目覚めたらラスボスに転生してました   作:ボートマン

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プロローグ

『……全ての人類に報告させていただきます』

 

テレビに映る椅子に座る老人が話している。

 

「ようやくだ。ようやく物語が始まるな」

 

『私達はソレスタルビーイング。機動兵器ガンダムを所有する私設武装組織です』

 

老人の話す内容を聞きながら、()()()()の青年は思い出す。

 

自分が初めてこのスパロボの世界で目覚めた時のことを。

 

 

 

 

「う……んん……ふゎ~」

 

眠たそうにあくびをしながら、ぼんやりと青年は目を覚ます。

 

「あれ…?今何時だ?」

 

まだ起ききれてないのか、瞼をこすりながら周りを見る。

 

「ん?んんん!?」

 

見渡せば周りは荒野。

 

そこには建物といったものは見えず、見渡す限りの荒野が広がっていた。

 

「え?ここ、何処?」

 

家で寝ていたはずなのに目を覚ませば周りは荒野だった。

 

そんなありえない事態に慌てふためく。

 

「待て待て、ちょっと待って。え?俺家で寝ていたよな。なのに何で荒野にいるんだ?」

 

これは夢なのかと思い、念のために頬を強くたたく。

 

「痛ぇー。やっぱり夢とかじゃないみたいだけど」

 

夢でないことを確認したが、これからどうすべきか頭を抱えていると空から何かが近づいてきた。

 

近付いてきたのは一機のヘリだった。

 

「グッドタイミング。あのヘリに乗せてもらおう。というか乗せてもらえなかったらヤバイ」

 

こんな何もない荒野で一人置き去りにされては生きていけないという危機感から、青年は大きく手を振り呼びかける。

 

そして、青年の呼びかけが届いたのか。

 

ヘリは青年の近くに着陸した。

 

これで助かると安心したのも束の間。

 

降りてきた人物を見て固まってしまう。

 

「……?誰……?」

 

「どうやら私のことは知らないようだな、私はエルガン・ローディックという」

 

「エルガン・ローディック……」

 

ヘリから降りてきた人物。

 

“エルガン・ローディック”

 

聞き覚えのない名前に青年は首をかしげる。

 

「それで、何故貴様がここにいる……ジ・エーデル・ベルナル」

 

「(え?ジ・エーデル・ベルナル?……マジで?)」

 

エルガンから告げられた言葉に青年は動揺する。

 

“スーパーロボット大戦”

 

それは有名なTVゲーム。

 

様々な機種に対応したシリーズがある青年の好きなゲームだ。

 

そのゲームの作品の1つ。

 

“スーパーロボット大戦Z”

 

そのラスボスであるジ・エーデル・ベルナルになって、青年はどういうわけかスパロボ世界で目を覚ましたのだ。

 

 

 

 

あれからエルガンに同行し、青年は何かの施設に連れてこられた。

 

連れてこられた施設の一室。

 

そこで向かい合うように椅子に座る。

 

「それで何故貴様はこの世界にいる?」

 

「何故、か……」

 

エルガンの問いかけに青年はどう答えるべきか迷っていた。

 

何しろ青年はただの学生だ。

 

それなのに目を覚ませばスパロボの世界にいたなんて言えるわけがなかった。

 

「しかし不思議だ。これまで交信したジ・エーデルの中に君はいなかったのに、突然君の存在を感知したのだからな」

 

「へ?」

 

エルガンの言葉に青年は思考が停止する。

 

「(ちょちょちょいまて!ジ・エーデルの中にいないっていうことは、俺は別個体のジ・エーデル・ベルナル?)」

 

告げられた事実に青年は頭が爆発しそうになる。

 

「(待てよ待てよ。俺がジ・エーデルでエルガンもジ・エーデルっていうこと?同じジ・エーデルだから俺を感知できたっていうことか?そのお陰で助かりはしたけど、ジ・エーデルか……)」

 

ジ・エーデルだからあの荒野で野垂れ死ぬことにはならなかった。

 

だが、ジ・エーデル・ベルナルといえば、スパロボZの世界において最低最悪の変態であり嫌われ者だ。

 

そんな人物であることに喜んでいいのか悩んでしまう。

 

「それで君は一体何者なんだ?」

 

「そうだな、一言でいえば変異体?てことかな」

 

「変異体だと」

 

「そう。俺自身、自分が何者なのかまだ分からないんだよね。だけど、あることを考え出すと、途端に知識があふれ出すんだよね」

 

さもジ・エーデルぽく話す。

 

しかし、エルガンに言ったことに関しては嘘ではない。

 

例えば、今MSのこと考えだした瞬間。

 

MSに関する知識が頭の中に流れ込んできたのだ。

 

「(もしかして、スパロボZのジ・エーデル成分が強いせいかな?だってジエーっていう変態ジジイの姿の時もあったけど、ああ見えて凄い天才だったし)」

 

何しろカイメラの機体やレムレースや発展型のカオス・レムレースを1人で開発するほどだ。

 

人としては最低最悪でも科学者としてはとびっきりの天才だったキャラだ。

 

「それでだけど、1つ提案があるんだけど?」

 

「提案だと?それは一体なんだ?」

 

「俺を雇ってみる気はある?」

 

この提案のお陰で俺は無事にこの世界で生活することができた。

 

 

 

 

「本当に、今でも信じられないけど。これは現実だからな~」

 

あの日、エルガンは俺の提案を受け入れてくれた。

 

そのお陰で俺はエルガンから色々と物資を融通してくれたお陰で、戦うための力を手にれることができた。

 

その上、住む場所も用意してくれて至れり尽くせりだ。

 

けど、その分は働いて返さないといけないけど。

 

「まあ、とりあえずは雇い主から連絡がない間は好きに動いちゃうけどね」

 

好き勝手するのもジ・エーデルぽさをだすためか、それともジ・エーデルの意識が出てるのかわからない。

 

「けど、ジ・エーデルが関わっているんだ。この世界はZの続編の世界ってことだよな?」

 

青年はスパロボはZまではプレイしており、これまでのエルガンの話からこの世界がZの続編またはそれに連なる世界だと考えている。

 

「ま、色々考えても仕方ないし………そろそろいきますか」

 

とりあえずはテレビの電源を消し、融通してもらった輸送機に乗り込む。

 

高速輸送機を発進させ、青年改め“ノエル・ベルナル”はある場所に向かう。

 

 

 

 




ここでアンケートを募集します。

主人公の機体に関してですが、どれがいいか意見をお願いします。

主人公の機体

  • グルンガスト参式
  • アルトアイゼン
  • ヒュッケバイン30
  • ヴァイサーガ
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