【魔法少女はここにいる】 〜たまたま声をかけた女の子が勝手に魔法少女に変身して悪の組織と闘い始めた時のマスコットの気持ちを述べよ〜   作:私貴方私(Y-ou@so-soなフリー)

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強敵!!悪の女幹部爆誕


変 ☆ 身


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『魔法少女ファーブラ』
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『魔法少女ファーブラ』
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変身と同時にファーブラが怪人を殴り飛ばす。

いつもならこれで終わりだ。

 

しかし、怪人達は仲間が消滅しても意に介した素振(そぶ)りもなく、再び飛びかかってくる。

 

まるで大波のように襲い来る無数の怪人。

どうやら悪の組織は本格的にファーブラを潰しに来たらしい。

 

怪人の軍勢に対して、こちらはファーブラ1人。

孤立無援のこの状況で、私は必死になってファーブラにしがみつく。

 

「怪人が多過ぎる。フィアランティアで薙ぎ払うよ」

 

キュイ《やっぱり今までの雑魚怪人はファーブラの力を図るための捨て石だったか》

 

 

 

 

とある休日。

サチの学校がお休みでどこかへ一緒に遊びに行こうかと計画していた矢先。

 

私の『怪人センサー』が悪の組織の気配を感じ、サチと共に現場へ急行した。

 

場所は町外れの自然公園。

普段から人通りは少なく、サチ達もたまに新技の練習に来るところだ。

 

「あれ?この公園の床ってコンクリートだったっけ?」

 

キュイ《……サチ。今すぐ変身して、今すぐだ!!》

 

「え?」

 

私の言葉にサチが動揺する。

無理もない。

私は今、初めてサチに()()している。

 

キュイ《怪人センサーの反応はこの黒い床に反応してる。この自然公園全ての床が『怪人』なんだよ!!》

 

!?

 

私の言葉を皮切りに、擬態を見破られたことが伝わったのだろう。

辺り一面の黒い床がせり上がり、私たちがよく知るタコ怪人の姿を取る。

 

それが私たちの視界を埋め尽くす程いる。

 

キュイ《不味いな。囲まれた》

 

 

 

 

キュイ《ファーブラ、大丈夫?》

 

「だ、大丈夫。まだ戦えるよ。でもフィアランティアは連発できそうにない…よ…」

 

ファーブラは奮闘した。

範囲攻撃技のフィアランティアでどんどんタコ怪人を浄化していく。

 

しかし、倒した側から怪人が再生していく。

しかし、徐々に黒い床の面積は減っていき、敵の再生にも終わりが見え始めた。

 

大技の連続使用。

ファーブラは今までこの大技1回で戦いを終わらせてきた。

しかし、今回はそれを5発も連続使用している。

 

流石のファーブラにも疲れが見え始めていた。

私も手伝いたいのだが、あいにくか弱きサポートマスコットでしかない。

ファーブラの動きに振り落とされないようしがみつくので精一杯だ。

 

「これで…ラスト!」

 

キュイ《お、終わった…明日は腕が筋肉痛になりそうだな。ご苦労様、ファーブラ。辺りに怪人の気配は無くなったよ》

 

最後のタコ怪人が消滅し、ファーブラが初めて膝をつく。

今まで疲れ知らずだった魔法少女ファーブラがこれだけ疲れを見せている。

おそらく、必殺技の連続使用は体力とは別の何かを消耗するのだろう。

 

キュイ《疲れてるとこごめんねファーブラ。でもやっぱり、念の為まだ変身は解除しないで》

 

「…まだなにかあるんだね。分かったよフォル。あ〜帰ったらガリガリくん食べたい。暑い」

 

ファーブラは服をパタパタ仰ぎ、息を整える。

 

今日の襲撃はおかしいこと尽くめだ。

悪の組織が物量作戦を仕掛けてきたこともそうだが、今回の怪人達は誰1人()()()()()()

 

いつものうんちくを垂れる『おしゃべり怪人』とは違い、本気で潰しに来ている。

この怪人達は囮で、それを操っている何者かは今も私達が気を抜く瞬間を待っている。

そんな気がするのだ。

 

今回の敵は今までとは違って油断できない。

 

 

 

 


 

へぇ〜、えらいお疲れやね

魔法少女 ファーブラ はん?

 


 

 

ファーブラの足元に影がかかる。

なにかが太陽を遮ったらしい。

 

私たちは急いで顔を上げた。

 

そこには、『見知らぬ()()』がひとり。

彼女は太陽へ腰掛けるように浮かんでいた。

 

「はーはっはっは、がんばり屋さんやねぇ。

ミヤコ関西弁やと正体バレるで……でも、こんな雑魚敵なんぼ倒しても意味ないですよ」

 

「あなたはまさか…」

 

ただの人間ではない。

明らかに悪の組織側の存在だ。

 

ファーブラの声が震えている。

流石の彼女も狼狽(うろた)えているようだ。

無理もない。こちらは戦い続きで、あちらは消耗なし。

 

今の消耗した彼女では勝てないかもしれない。

私は逃げ道がないか考える。

ひ弱なマスコットの私でも、肉壁くらいにはなれるだろうか…。

 

「そうです。私は『あなた!!悪の組織の女幹部で怪人を生み出す能力を持っている。しかし、それは仮の姿で正体は私と同じ中学生で同じクラスにいる女の子だったりしない?』……もうそれでええわ」

 

『えっ、魔法少女こわぁ』

『きゃー魔法少女かっこいい!!』

 

「でも倒さないと事情を説明してくれないやつだよね。物語が進みそうでちょっとやる気出てきたかも」

 

「ふぇ?」

 

魔法少女ファーブラの身体から光が溢れ出る。

そのあまりの眩しさに、『悪少女(仮)』は驚き一歩下がる。

 

 

キュイ《あ、これはサチの魔法少女ロールにぶっ刺さった感じだな。HPゲージとMPゲージがMAX回復した幻が見えそうなほど元気になってらっしゃる》

 

 


 

先程まで戦い続けてヨレた衣装がクリーニング仕立てのような輝きを取り戻す。

 

白い翼が背中から生え、衣装の色が白を基調としたものへ変わっていく。

 

頭の中が『アイス』のことから『悪の女幹部』のことでいっぱいになる。

 

心なしか肌艶も良くなる。

 

『魔法少女ファーブラ 完全復活』

 


 

 

「ねぇ、あなたの名前を教えて?」

「ん!?いつのまに後ろに!!」

 

 

『悪少女』の耳元でファーブラが囁く。

 

『大興奮状態』となったファーブラは一瞬で悪の女幹部との距離を詰めたようだ。

驚いた『悪少女』は背後の魔法少女を振り解き、距離を取る。

 

「あたしはね。『あなた』も『悪の組織』も倒して、あなたと『友達』になりたいの。だから名前を教えて?」

「なんやコイツ、魔法少女ってこんなヤバい女なんか。どういうコンセプトなん?このヒーローショーは…。 ぴーなっつ、この悪キャラの名前なに?

 

「へぇ、ぴーなっつちゃんっていうだね。美味しそうな名前」

 

「ちゃ、ちゃうはうちの……わたしの名前は…くぴど…『クピド』です。あなたを倒してこの世界を闇に包み込む悪いヤツです。 ぴーなっつ、武器出して!

 

悪の女幹部『クピド』の手に大太刀が現れ、魔法少女『ファーブラ』の拳をいなしていく。

 

 

キュイ《まるで魔法少女アニメの戦闘シーンみたいだなぁ》

 

 

私は2人の戦いをぼんやり眺める。

いや、眺めるしかなかった。

すでに目で追うのがやっとの領域だ。

 

戦闘力はファーブラの方が高いようだが、クピドは自分の陰から生み出した怪人達も利用して手数で拮抗状態を維持している。

 

このまま戦いは続くかと思われた。

 

 

 

「なにあれ? 映画の撮影かな?」

「マジで? tiktokに上げようぜ」

「今日ここで撮影なんて予定なかったと思うけど、事務所に連絡してみるか」

「ままぁああ、まほうしょうじょ!!」

「そうね。どうやって浮いてるのかしら?」

 

 

まずい。戦闘時間が長引き過ぎた。

音を聞きつけて近くの通りから人が集まってきてしまったようだ。

 

「時間切れですね。今日はリハーサルです。本番はまた後日。

それまでお元気で『魔法少女ファーブラ』さん」

 

「そうだね。あたしもそれには賛成だよ。

またね『邪悪少女クピド』ちゃん」

 

「『邪悪少女』?なにその変な苗字?…もっとましっ」

 

何か言いたそうな動きをしながら、邪悪少女クピドは空へ消えていった。

 

魔法少女ファーブラは追い打ちをかけない。

彼女はこのままここで戦い続ける危険性を理解していた。

 

 

キュイ《警察が来ちゃう。急いでこの場を離脱しよう》

 

「そうだね…帰りにアイス買ってこう」

 

 

急いで私とファーブラもこの場を後にした。

 

しかし、新しい争乱の種はすでに……

 

 

 


 

 

「魔法少女ファーブラ?この世界の魔法少女かな?

早く会って確かめないとね。

 

私たちの目的のためにも」

 

 

 

To Be Continued...

 

 


 

■ 次回

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また次回!!

 

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また新しく生えてきたマスコットの能力

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