A月R日
はぁ………まさかこんなことになるとは。
ライブが始まる前に東京観光としゃれこんでいると、見覚えのある人たちがどういうわけかいがみ合っていた。
片方は今やこの地球で知らない人はいないと言っても過言ではないトップスター“シェリル・ノーム”。
片や暗黒大陸でガンメン相手に生身で啖呵を切るグレン団の鬼リーダー“カミナ”。
似た者同士が公道でいがみ合っていた。
いやいや、あんたら何してんの?
カミナはともかくシェリルは有名人なんだから、こんな所で目立つことしたら騒ぎになるでしょ。
何て思っていたら、運悪くカミナに見つかってしまった。
前もカミナに見つかったけど何故だ?
髪の色が目立つのか?
ともかく、見つかってしまったことに仕方ないと思って近づくと。
何故かシェリルとカミナのどっちが凄いのか俺に決めてもらう言われてしまった。
いやいやいや!何で俺!?
どっちを選んでもいい予感しないんですけど!
どうにか助けてほしくてアルト達を見るも、彼らもどうしようもないのか苦笑している。
う、裏切り者~!
だけど、ライブのリハーサルのためシェリルとランカちゃんとはここで別れることになった。
ふぅ~助かったぁ………。
安心して一息付けた俺にアルト達はお疲れさまと言わんばかりに肩を叩く。
出来れば助けてくれよ………。
シェリルとカミナの一悶着があったが、予定通りライブは始まった。
観客はシェリルの歌に大きく湧き上がっていた。
ところがここで無粋な連中がライブ会場に乱入してきた。
暗黒大陸で活動していた獣人と呼ばれる連中がこのライブ会場を襲撃してきたのだ。
「おいおい、折角のライブを邪魔しやがって………」
楽しみしていたライブを邪魔されて怒りが湧き上がるノエル。
「この恨みどのようにはらしてくれるか………アルファ、急いで会場の近くに来てくれ」
上空でアルファを呼び寄せ、ステージを見てみる。
そこでは突入してきた獣人にシェリルは、恐れることなく堂々と相対する。
自分達を恐れないシェリルに獣人達はたじろいでいると、ステージの照明が一瞬消える。
「な、何が起こったんだ!?」
「くそ!シェリルはどうなったんだ!?」
「はいはい。シェリルは大丈夫だよ」
慌てるアルト達を見つけ、ノエルは落ち着いたようで彼らに近づく。
「この状況で何を」
「あ、アルト!ステージを見て!」
ステージに再び照明が点き、そこには照明に照らされたカミナがシェリルを守るように立っていた。
「やいやいやいやい!獣人ども!これ以上の悪行、お天道様が見逃してもこの俺が見逃しちゃおけねえ!」
「あ、あんた……!」
カミナがステージに乱入したことにシェリルは驚いている様子だった。
「天に煌めく星々に、誓った夢こそ違えども、同じ星見るその瞳……。守って見せよう、男意地!天下に轟くグレン団のカミナ様たぁ、この俺のこととよ!」
カミナの漢気溢れる啖呵に観客が湧きが上がっていた。
「おお~!凄いね、彼」
この状況であそこまで堂々とした啖呵を切るカミナにノエルは拍手していた。
「あいつら……一体何をやっているんだ!?」
「あ~もう!私がカミナを止める!」
だが、アルト達はそんなカミナの行動に呆れており、ヨーコはライフルを出して構えていた。
「まあまあ落ち着いて」
「あんた何言ってるのよ!この状況わかってるの!」
「わかってるけど、獣人達は二人の啖呵に混乱してみたいだし」
見ればステージにいた獣人達は、自分達に怯えないシェリルとカミナに逆に困惑しているようだ。
「ええい!こうなったら、ガンメンでこの建物ごと破壊してやる!」
そして、獣人達は捨て台詞を残して会場から逃げ去った。
「ほらね?」
「………ふん!」
結果的にカミナの行動で獣人達が逃げたことに、納得できないのかヨーコはそっぽを向いていた。
「さ~て………俺も準備しますか」
すでにカミナたちは迎撃のために会場から去っており、ノエルも後を追うように会場を去るのであった。
「ようやくお披露目の時だ。アルファ、戦況は?」
「獣人勢力は全滅。新たに二つの敵勢力がZEXISと交戦中です」
「そうか。遅れた分はきっちり取り返すぞ」
上空に待機していたノーマッドから1機の機体が降下する。
降下した機体は青い装甲に黄色と白と基調としたロボットだった。
「グルンガスト弐式、推して参る」
というわけで表の時の機体はグルンガスト弐式にしました。
ゲシュペンストなどの声もあってどちらにするか悩みましたが、グルンガスト弐式にしました。
ご協力いただきありがとうございます。