転生したらDEATH NOTEの世界だったことを、デスノートを目撃したことで知ることになったTS転生系一般人女子、姫宮陽香
 オタクの彼女は「もしこうだったら?」のif展開を想像して暗躍しようと物語にほんの少し介入する。
 
 ラスボス系主人公夜神月死亡のハッピーエンドがどう変わるか…どうにもならないのか…この先の展開は神のみぞ知る。

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 お疲れ様です。



デスノートかもしれない

 前世サブカル好きのオタク男子だったのに、転生したら女の子になってしまった…。まぁいい…良くないが、まぁいい。

 女の子になったのだから、自分が思う理想の女の子ロールプレイを楽しもうと意気込み早数年、普通に有名校の女子高生になってクラスで三番目くらいに可愛い黒髪ロングの清楚系女子高生にジョブチェンジしたところで、特に習い事もないし友人が帰る方向が全員違うこともあって、一人で足早に帰宅しようとした矢先、真っ黒いノートを校庭で見つけた。

 

 遠くからでも分かるそのノートは見事なまでに黒く、炭でも塗りつけたんじゃないかと思うぐらい、引き込まれるような黒さをもったノートだった。

 そのノートが裏側なのか、はたまた表紙なのか、興味を持ったこともあり離れていては断定できないと思い近づくことにして、ノートを手に取り裏側を確認した。

 

「デス…ノート…英語かぁ…」

 

 うわぉ…真っ黒なノートに白字で『DEATH NOTE』って書かれている。漫画の真似事かな?

 分かるよ…私も子供の頃、読んでいた漫画のデスノートに憧れてデスノート作ったことあるし、時計を改造してノートが出てくる仕掛けを作ろうとして、途中で辞めたこともある。

 

 …あれ?………『DEATH NOTE』って作品、転生してから見たこと無いような………うん、思い返しても見たことない。

 毎週ジャンプを読んでいたけど、なぜかデスノートがなかった記憶がある。今日は二〇〇三年で十一月だから、前世からしたら過去になっているけど、それくらいにジャンプで読んでいた気がするし、もしかしたら二〇〇四年だった気がしてくる…いやいや、それなら尚更ココにあるのはおかしいことになるね…。

 え…つまりは、このノートマジでホンモノ?…うーん、とりあえず中身を見ておこうか…。

 

 あー…ルール書いてる…英文ちょっと苦手だけど、書いてあることわかる…。確定じゃん……。もしかしたらこの世界『DEATH NOTE』の世界だったかもしれない…。特に必要なことはないと思うけど、念のためちょっと数ページほどもらって行くか…。

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 デスノートを拾い、悪人を裁き世直しをして新世界の神になることを志したは良いものの、このデスノートには検証しなければいけないことが多すぎる。

 ん?このデスノートの最後のページ…。

 

「なぁリューク、デスノートの最後の方に、分かりづらいが切り取ったような跡があるんだが、ノートは切れ端でも効果があるのか?」

 

「ん?ああ、切れ端でもノートの効果は関係なく有効だ」

 

「お前が切り取ったのか?」

 

「いや?俺は自分のノートがあるし、そんな手間はしないぞ」

 

「僕が拾う前にこのノートの所有者が切り取ったりしたか?」

 

「それもないな。そのノートの人間の所有者はお前が初めて_…いや、所有者というわけじゃないが、そのノートに触れたヤツなら一人心当たりがある。ライト、お前の学校に通ってる女子高生だ」

 

 そう、確かそんなやりとりを昨晩にリュークと交わしたことを思い出す。

 

「居た居た、確かアイツだ」

 

 リュークが指を刺した方向には、中庭のベンチで読書に勤しむ女子、隣のクラスで見たことある。彼女の名前は姫宮陽香(ひめみやようか)、ここに来るまで軽く調べた通りなら、一般家庭の普通の女子高生だ、特筆するなら学校の成績で上から数えた方が早いくらいだろう。

 

「この隣空いてる?」

 

「?…ええ、空いてるわ」

 

 本から顔を外してこちらを一瞥すると、すぐに本に目線を落とした。

 

「君はよくここで読書するの?」

 

「毎日って訳じゃないけど、偶にね…ねぇ貴方、夜神月くんでしょ?こんな白昼堂々とナンパして、ユリちゃんに怒られるんじゃない?」

 

「ははは、痛いところを突かれたな。校舎から君が一人で読書してるのが見えて、ちょっと寒くないのかなと思っただけだよ」

 

「ちなみにユリちゃんと喧嘩でもしたのなら、先に謝るのがベストだと思うよ」

 

「喧嘩はしてないし、仲は至って良好だよ」

 

 さて、この辺りが頃合いか…。

 

「んー、ここに座ってみて思ったけど、僕もたまには外で読書もいいな……あれ?ねぇ、遠くに何か見えないかな?」

 

「え?えーと、どこどこ?」

 

「ほら、あの渡り廊下の近くに」

 

「うーん?………何かある?」

 

 この反応は…()()か。

 

「ごめんごめん、何かあるかと思ったけどカラスだったみたい…それじゃ少し肌寒くなってきたから僕は教室に戻るよ。風邪に気をつけてね」

 

 

 

◆◆◆

 

 

 今まで隣のクラスで人気の男子で夜神月って同姓同名の別人かと思っていたけど、本当にあの夜神月かよ…。似てるなぁって思ってたけど、そりゃ似てるわ、同一人物だから。

 しかも私にデスノートに触れたかどうかのコンタクトを取ってきた。まだ偽物Lを殺す前だから、疑わしきは罰せよの自分の存在がバレそうになったらまとめて殺すキラーマシーンではないにしても…危なかったかもしれない。

 

 しかし疑いの目をかけていたのは間違いない。ライトくんが一度、視線誘導した方向に()()()()()()()()()()()ことが何よりの証拠。リュークの造形を元々知らなければ小さな叫び声を挙げていたところだろう。

 顔色ひとつ変えずにライトくんの疑いから逃れられたなら、この先は安心だろう…まぁ疑われたところで私が()()()()()()()()()と思うけどね。

 

 今の時点のライトくんより私の方が…いや、リュークやレムよりデスノートのルールに詳しい自信があるからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 やっぱりリュークの言葉は信用出来ないな…そもそもあの位置にデスノートが落ちてて、一度拾ってノートのページを切り離してまた落とす意味が無い。リュークが忘れてどこかで千切ったのだろう。

 

「なぁライト、コレは確実じゃ無いかもだが…あの女、俺と一瞬だが目が合ったぞ」

 

 なに?…どういうことだ…。確実じゃないにしても、あの場でリュークを見たのなら声を上げるなり、顔色を変えるなり、何かしらのアクションがあってもおかしくないはず………。僕に対して何か隠し事がある?…仕方がないが、もう少し探る必要が出てきたな。

 




 お疲れ様でした。
 私は馬鹿だが、心理戦めちゃんこ好き

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