAしているぞ!」だ! お前のはただのチートだろうが!)

 

 

 

 

 AFOは気付いていた。

 彼の――ダークマイトの異常な強さの秘密。

 

 

 たしかに彼には才能はあったのだろう。

 個性を使いこなすための不断の努力をしたのかもしれない、あるいは何らかの個性の力の助けも借りて強化を受けているかもしれない。

 

 

 だとしても、自身に――このAFOと対するには届かない。

 OFAというとっておきのチートとオールマイトというバグ、それらが合わさってようやく個人で並び立てる強さの極地こそが魔王という存在だ。

 

 

 だと言うのに、ダークマイトはAFOと戦えるだけの力を身につけていた。

 これはどう考えてもおかしなことだった。

 

 

 個性が異様なほどに成長している。

 あるいは進化していた。

 

 

 その理由――それに思い当たる節がAFOにはあった。

 

 

 ウォルフラムとナイン、フレクト・ターン。

 ダークマイトと一緒に現れたヴィランに属する存在、彼らとどういった経緯で仲間になったのかはAFOには見当もつかないが彼らには特筆するべきところがあった。

 

 

 

 ウォルフラムはオールマイトの盟友の発明によって自らの個性を強化することに成功させた。

 

 ナインは博士の被検体になることで改造を受け、劣化ながらAFOを手に入れている。

 

 フレクト・ターンは全世界で個性を暴走させるテロを計画し、様々な研究を行った。それ即ち、最も個性因子の強化に関する知識があると言うこと。

 

 

 

 世にも珍しい検体であるウォルフラムとナインの身体の研究を、フレクト・ターンがこれまでの膨大な研究で培ってきた知見を使うことでダークマイトは完全なる個性強化の手法を手に入れたのだ。

 

 

 

 要するに改造である。

 チートだ、チート。

 

 

 

 改造手術+アンナパワー=スーパーダークマイトの図式である。

 それでいいのかダークマイト。

 

 

 

 いいんだよ、だってダークマイトだし。

 

 

 

 ダークマイトに恥という概念は存在しない。

 そんなものがあったらダークマイトなんてやっていない。

 

 

 

 

 全力でダークマイトを遂行するだけなのだ。

 

 

 

 

 たった一人のAFOに無数のオールマイトが迫る。

 

 

 

 

 オールマイトが赫灼熱拳を放つ、オールマイトがもぎもぎを投げる、オールマイトがテープを飛ばす、オールマイトがレシプロで駆ける、オールマイトがダークシャドウを放つ、オールマイトがハウザーインパクトを使う、オールマイトが電磁投射砲を、オールマイトがネビルレーザーを、オールマイトが尾空旋舞を、オールマイトがプロミネンスバーンを、オールマイトが、オールマイトが――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全部――オールマイトだぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは死柄木のセリフですよ。

 思わず、そんな言葉を零してしまう光景だった。

 

 

 

 

 

 

 右を見てもオールマイト、左を見てもオールマイト、上にもオールマイト、何なら下からもオールマイト。

 上下左右見渡す限りのオールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、マーマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト、オールマイト――――

 

 

 

 

 

「うわぁあああああっ?!」

 

 

 

 

 AFOにとってはただの灰色の肉だった彼らがオールマイトとなって迫ってくる。

 

 

 最初こそ微妙な気持ちだった肉襦袢の性能の高さに文句も言えず、ヒーロー達はとりあえず今は何も考えないようにしてただ魔王を討つために全力を尽くし攻撃を仕掛ける。

 全員がオールマイトになっているせいか、どのオールマイトが誰なのかわからず、個性による攻撃へのAFOの対処が一手遅れるという微妙に有効な効果を発揮しているのも腹が立つ。

 

 

 男はともかく、女性のヒーローにとっては色んな意味でその格好は自尊心を削ってきたが、それでも今は脇に置いて戦った。

 

 

 その姿には感動を禁じ得ない。

 オールマイトの群れが一人の敵に向かって攻撃を仕掛けている見かけのシュールさは置いておくとして。

 

 

 ダークマイトの手によって全世界中継されている今の光景。

 見ている人間の心は一つになっていた。

 

 

 

 

 ――なんだ、この光景……と。

 

 

 

 

 世界の心を一つにする、やはりオールマイトは素晴らしいヒーローであった。

 

 

 

 

トリノスマッシュ!! 行け、ブラザー! 道は切り開いたぞ!!」

 

 

 

 ダークマイトの一撃によって道が切り引かれた。

 その道を緑谷出久が駆ける。

 

 

 

「あぁ〜最高だ…いかなる困難も克服し、己の理想に向かって邁進する…! やはりオールマイトは最高だ…!」

 

 

 ふざけるな。

 

 

「ブラボー! ブラボー!」

 

 

 ふざけるな。

 

 

「俺が……いや、俺達こそが新しきオールマイト! 新時代の象徴となる男! 新しき象徴! みんなオールマイトだ!」 ※女性もいます。

 

 

 ふざけるな。

 

 

「俺たちが象徴となる瞬間を共に祝おう! 共に歴史を作ろう!」

 

 

 

 

 

「ふざけるなァ!! ダークマイトォ、っ!!」

 

 

「そんなに怖いか!? 新時代が!!」 ※ジャンプ違い

 

 

 

 

 こんな終わり方、認められるはずがない。

 だと言うのに緑谷出久の一撃を受け、崩れゆく身体はもう止められなかった。

 

 

 

 薄れゆく意識の中でただAFOは憎々しげにダークマイトを睨んだ。

 だと言うのにダークマイトはたいして気にした様子もなかった。

 

 

 緑谷出久のような敵対でも、ヒーロー達のような畏怖や怒りの感情を向けることもない。

 それはただ路傍の石を見るような、あるいは背景の一部を見るような目でAFOを見ていた。

 

 

 だが、それは当然のことなのだ。

 ダークマイトの物語において、AFOの存在はハッキリ言ってどうでもいい存在だから。

 

 

 作中においても気にした様子もなかった。

 ダークマイトにとってAFOはオールマイトにやられたやられ役――つまりはモブでしかない。

 

 

 

 ならばダークマイトである彼がAFOを意識することはない。

 そんなことよりも最高のエンディングを迎えそうな今の状況、その様子をベストに記録に残すためにドローンを動かす方が忙しかった。

 

 

 

 最後の最後で首を突っ込んできて引っかき回してきたオールマイトの真似事をしている謎のおっさん――ダークマイトごっこをしている男に、誰からも畏怖されたかった魔王は意識されずに消えていく。

 

 

 

 そんな結末。

 

 

 

「僕を……見ろォ。おまえは本当になんなんだ……っ!」

 

 

 

「その……なんだ、兄さん。ちょっとだけ同情するけど、それはそれとして――」

 

「ああ、今までの借りを最後に返すことにしよう。それにしても……なんだ、あれが来たのが譲渡の後で良かったな」

 

「譲渡する前、緑谷出久の中に残っている状態で接触していたらどうなっていたか」

 

「……巻き込まれたのかな? あれ」

 

「ブラザーとか言ってるし」

 

「俊典……」

 

 

 AFOは歴代の継承者達にボコられながら消えた。

 歴代の継承者達は変なのに巻き込まれることを回避出来てちょっとホッとしながら消えた。

 

 

 

 

「結局、俺は――…お前の言った通り……泣いてるガキだったってことか。この手を壊せなかった」

 

「……やったことを許せはしない。だから戦った。止めたかったし、止まって欲しかった。これ以上、悲しみが紡がれないように」

 

「緑谷出久、スピナーが生きてたら伝えてくれよ。死柄木弔は最後まで壊すために戦ったって」

 

「もう……壊したよ」

 

 

 

 感動的なフィナーレ。

 最後の言葉を交わし、死柄木弔――志村転弧はこの世を去った。

 

 

 賢い彼はダークマイトとオールマイト集団に一切の意識を向けず、シリアスな雰囲気を維持したままあの世へと逃げ去った。

 

 

 

 感動的なBGMとエンディングロールがドローンから照射される中、残されたヒーロー達は現実と向き合うときが来てしまった。

 

 

 

 

(((((で、どうするんだよコイツ……。ダークマイトって――なに?!)))))

 

 

 

 

 突き刺さる視線を気にもせず、ダークマイトは達成感に満ちあふれた表情で緑谷出久と言葉を交わすと崩壊した日本を直し、ナイン達と飛行船に乗って帰っていったのだった。

 

 

 

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