A月W日
妙な人型と次元獣に足止めされてしまった。
あれから急いでリモネシアに向かっていると、アルファが“時空震動”クラスの揺れを観測した。
場所は今向かっているリモネシアから観測され、嫌な予感を感じながらも向かった先では信じられない光景があった。
かつてあったリモネシアという国は影も形もなく、ただ巨大なクレーターが広がっていた。
そんな場所にどういうわけかZEXISがいた。
何故彼らがこの場所にいるのかはわからないが、ZEXIS各機は疲弊している様子だった。
そんな彼らを追い詰めたとみられる存在がクレーターの中心部にいた。
それは人型の次元獣と騎士を連想させる二機のロボットに、足止めをしてきた結晶体の機体。
他にも巨大戦艦に未確認の次元獣。
ヤバい………特に人型の次元獣。
あの人型を視認した時に確信した。
アレに下手に手を出してはいけないと。
そうこうもたついている間に人型の次元獣達は次元獣を残して何処かへと去った。
ふぅ~よかった。
正直アレと戦っていたらどうなっていたことか。
そんなことを思いながら、ZEXISと残った次元獣の戦闘を静観することにした。
手を貸すのも考えたけど、次元獣ならどうにかできそうと思っていた時。
突如次元境界線が歪曲しだし、何かが次元の壁を破ってきた。
それは漆黒の死神だった。
A月X日
リモネシアが消滅して数日が経った。
次元の壁を越えて現れた彼らは新帝国インペリウムと名乗り、世界に対して宣戦布告してきた。
この宣戦布告によって世界は大きく揺れ始めていた。
物語で言えば転換期に入ったと言えばいい感じかな。
そんな中、俺の目の前にまさかの人物がいます。
“アサキム・ドーウィン”
黒衣に身を包んだこの青年はスパロボにおいて重要なキャラの1人。
“Z”ではセツコとランドのもつ“スフィア”と呼ばれる特殊な高エネルギーを狙って色々と暗躍していた。
それ以外にもジ・エーデルとは協力関係を結んでいたりもすれば、主人公によっては敵対することもある。
そんな激やばなアサキムが目の前にいる。
どうにか平常心を保ちながら、何事もないように相対する。
そんな俺の様子にアサキムは「奴とは別の存在のようだな」とか、「この程度なら気に掛ける価値はないか」と言って何処かへと去って行った。
ふぅ~助かったというべきか。
それにしても……バレてるよな?
あの言葉、絶対俺がジ・エーデルとは違う上にアサキムの基準以下の実力ってこと。
とはいえ、今後のことも考えて力をつける必要がでてきたな。
ん?待てよ………。
アサキムがこの世界に来たってことは、ZEUTHのメンバーもこの世界に来るかもしれないよね!
うわ~~絶対来るよ!だって彼らが来ないはずないって!
どうしよう………
とりあえずなるようになるさと思っているのも束の間。
「本当にジ・エーデル・ベルナルじゃないんだよな?」
暗黒大陸のとある場所でノエルはある人物たちに詰め寄られていた。
「そんなに似てるのか?そのジ・エーデル・ベルナルって人に?」
ノエルは今の状況に愛想笑いを浮かべながら少年を見る。
少年は“ガロード・ラン”。
そうガンダムXの主人公であり、ガンダム
ガロードの周りには仲間である“ティファ・アディール”、“ウィッツ・スー”と“ロアビィ・ロイ”。
それに
そんな彼らはノエルの予想通りZEUTHのメンバーであり、ジ・エーデル・ベルナルと似ている顔であるノエルを警戒している。
どうしてノエルがこんな状況になってしまったのか。
事の顛末は補給のためにと暗黒大陸で建設中のセーフハウスに立ち寄ろうとしたこと。
運悪く獣人のガンメン部隊に見つかって襲われてしまったのだ。
そこを時空震動でこの世界に来たガロード達に助けてもらった。
ここまではよかった。
そして、この世界のことを知るために話がしたいという彼らの言葉に助けてもらった手前、断ることはできず彼らの前に姿を見せた。
その結果が今の状況になったのであった。
「(ここで逃げてセーフハウスをバレるわけにはいかないとはいえ、やっぱり会わないほうが良かったかな………)」
「けど、ノエルさんのお陰でこの世界のことを知れてよかったです」
「確かに。何処とも知れない場所で途方にくれずにすみそうだ」
「こっちとしてはこういった状況でも冷静なあんたらにびっくりだよ」
「まあ、こういったトラブルには慣れたって言うのもあるけどね。あんまり歓迎しないけど」
「何呑気にしてるのよ!今はそんな状況じゃないでしょ!」
「落ちついてくださいソシエお嬢さん。だからといって僕達はこの世界について知らないことばかり何ですよ」
「それもだけど。あんた、本当にジ・エーデル・ベルナルじゃないのよね?」
「えっとメシェーさん?そんなにジ・エーデル・ベルナルっていう人と似てるのか?」
「う~ん……顔とか声に髪の色とか似てるのよね」
「けどよ、ティファが警戒してねえんだから一応大丈夫なんじゃねえか」
どうしてノエルがロラン達とこうして話すことができえているのか。
それはウィッツの言う通りティファのお陰なのだ。
最初はノエルを警戒していた彼らだった。
「この人はあの人とは違います」
そこへ鶴の一声ならぬティファの一声によって多少なりとも警戒をといてくれたのだ。
「それで皆さんこれからどうするんだ?よかったら街までおくろうか?」
「本当ですかノエルさん」
「ああ。といってもちょっと遠いけど」
「あ……!」
「どうしたティファ?」
「……何かいる……!」
ティファがこちらに近付く敵意を感じ取る。
「小娘!どうして俺達の接近に気づいた!?」
すると隠れて接近していた獣人達が姿を現した。
「何なのよ、こいつら!?」
「気を付けろ!こいつらはさっき話していた獣人だ!この大陸でどういうわけか人間と敵対しているんだ!」
「ってことはこいつらが顔型メカを操っていた奴等か!」
「どうして俺達に気づいたか知らんが、小娘!まずはお前から殺してやる!」
「!」
「この野郎!ティファに手を出すな!」
毛むくじゃらの獣人がティファへと襲い掛かるも、ティファを守ろうとガロードが獣人を殴り飛ばす。
「ぐほっ!?」
「面白い!人間ごときが俺達に「隙あり!」ぐぇっ!?」
鳥の獣人が言い終わる前にノエルが先制してパンチを叩きつける。
その様子にロラン達は呆然としていた。
「何ぼさっとしてんの!こいつらは話し合いでどうにかできる相手じゃないんだ、よっ!」
喋りながら別の獣人を掴んでは投げ飛ばす。
「ですが……」
「ええい!こうなったらガンメンで潰してやる!」
抵抗された獣人達は何処かへと走り去る。
「面倒だな。急いで機体に乗ったほうがいい」
「どうしてなんだ?」
「さっきの奴等、マシンに乗ってまた襲ってくるぞ」
今度はガンメンを使って襲ってくることに一同に緊張が走る。
「それならば全員、急いで機体に乗るんだ!」
ハリーの号令にロラン達はそれぞれに機体に乗り込む。
「さて、こっちも念のために準備はしておくか」
ノエルも駆け足でノーマッドへと戻るのであった。
輸送機の名前をハヤブサからノーマッドに変更しました。
元ネタは有名ゲームから拝借しました。