Gott ist tot   作:hinoki08

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◆6.Divide et Impera

 

 ●

 希望の双子の敗北。ゴールデン・エイジの壊滅。それは勿論のこと、世界を大きく揺るがした。

 そして、そもそも。

 ツラトゥストラには、せねばならぬ仕事が増えた。彼らが完全壊滅した今こそ、その時だ。

 

 討伐戦が終わり五文明のゼニスたちが元通り水晶の華畑をただ見守る神と化し世界に一旦の安寧が戻った折に、ツラトゥストラは中央都市の信徒たちに、号令をかけた。

 そして説法台に舞い降りた彼は、いの一番に何をしたか。

 

「全てにおいて、謝罪せねばならん。この私はオラクル・セレスを導くセンドウとして、大罪を犯したに等しい」

 

 頭を下げる。

 それは彼の誇りにとっては何でもない事だった。自分より莫迦だと分かっている相手をコントロールするのにあたり、こくんと物理的に首や体を動かす、それだけで相手は動作以上の意志を勝手に感じ取る、そんなやたらに都合のいい行為としか思っていないことを、彼は説法台の上で行った。

 全てを見下ろす説法台の上で行う土下座、見下ろしているのには結局変わりのないことに、勝手に信徒たちが湧きかえる。センドウ様、何をなさいますか、と。ああ、莫迦の支配とは実に愉快だ。何をしている?私の視線は、私の立ち位置は、依然お前達より上ではないか。

 ゆっくりと膝をついて立ち上がり、彼は話しかける。

 

「ゴールデン・エイジ。彼らという反乱者の暴走を許し、全世界の信徒たちを不安に晒した。ゼニス・セレスの威光を傷つけた。それだけでも私はオラクル・セレスの先導者として罪を犯した。大変に不安であったろう、オラクル・セレスの民よ。よくぞ耐えてくれた。よくぞ、水晶の力のために戦ってくれた。私は諸君らの信心を、献身を、水晶の輝きにも並ぶほどの誇りに思おう。だが、この言葉をどうか受け止めてくれ。お前たち信徒の心も措くこの言葉を。そのことすらも、この罪の前には、子供の犯した罪にも等しい。私は水晶の力に選ばれしセンドウでありながら、理解をしていなかったのだ。クリス=タブラ=ラーサ様がどれほどにまで慈悲深きゼロの神であるかを!諸君ら、もしもゴールデン・エイジを少しでも世界の罪人と思ったのならば、諸君らはこの先の言葉を聴き、多大な自責の念を抱くかもしれない。その時はどうか諸君ら自身ではなく、この私一人を憎んでくれ。この水晶のセンドウ、ツラトゥストラを憎むのだ、罪はそこにある。この戦を、タブラ=ラーサ様のご威光を護らんとする戦を始め、ゼニス様達に祈りをささげたこの私を、そして、その戦を持って、世界を支配ではない、救済するために御光臨なされたクリス=タブラ=ラーサ様を、御守りするどころか深く哀しませてしまった、愚かなるこの私を!!」

 ……タブラ=ラーサを、悲しませた。

 無論のこと、全ては、虚無から生えたことだ。彼女は、ただの怪物だ。彼自身は知っている。

 けれど、その言葉を誰にも虚構のように感じさせなかった、それは果たして、彼の話しぶりのみによるものか。

 それとも、彼女が怪物であることを唯一知るのなら、あの音もまた、唯一彼が知るが故か。

 ころん、ころんと、彼女の目から、水晶玉の涙が流れる音を。

 

「私は、神に背く彼らはこの世に生きていてはいけない、そう考えた。ゼニス・セレス様も、私のその祈りにお答えくださった。しかしタブラ=ラーサ様ご自身の望まれるゼロは、そこにはなかったのだ。あの方が望まれる結末……ちっぽけな戦争などではない、この世全てに望まれる結末は……コレであった。諸君ら、見るが良い。この華たちを」

 

 説法台の下に、センドウの信徒たちが花束のようにまとめた水晶の華を持ってくる。信徒たちは何日たてども、水晶の華の美しさに慣れることなどないかの様子だ。当然だ、それほどまでにこれは美しい。

 されども、それは彼等の普段見るそれと違い、ゼロのマナを迸らせない……「封じられて」いるからだ。意図的に。タブラ=ラーサによって。

 けれども信徒に、そんなことがわかるものか。分かりはしないから、ツラトゥストラは説法台の上から水晶の力を降り注がせる。

 そして、信徒たちは震撼する。その華が、数人まとめて縛り上げられ、ぐったりと瀕死になった兵士たちに変わった……いや……さすがに莫迦でも理解した。自分達がこれほどにまで献身を捧げてもまだ至ることが許されない水晶の華なる存在に、忌々しいはずのゴールデン・エイジがなっていた、というのだ。

 そして同時に、説法場に魔術で映し出される。あの日の光景。散乱する武器に、水晶の華畑。そこにたたずむクリス=タブラ=ラーサ。

 

「この世全てが、清らな心となり、水晶の華畑に。タブラ=ラーサ様の望まれる世界とはそれであった。故に、ゴールデン・エイジの首領の片割れ鬼丸とサスペンス様の戦いにある日御光臨なされたタブラ=ラーサ様があえて我らにお見せした光景こそが、これであったのだ……であるだろう、あの日私に同行した、シダンの兵たちよ」

 シダン達が肯定する。

 どういうことですか、という戸惑いの声、場合によっては……怒りに変わりかねぬ声を、そうなる前に封殺するようにツラトゥストラは叫ぶ。「すべて、私の落ち度だ!」と。

 

「あの方が望まれたのは、慈悲なき虐殺などではない!この世に生まれ出でてしまった罪も、いつかは回心し、清らかなゼロとなり、水晶の華となる器へ、それが望みなのだと、あの方は行動でお示しになられたのだ!罪を清めた魂の終着としての水晶の華ではなく、あえて、自分に従わぬ命を、このような戻る形であれど、ゼロのマナを産まぬ形であれど、形だけでも水晶の華にして見せることで!私は、なんと浅はかであったか!この世に舞い散るべきは血などではなかった!ただ、水晶の華の煌めきのみだ!諸君ら、我々はセレスの最高神の望みと道をたがえた!かの方に全霊で献身する身でありながら!すべて、私の落ち度だ!それ故に私は今からでも、タブラ=ラーサ様のご意向に従うように、慈悲深きかの方が望まれるように……教団に、ある変化をもたらす。諸君ら、どうか協力しては貰えないだろうか。諸君らが崇めるタブラ=ラーサ様に、これ以上の悲しみを齎さぬため」

 ……これ以上の、タブラ=ラーサの悲しみ。

「彼らに必要なのは、死ではない。どれほど時間がかかれども構わない。いつか本物の水晶の華へと至れる魂へと回心することであったのだ」

 ……すべてが偽りの演説で、彼自身も気づいていない真実がそこにあった。

 

 あの水晶玉の涙が流れる音を、もう聴きたくない。

 彼はそれを自覚すらせずして、その説法を放った。その心に名づける名前を、彼は知らない。

 

 

 ●

 タブラサ・チャンタラムに併設する形で創られているオラクル・セレス本部の信徒寮。

 そこに急造する形で併設された建物の中に、罵声が響く。信徒たちが静かに祈り、教団の奉仕に生きる中、防音設備をわざと、ほんの少しだけ緩めたその建物から、ほんの少しだけ近づいて、聴こうと思えば漏れ聞こえる罵声が。

 

「ふざけんな!いっそ殺せ!」

「鬼丸様を、修羅丸様を返せ!」

「鬼丸をあんな風にしたくせに!」

「何が救いだ、何が水晶だ!とっとと帰れ、消えろ、このクズどもが!」

 

 ……水晶の神に、従わぬ者たちの声。

 けれどもその声、お前達オラクル・セレスに従うなら死んだほうがましだ、という憎しみと屈辱とは裏腹に、彼らは自殺だけはしない。既に、「支配」されているからだ。タブラ=ラーサに。自ら命を絶つ、それだけは、彼らは自覚せずして許されていない。

 あれは新たなる位階。「終斗(ピリオド)」。

 オラクル・セレスに逆らったもの達が、オラクル・セレスの民として得る位階だ。それが、新たにツラトゥストラが作り出したもの。

 彼は、ゴールデン・エイジの生き残りを、オラクル・セレスの教徒として無理やり取り込んだ。強制的にマスクを嵌めさせ、荒削りの房に放り込み、そして……図らずも、面白いことだと彼は思う。今や彼らもあの中にいるシウバとペッパーが口から出まかせに言った「偽」の要求を、今自分は飲んでいる。彼らを38時間完全監視体制で監禁し「教育」する。その役目にあたるのは、旧オラクルに存在した位階でありながら、セレスとなってからは明確な役目を見出せず他に振り分けていた位階……オラクルに逆らうものに罰を与えるための役割を持つ「カルマ」の者たちに一任した。

 

 

「『矯正』を急ぐ必要は、無いのです。どうせいつかは成ります。貴女様が私にしか注目しなかった、それは結局、彼らもついこの間までは唯々諾々と目的のない世界で目的なくしてオラクルの平和のうちで生きていた、その程度の器であると言うことですので」

 ゴールデン・エイジに信徒としての位階を与え、洗脳教育を施す。それらはカルマの信徒の仕事となる。自殺だけは厄介だからそれは支配の力で封じて頂きたい。……その図式を聴き、「なぜお主が直々に教えない?」と問うたタブラ=ラーサに、ツラトゥストラが返した返答が、以上であった。

「彼らに望む本命は、最終的な回心そのものではありません」

 そうだ、結局タブラ=ラーサがこの世に現れたあの日、自分だけを見つめたことが証明しているのだ。結局偉そうに理想を語っておきながら、彼らはあの日時点では、彼女が何一つとして心を動かされない、目的を持たない莫迦でしかなかった、その程度の器だ。そんな相手ならツラトゥストラも、自分の口八丁を持ってすれば抱き込む事程度、しようと思えばできる気でいる。

 けれども、特にそれに意味はない。華の数を増やすなら、普通にあの戦で献身した信徒たちを華とし、代わりの労働力には勝利を得たオラクル・セレスを認めた在家の民たちを洗礼した方がずっと効率がいい。

 では、彼らにしかできない、彼等しか教団に齎せない役目とは何か。

 

「本部信徒の民たちは特に、自分達こそオラクル・セレスたる誇りが高くあってこそです。だからこそ世界を動かす本部の仕事をこなせましょうし、地方支部も本部に負けぬ、本部に迎え入れられるかもしれぬ献身をと張り切ります。……そのために、あった方が良きものがある。今までは、『その逆』を。それを徹底的に奪い去る方向こそが最良でしたが、貴女の信仰が確立された今、いよいよもってその段階に進んだ方が良いでしょう。彼らは最高の役者です」

 その「あったほうが良きもの」。……それは。

「『自分以下』が居るという実感。それもまた、自分の行いに対する大いなる励みとなります」

 ツラトゥストラ自身がこの世で一番、それに支えられてきた者だ。彼が一番よく知る、モチベーションの源。

 自分以下に対する、優越感だ。

 

 認めるわけにはいかなかった。今までは。

 新たなる神、新たなる教え、それは蔑みの対象足り得るからだ。今までこそ正しいと信じていた者たちにとっては。だから、徹底的に今までは奪い尽くした。蝿のマスクを嵌めさせ、素顔を晒すことすら許されぬ愚かな俗物扱いを施した。

 けれども大方彼らの意識が改革され、そして何よりセレスの力、水晶の力が実戦で証明された今、彼らが水晶の力を疑う由はなくなった今、彼らに「奴隷としての増長」は寧ろより一層従順な献身を施させることとなる。

 そのために、必要なのだ。在家の民ですらない、彼らがすぐ側で見下すことのできる「最底辺の位階」が。

 オラクル・セレスでありながら、水晶の力を解さぬ無理解なる者たちがいる。その見下しが、自分以下が居るという実感が、本部信徒たちの力となる。

 終斗に施す支配は、自殺をしない、それだけでいい。そして、「水晶の華が、タブラ=ラーサ様こそが至高であると教育を施せ」とは言いつつ、ツラトゥストラがカルマの信徒たちに渡すのは教義の書だけだ。それだけでいい。賢い者として莫迦を洗脳するための特別なことなど何も教えない。莫迦は莫迦だから、大した説法などできなかろう、ツラトゥストラ自身、その「ろくに教えられない」ことを、期待している。只管に聞く気もない教義を本に書いてある通りに朗読されたとて、ゴールデン・エイジ達がすぐにそれに耳を傾けるはずがない。まず飛んでくるだろうものは罵倒だ、暴力だ。

 それは、穏やかと献身のうちに生きてきたオラクルの信徒の目に、どう映る?

 ……あえて、カルマの教育者たちには、何も渡さなかったくせにこうは言った。「辛くならば、仲間を頼れ。お前達にはあえて、具体的な勤務の時間は課さない。これは大変につらい仕事であることが目に見えているが故に。もう無理だと思ったその時にお互いに協力し、交代し合うのだ。小さな信徒の身に献身を捧げ合うこともまた、神に対する大いなる献身の心を育てる」。

 ……カルマの信徒たち、そして信徒寮で暮らしている本部信徒たちは、見ることになるのだ。

 

「コットンちゃん、大丈夫?」

「無理をするな、次は私が行こう」

「ありがとう、カレイルさん……」

「顔に傷が付いちゃってる!早く医務室に」

 そして、彼らの暴力を、従って当たり前のオラクルの教えを受け入れない様を見た彼らは、こう言うのだ。

「なんて野蛮な連中なんだ!」

 ……自分たちは、違う。

 自分達は、あんな野蛮な民と違い、穏やかで、献身のうちに生きる、清い存在である。そしてタブラ=ラーサのためその暴力的で野蛮な命をそれでも水晶の力に導く慈悲深き存在である。その実感、その優越感、その奴隷としての増長が、彼らをより一層オラクル・セレスに縛り付ける。

 水晶の経典に従ってさえいれば、何も考えられない莫迦の身で、この世で最も劣った者としてこの世に存在する恥は免れられるのだから。

 彼等は、従う。終斗を見下すことで、水晶に従う。

 

 そして結局、通らかずして終斗とて従うのだ。

 自分達がどれほど声を張り上げようと、拳を振るおうと……そもそもその抵抗こそが逆効果のことに彼らは気が付かない……それでも諦めずにカルマの信徒はやって来て、手を変え品を変えなどしない。同じ文章を、同じ教えを、それでも毎日毎日、毎日毎日繰り返される。それはツラトゥストラの能弁な説法と、最終的には同じ成果を産む。

 結局ゴールデン・エイジはオラクル・セレスを邪教と見下す存在だ。「見下す者」の視点をよく知るツラトゥストラだからこそ、分かるのだ。自分なら、どんな反応が飛んできたら一番嫌か。見下す対象がむきになって襲い掛かってくることは、結局ある程度「満たされる」のだ。それは一種の結実ですらある。もっとも報われないのは、「無反応」だ。

 カルマたちには、本当の極限において最小限、それでしか懲罰を行わぬように言っている。これはタブラ=ラーサの「慈悲」によるものなのだから、自分達も慈悲を行使するのは当然という理屈に基づき。さすればゴールデン・エイジ達の目にオラクルの民はどう映る?

 自分達が何をしても、入れ代わり立ち代わりやって来て、いくら聞く気が無いと示しても、一言一句同じ文言を本気で自分たちにすり込もうと、毎日毎日、毎日毎日繰り返してくる。

 自分達の見下しが、何一つとして響かない。徹底的な無反応。それは彼らの心に、希望の双子を失った怒りをもいつしか冷ます絶望を植え付ける。自分達の無力を、敗戦の屈辱の瞬間などより実感させる。

 ただでさえ自由を奪われた監禁状態に置かれ心身が弱っていく中、信念という希望すら自ら疑う無力感にはまり、その心のうちに、莫迦が朗読し続ける経典の文句だけは毎日響き続けるのだ。

 いずれ彼らは正気を失い、洗脳は成る。彼らは、「水晶の華の器」となるだろう。

 最終的には確かにそうなる。ツラトゥストラがついた嘘の中では、誠実な方だ。

 

 

「お主は、底が知れぬな」

 ……まさにどれだけの手札があるのか底が知れないタブラ=ラーサが、この図式を聴いて……なんと形容していいかもわからない調子でポンと出した言葉が、それであった。

「……光栄です。タブラ=ラーサ様」

 なんと形容していいかもわからない調子であったので、彼もそう返すほかはなかった。

 常識を覆す権能を次から次へ奮う彼女に比べれば、自分がやっていることは当然の理屈に基づくことでしかないわけであるが……とすら、彼は思っていた。

 

 ゴールデン・エイジがそうなる中、修羅丸は水晶の蛆人形として自然文明の偶像ベートーベンを動かし、鬼丸は……「何とも分からない」生き物と化して、ただぼうっとタブラサ・チャンタラムの誰にも存在を知られない小部屋にたたずんでいる。ゼ=ブブとベルゼと同じだ。タブラ=ラーサに命令されないから、ただ微動だにせず立っている。

 どちらも、口八丁だけでは為せない。まさに怪物の力。

 ツラトゥストラは思っていた。タブラ=ラーサこそは至高の神、とは自分のでっち上げにすぎないものの、一方で彼女は事実余りに偶像としての神の器に相応しい。

 その規格外の権能、水晶色に輝く神秘的かつ艶やかな美しさもさることながら、彼女は民が神に求めるあるものを確かに持っていないわけではない。あの説法は虚構だが、まんざら完全なる嘘でもない。

 ゴールデン・エイジ達が殺されずに済んだのは彼女の慈悲故、と自分は説いたが、彼女が「裏切り者」のシウバとペッパー、そして修羅丸に見せた怒りと呼ぶにも過ぎたる激情を除けば、彼女に積極的な殺意が無かったのはそれはそれとして事実なのだ。自分に逆らうものだから邪魔、その程度の当たり前の感情しか、彼女は彼等に抱かなかった。傲慢で俗物な支配者が自分の誇りを傷つけられて得るだろう恨みなど、向けなかった。だから言われるままに彼らを生かし、終斗の位階を許した。

 タブラ=ラーサは、強大な力を持ちながら、それに見合うような欲は無い。支配の権能を抱いているのに、小さき命であるツラトゥストラの方がよほど支配欲の権化であるほど、彼女自身に支配欲と小さき命への見下しの念はない。それは確かに、小さな命が神に望む理想像なのだ。

 神とは、水晶のように俗から離れた清らであってほしいものなのだ。

 小さい命の身では、清らであることすら難しいから。

 

 

 ●

 ……その難しさが、早々に表出することは、ツラトゥストラも驚いた。予想の範疇ではあれど早かったことが一つと……あの希望の双子とは違い、それらには多少の「見覚え」があったことが一つ。

 

 

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