「レッドルビーに鍵を渡したのは私です」
「…………はい?」
突然目の前のメイドさんが自白を始めた。
え、この人がレッドルビーに渡したのか。
他の人に話そうにも守秘義務を課せられては話す事も出来ない。
俺は一応犯行の動機を聞く事にした。
◇◆◇◆◇◆
発端…というかこの金髪の女性はそもそもの話、国が秘密裏にギルドから依頼を出し、身元を隠して貴族の屋敷に入り込み、不正を行っていないかチェックするギルドから派遣されているスパイ的な存在らしい。
そして不正が確信になった時にレッドルビーに手紙を送り、その他に潜んでいるメイド兼スパイの方達と協力して男爵の部屋から金品を奪い取ってるらしい。
最近…とは言っても半年以上も前からバリウス男爵の蒸気料金吊り上げは把握していて、ある程度ラテゼ魔工皇国としても忠告はしているが賄賂等を使って逃げている事も発覚している。
そして痺れを切らした国の重鎮がギルドマスターに直接指示をしてレッドルビーと協力し、不正に貯め込んだ財産を没収する事にしたのだとか。
つまりこの屋敷の中には目の前にいる女性の他にもスパイが入り込んでいると考えていいだろう。
「つまり貴女達は国からの指示でギルドから派遣されてるメイド兼スパイなんですね?けどそれなら──」
「ええ、貴方の想像通り本人に騎士団を通じて処罰すればいいだけの事。ですが国王陛下はあまり事を荒立てたく無い為"怪盗"という名目を使い、財産を没収しています」
事を荒立てたくないのは多少なりとも理解出来る。
だが疑問だ。
怪盗を使うとなると被害届を国そのものに…
………
……
…
待てよ?
バリウス男爵は不正に蒸気料金を引き上げている。
そしてその得たお金で贅沢をしている。
もしそれで怪盗(ギルドからの派遣)で奪われたとしたら被害届を国に提出するだろう。
だがその場合、被害現場を騎士団に見せる必要がある。
騎士団はこの国が所有する国立の騎士団だ。
恐らく税金徴収の帳簿も隈なく調べるだろう。
そこでもし不正な蒸気料金の徴収が発覚したらバリウス男爵は批判を受け、多方貴族としての身分を剥奪される。
つまりバリウス男爵は財産を奪われても不正がバレるから国に被害届を出せないという事だ。
公になるからこそ堂々と被害届を出せない…上手く考えたな…
俺は感謝の礼をしてバリウス男爵の屋敷を後にし、レッドルビーが動き出す夜まで待機する事にした。
◇◆◇◆◇◆
夜になり、レッドルビー捕縛に参加した冒険者が広場に集まっている。
時間になり、役員の男性とバリウス男爵が壇上の上に上がった。
「注目!作戦の時間となったので再度説明をします!我々の目的はレッドルビー捕縛!レッドルビーは神出鬼没です!どこにどう現れるか予想も出来ない為、各々で散らばって捜索をお願いします!それでは作戦開始です!」
その言葉に皆が散り散りに走り出したので俺も走り出した。
後ろでバリウス男爵が何か喚いていたけど放っておこう。
こうしてレッドルビー捕縛作戦は始まった。
あとは卍解の性能が分かれば…w
またお越し下さいm(_ _)m