作者の異世界旅行譚   作:JAIL

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色んなクエストを受けよう(回復薬造り編2)

「さて、回復薬を作るとするかね。とりあえず裏庭に干してあるから薬草を持ってきておくれ」

「分かりました」

 

俺は老婆に言われた通りに裏庭に続く扉を開け、目の前に布の上に置かれている天日干しされた薬草を全て持って来た。

 

「気になったんですけど回復薬に使う薬草ってどれくらい天日干しするんですか?」

「天気にもよるねぇ、短いと3日くらいで終わるけど長いと7日くらいは掛かるかね」

 

薬草の天日干しは短くて3日、長くて1週間。

これは重要な情報だからすぐに持っていたバッグからメモ帳とボールペンを取り出し、書き込んでいく。

 

「さてと、私は鍋に水を入れて沸かしておくからそれを細かく刻んだ後、そこにある網目の小さい袋に入れといておくれ」

「分かりました。みじん切りにします?」

「袋から出なけりゃどのくらいでもいいよ」

 

俺は、分かりました。と伝え、台の前に立って天日干しされた薬草を刻んだ。

見た感じ袋は結構網目の小さい袋だ。

これくらいならみじん切りにしても何ら問題は無いだろうと包丁を持ち、細かく刻み網の細かい袋に入れる。

暫くして水が沸いたのか、老婆が刻んだ薬草の入った袋を入れた。

恐らく先程の刻んだ薬草から回復薬に使われる成分が染み出るのだろう。

 

「もしかして成分が出てくるのを待った後に少し蒸発させます?」

「お、よく分かったね。その通りさ、大体入れた水が半分になったら火を止めてそこに蜂蜜を入れて混ぜ合わせたら完成さ。さて、あとは時折混ぜながら水の量が半分になるまで待とうか」

 

説明を聞くとかなり簡単な方法みたいだ。

だが老婆はある事に気付き、あ、と声を出す。

 

「悪いけど回復薬作りを覚えても君は作れないよ?」

「え、なぜです?蜂蜜なら買えば───」

「蜂蜜は砂糖ほどじゃないが貴重だから養蜂箱はギルドの方で管理してるんさね。だから回復薬を作る仕事はギルドから認められないと蜂蜜も支給されないんだよ」

 

まさかここに1つの壁がある事に気付かされた。

まさか蜂蜜がギルド管轄になっていたとは…

 

「もしかして蜂蜜が無いと回復薬って作れないとか?」

「いんや、蜂蜜が無くてもこれのもう半分は水を蒸発させればそのままでも小瓶に入れれば完成さ。けどその分青臭さは残るし何より苦味が強いね。それに蜂蜜を使う使わないじゃ回復の量に大きい違いは出るね」

 

説明的には蜂蜜は回復薬の効果を高める増強剤的な役割を果たしているのだろうか。

俺は老婆から聞いた事を全てをメモ帳に記す。

暫くして鍋の中を見てみると薬草の成分が染み出た湯が半分の量になっていた。

混ぜ棒で混ぜてみると少しとろみがある。

老婆が確認したらどうやらもう大丈夫らしい。

 

「さてと、それじゃあ最後に小瓶に薬草水と蜂蜜を均等に入れて冷ましてギルドに持って行けば終わりさね」

 

あとは蜂蜜とこの薬草水を1:1で小瓶に入れ、冷ませば完成らしい。

だが俺は少し気になる事があった。

 

「ちょっと聞いていいですか?ギルドに売ってる解毒薬とかもここで作ってたりします?」

「そうだね。解毒薬は回復薬の作り方とほとんど同じで薬草を解毒草に変えてるだけなんだけど解毒草は薬草水より苦味はかなりあるし、匂いが気になるね。だから普通は蜂蜜と一緒に小瓶に入れた後、ハーブを入れて匂いを抑えるんさね」

 

解毒草は匂いが強いのか…

話しながらも俺は薬草水と蜂蜜を半分づつ小瓶に入れ、とうとう全ての薬草水を使い切った。

 

「よし、次は箱詰めですよね」

「そうだね。けど割れやすいから慎重に頼むよ」

 

分かりました。と告げ、俺は木箱を持ってきて完成した回復薬を詰めていく。

 

「よし、終わった。それじゃあ納品して来ます」

「ちょいと待っておくれ。納品には私も必要なんだ。少し準備してくるから待ってておくれ」

 

そう言うと老婆は仕事場から出て行った。

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