作者の異世界旅行譚   作:JAIL

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年末調整を先週終えたから気が楽です(*´ω`*)


初討伐と呼び出し

ザリッ…

足が土を踏み締める音が響く。

その音にゴブリン達が気付き、持っていた棍棒を構える。

だが剣道を経験している自分からしたら無理に威嚇して強く見せている様にしか見えない。

故に────

 

(先手必勝!!!!)

 

一気に両足に力を込め、ゴブリン2頭に肉薄する───が真正面からは斬らずに通り過ぎる。

 

「ギッ!?」

 

通り過ぎた事で動揺を誘い、その動揺が続いてる内に竜魔水晶剣を横に振る。

刀身はゴブリンの身体に食い込んで斬り裂いた。

 

ブシャッ!!!!

 

ゴブリンの腹から血が吹き出て軽く自分の身体に付着する。

一瞬その匂いに「うっ…!」とたじろぐも止まってはいられない。

腹を斬られたゴブリンが後ずさりしてる間にもう1頭のゴブリンが俺に飛び掛ってくる。

俺はそれを少し後ろに退り、空振りを狙う。

これも剣道で使われる技、「抜き技」だ。

案の定ゴブリンの棍棒は空を叩く。

その隙を狙って俺は────目を閉じて剣を振り下ろし、ゴブリンの頭を縦に斬った。

頭を斬られたゴブリンは当然即死。

その様子を見ていたもう1頭、腹を斬られたゴブリンは必死にその場を離れようとする。

 

「恨みは無いけど…」

 

俺は再び目を閉じて首を狙って剣を横に振った。

 

ゴトリ───

 

ゴブリンの首は地面に落ち、胴体もフラフラと倒れた。

 

「ハァ…ハァ…た…倒せた…」

 

俺は緊張から解放されて膝から崩れ落ちる。

必死に剣を突き立てて立ち上がろうとするも足に力が入らない。

それでも無理矢理立ち上がる。

一応目標であるゴブリンの討伐はクリアした。

でも…

 

「まだ2頭だったからいいもののもっといたらマジでキツかったかもな…」

 

2頭でこんな有様なんだ。

複数体いたらどうなるか容易に想像は出来る。

だが一先ず倒す事は出来た。

 

「とりあえずこの場をすぐに去ろう。死体も血の匂いを嗅ぎ付けたモンスターが食いに来るだろう…」

 

俺は剣を収めてその場を足早に去った。

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

ギルドに戻り報酬を受け取ってる時だった。

 

「あ、ジェイルさん、この後って時間ありますか?」

「この後ですか?」

 

なんだろう?急に…まぁ、予定は無いからいいけども…

俺は予定が無い事を伝えると奥にある待合室に来て欲しいと言われる。

え?何?俺何かやらかした?

もしかして転移してきた事バレた?

途端に心臓がバクバクと鳴り始める。

これで拘束されたらたまったもんじゃない。

少しビビりながらも受付の人に着いて行き、待合室に案内された。

受付の人は「ここでお待ち下さい」とだけ告げて部屋を出る。

取り残された俺はソファーに座った。

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

暫くして切れ目で長い金髪を後ろで1つに纏めた女性がやって来て、対面で座る。

 

「ジェイルさん、この度はお時間を割いて頂きありがとうございます」

「いえ、それは大丈夫なのですが…えっとなぜ呼ばれたのですか?」

 

俺の問いに女性が目を合わせる。

 

「その前に自己紹介をさせて頂きます。私はギルド長補佐のアーリアと申します。それで今回呼び出した件ですが────」

 

ギルド長補佐────彼女は確かにそう言った。

つまり俺が今対面している女性はここのNo.2という事だ。

え、マジでどうした?

 

「ジェイルさん、この度貴方をブロンズランクへの推薦をさせて頂きます」

 

…………はい?

 

「えっと、私がブロンズランクに?ですが…」

「はい、貴方の不安は理解しております。現在貴方の請け負っているクエストは薬草採取のみとなっております。ですがギルド内での礼儀作法、クエスト達成率において必要最低限の内容はクリアしております。冒険者初心者とはいえ問題を起こさずに、且つ、冒険者に必須であり、消耗品とされてる回復ポーションに必要な薬草を多く納めている辺りは初心者の中でも優等者として扱っても差し支え無いと判断しました。ブロンズランクからはある程度モンスターの討伐も必要とされますが代わりに今より多くの報酬も約束されるので慣れて頂ければすぐにでもブロンズランクに馴染むかと思われます」

 

いかがですか?とギルド長からブロンズランクに推薦をされた。

正直悩み物だ。

確かにブロンズランクに上がって報酬が増えるのはありがたい。

でも俺はまだゴブリン2頭で緊張が解けてその場に座り込んでしまう程、討伐に慣れてない。

 

「…1つお伺いしても宜しいですか?」

「構いません」

「ランク昇進の推薦はギルド長補佐…アーリアさんが単独で行っているのですか?」

「いえ、さすがに推薦は私一人の判断では出来ません。クエスト達成率、他ギルド役員…まぁ受付の方達ですかね。彼等から見た冒険者の素行を総合して推薦は私が行っております」

 

…なるほど、つまり俺は他の受付の人達から評価を受けてアーリアさんが動いた…という訳だ。

 

「…」

 

俺は少し考え込む。

先も言った通りランクは上がりたい。

でも今のままで上がっても俺は大丈夫なのだろうか?

 

………

……

 

よし…

 

「アーリアさん、今回のランク昇格────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

申し訳ありませんが辞退させて頂きます」




来年書く新しいオリジナル小説も色々と考えないと…
またお越し下さいm(_ _)m
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