「ただいま~!」
どこぞの暗殺一家の家の門のようにクソ重たい門を開けて中に入る。明らかに木製なんだが鉄より重い気がする、きっと陽気のせいだな。
「おっかえり~~~~!!しーちゃんお土産は?お土産は!?」
いま俺に抱きついてきたのは
俺が保護して家に引き取ることになった明るく元気な女の子だ。
保護した当初は家庭内暴力の為憔悴しきっており身体中にも痣が多数あった、情緒不安定な所も見て取れたが今では家族達と暮らすようになって心の底から笑えるようになったみたいだ。
俺の力の一端が解放された切欠でもあったため小雪との出会いは信じもしない神様に感謝している。
ちなみに小雪の母親は親父曰く「二度と日本の土は踏めないようにしておいた」だそうだ、少なくとも生きてはいるんだろう。
誰の影響かかなりブッ飛んだ一面を見せるが自慢の家族である(妹と言うと嫌がる)
「あ~、しーちゃんお帰りなさ~い…Zzzz」
起用に立ちながら寝るという特技を披露してくれてるのは
亜巳曰く「キレたら一番手がつけられない」らしい、親父がいい先生がいるから今度紹介するとか言っていたがどんな人がくるんだろう?せめて人間の範疇に収まっていて欲しい。
「おっ帰りィ!ぐれ兄、なんか美味い土産はあんのかよ!」
この口の悪いツインテールは
食い意地が張っていて一度調子に乗ってオカズを一品掠め取ったら泣き出して亜巳に説教されるは親父に投げ飛ばされまくるわでエライ目にあった。しかし俺のおやつは笑顔でかっ攫っていく、俺にどうしろと?
「兄貴!暴れてきたんだろ?話聞かせてくれ!」
こいつは数少ない岬越寺邸の男家族の
「あれ、亜巳はどうした?」
「亜巳ねぇなら部屋にいるんじゃねーの?それよりぐれ兄ィお土産!」
「わーかったっての、ほら○陽軒のシューマイ。大量に買ってきたから晩飯のおかずにすっぞ、辰子冷蔵庫に入れといて」
「Zzzz…ふぁ~い、わかったよ~…」
「しーちゃん、マシュマロは~?」
「もちろん買って来てるよ、ただし晩飯の後に食うんだぞ」
「は~い!しーちゃんも一緒に食べようね~」
「あいよ~」
そう言ってお土産を渡して俺は亜巳の部屋に向かう、あの馬鹿の顔を見るのが楽しみだ。
コンコン
「はいるぞ~」
6畳の最低限の家具しかない殺風景な部屋が亜巳の部屋だ。
「なんだい、本当に帰ってきたんだね。」
「あったりめーだ、日本の中学生が爆弾解体失敗して爆死とかもはやギャグだしな」
「!?…そんなヤバイ話だったのかい」
「べっつに、いつもの事さ。親父の持ってくる話は映画で見れば楽しいが実際やらされるとなると想像を絶するからな、もう慣れた」
「フン…」
「約束、覚えてるよな」
「……」
「俺が金を稼げたら一緒に高校に行く、お前が言い出したんだぞ?」
「……ぃょ」
「ん?」
「そんな危ない橋を渡るなんて聞いてないよって言ったのさ!」
「慣れてるっつっただろ」
「馬鹿にするんじゃないよ!あんたが命をかけて稼いできた金でのほほんと遊んでろって言うのかい!確かに私はあんたの世話にはなってるけど、中学を卒業すればそれでも働けるだろ!」
「学校に行くぞとは言ったけど遊びに行くぞとは言ってねーよ、少なくともあそこは勉強する所だぞ?」
板垣 亜巳、小学校からの付き合いで俺の幼馴染。中学3年生だ。
なぜこの岬越寺邸に板垣兄弟がいるのか、その切欠は俺と亜巳にあった。
親が子供を捨てる、倫理的に考えればあってはならないことだが今の時代ではありふれた話の一つだ。
というかこの川神市には子供の事を蔑ろにする親が驚くほどに多い、母親から虐待を受けていた小雪もそうだが違う小学校には母親の浮気癖で娘がインバイといじめられてた事例もあったそうだ。(どうやらそちらも解決はしたらしいが)
親にどんな理由があったかは知らないが捨てられたほうにとってはたまったものではない、ましてや一番上が中学生の女の子の4人兄弟だ。路頭に迷うのは時間の問題だっただろう、
そんな時夜の親不幸通りで亜巳がうろついているという悪い噂を耳にした。曰く「身体を売っているらしい」と。
今回はキャラの説明会、辰子は妹キャラになってしまいますのであしからず…そして竜兵はすでにこの時からガチ○モの片鱗が…