「はぁ……」
とあるアビドスの借り家。
次々と段ボール箱が運び出されるその一室で、
アルは執務机の椅子に腰かけたままため息をついた。
そんな彼女に、いくらかの荷物を運び出そうとしているムツキが声をかける。
「アルちゃ~ん、さっきからため息ばっかりだよ。テキパキ荷物運ぼう?」
「……それはわかってるわよ。でも……」
……でも。
アルのその言葉に、彼女らの間に暗い影のようなものが落ちる。
沈んだ様子の自分達の社長に、
ムツキは一度荷物を置いて近づくと、そっと肩を叩いた。
「……セリカちゃんのことならきっと大丈夫だって。
メガネっ娘ちゃんたちの方が、私達の何倍もあの子に詳しいはずだし」
「で、でもあれっきり何の連絡もないのよ?
もしかしたら、何かあったんじゃないかって……」
アルは不安そうにそう言うと、やがて小さく俯いた。
そんな彼女に今度はカヨコが声をかける。
「一日やそこらで全部が解決できるわけないよ、社長。
……あの様子だと、見つかったとしてもまだまだいろいろありそうだし」
「……そうね」
あくまで論理的に、少しだけ遠回しではあるが、
彼女なりにアルを励まそうとしているのだろう。
アルは辛うじてそう答えると、
部屋の端にポツンと置かれた不気味な骸骨に視線を向ける。
知らず知らずのうちに持ち帰ってきてしまったそれは、
今も尚、その頭頂部の割れ目から不気味な燐光を発している。
……思い出されるのは、いつもどこか冷めていた黒髪の少女。
けれど、あの時、大切な人が傷つけられ激高していた少女は、
しかし、どこか触れれば壊れてしまいそうなほど不安定で、
そして……あの頭蓋骨を取り上げた拍子に口走った言葉の意味。
「……セリカ」
ポツリと、アルが呟く。
つい最近まで敵同士。
だというのに、どこかに行ってしまった彼女のことを思うと、
アルはどうしても落ち着くことはできなかった。
……それは、他の便利屋の少女達も同じなのだろう。
「……はぁぁ」
アルは、もう一度大きくため息をついた。
……その時、
「ア、ア、アル様!!!!」
突然大きな足音と何かを蹴飛ばしたような物音が聞こえてくる。
それと同時、先程、外のトラックに荷物を積みに行っていたハルカが
転がり込むようにオフィスに飛び込んできた。
そのただならぬ様子に、思わずアルとカヨコは身構える。
けれど、ムツキは「あ、思いついた」と言わんばかりに手を打つと、
そのままハルカに話しかける。
「およ、どうしたのハルカちゃん。まさかカイザーが私達を粛清しに来たとか」
「えちょ、よりにもよってこんな時にっ!?」
突拍子もないかつ適当極まりないムツキの言葉を真に受けたアルが白目を剥く。
そんな彼女の様子にカヨコははぁ、とため息をついた。
「流石にそれはないでしょ。いくら何でも早すぎるし、
そんなことをしたところでカイザーに何の得にもならない。
……それでハルカ、どうしたの?」
……ムツキの言葉を発端として、
なし崩し的ではあるが便利屋68にいつものような雰囲気が戻り始める。
そんな中、カヨコにそう声をかけられたハルカは
あわあわと挙動不審気味に口を動かす。
「それが、そのっえっと……」
「こんにちは」
その時、ハルカの声に被せるように入口からごく普通のあいさつが響いた。
……その場にいる誰もが、その声に確かに聞き覚えがあった。
というより、つい先ほどまでその声の主について話し合っていた。
アルたちが視線を向ける。そこには……
「……セリ、カ?」
アルが呆然と呟く。
そこには確かに、あの黒髪の少女がいた。
何の色も映していない蕩けた瞳も、どこまでも冷め切った表情も全くそのまま。
まるで、あの日あったことが嘘のようだった。
唯一変わっていたこととすれば、その顔に大きな古傷が未だ残っていることか。
「ん、邪魔するね」
その背後から、更にシロコもひょこりと顔を出すが、
最早アルにはセリカのことしか映っていなかった。
「……セリカ、セリカ……なのよね?」
「そう。間違いなく私は黒見セリカ。
……あの時は迷惑かけたわね」
そう言って、申し訳なさそうに視線を逸らすセリカ。
そんな彼女をしばらく見つめていたアルだったが、
やがて椅子から勢いよく立ち上がると、彼女の下に駆け寄る。
ムツキ達もそれに続く。
「心配したのよ!?急にどこかに行っちゃって……!」
「その件については謝る。万全にとはいかないけど立ち直れたから安心して」
「でも……!」
そう言って軽く手を広げて見せるセリカ。
……やや表情に影があるように見えるが、
少なくともあの時よりかは遥かに万全の様子だ。
けれど、アルには尚も彼女に問いただしたいことがあった。
[……今更?]
……もう少しで人を殺そうとしていた彼女の、その言葉。
それが、どうしても引っかかる。
……引っかかる、が……
一瞬の逡巡、そしてアルは言った。
「その、顔の傷……大分大きいし、まだ怪我があったりとか」
……結局、アルはそれを口に出すことはできなかった。
その言葉を聞いたセリカはというと、
軽く傷を撫でたのちにあくまで淡々と受け答えする。
「これは元々。前は化粧で隠してたからわからなかっただけ」
「そ、そうなのね……それはよかったわ」
セリカの言葉に、アルは辛うじてそう答える。
……その言葉は、アル自身にはどこまでも空っぽに聞こえた。
その時、
「……この通り。セリカはしっかり帰ってきてくれたから、
そっちもセリカのことを気にかけてくれてありがと」
少しだけ会話の蚊帳の外に置かれていたシロコが、
そう言いながらセリカの横に並んだ。
……少なくとも、彼女のその言葉で会話が少しだけ逸れる。
アルは、何故かそのことにどこか安堵する。
そんな彼女の小さな感情の機微など知らず会話は進行してゆく。
「……別に、こっちとしてもあのままだと寝覚めが悪かったしね。
大丈夫そうで何よりだよ」
「あはは、そんなこと言って、カヨコちゃんも結構心配してたのにねー。
……ま、私もなんだけど」
そう言ってムツキは軽くカヨコのことをからかうと。
そんな彼女の言葉にカヨコは小さく咳ばらいした後、
アルの代わりに改めてセリカに尋ねる。
「それで、何の用?
その様子だとただ私たちに会いに来たってわけでもなさそうだけど」
「……えぇ。どちらかというと本命はあっち」
そう言ってセリカが部屋の隅の方に視線を向ける。
そこには、禍々しい光を放つ頭蓋骨があった。
「シロコ先輩がもしかしたら
あなたたちが1つ持って行ったかもしれないって言ってたから来てみたけど……
どうも当たりだったみたいね」
「あぁ、あれね。いやー、こっちとしても下手に触るのは怖いし
ここの拠点は引き払うつもりだったからナイスタイミングだよ。ほんと」
「あれ、引っ越すの?」
「風紀委員に居場所は知られちゃったし、
クライアントの依頼も蹴っちゃったからねー。
私達としても逃げるしかなくなっちゃって」
「ちょっと逃げるって何よ逃げるって!?」
ムツキとシロコがそんな会話をしているのをしり目に、
セリカは早く用事を終わらせるべく
頭蓋骨……上位者の叡智へと近づくとそれを手に取る。
そして……
それを自分の顔の近くに近づけた。
「えっ」
「えちょ、セリカっ!?」
その動作の意味に気が付いた便利屋達が慌てて止めようとするがもう遅い。
セリカの手がその頭蓋骨を割り砕き、その脳に啓蒙が流れ込む。
……が、
「……何?」
……何も起こらなかった。
代わりに返ってきたのは無表情で軽く首をかしげるセリカの動作。
けれど、呆然とする便利屋たちの様子に何か悟ったのか、
セリカは若干気まずそうな表情になると淡々と説明し始めた。
「別にこれ、使ったら人の精神を崩壊させる武器ってわけじゃないから。
適性が無いのに使ったら酷い副作用が起きるってだけで」
「そ、それなら先に言って……心臓に悪いから」
余程びっくりしたのか、
アルはそう呟くと近くのソファに腰が抜けてしまったかのように腰掛けた。
……既に壊れた器に何を注いでも変わらないとも言うが。
セリカはその言葉を辛うじて飲み込んだ。
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その後は特に何事もなく、
ただ、ごく普通の何の代わり映えもしない会話をした後、
セリカとその付き添いで来たシロコは便利屋68と別れた。
「……まさか、
あそこまで心配されてるとは思ってもみなかった」
こちらを見送るアル達の姿が消えた後、セリカがぽつりと呟く。
そんな彼女に、シロコが声をかける。
「ん、それだけセリカが愛されてるってこと。
……私はちょっとうれしい」
「……そうね」
シロコの言葉に、セリカはごく短く返答する。
……ともすれば、会話を無理矢理打ち切ってしまったようにも感じられるその言葉。それに、シロコは少し慌てた。
「えと、変なこと言っちゃったかな……?」
「いや、そういう訳じゃないの。
ただ、私が血に酔った姿を見てるし、それに敵同士だったから」
……敵同士だったから。
セリカの何処か悲しそうにも聞こえる言葉に、
シロコは今度こそ何も言えなくなった。
……シロコ達は、セリカの隠していたものを知ってしまった。
だからこそ、地獄そのものと言える場所でセリカが何を見てきたのか容易に想像できてしまう。
「……まぁ、あっちでも、
誰も彼も攻撃してきた相手を狩ってきたわけじゃないけどね。
まだ、私がまともだった時に、最終的に仲良くなった人はいるし」
シロコが何を考えているのか察したのだろう。
セリカが安心させるように、そう言葉を紡ぐ。
知らず知らずのうちに、また知らないセリカの過去の一端に触れることになりシロコは驚いた様子だった。けれど、何処か安心したのも事実のようだ。
「そっか……その人ってどんな、あっ」
……だからだろうか。
シロコは何気なく、
本当に何気なく、その事に踏み込んでしまった。
途中でその事に気がついたが、もう遅い。
セリカはその言葉を確かに聞いてしまった。
「えっと、その……セリカ」
「いいの。まだ、その人は生きてる。今も偶に会いに行くし」
けれど、セリカの反応はシロコが予想していたものとは違った。
……何処か寂しそうに、セリカはその人の記憶を思い起こす。
「……とってもいい人。私なんかよりずっと強い。
迷惑もかなりかけちゃったかな。できる事なら皆にも紹介したい」
「……そう、なんだ」
セリカの言葉にシロコは辛うじてそう答えた。
それっきり、2人の間に重い沈黙が立ち込める。
……どの位時間が経っただろうか。不意にセリカが口を開いた。
「……シロコ先輩も、気づいてるでしょ?
まだ私が隠し事してること」
「……っ」
セリカのその言葉に、シロコの身体が震える。
その事がセリカの視界の中に確かに写るが、気にせず彼女は続ける。
「あっちの[先輩]は気を使って話さないでくれたみたいだけど。
私、結局隠し事は苦手みたいだし……多分、ホシノ先輩も気づいてる」
先生は人が良すぎるから気がついてないかもだけど。
そう言ってセリカは軽く笑った。
「……ごめん」
「……いいの、気にしないで。
シロコ先輩は何も悪くない……これは、私の罪だから」
謝るシロコに、セリカはそう言葉を紡ぐ。
……そう、これは私の罪。
どうしようもなく自分を蝕み続けている……罪。
何せ、私の大切なものを奪った獣は、他ならぬ……
「……そのうち話すよ。必ずね」
「……ん」
あくまで、彼女なりに明るく、励ますようにセリカが言う。
それに、シロコはごく小さく頷くことしかできなかった。
……セリカの秘密が暴かれて一夜。
彼女達の関係全てが元通りになることはなく、
寧ろ、1枚の薄い壁が彼女達の心を隔ててしまったようだった。
「……そういえば、そのことで思い出したんだけど」
シロコが、ふとセリカにそう声をかける。
セリカがキョトンとする中、シロコは言葉を紡ぐ。
「……ホシノ先輩のことなんだけど」
「何か隠してる、って話?」
「……そう、そのこと」
シロコの言葉にセリカはほとんど間を置かず言った。
今まさに言おうとしていたことを言い当てられ驚いた様子だったが、
1つ息をつくと話し始めた。
「元々何か抱えてるみたいだったんだけど、
最近は特にそれが酷くて。
セリカの事かと思ってたけどそうでもないみたいだし……」
「……私も詳しくは知らない。
せいぜい何かあるのかなって位。でも……」
セリカはそう前置きしてから言葉を紡ぐ。
「……聞くにしても、少しずつの方がいいと思う。
みんなに隠してるってことは、
私みたいにできる事ならそっとしてほしいことなんだと思う」
「……ん、わかった」
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アビドス高校の正門前に2人が着くと、
丁度ノノミと先生が何か話し込んでいる様子だった。
……留守番を任されていたノノミはさておき、
先生はアヤネと共に大将のお見舞いに行っていたはずだが、
何故かアヤネの姿がない。
その事にセリカが首を傾げると同時、先生らも彼女達の姿に気がついたようだ。
「"あっ、セリカ、シロコ!そっちはどうだった?"」
「シロコ先輩の言った通りだった。きちんと回収できたから安心して」
先生にセリカがそう答える。
その言葉を聞いた先生はほっと一息ついた。
「"よかった……アルが間違えて割っちゃうかもって思ったら心配で"」
「確かに、アルさんなら間違えて割りそうですね……」
「まあ、アルだし」
本人のいないところで中々酷い言われようをしているアル。
その会話を聞いていたセリカは少しだけ哀れに思った。
少しだけ、だが。
……まあ、それはさておき、だ。
視界の端では、シロコがノノミと何か会話した後、学校に入っていった。
どうもホシノに用事があるようだ。
それを横目にセリカは先生に話しかける。
「それで、先生。大将の容体は?アヤネちゃんもいないみたいだけど……」
「"あー、それがね……"」
セリカからの問いかけに、先生の言葉の歯切れが悪くなる。
後から来た2人が嫌な予感を覚える中、先生は話し始めた。
「"大将の容体自体はよかったんだ。
このまま行けば、さほど立たずに復帰できるって……
あと、風紀委員会のみんなが来てたってぐらいかな。
大将のお店の補填もきっちりしてくれるって"」
「……そっか、私が行かなくて正解だったね」
……柴大将のお見舞いに行かなかったのはただ単純に
まだ完全に心の整理がつけられていないことが大きいが、
もし行っていたら確実に風紀委員と鉢合わせたことを考えると、
怪我の功名と言えるだろう。
セリカのその言葉に、何とも言えない表情になる先生とノノミだったが、
結局、先生は話を続けることを選択したようだ。
「"でも、その時にヒナ……じゃなかった、風紀委員長の子が、
カイザーがアビドス砂漠で何か企んでるって話をしてくれて"」
「……それが?連中のことは私だって気に食わないけど、
別にうちの自治区の何もない辺境で……」
そこまで言ったところで、セリカの言葉が止まる。
……待て、こちらの自治区……?
死にかけの学校の辺境とはいえ、他校の自治区に一企業が干渉できるか?
考え込むセリカに、先生は言葉を続ける。
「"……あと、他にもいろいろ気になることがあって、
アヤネが色々調べてくれてる。だから、取り敢えず教室で待とっか"」
「……わかった」
……アヤネが調べているなら、彼女に任せた方がいいだろう。
セリカはそう思いなおすと、思考をいったん打ち切り
先生にそう答えると、そのままノノミと共に教室へと向かった。
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「あ、みんな」
「みんなお帰り~」
教室に戻ると、既にホシノとシロコがいた。
「"ただいま。そう言えば、結局シロコが言ってたホシノの用事って何だったの?"」
「いや~、それがね、最近あんなことがあったのについ癖で昼寝しちゃったから
昼寝のし過ぎだってシロコちゃんに怒られちゃって……
うへ、だらしない先輩でごめんね」
先生の問いかけに、シロコの代わりに答えたのはホシノ。
シロコはそれに何か迷っていた様子だが、
結局何も言わないことにしたようだった。
……恐らく、ホシノの秘密と何か関係があるのだろう。
セリカはそう思ったものの、
それについて何か言うことはなく自分の席に座る。
その時、彼女はふと自分の中の獣性が燻り始めたのを感じた。
……そういえば、夢から帰ってから全く血を飲んでいない。
そのことを思い出したセリカは、椅子に腰掛けた後
バックから鎮静剤の入った水筒を取り出すとそれに口をつけた。
「……けぷっ」
「"シロコ……?ってセリカ何飲んでるのっ!?"」
血を飲んだために
早速酒に酔ったようにとろとろゆらゆらし始めるセリカ。
それを先生が見逃す筈もなく……
と言うより周りの先輩達も驚愕しているように見える。
その事にセリカはコテンと首を傾げた。
「……れ?言って、なかったっけ……?」
「言ってないも何も、
ダメですからねセリカちゃんお酒なんて飲んだら!?」
「そんなかわいい動作して誤魔化してもダメだよ!
ほら、おじさんにその水筒渡して……」
「……お酒じゃない」
……お酒も飲むけど。
その言葉は辛うじてセリカは飲み込んだ。
だからといって事態が収まるわけでもないが……
更に……
「た、ただいま戻りました……ってセリカちゃん!?」
扉が開いたかと思うと折り悪くアヤネまで帰ってきた。
セリカは更に事態が悪化したことを察した……
その時、背後から気配。
「ん、没収」
「!」
いつの間にか背後に回り込んだシロコが急襲してきたのだ。
セリカはそれに対し即座に身を屈めることでそれに対抗する。
だが、シロコの方もただでは折れない。
セリカの脇腹に標的を変えてどうにかして水筒を離させようとする。
……と言ってもセリカがそれで笑うことはなかったが。
とは言え、色々と面倒になってきたセリカはさっさと事実を言ってしまうことにした。
「お酒じゃない……ただの血の飲み薬」
「……え?」
その言葉に、周りの少女達の動作がギクリと固まる。
……そんな中、先生だけが何か思い当たることがあったようだ。
「"……もしかして、[狩人]が言ってた血の医療の……?"」
「……うん。そんなところ」
その言葉に、セリカはコクリと頷くと、そのまま軽く説明する。
「詳しい話は省くけど、
狩人になった拍子に体質が変になっちゃって……
定期的に血を摂取しないといけなくなったの。
……さっきの酔いは副作用みたいなものだから気にしないで
この通り、すぐになくなるし」
そういうセリカの様子は、
確かに明らかに酔っていた先ほどまでとは違い、
少し瞳がとろりとしているものの意識ははっきりしているようだった。
セリカは水筒をしまい、少し申し訳なさそうな表情になる。
「……完全に説明した気になってたんだけど、
次から気をつける」
「"いや、そういう事なら全然大丈夫だよ。
ちょっとびっくりしたけど……"」
先生がそう言って、ホッと胸を撫で下ろした。
……しかしながら、やはり教室の中に微妙な空気が流れる。
「……そ、それじゃあ、さっき調べてきたことを伝えますね」
その空気を打ち払うように、アヤネがそう切り出した。
どもー、時空未知です。
ということで今回の作品は如何だったでしょうか?
セリカちゃんが帰ってきてすぐ、次の日の話でした。
……まあ、全てが元通りとは行きませんよね。
更に、新たな問題も迫ってきます。
セリカちゃんは、最後までまともなフリができるでしょうか?