神様さえ、知らない場所へ『ダークソウル2』 作:Artificial Line
お久しぶりです。
暫く書いてなかったせいで書き方が結構変わってるかもしんないっす。
あと皆さんコメントありがとうございます
ホント励みになってます
亀更新ですが、お付き合いいただける方、宜しくお願いします。
戦場には様々な感情が渦巻いているのが常だ。
恐怖、憎悪、焦燥、高揚、虚無
その中で、最も人を支配しやすいものは何か。
答えは"恐怖"である。
アリスライキ正面戦線は、地獄とかしていた。
耳を塞いでもなお飛び込んでくる怒号、悲鳴、剣戟、爆発音。
帝国軍の圧倒的な戦力を前に、ビカーナ王国軍は為す術なく乱戦へと引き込まれた。
赤と青が入り乱れ、最早戦線というものは存在していない。
「オラァ!!」
「クソッ!!」
王国兵の一人が、帝国兵に突き飛ばされ、それをまた別の帝国兵がとどめを刺す。
戦力差は圧倒的であり、この防衛線が突破されるのも最早時間の問題であろう。
バスタードソードを持った帝国兵が、一人の王国兵の武器を弾き飛ばす。
今にも振り下ろされんとする大剣を前に、王国兵は死を覚悟した。
――だが何時までたっても剣は振り下ろされない。
「どうした、恐怖を煽って遊んでいるのか?一思いにやれ!!」
思わずそう叫んだ王国兵だったが、次の瞬間
彼は絶句することとなる。
"グチャッ"
何か生体的なものが潰れた嫌な音が聞こえた。
"バキバキッ"
何かを無理やり引きちぎる様な、不快な音が響いた。
"ドルゥ"
何かを引き釣りだすような、身の毛もよだつ音が耳に届いた。
刹那、帝国兵の身体から頭が脊髄ごと引きぬかれ、吹き飛ぶ。
首からは噴水のように鮮血が溢れ、頭部を失った身体はゆっくりと倒れた。
そしてその背後には…
「ひぃいッ!!!」
全身に返り血を浴びた騎士が、陽炎のように立っていた。
帝国軍正面部隊の兵士たちは、戦慄していた。
つい直前までは圧倒的に優勢だった彼等の士気は、今や地に落ちてしまっている。
その原因は。
「なんだよ…何なんだよコイツは!!!」
彼等の視線の先にいるたった一人の騎士。
全身に返り血を浴び、圧倒的な殺気と威圧感を放っているその騎士は、
緩慢な動作で手にしていた大剣の矛先をこちらへと向けた。
その瞬間、全身に走る恐怖。
死にたくない、死にたくない、死にたくない。
彼等の生存本能は雄叫びを揚げ、自らの役目を放棄して逃げ出せと通告していた。
今、もし一人でも逃走する者がいれば、それは部隊全体へと伝搬し彼等は瓦解してしまっていただろう。
だがしかし、圧倒的な恐怖を目の前にしても彼等は武器を構え続けた。
さすがは生え抜きの精鋭部隊といったところだろうか。
ここで逃げておけばよかったということを、彼等はもっと後に知ることとなる。
まあ、それを知った時にはもう遅かったのだが。
あの不気味な騎士が突然と現れたのは、つい15分前のことである。
今まで乱戦を行ってた王国兵達が潮が引くかのように撤退を始め、代わりにあの化け物が現れた。
どう見ても装備は王国兵のものではない。
恐らくは傭兵か放浪騎士の類だろうか。
今騎士の手には二つのものが握られていた。
ひとつはクレイモアと呼ばれる両手用の剣としてはこぶりな大剣。
そしてもうひとつは――
「…!?」
帝国軍兵士の生首であった。
それも唯の生首ではない。
頭部が脊髄ごと引きずり出されており、必要以上の惨たらしさを放っていた。
同胞の無残な姿を前した彼等にあったのは、怒りの感情ではない。
恐怖。唯それだけだった。
騎士が生首を投げ捨て思い切り踏み砕く。
そしてその瞬間、駈け出した。
「む、迎え撃てー!!!!相手は一人だ!臆するな!!」
帝国軍指揮官がそう叫ぶ。
王国軍は既に城壁の手前まで後退しており、彼の言葉の通り前線にいるのはかの騎士ただ一人であった。
アリスライキ第一次正面攻略部隊の人数は凡そ3000人。
既に500人程の兵を失ってはいるが、それでも尚その数は圧倒的。
ただ一人の騎士など無問題だと、心の奥に恐怖を抱きながらも思っていた。
そう、通常ならばたった一人など無問題。
"通常ならば"。
先頭を走っていた帝国兵が、騎士と接敵する。
「ウォォォ!!!」
雄叫びを上げながら、手にしていたロングソードを振りかざし、騎士へと斬りかかった。
だがしかし。
バァン!!
何かを跳ね飛ばす様な音と共に、鮮血が舞う。
血煙に遮られ、後続の帝国兵達は一瞬、騎士の姿を見失った。
次の瞬間。
血のカーテンの中からあらわれた大剣が、帝国兵の胴を貫く。
兵士が声を上げる前に左へ振りぬかれた刃は、彼の胴体を完全に破壊しただけではなく
その先にいた帝国兵の脳漿をぶちまけさせた。
「ば、化け物めぇええ!」
同胞の無残な死に様を前にした兵士は、半狂乱になって騎士へと斬りかかる。
自らに向けられた直剣を、騎士は大剣で当たり前のように防ぎ、そのまま兵士を両断した。
死体が地面に倒れる前に、周りにいた帝国兵へとそれを蹴り飛ばす。
そして騎士は一つの"魔法"を唱えた。
「な、なんだこれは!?」
闇術
『生命の残滓』
魔術師の異端として伝承に残る
ナヴァーランの秘術
地に眠る古い死者の魂を呼び醒ます
騎士を中心とした地面から、辺りに闇色の炎が吹き上がった。
騎士の周囲に居た帝国兵は15人。
その誰もが闇の炎を身に受け、声を上げる事もできずに絶命する。
兵士達は絶句する他無かった。
たった3分程の間で18人もの人間が殺されたのだ。
運良く、闇術の範囲外で助かった帝国兵達も恐怖で釘付けとなり、その場から動けずにいる。
その光景を見た騎士は、兜の下で嘲笑する。
そして、反撃の危険が無いと見るやいなや、もう一つの闇術を発動させた。
"まともに戦う価値もない"
闇術
『死者の活性』
生命の抜け落ちた死骸に働きかけ
闇の炎で爆発させる闇術
生命を愚弄するこの術は闇術のなかでも
特に忌み嫌われる
騎士の周囲に転がる18体もの死体が一瞬光り、収束する。
そして次の瞬間。
「うわぁぁ!?」
紫色の閃光が辺りを包んだ。
爆音と禍々しい光が辺りに満ち満る。
爆風が収まった後にあったのは、大剣を構え佇む騎士
そしておびただしい量の無残な死体であった。
この一撃。
たった一撃で殺された帝国兵の数は約200人。
その光景を見ていた他の兵士達の心は、完全に折れてしまっていた。
なんだ、つまらん。
そうとでも言いたげに、騎士はゆらりゆらりと残存する帝国兵へと近づいていく。
だがしかし。
騎士は途中で歩みを止めた。
それはなぜか。
その答えはその場にいる者ならば、全員理解できただろう。
最初に形容しがたい金切り音の様な音が辺りに鳴り響いた。
次に騎士と帝国兵達の間に真赤な魔法陣が広がる。
そしてその中から浮かび上がってくる真赤な人影。
最後に、頭の中に直接流れ込んでくる一つの文章。
『闇霊 不死の英雄xxに侵入されました』
後で加筆しますん。
闇霊の装備
ファーナム一式にルーラーソード、王の盾
いずれも最大強化