真剣であなたに恋い慕い   作:こぼ~ず

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ちょっと短いですが…前話に少し詰め込みすぎた反動ガガガ…


『川神大戦終了!』

「「「「「「カンパーーーーイ!!!」」」」」」

 

 

あの後俺たちは勝利を納め、今は勝利者の特権であるバーベキューを始めたところだ。

川神大戦の開始が午前中で実質2時間と掛かっていないので真昼間からあれやこれやと騒いでいるところだ。

 

 

「ウンメー!!ウンメー!!」

「兄貴達が勝ち取った肉か…悪くねぇな!」

「は~いしーちゃん、あ~ん」

「あ~辰ちゃんずる~い!ぼくも、ぼくも!はい、しーちゃん!」

 

 

そう言って俺に肉を突き出してくる我が愛しの妹たち、実は勝利者用に用意されてたバーべキューがS軍の事を考慮していてあまりにも多かった為に急遽うちの欠食児童達を呼び出したのである。

亜巳や俺の家族という事もあり周りは遠慮なく可愛がってくれている。

 

 

「しかし私達も加わってよかったのかい?岬越寺君」

「まぁいいじゃねーかアンディ、俺たちゃ自分の仕事を終わらせたんだ。昨日の敵は今日の友、せっかく御呼ばれしてんだからおいしく頂こうぜ」

「…安藤だ」

 

 

そして敗者の罰ゲームとして戦場となった丹沢山中の後片付けを終えた骨法部と弓道部も誘っている(この二つの部活は最も人的被害が少なかった事、ソレと割り振られた場所が弓道部が陣取っていたところと言う事で仕事が早く終わった)、さすがに天が大喰らいだとしてもこの量は捌けないだろう。

他にも弓道部や骨法部を通してS軍に参加していた部活やクラスにも声を掛けてもらっている、元々事の発端はS組(柘榴オンリー)との衝突なので学校全体を敵に回したい訳じゃないしな。

 

 

「ングング…いいんですよ、先輩達はS組みたいに変な偏見もないでしょ?それと時雨でいいですよ、先輩」

「まぁね、っつーかそんなもん持ってる方が疲れるし」

「確かに、というか私は家を出てる身だし。ハッキリ言って武家のプライドなぞ欠片もわからん」

「そりゃ気楽でいいや」

「しーちゃん、ましゅまろ焼けた~?」

「おう、ビスケットで挟んでやる」

「わ~い♪」

「ハハハ、仲がいいな二人とも。兄弟で仲がいいのは羨ましいよ、いやホントに」

「だよな~、ウチの妹なんてこの間俺のプラモ壊しやがってよ~…」

「なに?矢場、お前妹がいたのか?」

「あれ?アンディには言ってなかったっけ?多分小雪ちゃん達の一個上くらいだな」

「初耳だ…それと安藤だ」

「へ~、じゃぁ可愛い盛りじゃないですか?」

「ん~でもちょっとミーハーっぽいな、今からあれじゃ将来はアイドルの追っかけでもなりそうで怖いわ」

 

 

そんな会話を楽しんでいると向こうのコンロから大きな声が聞こえてきた。

 

 

「だからソレはまだ焼けてないって言ってんでしょ!先にこっちの魚を食べなさいよ!」

「うるへー!食いたいもん食わせろ!っつーかお前が川で電気ショックなんて使うからそんなに魚が山盛りなんだろうが!」

「別にいいでしょ、優ちゃんが食べれば!」

「俺に振るんじゃねー…だから勝手に俺の皿に乗せんなよ!」

 

 

あんな事やってっから夫婦疑惑が持ち上がるってことがわかんないのかね、あの二人は。

 

 

「まったく、うるさいねぇアイツ等は」

「お、亜巳。お疲れさん」

「亜巳ちゃん、おつかれ~♪」

「はい、亜巳ねぇの分だよ~」

「すまないねぇ、辰。コラ!!天!竜!あんまり行儀悪いマネするんじゃないよ!」

 

中央で戦った武道系部員達の手当てを買って出ていた亜巳が帰ってきた、整体関係なら俺の出番だが打ち身や打撲等は針や漢方ができる亜巳の方が適任だ。

 

「2~3日もすれば痛みも引くだろうさ、結局殆どあたしが痛めつけた奴らだったからねぇ」

「まぁ明日は休校であさっては日曜日、問題はないな」

「いや、俺もウチの副主将も斑鳩君に吹っ飛ばされたし本当なら結構な怪我だぞ」

「それだけ肉が食えれば大丈夫だ」

 

副主将は病院送りなのにそれ以上に吹っ飛ばされたこの人は肉を食っているという不思議

 

「まぁとにかく今回の一件はやって良かったとおもうよ」

「そうだな、学園に蔓延していたつまらん空気を一蹴できた」

「ぶっちゃけ迷惑じゃありませんでした?」

「まぁ、最初はメンドクセーとか思ってたけど斑鳩君との戦いは実りがあったよ。今時あんなのと戦う機会なんて滅多にないからなぁ」

「確かに、戦の場と言う事で最初は期待し相手が少ないと聞いてがっかりしていたが…実際蓋を開けてみれば今日以上に充実した戦いが出来た日はなかった、感謝しているよ時雨君」

「だったらよかったです、あれ?そういえば悟は?」

「さっき~、いっしょにお肉食べてた天ちゃんつれて何処かいっちゃったよ~」

 

小雪がそういうと山の向こうからエンジン音と天のはしゃぐ声が聞こえてきた、肉食った後にようやるわ。

 

「まぁ大丈夫そうだねぇ」

「子供乗せて二人乗りできんのかよ、アレ…。よく今俺肉食えてるな」

 

矢場さんが顔を青くさせている、元はおもちゃに毛の生えた程度の筈なんだがいったい何やったんだメンゼルじーさん。

 

「とにかく、今後S組の選民意識は少しは改善されるだろうさ」

「そうだな、頭がいいのは解るがそれでデカイ態度取られても…って思っていたのは実は2~3年にも多かったのさ」

「本当は学園側がなんとかしないといけないと思うんだけどねぇ」

「そういやさっき芳乃やクラスの女子たちが騒いでたけどアレどうなったの?」

「あぁ、空手部のアレかい?フン、つまらない話さ。あんたは気にしなくていいよ」

「あ~、言っておくけど川神(ウチ)の部活が全体的にあんな感じって訳でもないからな?」

「わかってるよ、ただ学校という場所は陰の気が溜まりやすい場所でもあるからねぇ」

「氷山の一角という事か…まぁ今回のことで少しでも膿が出せたのならよしとするか」

 

そうして亜巳達が今後の学園生活を憂いていると天と悟が帰ってきた。

 

「ぐれ兄ィ、このスティックボードすっげぇおもしれーぜ!ウチにも買って!!」

「いやー天ちゃんは凄いな、同じ状況でもオウルなら5秒で吐いてるのに」

「お疲れさん、悪かったな悟。天、そいつでアレだけのスピードが出せるのは悟だけだ。それと買うとなるといくら掛かるか予想もつかないから勘弁してくれ」

「え~、わかった。悟!今度また乗っけてくれよな!」

「あぁ構わないよ、次は機会があれば別の乗り物にも乗せてあげたいなぁ」

 

悟も子供好きだし天と結構相性いいかもな、それにしてもあれで二人乗りするってだけでも凄いのにあれだけ山道走り倒してもボディに傷一つ付いてないってことはやっぱりアレでできてんだろうなぁ…それと悟、お前の「別の乗り物」って定義が広すぎるんだからくれぐれも戦闘機や戦車なんかに乗せてくれるなよ?

 

 

 

「さぁまだまだ肉も魚もてんこ盛りだ!皆遠慮せずにガンガン食おうぜ!!」

 

「「「「「「おぉ~~~!!!」」」」」」

 

 

勝利者の宴はまだまだ終わらない・・・

 

 

 

 

 

 

 

「おーい、そっちの穴塞がったか~」

「いや、もう少し掛かりそう」

「あいつら、いったいどんだけ穴掘ってんだ!!」

 

こちらではまだまだ敗者の責務が続いていた、F組が今回の為に東と西の山に張り巡らせた罠の撤去である。一応罠の場所を記した地図は貰っているが結局は素人の彼等、時間はいくらあっても足りない。

 

「まだこっちはいいよ、向こうの山はロープトラップ地獄で撤去に時間が掛かってるどころか二次被害が続出らしいわ」

「ハァ…あの馬鹿(ざくろ)に関わったばっかりに…」

「そういやその馬鹿(さくろ)は?」

「F組の御神苗に顔面ワンパン貰って一発KO、病院に運ばれたらしいぞ」

「…俺、もう他のクラス馬鹿にするの辞めにするわ」

「そうだな…F組にも御神苗みたいな奴がいれば」

S組(ウチ)にも柘榴みたいな奴がいるからなぁ…」

 

「「「ハァ…」」」

 

どうやらS組の意識改革は成功しているようである、そこにちゃっかり一枚噛んでいる柘榴は大物なのかそれとも…

 

 

 

 

 

 

 

その後芳乃が例のレコーダーをPTAに提出し、空手部が無期限の部活動停止になったのはまた別の話。

 

そしてソレを退院後に聞いた件の三人が逆恨みで芳乃を闇討ちし、返り討ちにあって精神崩壊一歩手前まで追い込まれ女性不信となったのは割りとどーでもいい話。

 

 

 

 

~おまけ、さわやか3組~

 

 

 

 

 

「ってことがね~、この間あったんだよ~」

「なるほど、それであんな電気ショックで痙攣した人やハンマーで殴られたような人達が葵門病院(うち)に運ばれて来たんですね」

「お前のにーちゃんすげーな」

 

今お話しをしてるのは最近仲良くなったトーマとジュンって名前の男の子。学校だと僕は辰ちゃんや竜や天ちゃんとしか遊んだりしないから皆とはあんまり喋らないけどこの二人はそんな僕たちともお喋りしたいって話かけてきたんだ~

 

「うん、しーちゃんとお父さんは人を壊すのも治すのも自由自在だ!っていってたよ~♪」

「ただの危ない人達じゃねーか!」

「むぅ、壊すのは感心しませんねぇ」

「オーイ、雪。なにやってんだ?」

「あ~、竜だ~」

「こんにちは板垣君」

「おっす、板垣。今岬越寺からこの間あった川神大戦ってヤツの話を聞いてたんだわ」

「あぁ、アレの事か。ったく兄貴も水臭いぜ、どうせなら俺たちも呼んでくれればよかったのによ!」

「イヤイヤ、高校生のガチ喧嘩に俺たち小学校4年生が入り込める訳ないだろ」

「あぁん?俺たちがあんな青びょうたんどもに負けるわけねーだろ!師匠もその辺の高校生(ガキ)相手ならどうとでもなるって言ってたしな!」

「へぇ、師匠と言う事は何か武術のたしなみがあるのですか?」

「うん、しーちゃんは柔術で~、ぼくはムエタイをやってて~、竜と辰ちゃんは空手でしょ~、天ちゃんが武具術で亜巳ちゃんが中国武術だよ~♪」

「何処の多国籍軍!?」

「まぁ兄貴やおじきや師匠には及ばないが俺たちだってそこそこ戦えるぜ!」

「あの辰子さんがねぇ…」

 

そういってトーマがお昼寝してる辰ちゃんに目を向けてる、気持ちよさそ~だなぁ~

 

「でもやっぱり格闘技習ってるっていっても所詮は小学生、その辺の腕力自慢の高校生なんかでてきたら不味いだろ」

「俺たちは『達人』に教わってんだぜ!その辺の奴らと一緒にするんじゃねーよ!」

「達人ですか…」

「達人ねぇ…なんだ、水の上走ったり濡れた和紙の上をくるくる滑ったり虎殺したりしてんのか?」

 

「メーオは殺しちゃダメー!!」

 

「ブロォッ!!」

「あぁ!準!?」

 

僕はジュンの顎にティー・ソーク・ラーン(打ち上げる肘)を入れて訴えかけた!

 

「メーオはちょっと大きいネコさんで虎じゃないの!だから撃ったらダメー!」

「雪、もう聞こえてねぇみてーだぞ」

「あれぇ?」

 

さっきまでそこに立ってたジュンが寝てる?トーマは慌ててジュンをお世話してるみたい。失礼しちゃうな~、これからどれだけメーオが可愛いネコさんか教えてあげようと思ってたのに~。あれ?でもどうやって説明すればいいんだろう…そうだ!絵に描いたらみんなわかるかも!

 

「そうだ!紙芝居にしよう!!」

「また唐突だなオイ、どうした急に?まっ、いつもの事か」

「準!大丈夫ですか、準!?」

「あぁ…ちっちゃな天使が…俺を…ここが天国か…」

「Zzzzz……」

 

 

今日も今日とて騒がしい4年3組の教室であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「雪、その口から血が滴ってる虎はなんだ?」

「も~虎じゃないよ、しーちゃん。メーオだよ!ごはんのお肉食べてるところ!」

「そっか~よく描けてるな、エライぞ~。でも友達に見せるのは止めとけな、トラウマになっちゃうから」

「だ~か~ら~、トラじゃなくてネーコ!」

 




柘榴の戦闘描写よりおまけの方が自分の中で比率がデカかったんだ!

…言い訳はこんな感じでいいかな?
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