時代を超えた英雄譚   作:Ryu-pon

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終 「Mission—complete」

「あっ、アリーゼさーん!」

 

時刻は7時。待ち合わせちょうどに現れたアリーゼを見つけたベルは手を振る。

 

「……!ベル!」

 

それに気づいたアリーゼは声の先にいるベルに近づく。

 

「早いわね、いつ来たの?」

 

「丁度、いまさっきつきました」

 

ここは師匠ことヘディンさんから習った、エスコート技術を行使する。

 

「そう、ならよかった!」

 

やはりヘディンさんの教えは効果絶大でアリーゼさんは気負うことはなかった。

 

「じゃ、いきましょ!」

 

アリーゼさんに言われるまま繁華街へ向かう。

_______________________________________

 

「結構、キツイですね」

 

「そ、そうね」

 

繁華街へ向かうのは良いものの、時間は丁度夕食時なのもあり周りはとても混んでいて、とても歩けるような状況ではなかった。

 

「あっ、ごめんなさい」

 

「大丈夫です!」

 

こんな状況だから、お互いの体が密着しちゃうのも仕方がない。だが、二人とも年頃の男女、意識してしまうのも無理はない。

 

「とりあえず、抜け出しますかね?」

 

「そ、そうしましょう」

 

とりあえず、この激混みから一時撤退をする

 

「べ、べる!」

 

撤退を試みようとした瞬間名前を呼ばれた。

 

「あ、あの…」

 

アリーゼの方を振り返ると、申し訳ない程度に伸ばされた手が視界に映る。

 

「?」

 

あまりにも情報が足らなさすぎて、キョトンとしているベル。

 

「て、手を繋がない?」

 

そういうと、完全に手を僕の手に伸ばされる。

もう数ミリで触れ合いそうなほどに近づいている。

 

「わ、わかりました」

 

ベルは躊躇う動作もなく、アリーゼの手をしっかりと握り撤退をした。

 

「な、なんでよ」

 

抜け出すことに成功し、近くにあったベンチに座り込んだ時……

 

「えっ?」

 

「なんで、あんな簡単そうに手をつなげるの?」

 

「えっ?」

 

「前の、ベルなら挙動不審になっているはずだもん」

 

そう言われても……慣れ、しか言うことがないが——この場で言ったらなんかよくない気がしたのでいい感じにあしらう事にした。

 

「えっと……」

 

彼女を納得させられるような口実が見つからず、沈黙を産んでしまう。

 

「もしかして、彼女とかいるの?」

 

「いや、いませんよ?」

 

即答した。それは僕なりの誤解の解き方だったが、余計にアリーゼさんに誤解を生んでしまう。

 

「もしかして、歓楽街とか行ってたりするの?」

 

「……………」

 

一度、イシュタルファミリアのいざこざで赴いたことがあるので、否定はしない。ただ肯定すると余計に誤解を生むのでもう何も言わない。

 

「いってるの?」

 

「はい、行ったことはあります」

 

事実春姫救出の際に何度か赴いた事があるので、肯定をした。ただ歓楽街のナニかをやったとかはない。それについてヴェルフやリリに説明されるまであまり理解はしていなかった。

 

「もしかしてヤッタ?」

 

いつも通りのスタンスでアリーゼさんはナチュラルにデリカシーがないことを言う。

 

「やってませんよ!」

 

「あ、そう…まぁ、もういいわ」

 

突然会話が終了した。というよりアリーゼさんは強制的に話を終わらせた。

 

コロンッ、 

 

トンッ

 

「あら、なにこれ…」

 

急に、僕のポケットから変な瓶状のものが転がり落ちた。

それはアリーゼさんの靴にぶつかった。

 

「………」

 

アリーゼさんは、それを拾おうとした。

だが、僕はその時気づいた、それが何かを…

 

「ダメです!」

 

もてる力全てを振り絞りビンに手を伸ばした。

 

「…………」

 

瓶を取り上げることは叶わず、不可抗力にもアリーゼさんは瓶を見てしまう。

 

「キャっ!」

 

僕は有無を言わさず瓶を取る。

 

「見ました?」

 

「………!」

 

反応的に見てしまったのが濃厚だ。だけど見ていたのはほんの瞬間だし、ワンチャンバレていないのに賭けた

 

「す、少しだけね」

 

アリーゼはそう言いながら、僕と目を合わせようとしないのか顔を俯かせていた。

おそらく「少し」じゃなく理解できるほどに読み取れたのだろう

 

「…これには、訳があって!」

 

顔を赤らめて睨んでくるアリーゼさんを見て僕はすぐに弁明をしようとした

 

「……….」

 

が、アリーゼさんは放心状態で顔が明後日の方向に向いていた。

 

「あ、それで、なんだっけ?」

 

「これは!ヘルメス様が……」

__________________________________________

 

「ふーん、そうなんだ」

 

僕はことの顛末を説明をしたが、あまり信用していないのか、少しばかり冷たい目で見られている気がした。

 

「本当に誤解なんです!」

 

「でもねぇ、女の子に妙に慣れてたし…」

 

僕は必死に弁明をしようとしたが、あまり聞く耳を持ってくれなかった。理由としては女の子に慣れているから、だとか。

 

「その、慣れているのにも…理由があって」

 

その理由としては、シルさんをエスコートするときにヘディンさんにさせられた色々な事が関係している。

 

「私って、そんなに魅力ないかな?」

 

突然、そんなことを言われた。

 

「いえ、そんな訳ないですよ。アリーゼさんはとっても可愛くて魅力的だと思います。」

 

僕は思考などせずに、率直な感想を述べた。

 

「あ、ありが…と」

 

先程まで、目を合わせろと言わんばかりに睨んできていたアリーゼだが、今は一向に視線を合わせようとしない。

僕は心配に思い、顔を手で覆い蹲ってしまったアリーゼさんの顔を覗き込もうとしたらあからさまに避けている態度を取られた。

 

「す、すいません!」

 

「え、いや…全然怒ってないよ?!」

 

僕はペンキの剥がれかけているベンチに頭を擦り付けて謝る。

 

「本当ですか?」

 

「…ふふ」

 

「なんで笑っているんですか?」

 

僕が顔を上げると、口元を手を添えてクスクスと笑うアリーゼさんが目に入った。

 

「……!…おでこ?」

 

視線がおでこに向けられていることに気づき、手でさする。

 

ポロポロ…

 

おでこから落ちてきたのは、色の落ちかけたペンキの塗料だった。おそらく頭を擦り付けた際に付着したのだろう。

 

「やっと、気付いたのね。」

 

笑いすぎか、目を手で擦り付け赤くしていた。

 

「あっ!早く行かなきゃ」

 

談笑していたのも束の間、本来の予定を思い出したのかアリーゼは手を叩く。

 

「もうこんなに時間が経ってたんですね」

 

僕も腕につけていた、時計を確認するに小一時間経っているのがわかった。体感ではまだその半分も経っていなかった。

 

「うん、早く行くわよ」

 

そう言われて、僕は手を引かれ夜の街に繰り出されていく。 

 

 

_________________________________________

 

食事も終え、僕とアリーゼさんはダイダロス通りを歩いていた。

 

「ねぇ〜ベル?」

 

「はい」

 

「もう、こんな時間だし……ホームは近いわけじゃないからさ…」

 

先ほどのお酒のせいか、ほおを火照らせがらアリーゼさんは僕に言う。

 

「宿で———少し休まない?」

 

僕も、お酒が回ってきたせいか顔や耳にほんのりと熱を感じた。

 

「えっ……」

 

間の空いた言葉に、僕は唖然としつつも顔中に感じていた熱がより一層強くなるのを感じた。

 

「…………」

 

二人の間に沈黙が流れる。

 

 

 

「ご、ごめん…わたし帰るね」

 

再び長い間が空いたかと思えば、アリーゼは早口で言葉を残りながらその場を後にしようとした。

 

「待ってください!」

 

走り出そうとした寸前、僕はアリーゼさんの手を取る。

逆に、ここで手を取らないと一生後悔すると直感で思った。

 

 

「!!!」

 

僕が手を取るとアリーゼさんはこちらを向き、目を見張った。

 

「ぼ、僕も……ちょうど宿で休もうかなって思ってました」

 

僕は恥ずかしさのあまり途中何度も視線逸らしていた。

けれど最後まで言い終えること頃には僕はアリーゼさんの目を見つめていた。

____________________________________________

 

「じゃあ、先いいですよ」

 

僕はそういい、アリーゼさんに先にシャワーを浴びるようにいう。

 

「あ、うん」

 

用意されているバスタオルを手に取り、アリーゼさんは早足でお風呂に向かって行った。

 

数分待ち、シャワーの音を確認して僕は安堵につく。とりあえず、おじいちゃんを召喚する。

 

「ど、どうしよう」

 

僕は脳内でおじいちゃんを作り、問いかけた。その時声が漏れてしまうのでシャワーの音を確認する必要があった。

 

「そんなのお前がリードするんじゃ」

 

いろいろな知識をおじいちゃんに伝授してもらっていたが、その時以上におじいちゃんが上機嫌だった。

 

「どうやって」

 

その後僕は、時間が許される限りおじいちゃんが持つ知識を蓄えて行った。

 

「で、出たわよ」

 

「は、はい」

 

バスローブを纏ったアリーゼさんが出てきて、僕は速攻でお風呂場に向かった。

 

 

僕はシャワーを垂れ流しにし、アリーゼさんに聞こえない程度の小さな声で先ほどの反復で唱える。

 

おじいちゃんによると、年下にリードされるとギャップがあるとかないとか……。

 

 

僕も程なくしてシャワーを浴び終え、バスローブを纏う。

洗面台の鏡で自分を見ながら顔を叩く。

 

僕が顔を出すと、ベットに腰掛けているアリーゼさんの体がビクンッと揺れたのがわかった。

そのまま僕もアリーゼさんの隣に向かう。

 

僕は先ほど学んだおじいちゃんの教えその行使する時が来た。

 

「……アリーゼさん…」

 

 

呼びかけられてこちらを向いたアリーゼさんに、僕は乱暴に口付けを行う。

 

「ベル……あっ、ん、」

 

柔らかな唇を割り入って、歯列をなぞるようにして口内を犯す。そうするとアリーゼさんは応えるように舌を絡めてくる。

 

「んんっ、……れお、んちゅ……はぁ、」

 

薄暗く魔石の光る部屋の中、僕とアリーゼさんの荒い息遣いが響く。

 

慣れない手つきで、僕はアリーゼさんの服を脱がす。

ベルトを外し、ズボンを下ろす。

その時アリーゼさんが僕の首に腕を回し抱きついてきたので、そのまま一緒に下着を脱がしていく。

 

「あっ、……だ、だめっ……」

 

自然に僕はアリーゼさんの秘部に手を伸ばしていた。

僕がシャワーを浴びている間に、自分で少し弄っていたのか、アリーゼさんのそこは少し濡れていた。

 

「……ンンッ!、」

 

少し弄ったら、アリーゼさんの体ビクビクと震えた。

 

ふと、下腹部に違和感があり目をやると僕の肉棒に手を這わせていた。

 

「べる……も、もう…」

 

涙目になって、そう言ってきたアリーゼさんを見てしまったら……辛抱強く待とうと思っていた僕の覚悟は一瞬で崩壊した。

 

僕は正面から抱き込み、一気にアリーゼさんの体を一気に貫く。

やはり初めてで前戯が足りなかったのか、苦しそうにしている。

 

「だ、大丈夫ですか、」

 

僕は、浅い呼吸を繰り返すアリーゼさんの背中をゆっくりとさすると、絡みつく肉壁がキュッと僕のを締めつけた。

 

「う、うん」

……

 

「チュ、ぬちゅ、れろ…ズズッ」

 

「もっと、….ぶちゅ、んはぁ…」

 

再び始まる口付け。

それは先ほどよりも、深く、長く、そして唾液を啜るように貪っていく。

 

「もう、動いていい…かも」

 

短くない時間、舌を這わせあっていたら、痛みが引いたのかアリーゼさんは僕に動くよう要求する。

 

僕はそれに応えるように、腰を前後に振る。

 

ズッ、……グチュ、ヌチュリ

「あっ……ああっ……あうぅ」

 

粘着同士がにちにちと擦れ合う卑猥な音とアリーゼさんの、可愛らしい嬌声が響く。

 

ゆっくりと、深くグラインドさせるたびにアリーゼさんの身体から力が抜けた。

 

「……ん、ハァ、ッ、ああッ」

 

僕の胸板に顔を埋め、叫ぶように喘ぐアリーゼさん

 

僕も限界が近づいてきて、抽送を早くする。

 

「ひゃっ、ンンッ、もうだめっぇ」

 

「ぼ、僕も…..もうっ、」

 

次第に絶頂が近いことを知る。

 

「うん、いいよっ…ベルの、ちょーだい」

 

「はぁ、イ、イクッ!」

 

僕はアリーゼさんの細い腰を掴んで、最奥まで腰を穿つと、パンパンに膨らんだ僕の肉棒から押さえていた欲望を開放しだす。

 

ビュルル!!!ドピュー、ビュッ!

 

 

出し終えた僕は、アリーゼさんの中から僕のを抜く。

 

ヌポッ、

 

未だ半勃ちの状態のそこからは、精液とカウパーが混ざり合ったものがドロドロと流れ出す。

 

部屋の中に響く二人の荒い呼吸音。

 

彼女の匂いがする。

 

彼の匂いがする。

 

二人はその香りを思い切り吸い込んで、抱き合い、ベットに倒れ込む。

そのまま、目の前のアリーゼさんをみていたらどうにも我慢ができなくなって、僕はハムってとアリーゼさんの首筋を頬張った。

 

そうしてそっと彼の背中に腕を回して、温かい素肌に触れるようにしてそっと目を閉じる。

シーツはびしょびしょ、全身ドロドロ、だけどそれは不思議にも不快に思わず、逆に快く思えた。

「あのさ、ベル、大好きだよ」

「はい、僕も大好きです」

「お願い、何処にも行かないで」

「ごめんなさい、それはできないかもです」

「んふふ、わかってたわよ」

「でも、絶対に離しません」

「………うん………」

僕たちは二人で愛を囁きながら、眠りにつく。

 

「彼女の、『英雄』になると」

 

僕は、そう誓った。

 

———“fin”———

 

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