それでも俺は彼女が好きだ   作:じーじー

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各々、何をもってして動くか

 

 

 

 

大型星槎、オペレーター室にて。

旬雷は屋上広間に設置されている監視カメラの映像に映っている呼雷を見ていた。

呼雷より受けた指示は2つ。

船内の見回りの指揮、そして監視カメラに映る呼雷の合図を待つこと。

そのため、現在旬雷は監視カメラを注視していた。

すると、そこにある二人が上がってくる。

 

 

 

 

「英雄様のご登場、そろそろだなぁ?」

 

 

 

 

その表情は、これからやることを楽しみにしているとでも言いたげだった。

 

 

 

 

 

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「ようやく来たか、待ちくたびれたぞ」

 

 

 

昼間の中央にて座っていた呼雷は、立ち上がりながらそんな事を言う。

 

 

 

 

「我が宿敵、鏡流よ。

俺は地獄の底より蘇ったぞ」

 

「くだらぬ戯言に付き合う趣味はない」

 

「くだらぬ?くだらぬと?

ああ、その通りだ。

これはくだらぬ戯言だ。

しかし鏡流よ。

俺から見れば今のお前のほうがよほどくだらぬがな」

 

「ほざくな、貴様…」

 

「失ってから大切なものを思う気持ちを強め、自ら勝手に傷つき弱っていく。

今の貴様を見て心底がっかりした。

今の貴様を屠ったとて、この心の怒りが収まるとは思えん」

 

「…良いだろう。

二度とその口、開けぬようにして__」

 

「おっと、その前に俺にはやることがあった」

 

「…何?」

 

 

 

そう言い、呼雷は手を挙げる。

すると、船内放送がつながり軽くノイズが流れた後に大きく声が響き渡った。

 

 

 

『あーあー。

聞こえますかー?

船内放送、船内放送。

この船はこれより、作戦をステージ2に移行します。

この船には今、爆弾が10個がそれぞれ違う場所に設置してあります。

それを今から起動させて、3時間後に羅浮を爆撃します。

その10個の爆弾を見つけて即座に無力化出来れば神策府の勝ち…見つけられなければ我々の勝ちです。

また、爆弾の解除キーは呼雷様が持っております。

よって倒さなければ解除キーは手に入りません。

ま、呼雷様を倒さないと仙舟はめちゃくちゃになるのでどちらにせよなんとかしないといけませんがね。

…えっと…ルールはこれくらいだったか。

それでは、幸運を祈ります』

 

 

 

 

その放送を聞いた炎秋は思わず一言呟いた。

 

 

 

 

「趣味が悪いな、ずいぶんと」

 

「好きに言え。

元より俺の最優先事項は鏡流の命を刈り取ること。

身体の自由が利かぬ貴様には用はない。

せいぜいそこで大人しく見ているといい」

 

 

 

 

その言葉を聞いても炎秋はなんてことないように振る舞っていた。

しかし、内心は動揺していた。

先程、飛霄達と別れる際に剣を受け取った。

その剣はかつて自分が使用していたものであった。

だが、その剣を振るうだけの力がまだ戻ってきて居ないのが現状だった。

今、鏡流と共に呼雷と戦うのは得策とは言えなかった。

確実に鏡流の足手まといになる。

 

 

 

「…鏡流」

 

 

 

自身の口より出てきたのは、そんな一言だけだった。

 

 

 

 

「まかせろ」

 

 

 

そう言い、氷の剣を構える。

 

 

 

「来い」

 

 

 

それを受け、呼雷も構えた。

戦いが、始まろうとしている

 

 

 

 

 

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「しかし、将軍様がまさか私の策に乗ってくださるとは思いませんでした」

 

「いいえ、春孝殿。

利用しない手はないでしょう。

これが上手くいけば、例の団体に武力を行使できる決定的な証拠…それが安全に手に入るのですから」

 

「それは良かったです。

私とて、アレは私を組織から追い出し利用しようとした旬雷への反撃なのです。

それが役に立つというのですから、私とて是非もないことです。

しかし、将軍様…私を無断でこの船に乗せて良かったのでしょうか。

敵のスパイである可能性が無いわけではないと、将軍様も分かってらっしゃるはずです」

 

「…将軍としての立場からは『スパイでも問題ないように策を練ってある』と返しておきましょう。

個人的な立場としては…『信頼とは、自分から向けなければ返ってこないもの』という友人の言葉を大切にしたいとでも言ったところです」

 

「…そうですか。

ならば、これ以上はそのことについては何も言いません」

 

「つかぬことをお聞きしますが春孝殿」

 

「…はい?」

 

「花火はお好きですか?」

 

「……フフ…。

ええ、好きです。

とびっきり大きなものは特に」

 

 

 

 

 

 

______________________

 

 

 

 

 

 

先程の船内放送を聞いた白珠達は足を止め、ある一室に身を潜めて今後どう動くかを練り直していた。

 

 

 

 

「飛霄さん!

どうする!?

これじゃ爆弾見つけても意味ないよ!」

 

「わかってる……今、必要なのは爆弾が何処にあるかをあらかじめ知っておくこと…モゼ、居る?」

 

「はい、ここに」

 

 

 

 

飛霄が名を呼ぶと突如としてある人物が現れる。

 

 

 

 

「えっ!?いつの間に…!?」

 

「詳しい話は後に話すわ。

モゼ、爆弾の位置が把握できてるのは今どれくらい?」

 

「3つです」

 

「よし、ならこれから私達と行動を共にして爆弾の位置を把握。

全部の場所を把握し終えたら呼雷の場所に行く。

いいわね?」

 

「心得ました」

 

「それから、監視カメラは?」

 

「すべてダミーの映像にすり替わるようにしてあります」

 

「よし、なら道中の見張りは片付けながら行くわよ。

なるべく音を立てずにね」

 

「えっと…私はどうする?」

 

「白珠さんも一緒に行動。

爆弾の位置が把握できたら、モゼが呼雷の方に行ってる間に私と突入時に使った星槎を動かせるか確認しに行く。

動きそうならそれで脱出する。

それで行くわ。

異論は?」

 

「無い!」

 

「よし!なら作戦開始!」

 

 

 

飛霄が何故将軍たるかという話には様々な話がある。

一つは戦力的なもの。

一つは実践で得た知識的なもの。

そして、もう一つは何かを指揮する能力が突出していること。

あの景元をもって、そのカリスマ性には舌を巻く。

飛霄は将軍である今になっても、昔から変わらず戦場が最も似合っていた。

 

 

 

 

 




一話で5000字以上書いている方は本当に凄いと心より思います。
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