神様さえ、知らない場所へ『ダークソウル2』 作:Artificial Line
申し訳ないっす。
最近スランプ気味なのです。
個人的にこの文章は気に食わない部分が多いので、スランプを脱した時に纏めて書き直したいと思いますm(__)m
現在、紅と群青の部隊は、王都より北へ続く街道を移動していた。
王都を発って早3時間。
現在の時刻は正午より少し前といったところであろうか。
視界の奥に、石造りの砦が見えてきた。
いや、それは最早。
砦という言葉は適切ではないだろう。
要塞。大げさに言うならば城。
街まるまる一つを、そのまま要塞としたような光景に思わず息を呑む。
圧巻。
まさにその一言だった。
「見えてきたな。あれが城塞都市アリスライキだ。王都の最終防衛線だな」
隣を行くアリョーナがそう呟いた。
「第一王女、リリィ・ビカーナ様。ご入城」
門の両サイドにいる兵達から声が上がる。
けたたましいとも言える歓声が上がる中、私達は城門をくぐった。
リリィの乗る馬車よりも先行するは、私とアリョーナの騎馬。
それに続いて彼女の乗る馬車や、護衛兵たちが追従してくる。
中に入ると、まず眼に飛び込んできたのはおびただしい数の兵士達。
そして
その誰もが、街道を避けるように整列していた。
その誰もが、凛とした面構えでこちらに敬礼していた。
その光景に思わず圧倒されかける。
素晴らしい光景だ。
内心でそう言葉を漏らす。
この光景だけでも、彼等兵士の忠誠心の高さ。
そして、リリィ・ビカーナという少女の支持率の高さが伺える。
だが、しかし。
私は、この状況に一つの疑問を抱いていた。
"要塞の規模に反して、将兵の絶対数が少なすぎる…"
途中で合流してきた騎馬達の先導に従い、私達はひとつの建物へと馬を向かわせた。
「情報は確かなので?」
ここは、アリスライキより北方に陣を構える帝国軍駐屯地のとあるテント内。
メガネをクイッと直しながら、細身の男は上官らしき人物に話しかける。
「ああ。皇帝陛下直々のものだ。今、城塞都市アリスライキには"リリィ・ビカーナ"が視察に訪れている。陛下は直ちに攻勢を仕掛けよと仰っている」
このテント内には2人の男が居た。
一人は先に声を上げた、メガネをかけた細身の男。
纏っている真紅の鎧には、ところどころに金メッキが施されており、過剰とも言える綺羅びやかさを誇っていた。
人によっては趣味が悪いと感想を抱くであろうその鎧は、帝国軍における指揮官の証。
そしてもう一人の男。
色黒な肌をした、鋭い眼光を持つ壮年の男性。
メガネの男と同じ鎧にマントを取り付けたものを装備しているその男は、この場における最高指揮官。
つまり、ビカーナ攻略部隊の総大将である。
リリィやストレイドが見たならば、
『成金コンビ』
と命名するであろう男二人組は、その瞳に静かな闘志を宿していた。
我らが皇帝陛下の為。
全ては彼の計画遂行のため。
テントの外では、アリスライキへの攻撃準備を完了した、凡そ10万の帝国兵が待機している。
兵力差は圧倒的。
万に一つも負けることはありえない。
「それはそれは。ならば早急に動く他ありませぬ。既に全軍には指令を伝達済みであります。後は師団長の掛け声一つで攻撃が始まります」
「ふむ。それならば、あまり兵たちを待たせるわけにもいかんな」
総大将はそう言うと、テントの外へと歩みを進めた。
外へ出た彼を待ち構えるは、凡そ10万の帝国兵たち。
それは、帝国軍の中でも精鋭だけを集めて結集された、"ビカーナ王家討伐師団"である。
「将兵たちよ。時はきた。我らが親愛なる皇帝陛下は、この大陸を統合し、真の平和をもたらすことをご所望である。しかし、それに
反する愚か共はこの先の砦。城塞都市アリスライキに籠城し、未だに無駄な抵抗を続けている。奴らを完膚なきまでに撃滅し、我らが皇帝陛
下の理想を果さんがため。10万の勇猛なる将兵達よ。――進撃を開始せよ!!」
ひと通りの視察を終えた後、私達は、最初に訪れた建物へと戻ってきていた。
やはりと言うべきか。なんというべきか。
姫様の行かれる先々で、兵たちからの歓声が上がったことは言うに及ばない。
その声一つ一つに姫様は優しく微笑みを返していた。
ストレイドはその歓声に若干呆れていたが、まあそれも仕方の無いことだろう。
現在私達は王族用の客間で休息をとっているところだった。
「いやー、疲れたわぁ…」
「お疲れ様です姫様」
そう言いながらソファへと見を投げ出すは、私の主。
先ほどまでの優雅さはどこへやら。
今目の前にいるのは、歳相応の可愛さを持った唯の少女。
相も変わらず素早い変わり身だこと。
「お疲れ様。しかし、やはりというべきか。リリィの人気はすさまじいな。思わず圧倒されてしまったよ」
そして。
今口を開いたのは、綺羅びやかさと荘厳さを醸し出す白の鎧を身に纏っている騎士。
姫様の次に注目を集めていたであろうストレイドだった。
「お世辞はいいわよストレイド。でもありがとね」
お世辞では無いだろうと内心ツッコミを入れつつ、彼の顔を見る。
やはりと言うべきか、苦笑を浮かべながら視線を返してきた。
各々がまったりと休息の時間を過ごしていたその時だった。
部屋全体を揺らす、爆音が聞こえたのは。
それもひとつや2つではない。
断続的に轟く爆音。
まるで何かが城壁に当たっているような、そんな爆音だった。
最前線である城壁の外部。
「第三魔法科部隊!連絡途絶!!」
「ダメです!!敵の数が多すぎて持ちこたえられません!!」
「中央守備隊劣勢です!!敵は多数の龍騎兵を投入している模様!歩兵科部隊だけでは刃が立ちません!!」
「何だ……………この状況は…」
アリスライキの中央防衛隊隊長である男は、そう言葉を漏らしていた。
死屍累々。
今の状況は、まさにその一言がふさわしい。
辺り一面を埋めるほどの爆発痕。
そして血液、死体。
耳には悲鳴、破裂音、そして剣戟が絶え間なく届いていた。
城塞都市アリスライキに対するライトセイン帝国軍の大規模攻撃が始まって、早30分。
敵の猛攻が迫る中、守備部隊はギリギリの所で敵の進撃を防いでいた。
姫様が視察に訪れたタイミングでの、敵の大規模攻勢。
とても偶然には思えない。
恐らくだが。
何らかの理由で情報が漏れていたのであろう。
失態だ。
苦虫を潰したような心情で、そうつぶやく。
今すぐにでも情報を漏洩させた売国奴を絞め殺してやりたいところだが、
生憎、今はそうも言っていられる状況では無かった。
敵部隊はもう眼前まで迫っている。
なんとしてでも、これを退け姫様の身を守らねばならない。
だが、兵力差は歴然であり、その上こちらは龍騎兵に対する有効な対抗手段を持ちえていなかった。
絶望的な戦況であった。
攻城戦に置いて、攻撃側は守備側の三倍の兵力が必要だと言われている。
我々の軍勢は約3万。
それも、各地からの敗走部隊や、残存兵力を寄せ集めた上での数字だ。
それに対してもう一方。
ライトセイン帝国軍。
敵軍はおおよそ10万の大部隊である。
もう一度言おう。
攻城戦に置いて、攻撃側は守備側の三倍の兵力が必要だと言われている。
今の敵軍は、その条件を十分に満たしていた。
ほぼ万全な状態の敵軍と、各地からの寄せ集め部隊である我々。
勝機はほぼないに等しい。
だが、しかし。
それでも我々は戦わなければならぬ。
我らが姫のため。
我らが王国のため。
「騎馬隊、突撃準備!魔法科部隊は騎馬隊の突撃後、遠距離からの火炎魔法で敵部隊を殲滅せよ!」
この絶望的な状況でも、決して彼等ビカーナ軍の士気は低くは無かった。
それは今日、視察でこの要塞を来訪していた、彼等が姫の存在故。
姫の御旗の元に集まった軍勢故。
「突撃ィィィ!!!!」
『ウラァーーーーーーーーー!!!!』
彼女がいる限り、彼等が屈服する事は無いだろう。
男達は、死渦巻く戦場へと突撃していった。
最初に言ったとおりまるっと書きなおすかもしれません。
次話は本編とは関係のない番外編になります。
興味のない方は読まないでも問題ないで!m(__)m
本編の続きの投稿はGW前を目指したいです