球磨川雪の人間観察   作:呪壊 赤城

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 どうも1ヶ月振りで御座います呪壊です。


 別の作品を週2で掲載しているのでこちらの方はなかなか進まなかったりしています。
(言い訳ですねすいません)


 なんか前回は意味ありな終わり方をしましたが、戦挙では関係してこない筈です(多分)


 そんなわけで、本編どうぞ。


第10審 「プニプニしてたから思わず」

 ―7月25日。

 生徒会戦挙庶務戦開催日当日。

 

 

 ・・・イレギュラーとしての存在として僕、那柄君、捺瑪さんがいる以上、僕の知る原作知識はここでは通用するのか否か?

 正直いって分からないのが現状だ。

 

 ・・・まぁ、禊の事だから奇襲に関してはやるだろうけれど。というか、捺瑪さん禊側だけど、怪我人何人で済むんだろ?

 

 最悪、互いに死者が出ないと言い切れないし。

 捺瑪さんが上手く立ち回って全員を大怪我だけで済ませてくれることを祈るしかないよなぁ。

 

 ・・・って、なんかめだかちゃん達着替えたそうだし、さっさと居なくなった方が良さそうだよね僕。男子だし。

 

 

「・・・着替えてくる。」

 

「え、そうですか(そそぎ)先輩。」 

 

「・・・ん。」

 

 

 その短い会話をめだかちゃんとすると僕はさっさと生徒会室を後にした。

 

 ・・・いやぁ、本当にめだかちゃんって良い子だよね。と内心思いながら。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 ―生徒会戦挙受付会場。

 

 

 着替えが早く済んだけど、めだかちゃん達はまだ着替えてるみたいだし、先に来ちゃったよ。

 

 ・・・めだかちゃんに伝えたから問題はない。

 

 ちなみに、何時伝えたかというと、着替えてくるって言ったときだよ。めだかちゃんには読心術?的な何かで伝わるみたいだからね。

 

 

「『あれ?』『あー!』『雪ちゃんじゃない!』『うわぉ』『それって』『もしかして』

『生徒会のメンバーの服かな』『そっかー』

『それを見せたくて僕のところに来てくれたんだね?』『え?』『違う?』『じゃあ』『お兄ちゃんに会いに来たくなったかな?』『それとも』『善吉ちゃんになんか嫌な事された?』『あ』『分かった』『ジャンプの最新刊を僕と読みたいんでしょ?』『だったら朝から言ってくれれば良かったのにー』『僕結構読んじゃったよー?』『あはっ』『でも雪ちゃんが読むなら』『僕も一緒に読むよ』『何てったって』『子供の頃から』『雪ちゃんはジャンプを読むときは』『僕の膝の上だもんね!』『そうと決まれば!』『こっちにおいでよ雪ちゃん』『大丈夫!』『雪ちゃんを乗せてジャンプを読むくらいはわけないからさ!』」

 

 

 ・・・禊の奴、もう来てたのかよ。

 

 いや、来てることに関しては何も文句とかはないんだよ?そこについては何となく予想は出来てたからさぁ。本の中の人物であろうと、実際にいようと、禊はそういう人間だってのは長い付き合いで良く分かってるからさ。

 

 でも、はぁ・・・人を誘うときの誘い文句をもう少しなんとかしろよ。そんなんだから、女子に嫌われるんだよお前は。いやそれだと嘘になるね。どんな誘い文句言っても禊の前じゃ気持ち悪さに拍車が掛かるだけだねうん。

 

 

「・・・。」

 

「『じょ』『冗談だよ冗談!』『そうだよね』『雪ちゃんもそういうお年頃だもんねー』『やっぱり恥ずかしいんだよね』」

 

 

 ・・・禊の奴、何を焦ってるんだろう?

・・・ああ、僕が気にしてるとか思ってる感じかな。それとも、僕があんまり反応しないから調子が狂ったかな。ま、いつものことだからそんなに気にする必要もないんだけど。

 

 

「・・・別に。」

 

「『・・・』『ってゆーかあ』『少しは反応してよ雪ちゃん』『何も反応されないと僕だって会話に困っちゃうんだぜ?』」

 

 

 ・・・いや、逆に聞きたいんだけど、これどういう反応しろって言うのさ。別に会いに来たかったわけじゃないとか言えば良いわけ?それとも歳を考えろって言えば良いわけ?よくわかんねーよ。反応が欲しいならもう少し反応しやすい台詞を言って欲しいぜ。

 

 とかいうくだらねーやり取りを禊としていると、どうやらめだかちゃん達が来たみたいだね。

 

 

「『あ』『遅かったねめだかちゃん』『駄目だよー』『時間厳守ってプリントに書いてあったじゃない』『ま』『雪ちゃんと沢山お話出来たから良いけど』」

 

 

 ・・・うん。そんなに話してないよね?はじめから亀裂いれに来るな禊の奴。そんなに僕がめだかちゃん達に協力するのが嫌なのかよ。

 まぁ、禊って昔っから一度根に持つとねちねちねちねち引っ張ってくるからなぁ。

 

 

「『ってかさあ』『めだかちゃんも酷いよ!!』『雪ちゃんの優しさを利用して僕等家族の絆を引き裂きにくるなんて!!』『僕は手も足も出せないじゃないか!!』『なんて卑怯なんだ君って奴は!』『これじゃあ弟を人質に取られて戦わさせられるのと何一つ変わらないよ!!』」

 

 

 嘘泣きをしながらめだかちゃんが反論しづらい言葉を並べ立てていく禊。つーか、よくあんなに涙を出せるよね。こうしてみると禊って何気に俳優とか向いてんじゃないのかな。・・・まぁ、禊が俳優なんてなったらTVで何千万人とかの心をへし折りそうだから無理なんだろうけど。

 

 ・・・って、それよりも禊のマシンガントーク?を止めさせないとね。めだかちゃんとか一応禊が言ってる事も間違ってないから何も言い返してないしさ。あぁ、言い返してないっていうよりは言い返せられる合間が無いのかな。ま、どちらにせよめだかちゃんは素直で良い子過ぎるからマシンガントーク?で嘘吐いてないと中々反論しづらいってのもあるんだろうけどさ。気付こうぜめだかちゃん。割りと本気だけど、禊の奴一応そこら辺考えて言ってるんだよ?

 

 まぁ、どちらにせよそろそろ止めさせよう。

禊の奴五月蝿すぎだし、時間云々的にあれだから。

 

 

「『こんなに卑怯だったら最初から生徒会戦挙も何も必要ないよ!』『君達からも言ってくれ!!』『いや』『真黒ちゃんを呼んできてくれ!!』『彼なら君らがどれだけ最低な行為をしてるか分かってくれる(ふれふ)』」

 

「・・・禊、五月蝿い。」

 

 

 取り合えず、マシンガントーク?を一旦終わらせたかった僕は禊の頬っぺたを引っ張って止めさせた。うん。決して、真黒君を呼んだらこれ以上場がカオスになるから本気で止めろとか思った訳じゃないよ。決して違うからね?

 

 ・・・コホン。取り合えず、禊の頬っぺたが男子のくせしてプニプニして引っ張り応えがあるのは置いといて、取り合えず黙ったから、良しとしよう。・・・あれ、なんか静まり返ってない?

 

 

「・・・?どうかした?」

 

「・・・そ、そうね。取り合えず、禊君の頬っぺから手を離した方が良いんじゃないかしら?」

 

 

 禊の頬っぺから・・・って、あぁ、成る程。

禊の頬っぺたがあまりにもプニプニしてたから思わず引っ張ってたままだったんだねうん。

 

 ・・・家に帰ったらまた触ろうかな。

 

 って違う違う。今はそうじゃないね。よし、離したよ離した離した。だから、何気に『雪ちゃんが僕に甘えたー』とか嬉しそうにするなよ禊。

 あれだよ、善吉君とか若干それ見てビビってるから。後、人吉先生と他に居る人も地味に引いてるから。

 

 てゆーか、話を止めるのに頬っぺた引っ張った僕も悪いけどさぁ、めだかちゃんとか話進めてくれないかな。ほら、あれだよ?善吉君と戦うのなんか禊っぽいんだよ?だから、僕の行動に驚かないで話進めよう?

 

 

「・・・そういえば、見たところ貴様一人だが、よもや庶務戦に出場するのは貴様と言うわけではあるまいな。」

 

「『ピンポーン』『大正解!』『庶務戦に出るのは僕だよ!』『僕は君が嫌いだからね』『めだかちゃんと戦いたいなんて思わないよ』」

 

「っ!!球磨川!!貴様と言う男は何故分からんのだ!!」

 

「『おいおい』『何怒ってるんだよめだかちゃん』『もしかして』『僕が君と戦わなかったから?』『それとも』『僕が善吉ちゃんと戦うから?』『それとも』『僕が善吉ちゃんを酷い目に遭わせると思ってるから?』『それとも』『雪ちゃんが僕の頬っぺた触って和んでたから?』『それとも』『雪ちゃんと僕が1つ屋根の下に居るから?』『それとも』『僕が雪ちゃんの寝顔を堪能できるのが羨ましいから?』」

 

 

 ・・・禊お前後半どうした。

 

 

「なっ!?雪先輩の寝顔だと!?なんて羨ま・・・いや、勿論それもあるが、今回の事全てだ!!私にはお前の考えている事がさっぱり分からん!!」

 

 

 ・・・めだかちゃんも禊に詰め寄って言ってるのは良いんだけど何気に乗っからなくて良いんだよ?いや、そもそも禊の奴、僕の寝顔なんて何時見たんだよ。知らなかったんだけど。

 つーか、ドヤ顔で言うなよ。後、めだかちゃんも調子合わせ過ぎじゃない?めだかちゃんって良い子だけど!そこは合わせなくても良いんだからね!?

 

 

「13組の抹殺!?エリートの皆殺し!?どうしてお前はそんな事を企む!?そんな事で本当に世界が平和になると思っているはず無かろう!?エリートと呼ばれようとアブノーマルと呼ばれようと彼等は私達となんら変わらぬ人間だぞ!?」

 

 

 ・・・エリートと呼ばれようとアブノーマルと呼ばれようと変わらない人間、ね。

 

 めだかちゃんは本当に良い子だと思うよ。だけど、その考えは必ずしも良いとは限らないんだよなぁ。特に[過負荷(禊達)]みたいなタイプにそれは禁句だよ。まぁ、僕も20年前はめだかちゃんとか名瀬さん側の人間ではあったけれど、少なくとも僕は周りが同じだとは思ってなかったと思うよ多分。

 

 僕の世界ではなんでもそつなくこなせるだけで大抵の人からは妬まれたりするのは当たり前だったからね。家族全員が出来る人間(・ ・ ・ ・ ・)とか殆ど稀だったし、家族の中で抜きん出てると大抵家族にすら疎まれるのが大概だったりしていたからね。

 エリートはあくまでエリート。凡人は所詮どこまで行っても凡人。出来損ないは出来損ないのまま。そんな枠組みで自分達を捉えて自分より上の人間を妬むとか、僕の周りは皆そんな感じだったかな。『出る杭は打たれる』ってめだかちゃんも知るってる筈だと思うんだけどね。

 

 

「喜んだり悲しんだりする人間だ!おいそれと傷付けていいものではない!どうしてそんなことが分からんのだ!」 

 

 

 ・・・まぁ、思うことや考えることは人によって違うんだろうけれど、めだかちゃんのそれはただの理想論でしかないと思う。

 

 皆が皆、めだかちゃんみたいな良い思想を持っているわけじゃないんだよ。

言い方は悪いけど、そんなご都合的な考えが出来るのは、めだかちゃんが、いや黒神めだかは(・ ・ ・ ・ ・ ・)周囲に恵まれていた(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)からそう思えるだけだ(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)

 

 僕ならそう考えてしまうよ。少なくとも、めだかちゃんには善吉君が居た。他にも、舵樹さんや真黒君、くじらちゃんが居たじゃないか。

 人格って言うのはさ、幼少期の周囲の環境に引っ張られたりすると思うんだ。まぁ、僕みたいな例外もあるけれど、そういう意味じゃあ小さい頃に両親が禊を僕に近付けさせたがらなかったのは正解っちゃあ正解なんだよね。何をどうしたのか、結局両親の頑張りは意味も何も成さなかったんだけれどね。

 

 

「『わからないくせに』『わかってもらおうとするなよ』『めだかちゃん』」

 

 

 おお。なんか禊が至極真っ当な事言ってるよ。

丁度僕も思ってたから良かったよ。こういう時って大体僕らは意見が合うよね。やっぱり双子だからかな?それとも一緒に育った事で思考が似てるからかな?まぁ、今回は両方か。勿論言うつもりはないけど。

 

 

「どうして貴様はそうなのだ!!」

 

「『例えばの話だけど』『「人生はプラスマイナスゼロだ!」』『―って言う奴いるじゃん』

『エリートでも喜んだり悲しんだりする』

『とか』『幸せな人間もそれ相応に苦労してるんだ』『とか』『だから人間は皆平等だ』

『って言いたいんだと思うんだけどさぁ』

『でも』『「人生プラスマイナスゼロだ」って言う奴は』『決まってプラスの奴なんだ』

『幸せだから』『そんな悟った常套句言えるんだよ』『少なくとも』『[過負荷(僕達)]は』『プラス(いいこと)があったからマイナス(やなこと)を帳消しになんて事は思えない』『なんのことはない』『僕はただ幸せでプラスな皆に』『マイナスの気持ちを理解して欲しいだけなのかもしれないね』」

 

 

 確かに、そうだよね。例えば、早く走れる人は頑張れば頑張るだけ早く走れるようになるんだろうし、走れるなりの苦労もするんだろうけど、それでも、どれだけ頑張っても早く走れない人の気持ちは理解出来ないように、友達がいる人には友達がいない人の孤独とか幸せとか絶望とかは分からないんだろう。

 

 逆に考えれば、本の少しでも幸せになってしまえば、その後の当たり前の不幸が更に不幸に感じてしまう事になるんだろう。友達がいないのが当たり前だった人が友達が出来たとして、その友達が居なくなってしまえば前までは良いとさえ思っていた孤独が訪れたときに心に空虚さを感じるようになったりとかいった具合にね。

 

 無いものが1度手に入ってしまうと、人はそれが無くなってしまった時に「それなら始めから無かったままの方が良かった」と思うかもしれないし、逆の場合もあるのかもしれない。

 

 ・・・話が逸れてしまったね。取り合えず、僕が言いたかったのは、禊と大して変わらないけど、「出来る奴に出来ない奴の気持ちなんて分かるわけない。」って事だよ。

 

 

「・・・・・・どうせそれも嘘なのであろう!?すがり付きたくなるような嘘だ!」

 

「『・・・』『うん』『きっとそうだろうね』

『とにかく』『僕はめだかちゃんとは戦わない』『僕は君が嫌いだからね』『後はまぁ』『・・・』

『雪ちゃんがそっち側だしね』『会長戦の相手は僕の友人が務めるよ』」

 

 

 ・・・友人って捺瑪さんだよね。でも捺瑪さんって[過負荷(マイナス)]じゃなくない?まぁ投刀塚君の影響でちょっとそっちっぽいかなって時はなくはないけどさぁ。ああ、でも在学中に人類[過負荷]化(逆フラスコ)計画やろうとして理事長に止められたとかなんとか言ってたっけ。そういう意味じゃあ禊は歓迎するか。・・・もう1つの方はあんまり考えないでおこう。

 

 あ、それはそうとめだかちゃんがまだ話を続けようとしたら長者原君が登場したよ。

 そういえば前々から気になっていたんだけれど彼、何処から現れるんだろうね?僕には降って湧いたようにしか見えなかったけれど、彼女みたいな移動系のスキルでも持ってるのかな?

 そこまで大事でもないから構わないけどさぁ。

で、いつも通りみたいな感じで禊の奴はルール説明とか、戦挙での死亡怪我の扱いについて一通りし終わった長者原君に攻撃して、長者原君はそれを片手でしかも素手で受け止めた。

 

 ・・・スゲーな。流石選管副委員長。

 

 その後は十二支のカード+「人」カードの内から選ぶって言う話をした長者原君は、生徒会と禊に確認を取った後そのままどのカードを選ぶか禊に聞いた。

 

 ・・・どーでも良いけど、この時点で「人」選んだらどうなるんだろうね?

 

 いや、まぁ禊なら最初は験を担いでとか理由つけて「巳」を選びそうだけど。って、本当に「巳」のカード選んだよあいつ。

 

 

「「巳」のカードで御座いますね。わかりました。・・・庶務戦の形式は『毒蛇の巣窟』に決定致しました。これは我々の用意した13の決闘の内最も残虐なルールでございます。初っぱなからこのカードを引くのは球磨川様以外おりますまい。それでは皆様戦挙会場まで参りましょうか。」

 

 

 そして、僕達は長者原君の後をついてグランドへ向かったのだった。

 

 

 ・・・だけどこの時、僕は庶務戦に気を取られて大事な事を忘れていた。本来あるはずの原作(運命)が変わっていることを。人との出会いは最悪にも人の歩みを変えるということを。最悪の出会いは最悪の結果を生み出すということを。

 




 どうも前書き振りです。赤城です。


 取り合えず、次回の投稿は未定です。今まで月1ペースでしたが、月1ペースを保たせるべきか、ストックを暫く作って貯めて一気にだんと投稿すべきか悩んでいたりいなかったりしてます。

 別作品の終わりの見通しが立ってきているので、真面目にどうしようかなぁと思うこの頃です。

 そんなわけですので、次回の投稿は気長にお待ちください。(月1ペース保てや等のご意見があればなんとか保たせるつもりです。)
 
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