その内長期連載を書くかもしれません。予定は未定
ホロライブを卒業した後、ちょこ先の家でヒモ(?)になって暮らすあくたんとちょこ先の日常です。
ホロSSは初めてで違和感あるかもしれませんが、生暖かい目で見ていただければ幸いです。
「んう・・・・・・もう、朝ぁ・・・・・・?」
窓から差し込む光を感じ、あてぃしーー湊あくあはベッドの上で目を開く。昨日はゲームして、ちょこ先とおしゃべりして・・・・・・その後何したんだっけ。
「知ってるような気がするけど、知らない天井・・・・・・あれ?」
起き上がろうとするけど、何かに引っ張られているのか片腕が拘束されたように動かず、妨害されてしまう。
「んー、んーっ・・・・・・」
抜け出そうと力を込めるも、何かにガッチリ掴まれているのか抜け出すことが出来ない。
(ま、まさか・・・・・・幽霊!?)
嫌な予感に冷や汗をかいてしまうが、それにしては何だかふにふにしているというか、温かくて柔らかいというかーー
「んー・・・・・・」
「・・・・・・うえ?」
何だか聞き馴染みがある、艶めかしい声がベッドの中から聞こえ、あてぃしは横を振り向くと。
「んう、あくたぁん・・・・・・」
「え、ちょ、ええ!?」
横にいたのは、幽霊じゃなくて悪魔でした。
あてぃしの右腕を抱き枕にし、幸せそうに隣で寝ているちょこ先改め、癒月ちょこの姿に、悲鳴か驚きか分からない声を上げてしまう。
というかボタン外れてるし、パジャマの隙間から見えちゃいけないものというか、豊満な肌色の谷間がーーって、じっくり見るのはマズいでしょ!?
「んー・・・・・・? どしたの、あくたん・・・・・・? ちょこ、まだ眠いんだけど・・・・・・」
「な、なな、なんでちょこ先がいるの!?」
気合で魅惑の部分から視線を逸らし、ちょっと混乱しながら質問するあてぃしに対し、眠い目を擦っていたちょこ先はキョトンとした顔になり、
「あくたん、それもう三回目だよ?」
と思ったら、クスクス笑いながら良く分からないことを言ってくる。
「え? な、何が・・・・・・?」
「もー、あくたんそろそろ慣れてくれてもいいんじゃない?」
伸びたちょこ先の細い指が鼻先に当たり、悪戯っぽくこちらを見るちょこ先。
突然の感触に思わずぴあ!? と悲鳴を上げて遠ざかるあてぃしを微笑ましく見てくるちょこ先に視線を合わせ、寝起きの頭であてぃしは昨日のことを振り返り、
「あ、そっか。あてぃし今・・・・・・ちょこ先のお世話に」
「うん。あくたんはちょこのヒモになりました~」
「いや、事実だけど!? ヒモって言われると苦しいからやめて、次の就職先決まるまで泊めさせてもらってるだけだから!」
「えー? ちょこはずっといてくれてもいいんだけどな~」
慌てるあてぃしに、起き上がってあてぃしの頭を撫でるちょこ先。
やばいこれ本気で言ってる、やばい。あとちょこ先の撫で方気持ちいいから、癖になりそう。
あとちょこ先、いつの間にあてぃしのベッドに入ってきたの? 全然気づかなかったんだけど、こわ・・・・・・
きっかけはあてぃしがホロライブを卒業する直前の配信、ちょこ先がゲストを料理でもてなす『りっちしょこら』での会話だった
『卒業先の進路決まりました、ちょこ先のヒモです。よろしくお願いします~』
『あくたん飼えるってこと? お部屋用意しなきゃ』
と、冗談交じりにそんな話をしていた(ちょこ先はかなりがちぃになっていたけど)のだがーー
卒業ライブを終えた後、引っ越しのために片づけをしていた時、そのメッセージは届いた。
『あくたん用のお部屋出来たけど、いつちょこの家に来る?』
『え? 配信で言ったこと、本気でやっちゃったのちょこ先!?』
『そうだよ? 先に用意すればあくたん、断りにくくなるかなーって。
ちょこと一緒に住むの、嫌?』
『逃げ場ないじゃん、そんな言われ方したら!?』
そんなやり取りをし、何だかんだやり込められてしまった結果。ちょこ先があてぃしの家に来て引越の業者や手伝いまでちょこ先がしてくれて、そのままちょこ先の家に住むこととなる。
『ちょこ先の行動力を甘く見たのがお前の敗因だよ、あくあ』
引っ越しの報告をホロメンの皆にしたら、真っ先に返ってきたスバルのメッセージにぐうの音も出ないあてぃしだった。
「はいあくたん、出来たよー。召し上がれ♪ あ、ヨーグルトも食べる?」
「うん、欲しい~。ありがとーちょこ先、いただきまーす」
パンにスクランブルエッグ、お肉メインのミネストローネ。量もあてぃしにとってちょうどいいくらいに調整された朝食が、目の前に並んでいた。
・・・・・・起きたの、もうお昼前だったけど。あと、ちょこ先がテーブルに両膝を立ててニコニコしながらこっちを見てて食べにくいけど、とりあえず手を付けることにする。
「美味しい・・・・・・」
ウーバー(主にマッ〇)ばっかりの生活だったから、手作りの料理が凄いしみ渡るし、とても美味しいと毎食感じさせてくれる。
「うんうん、良かった。お代わりもあるから、好きなだけ食べてね?
あ、なんならあーんしてあげようか?」
「い、いいよ別に・・・・・・! ほら、ちょこ先も食べなよ、冷めちゃう前に!」
「えー、残念。・・・・・・前より反応いいから、もうちょっとかなあ」
聞こえてますけどぉ・・・・・・ジト目を向けると、不思議そうに首を傾げられた。ダメだ、その内絆される未来しか見えない。
「ごちそうさまでした・・・・・・」
「はい、お粗末様でした。ふふ、あくたんと一緒だから作り甲斐あるな―」
諸々のイベント(ちょこ先がお世話しようとしてくる)を回避したため、ちょっと疲労しながらもしっかり完食した。
「ちょ、ちょこ先」
「んー? 何、あくたん」
食器を片付けようと立ち上がったちょこ先は、あてぃしの声掛けに視線を合わせてくる。そんなマジマジと見つめられると
「その・・・・・・今日もかわいいね」
最初は平気だったのに、何故か言い続けるほど恥ずかしくなったあてぃしが口ごもりながら言うと、ちょこ先はとても満足気な顔になり、
「ありがとー、あくたんも可愛いよ。
じゃあ、はいっ」
「・・・・・・? え、何?」
「え? 何って・・・・・・可愛いって言ったら、ハグしてくれるんじゃなかったっけ?」
「しないよ!? 今までもしなかったじゃん!」
そうだっけとか言わないで、あてぃしがお願いされたのは『毎日かわいいって言って』ってだけだから!
「♪」
「う、うう・・・・・・」
両腕を広げ、ハグ待ちの体勢となっているちょこ先に対し、あてぃしは何もない虚空で手を彷徨わせ、
「あ、あてぃし、お皿洗ってくる!」
「あ、あくたん待って~」
空いた皿を引ったくり、台所へ逃げるあてぃしを残念そうに、でも楽しそうに見送るちょこ先。やっぱり悪魔だよこの人!(今更)
(ちょこ先、スキンシップ多いから一生慣れる気がしない・・・・・・)
「「お邪魔しまーす」」
「はーい、いらっしゃーい」
ゲーム大会に向けてFPSの練習をしていたら、玄関の方から二人分の声が聞こえてきた。シオンちゃんとスバルのものだ。
(そういえば、今日コラボだって言ってたっけ)
同じ二期生だけど、集まるのなんて稀だったから珍しいな、と思いながら、残り少なくなった敵をヒット&アウェイの要領で焦らず、確実に削っていく。
「もう一戦やったら、挨拶してこようかな……」
(あの輪には入れないけど……友達だし)
『CHAMPION』の文字を眺めつつ、そんな寂しい気持ちと表情を切り替えるため、再戦のボタンを押そうとすると、
「ドーーーン!!」
「ぴひゃああ!?」
心臓飛び出るかと思った、マジで。
「ーーぷ、あっははは!! そんな驚くなんて、あてぃしちゃんはビビリちゃんなんですかー?」
「〜〜っ、シオーン! お前ぇ、普通に入ってこいよぉ!」
爆笑しながら煽ってくるクソガキ改め、紫咲シオンに温厚なあてぃしも激怒し、コントローラーを放り投げて掴みかかる。
というか、いきなり扉開けて大声出されたら誰だって驚くでしょ!?
「ぜー、はー……それで、何か用なの?」
「ひー、はー……ああそうそう、ちょこ先が配信機材の調子悪いから、あくあちゃんに来てもらいたいって」
「それだけなら普通に入って来てよ……」
しばらく押し合いへし合いしたのは何だったのか。あてぃし疲れたよ、
ちなみにシオンちゃんが息切れしているのは、笑いながら逃げ回っていたからである。余裕あるなコンチクショウ、あてぃしは息絶え絶えだよ。
「あくあちゃんが引きこもって体力落ちたんじゃない?
……あ、もしかして44.5超えた?」
「超えてないから!? 健康的な食生活送ってるし!」
何で卒業した後もそのネタで弄られないといけないの!?
「健康的なのはちょこ先のおかげでしょ」
「まあ、うん……そうだね……」
機材の調子が悪い。正直あてぃしもそんなに詳しくないけど、ちょこ先の頼みだしなと軽い気持ちで付いて行ったあてぃしだったが、
「あじまってるのこれ?」
「あじまてるあじまてる。じゃあスバル、可愛い感じで自己紹介お願いしまーす」
「え、何その唐突な無茶振り。そういうのはスバルじゃなくてシオンに振るべきだろ」
「ちょこが可愛くないって言いたいってガチィ!?」
「言ってないんですけど。どうしたちょこ先、今日テンションおかしくね?」
「ここ一ヶ月くらいはずっとそうじゃなかったっけ? あ、ちわーす、紫咲シオンでーす」
「雑!? しかもそれスバルの挨拶だから!」
(……何これ)
何故かオフコラボの配信に入れられていた。これハメられたってやつか……
「はいじゃああく、じゃなかった、友人さんもちょこ、挨拶して欲しいな〜」
「は、はーい……皆さんこんあくあー、『謎の友人A』でーす」
「いやどう考えてもあくあじゃん」
「ばーらーすーなー! 何で言っちゃうかなスバルー!?」
「やっぱりなー、スバルはやっちゃうよねー」
「いやいやいや、スバル悪くないだろシオン!? 挨拶の時点でバレバレだし!
というか、あくあが出るって聞いてないんだからビックリしてんだよ、しょうがないだろ!」
「あてぃしも何も聞いてないよ!」
「え? マジ? ちょこ先?」
「ごめーん、驚かせたくて二人には言ってなかった!」
「オイ! 放送事故起こるだろこれ!
……ちょっと待って、『二人には』?」
「……シオンちゃん?」
あてぃしとスバルが一斉に視線を向けると、シオンちゃんは首を縦に振り、
「聞いてましたけど」
「「裏切者ー!!」」
「なんでえ!? シオン悪くないじゃん、ちょこ先じゃん!」
確かにそうだけど! 何か、その……悔しいじゃん!(語彙力)
というわけで、何故か配信に参加することとなったあてぃしです。
画面に立ち絵映ってる(何故かグラサンかけて、ヘッドドレス外されてるメイドスタイル)
し、許可とか大丈夫なの……? と聞いたら、大丈夫! とサムズアップするちょこ先。頼もしいけど、さっきのやらかしのせいで不安だ。
「代わりにスバちょこるなたんで地獄企画やるって言っといたし、んなたんとぼたん様は快くOK出してくれたから!」
「いやスバルの許可も取ってくれよ!?」
「またしても何も知らない大空スバルさんでした、まる」
「ふぁーw」
どこまでも他人事なシオンちゃんと、頭を抱えるスバルの温度差に思わず笑ってしまう。「笑い事じゃねえから!」と本人は叫んでいるが、見てる分には笑うしかないんだよなあ。
「だってー、最近スバルーナのてぇてぇ供給が少ないから、ここしかねえ! と思ったから」
「そのために自分含めて地獄の企画を提案するとか、正気かちょこ先……」
「天国でしょ?」
「マジで言ってるのがこええ……」
「頑張れスバルー」「ふぁいとー」
「励ましもうちょいやる気出してくれよ!? あ、シオンお前もこの企画やらない?」
「すいません、その日は用事がありまして……」
「断り方がバイトのそれじゃねえか」
何か色々諦めた顔になったスバルを見て、あてぃしとシオンちゃんは思わず顔を見合わせて笑う。
後ろでちょこ先があくしおてえてぇ、ってつぶやいた気がするけど、気にしないでおこう。
「それで、あてぃし何で呼ばれたの?」
「マシュマロにあくたん元気ですか? 的な質問がいっぱい届いたから、雑談も兼ねたオフコラボしようかなーって。二期生の今後とかについても聞かれてるし」
「みんなそんなに気になるものなのかな?」
「いや気になるでしょ、配信に堂々と声入った時はやってんなーってシオン思ったし」
「うぐっ」
「『ちょこ先、ご飯食べたーい』って普通に入ってきたしな。りっちしょこらで言われてたことそのままやってるじゃん、ってあの時は笑ったわ」
「ウボァ」
シオンとスバルちゃんの容赦ない追撃に、あてぃしは呻いてその場に膝をつく。
「だってお腹空いてたし、ょこ先も「もうちょっと待っててね、あくたーん」って普通に返すから、配信中と思わなかったもん……」
「お陰で身バレならぬヒモバレしたもんねー」
「ひひひ、ヒモちゃうわ! 酷いよシオンちゃん、eスポの大会で賞金出たらちょこ先に渡すって約束してるもん!」
「それ機材の更新費用とかで全部消えそうじゃね?」
「うぐ……スバルにしては鋭い指摘……」
「オイしてはってなんだ、流石に失礼だろ」
ジト目を向けられ、確かに言い過ぎたなと素直にごめんなさいしておく。まあ何割かは残る……残るよね?
その後、リスナーさんからの質問にみんなで答えていったのだが、一番多かったのが『あくたん幸せ太りで44.5超えた?』だったのは激怒せざるを得なかった。
「マックの回数激減したから寧ろ減ったよ!」
「ホントかなー? シオンがお腹突いて確かめてあげよっか?」
「やーめーろー!」
「ガチで嫌がってて草。
というかあくあ、こんだけちょこ先のご飯にお世話なってて、前の食生活に戻れるん?」
「え? うーん・・・・・・・・・・・・・・・・・・分からない」
「ガチで自身無さげで草」
しょうがないじゃん、ちょこ先のご飯本当に美味しいんだもん!
「ちょこはいつまでいてくれてもいいんだよー?」
「う・・・・・・あてぃしは絶対、ちょこ先の甘やかしには負けない!」
「負ける未来しか見えないな~」
シオンちゃん、シャラップ。
「じゃああくたん、お休みー」
「う、うん、おやすみー。はあ・・・・・・」
コラボが終わってからみんなで夕飯を食べ、二人を見送り。ちょこ先にお休みを言って部屋に戻り、一息吐く。久しぶりに騒いで疲れたけど、
「楽しかったなあ・・・・・・」
ちょこ先がご飯作ってくれるし、ゲームやり放題だし、ホロメンの皆も時々遊びに来てくれるし、これは理想の環境なのではーー
「いや、いやいやいや・・・・・・ダメだ湊あくあ、悪魔の誘惑に屈してはいけない」
あてぃしは新しい道を歩むんだ! そう決意を新たにし、ベッドへ飛び込む。
「あ、干してくれたベッド気持ちいい・・・・・・」
・・・・・・もうちょっと、居てもいいかもしれない。早くも気持ちが揺らぎ始めたあてぃしであった。
余談になるが、配信が終わってから余さん改めあやめからメッセージが来て、
『参加したかった余ー(´・ω・`)』
『時間あったら、今度遊ぼう』
と返したら、嬉しそうな返事が来て、
「あくたんが自分から遊びに誘って・・・・・・成長したねえ」
その話を聞いたちょこ先が、まぶしいものを見る目でこっちを見ていた。何か船長みたいな反応になってないかな、ちょこ先。
「・・・・・・何か二期生の絆、卒業してからの方が感じるのおかしくない?」
あ
とがき
卒業ライブまであと一時間切ってようやく完成という愚かさ()
こういう世界線があってもいいよねと、自分の願望を詰めた話になってしまいしたが、実際卒業の後でもあくたんの話上がったら、1ホロリスとしてこれ以上嬉しいことないんですよね。
という訳で、いかがでしたでしょうか。正直初ホロSSかつ、あくたんへの理解がまだ足りないと思ってた中ですが、読んでいただければ幸いです。
改めて湊あくあさん、卒業おめでとうございます!