早く登場キャラの卍解が見たい…!
ラテゼ魔工皇国に来て数週間が経った。
魔術講義を終えた後だが飛行魔術に関して根掘り葉掘り聞かれ続け、グッタリとしていた。
「大丈夫かー?」
「キールさん…」
1階のロビーでテーブルに突っ伏していた俺を見兼ねてコーヒーを差し出してくれた。
「悪いな。ここの技術者達は新技術となると見境が無いんだ」
「ええ、この身をもって経験しましたから…」
俺の言葉にキールさんは苦笑する。
すると後ろで手紙が入った金属製の筒が配管を通ってきた。
「ん?ギルドからか」
キールさんが扉を開けて手紙を読んでいると少し顔を顰める。
何かがあったのは確かだがギルドからとなると冒険者には内密にしなくてはいけないやり取りもある。
ここはあまり首を突っ込まない方がいいだろう。
ハァ…とため息を付いて手紙を閉じた。
俺はあまりここにはいない方がいいかな?と思い、コーヒーを飲むとギルドに依頼を見に行く事にした。
◇◆◇◆◇◆
ギルドに着くと依頼ボードの前に人だかりが出来ていた。
その目線の先にはデカデカととある依頼が貼られていた。
【レッドルビー確保】
先日、バリウス男爵の屋敷に窃盗犯が現れた。
窃盗を行った者は恐らくレッドルビーと思われる。
幾度となく撒かれ続けた屈辱を晴らす時だ。
この依頼はランク問わず参加可能な為、我こそはという者は参加してほしい。
捕縛報酬:金貨5000枚
※参加報酬:金貨5枚
レッドルビー確保の依頼だが俺が驚いたのはその報酬金だ。
参加するだけでも5万、そしてそのレッドルビーを捕まえれば金貨5000枚が貰える。
日本円に換算すればおよそ5000万。
それ程の懸賞金が掛けられた窃盗犯がいるのか…
参加しようか迷っていると声を掛けられた。
「お!ジェイルじゃねぇか!久しぶりだな」
声を掛けてくれたのはいつぞやのルーガスさんだった。
どうやらルーガスさんも参加するようだ。
「前はもう少しで捕まえられたからな…今回こそは…!」
パンッ!と手のひらと拳を叩き、気合いを入れている。
て事はここにいる冒険者のほとんどはこのレッドルビー捕縛の依頼を受けるつもりなのか。
ま、他にやる事なんて無いし受けるだけ受けようと思い、受付を済ませてレッドルビー捕縛の説明を受ける為に別室へ案内された。
◇◆◇◆◇◆
別室に行くとルーガスさんが手をヒラヒラと振っていた。
「やっぱお前も参加するのか」
「ええ、一応やってる事は窃盗なので…」
これで窃盗が無くなればいいかな程度での参加だ。
それぞれの冒険者が話していると別の扉が開き、役員と思われる男性と被害に遭った貴族らしき太った男性が入ってきた。
「えー、この度、レッドルビー捕縛の依頼を受けて頂き、誠にありがとうございます。今回被害に遭われたのはバリウス男爵で様々な金品が盗まれたとの事です。全てを取り返せとは言いませんがレッドルビーを確保出来た場合の経済的回復は大きなものとなるでしょう。その為────」
長々と役員が説明をする中、バリウス男爵はかなりイライラしている様子だった。
「我々としても───「長い!代われ!」えっ!?ちょっ!?」
バリウス男爵がとうとう痺れを切らしたのか、役員の前に立つ。
「いいか貴様ら!!!!貴様らが蒸気を使い、日常生活を送れているのは我々貴族がパイプを国に張り巡らせ、蒸気を送っているからだ!!!!つまり今回の依頼失敗は貴様らが使う蒸気の使用料値上げの可能性さえある!!!!それが嫌なら必死こいてレッドルビーを探し出せ!!!!」
鼻息を荒くしてバリウス男爵が怒鳴り声を上げている。
だが冒険者達はそんな男爵に興味無さげに聞いていた。
あー、これはあれだ…よくいる悪徳貴族的なやつだ…。
「だがレッドルビーさえ仕留め、吾輩の元に差し出せばその冒険者1人に依頼した報酬の5倍…いや10倍は払ってやろう!!!!分かったらさっさと行け!!!!」
よほど貯め込んだ財産を盗られたのが悔しいんだろう。
んーなんというか…日本でもこういう人は少なからずいたからまずはこの人の更生もさせた方がいいんじゃないかと思えてきた…
だが突然の報酬の上乗せに他の冒険者達もやる気が上がったようだ。
こうして数多くの冒険者によるレッドルビー捕縛作戦は始まったのだった。
毎週土曜の楽しみが増えました(*´ω`*)
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