なんとなく思いついたので文字にしてみました。
オマケなので残念ながら会話文のみになります。
ご了承ください。
それから、お気に入り登録数がいつの間にか1000人を超えておりました。大変ありがたい話だなと思いました。
二次創作とはいえ、自分の書いたものを見てくださっているのだなぁと、ありがたい反面…すこし恥ずかしいところでもありますが…。
とある会話の一端(オマケ)
「今更終わったことだから良いが、あの時お前がくれた救難信号発信機は実は通信機能付きの発信機だったって…。それも俺の会話は全部筒抜けだったとか…普通そんなことするか?なんで本当のこと言わなかったんだよ」
「君は隠し事は苦手だろう?」
「…苦手とまではいかないだろ」
「我のとっておいた饅頭を食べておいて『いや?俺は知らないな』などと抜かした大馬鹿の話をしても良いのだぞ」
「かつて、師匠に内緒で渡そうとした花束を先にぶんどられた話もありますよ」
「わかった、苦手だ。苦手ってことにしといてやるから…それ以上は無しで頼む…。いや、本当に勘弁して欲しいよ…」
「ふっ…余裕が無くなると素の喋り方が出てくるところは変わらないね?」
「我に対しての『鏡流さん』呼びもなかなか治らぬしな」
「……あのなぁ、俺は今日『色々好き放題やってすみませんでした』ってことでお前らに飯を奢ってんだぞ?」
「なら問題ないでは無いか」
「その通りです、師匠。
奢らなくてはならない理由がある時点で、君の負けだ」
「……ハァ…………。」
「……ところでだが」
「…なんだよ」
「いやなに…君が僕に疑問を投げかけたんだ。
こっちからも聞いて良いのかい?」
「…1回だけな」
「炎秋、君は本当に師匠を…鏡流を許すのかい?
いや、許して良いのかい?」
「…どういう意味だ」
「君の両親と師匠の事、君が歩離人と人間の間に産まれた存在である事。
そして師匠が、そのことを周りに…君にすら話さなかったこと。
君は本当に許すのかい?
…もちろん、これを私が聞くことはおかしいと思っているよ。
だけど、師匠も君も…そのことに触れることなくお互いを許している。
余計なお節介かもしれないけど、それがいつか亀裂を生む可能性があるとしたら。
そして、実際に起こったら。
私はきっと後悔するはずだ。
だから答えてくれ。
君は、鏡流という存在を許しているのかい?」
「…質問を許したのは俺だ。
答えてやるよ」
「…ありがとう」
「…俺が鏡流という人物を知ったのは俺が育った村が滅ぼされた後のことだ。
羅浮で俺が引き取られることになった時、初めて鏡流の姿を見た。
俺はその姿に見惚れ、憧れを抱き、自分の生きる目標とした。
いずれ、彼女のような存在と横に並び…彼女を守れるくらい強くなるのだと。
だが、あの時の俺にはまるで余裕が無かった。
『何故羅浮に引き取られたのか?』
『何故村は滅びたのか?』
『何故俺だけが生き残ったのか?』
そんなことをずっと考えていた。
しばらく後に、俺も落ち着いてきて余裕が生まれはじめた。
その時に、羅浮が俺を受け入れてくれた理由を調べてみたことがあった。
『何か羅浮に俺を利用したい理由があったのか』
と」
「……それで?」
「…なにも無かった。
唯一わかった事は、俺という存在を羅浮で受け入れる事の案を最初に出したのが鏡流って名前の仙舟人だったってことぐらいだ。
それから、俺は何事もなく普通に羅浮で過ごしていった。
そしてそこから、俺は命を落として…蘇って…今に至る。
蘇ってから…今、こうしてここに居てふと思ったことがあったんだ」
「…何をだ」
「俺は普通に過ごせていたんじゃなくて
『普通で過ごせるように助けられていたんじゃないか』
って事に」
「…。」
「…鏡流はいつでも俺の存在を周りに伝えて俺のことをどうにでも出来たはずなんだ。歩離人の弱点を探るための素材にする…仙舟人にとって都合のいい存在にすることも…仙舟から離れて過ごさせることだって出来たはずなんだ。
それでも鏡流は何も言わずに…それどころか俺の事を助けてくれたりもしてくれた」
「……。」
「たしかに親の仇かもしれない。
たしかに俺の宿敵になりうる存在だったのかもしれない。
たしかに鏡流に剣を向ける権利が俺にあったのかもしれない。
俺が聞いたのはそれだけのことが有り得る過去だった。
でも、それを上回るくらい…俺は鏡流から優しさを、温かさを貰ってる。
俺のことを守ってくれたことが沢山ある。
俺のことを助けてくれたことが沢山ある。
生きる理由だって、俺は貰った。
だから、俺は鏡流と戦わなくて良いんだ。
許すとか、許さないとかじゃないんだよ。
ただ鏡流が笑っていてくれたらそれでいいんだ、それだけでいいんだよ」
「僕、鏡流さんの笑顔が一番大好きなんだ」
「……炎秋」
「ん?」
「『鏡流さん』と呼ぶな」
「…今くらい別に良いじゃないか」
「炎秋」
「なんだよ景元、ニヤニヤして」
「今の師匠の言葉は照れ隠しだ」
「…そうなのか?」
「景元」
「…っ!?」
「表に出ろ」
「いやっ!待ってくださいよ!師匠!首根っこ掴まないでくださ…ちょっと…!!!」
「久しぶりに稽古をつけてやる、はやく来い」
「……あれが、鏡流さんの照れ隠しか…」
「景元の次はお前だぞ炎秋」
「…えっ?」
「貴様、あの女の方を何度も見ていただろう?」
「いや、あれは店員だろ_」
「関係あるのか?」
「すみません」