もう一年が経ちますね…シグマもあと少しで完結です。
さて、残りも少ないですが…最後の結末までシグマをお楽しみください!!
それではどうぞ!!
大輝、航輝、雫の3人は星王コーポレーションがある場所へと戻っていた。そして、いざ戻って星王コーポレーションのビルを見ると、星王コーポレーションだけが廃墟となっていなかった。玄関ホールの前には楓が心配そうにしていた。
大輝「楓さん、これはどういう状況ですか?なぜ…星王コーポレーションだけ綺麗なままなんですか?」
楓「私にも分からなくて…世界が光に包まれたと思ったらいつの間にかこんな世界になっていて…星王コーポレーションには今、避難されている方々もいます。私の予想なのですが、永遠が智慧の泉の力でここだけ周りの景色のようにならないように抗ったのだと思います」
大輝「そうなんですか…碧の容態はどうですか?」
楓「それなんですが…お父さんが碧さんの容態を確認して…それで…」
楓のその言葉はどこか暗く悲しげであった。大輝達はそのあとに続くであろう言葉を察してしまった。楓は詰まる声を何とか振り絞って出す。
楓「もう、"視力は戻らない"と言ってました…碧さんの眼はもう見えないと…」
大輝「そう…か…碧にはあとで謝らないといけないな」
雫「そうだね…私達の事情でしてもらって…私達もその事は分かっていたから…」
航輝「俺がもっと強ければ…」
大輝「航輝、そんな卑屈にならなくてもいい…俺だってそうだ…もっと速く動いていれば…ジェネシスの力を使われる前に止めれた」
楓「まぁまぁ、そんな事言わないで早く入りませんか?」
大輝「それもそうだな。行くぞ」
大輝がそう言うと、航輝と雫は大輝のあとに続いていき、大輝もまた、楓のあとに続いて社長室へと向かう。その道中、避難してきた人達の悲惨な声を聞いて、大輝達は俯く。
エレベーターで社長室まで戻ってきた大輝達は中に入り、今この場にいる全員に現状を伝える。
大輝「星空創始はこの世界を壊したかった…だから一度、この世界をリセットするつもりなんだ。今のこの状況はその前触れ…まだ、ジェネシスの力を完璧に扱える訳ではないと思う」
航輝「なぁ…星空創始が言ってた事なんだが…俺達仮面ライダーは智慧の泉の器として用意されたって言うのは本当か?迅さんよぉ…」
迅「………彼が話したのか、そうだ…本当の事だ。楓の為に…智慧の泉の力に耐えれる存在を探していた…その過程で候補に挙がったのが君達だったんだ」
航輝「そうかよ…じゃあ、なんだ?俺達が命を賭けて守ってきたもんは俺達を糧にしようとしてたものってことか?ふざけんなよ!!俺達はただ無作為に搾取されるだけの存在じゃねぇんだぞ!!分かってんだよなぁ!!」
迅「分かっている…だから、この手を離してくれないかい?」
航輝「ちっ…!」
航輝は掴んだ迅の服の襟から手を離し、舌打ちをする。航輝の怒りはもっともだった。これまでに命を失ってきた仮面ライダーは多い。それを知っていた航輝はだからこそ、それを利用してきた迅が許せなかった。このままじゃ、散っていった仲間…恭平達が報われないと思ったのだ。
しかし、なにも迅だけが悪い訳ではなかった。彼の娘に対する愛情は本物だったからだ。仮に、自分が迅の立場であったなら、迅のように他者を利用していただろう。そういう考えが頭によぎり、いまいちこの感情に収拾がつかなくなっていた。
大輝「しかし、これからどうする?永遠の居場所も分からない…星空創始の居場所も分からないんじゃ、打つ手がないぞ?」
碧「そこにいるのは大輝さんだね?ちょっと手を貸してくれるかい?」
大輝「無理をするな…お前は目が見えないんだろう?」
碧「僕だって仲間なんだ…協力させてくれ」
大輝「………分かった。だが、一体どうする気だ?」
碧「ここかな?………よっと!」
碧は手を周りに伸ばしながら、大輝の声がする方へと歩いていく。大輝は自身の手を碧に差し伸べ、碧は大輝の手を握る。そして、中央のテーブルの前まで来ると、テーブルの下の部分を触り始める。すると、カチッという音が鳴り、そのテーブルが2つに割れ、何かがせり上がってくる。
大輝「これは…」
雫「ドローン?」
碧「いや違うよ?これは…マキア検知型自立思考固定砲台トワソリン君だよ!今、この世界においてマキアの数は君達の尽力もあってかなり少なくなってきてる…永遠はマキアの血も受け継いでいるからこのトワソリン君の検知範囲内なんだよ!それに、個体差による力の大きさも検知できるからこれさえあれば永遠のことも簡単に探せるはずさ」
航輝「スゲェな…いつの間に開発したんだ?」
碧「ちょくちょくね。迅さんの力も貸してもらったし、柊君と鈴蘭ちゃんにも協力してもらったよ。それと…3人に協力したいって子もいたからね」
大輝「俺達に…」
雫「協力?」
航輝「一体誰が…」
「それは僕です」
大輝はその声で誰か分かった。彼はつい最近まで敵として戦ったことがある人物で、とある一件の後に警察に行ったのだと思っていた人物だったからだ。
大輝「優平?なんでお前が…」
優平「この世界じゃ警察もかなり忙しいらしいんです。だから、少しでも戦える力がある僕も戦えないかなと思い、警察の方に事情を説明して一時的にここに戻ってきたんです。僕の…ヴェノムの力も使ってください!」
雫「人手は多い方が嬉しいよ!優平君、一緒に頑張ろ!」
優平「敵だったはずなんですがね…ちょっと照れます」
大輝「いや…助かる。そうだろ?航輝」
航輝「まぁな、テメェがまた悪さしねぇか見張っててやるよ」
優平「それは…そうですね。お願いします」
航輝「おう!」
優平は手を前に出し、航輝はその手を強く握る。それには航輝の…信頼の想いも乗っていることに優平は微かに感じていた。
優平「それで…トワソリン君を使うとのことですが…どうやって永遠さんを見分けるんですか?マキアの数は少なくなれどまだいるでしょう?」
碧「それは問題ないよ。永遠の中に宿るフェンリルの力はロードに匹敵する。並大抵のマキアのエネルギー量じゃとても覆せないほどのね?だから、今からトワソリン君を起動させてもエネルギー量の多さで永遠かどうか分かるはずさ!」
大輝「なるほどな…それでどう起動させるんだ?」
碧「トワソリン君のコアに僕が設定している人物の指紋を認証するだけでいい。大輝さん、手をトワソリン君のコアにかざしてみて」
大輝「ああ、分かった」
トワソリン『人物コード…不知火大輝の指紋を認証成功…マキア検知型自立思考固定砲台トワソリン…起動…』
ジリオン「わぁ!凄いですね!ちゃんと起動してますよ!これならマイマスターを探せますね!」
航輝「まだ分かんねぇだろ…おい、トワソリン!六峰永遠の居場所を検知できるか?」
トワソリン『該当者…六峰永遠、検索開始…特定終了…』
大輝の指紋を認証したことによって起動したトワソリンは早速、永遠の居場所を検知し始める。航輝は内心、時間が掛かるのではと思っていたが、その不安は検索を開始してすぐに特定したトワソリンの言葉によって吹き飛ぶ。
大輝「!?」
雫「!?」
航輝「嘘だろ?もう終わったのか!?早すぎるだろ…!?」
碧「流石、僕が作った機械だね!さて、場所はどこなんだい?」
大輝「ん?あぁ、そうだったな。………ここより南西…市街地の一軒家か?そこに大きなエネルギーの塊が表示されている…それともう一つ、ここより北西の場所…集合住宅の辺りか?そこにも同じ大きさのエネルギーの塊が表示されている。………ん?北西の場所の同じ所にもう一つ…とても小さいがエネルギーの塊が表示されている?これは一体…」
航輝「そんな事気にすんな!場所が分かったんなら話が早ぇ…俺と雫、優平で南西の方に行く。大輝は1人でも大丈夫だろ?いざとなったらディメンションの力で合流すりゃいい。それでどうだ?」
大輝「異論はない。そっちは任せたぞ?」
航輝「おう!」
ジリオン「えっ?わたしは?」
航輝「てめぇは留守番だ!」
ジリオン「そんなぁー!」
大輝と航輝達はそれぞれ二手に分かれて、大輝は北西を航輝達は南西のそれぞれ示された場所へと向かっていく。楓達は永遠を助けに向かう大輝たちを静かに見守るのだった……
――――――――――――――――――――
大輝は1人、バイクに乗って目的地である北西の集合住宅の辺りまで来ていた。バイクを止め、周りを警戒しながら歩いていくと避難できていない市民達の様子を目にする。市民達の目は自分達に未来はないと悟っている…そのような目をしていた。
大輝「これが星空創始が望んでいた世界か!!早く…早く見つけて倒さないと!!」
「そう急ぐのはいいが…もう少し落ち着いたらどうだ?不知火大輝…」
大輝「ロードっ!?……と、玲音さん?このエネルギーの反応的にロードで間違いない…それなら星空創始の場所は航輝達が行った南西の場所!?早く行かなければ…」
ロード「行ってどうにかなるものか?お前の力だけで星空創始に勝てるとでも?」
大輝「………何が言いたい?」
ロード「お前に星空創始は倒せんよ…絶対にな?」
大輝「貴様っ!!」
玲音「大輝さん、落ち着いて!!……ロードも煽り過ぎ、大輝さんに謝って」
ロード「俺が人間に?無理な話だ…それに、こいつが星空創始に勝てないのは事実だろ?そうでなければこんな破滅的な世界になんてなっていない」
大輝「ッッ!?」
大輝はロードに図星を突かれる。ロードの言ってる事は正しい…大輝では創始には勝てない。それはジェネシスの力が大輝の持つディメンションの力よりも上であるからだ。それに加えて世界規模での改変の力を大輝は持ち合わせていなかった。ロードはその事を見抜いており、また大輝もその事は分かっていた。
大輝「だからと言って諦めるわけにはいかない。俺は仮面ライダーだ…人々の幸せを願う為に戦う。その為に悪を挫く…俺はそうやって生きていく!!」
ロード「その信念は素晴らしさを感じるが…所詮は夢物語。真の平和など訪れない!たとえ、平和な世の中になったとしてもその先にあるのは破滅だ!その繰り返しが今の世の中を作り出している!!それがなぜ分からない!!」
大輝「だから俺達仮面ライダーが変えるんだ!!今の世の中を!!」
ロード「分からず屋め…」
大輝「お前もだろ…」
玲音(この空気は…)
ロード/大輝「「今ここで倒す!!」」
玲音(はぁ…やっぱりか…)
玲音は何となく空気を察し、その場から少し遠くに離れる。大輝とロードは依然として睨み合ったままそこから動かず、どちらが先に主導権を握るか思考し合っていた。
大輝(こいつの事だ…先に動くに決まってる…)
ロード(不知火大輝の性格上、さっさと事を済ませたいはず…ならばこちらから動くのみ!!)
先に動いたのはロード。右拳を大輝の眼前にまでやるが間一髪の所で避けられ、下から蹴りを入れられる。しかし、左腕で大輝の足を掴みそのまま投げ飛ばす。
大輝「ッッ!?」
ロード「身体能力が前よりも上がっている…お前も随分と人間離れしてきたな!!」
大輝「プッ、お前も…マキアの王という割に前よりも弱くなったな!!」
ロード「抜かせ…人間如きが!」
大輝「寂しがり屋の王様がそう言うか!」
大輝は右、左と拳を拳を交互に繰り出す。しかし、それらはすべてフェイントであり、ロードの腹に一発、蹴りを叩き入れる。
ロード「くっ!?うぉぉぉぉぉ!!」
大輝「何っ!?ぐわぁぁ!?」
ロードは気合で耐え切り、大輝の腹に拳の重い一撃を与える。大輝は油断していたため、その一撃を受けて地面に片膝をつく。
ロード「お前の強さは…この…程度か?」
大輝「まだまだ…本気…じゃない!!」
『DIMENSION DRIVER』
大輝「変身…」
『DIMENSION RISE』
『BOOST DIMENSION.DIMENSION IN PHI』
『CONTROL OF SPACE』
ロード「お前自身の掴み取った力…楽しませてもらうぞ!!」
ファイ「それは俺のセリフだ…」
ファイは一瞬でロードの背後に周る。まだ気付いていないロードに後ろから蹴りを放つ。その瞬間、ロードは吹き飛ばされ、ロード自身が何が起こったのか分からずにいた。
ロード「ッッ!?何が起こった?一瞬のうちに背後に周られた…だと!?ヴェルを圧倒的に凌駕する速さ…それがお前の掴み取った力か!!」
ファイ「俺の力は…まだ、こんなものじゃない」
ロード「なっ―――――!?」
ファイがそう言った次の瞬間にはロードはファイの目の前まで戻っており、ファイはロードの顔面に拳を突き出す。ロードはその寸前で周りの機械を組み合わせ、盾を作り出し、その攻撃を防ぐ。
が、ファイの力によってその事象は無くなり、ファイの拳がロードの顔面に突き刺さる。その攻撃によってロードは数メートル先まで吹き飛ばされる。
玲音「ロードッ!!」
ファイ「安心しろ…あれで死ぬようなヤワな奴じゃない」
ロード「俺の未来をお前の思うがままに書き換える力…俺がまだ怪人態じゃないのにここまで追い詰められるとは…人間も侮ってはいかないな」
ファイ「負け惜しみか?それならさっさと倒されてくれないか?」
ロード「くっくっくっ…俺は王だ!!俺が負けを認めればそれは他の同胞の負けを意味する!!それだけは無理な願いだな!」
ファイ「そうか…なら、全力で潰す!!」
ロード「やってみろよ…人間!!」
ファイは更に加速してロードに急接近する。ロードは怪人態へと変貌し、加速して近づくファイの周りの機械を操り、ファイを潰そうとする。
しかし、ファイは自分が潰されないように更に加速してロードに操られた物体を通り抜けて、ロードに加速した状態での蹴りを放つ。ロードは玲音の近くに吹き飛ばされ、痛みを堪えながら立ち上がろうとする。しかし、立ち上がろうとした瞬間には既にファイが剣をロードの眼前に突き立てたまま立っていた。
ロード「ぐっ!?」
ファイ「お前の負けだ…ロード!!」
ロード「俺はまだ…負けてない!!」
ファイ「最後まで言い訳するつもりか?お前は負けたんだ…大人しく倒されろ」
玲音「やめてっ!!」
ファイ「ッッ!?何をっ!!」
ファイはロードに向かって剣を振り下ろす。しかし、それはロードとファイの間に割り込んだ玲音によって止められる。ファイはすんでのところで剣が玲音に当たるのを避け、変身を解除する。
大輝「どういつもりだ…こいつは敵だぞ?倒さなければいけない!!」
玲音「大輝さんもマキアと接したから分かるはずでしょ?マキアの中にもいい人は必ずいる。悪い人もいるとは思う…けど、それってさ…私達人間も同じじゃない?人間の中にも悪い人や良い人はいる…マキアとそう変わらないでしょ?」
大輝「それは…そうだが…こいつはマキアの王だ。王だからこそ、同胞を守るために戦う。俺達も人類の平和を守るために戦う。だから、こいつは倒さなければいけない!!」
玲音「まだ、話し合ってない!!」
大輝/ロード「「ッッ!?」」
玲音「話し合えば…きっと、お互いに分かり合えるはず…私はそう信じてる!マキアがどうとか人がどうとか関係ない!!全員、この世界で生きてる存在なんだよ!!だから…一度、話し合って―――――」
ロード「玲音、すまない…俺は王なんだ。だから、散っていった同胞の為にも…俺の存在意義の為にも…この世界を俺達が過ごしやすくする為に…人間を倒す!!玲音、お前と過ごせた日々は案外、楽しかったぞ…じゃあな」
玲音「ロード!?どこにっ!!」
玲音がそう言った時には既にロードはその場から立ち去っていた。玲音は眼から涙を浮かべ、その場に座り込む。大輝は玲音が言った言葉を深く考えるのだった……
―――――――――――――――――――――
一方、航輝達は永遠が囚われているであろう南西の市街地に来ていた。ここでも避難し遅れた人々が絶望したような目で下を向いていた。航輝達はそんな人々を横目で見つつも反応がある一軒家まで歩いていく。
航輝「こんな光景見てると、早く助けてやりてぇって思っちまうな…」
雫「うん…そうだね。星空創始を倒す…それが私達の目的だからね。早く倒して元の世界に戻さないと!」
優平「反応的にあの一軒家みたいですね。創始さんの罠じゃなければいいんですが…」
航輝「罠だろうがなんだろうがあのクソ野郎をぶっ潰すまでだ!!行くぞ!!」
航輝のその言葉に2人は頷き、一軒家の中へと入っていく。航輝はスマホのライトを照らしながら先頭を歩き、2人はその後ろから続いていく形で進んでいく。
一つ、一つと部屋を調べながら進んでいく。しかし、すべての部屋を見て回ったが創始の姿どころか永遠の姿までも見当たらない。その事に航輝は焦る。
航輝「くそっ!!反応的にここのはずなのに姿が見えねぇ!!一体、どこに!」
雫「航輝、落ち着いて…焦ってもいい結果は残せない。分かるでしょ?冷静さを欠いてたら星空創始の思う壺よ?」
航輝「ッッ!?……確かにそうだな。でもよ?それじゃあ永遠と星空創始はどこにいるってんだ?」
優平「それなら…地下とか?
航輝「なるほど地下か!!そうとなれば早速地下への道を探るぞ!」
雫「うん!手分けして探してみよう!」
優平「了解しました!」
3人はそれぞれ地下への道を探す為、先程見た部屋たちの床を見ていく。すると、1つの部屋で優平が不自然に敷かれているカーペットを凝視する。そして、カーペットをめくってみると地下へと続く階段を見つける。優平は航輝と雫を呼び、2人は優平のいる部屋へと着く。
航輝「これが…地下へ続く階段か。よく見つけたな!」
優平「それほどでも…それで、どうします?兄さんが来るまで待ちますか?」
雫「いや…待ってる間にも星空創始が永遠に何かするかもしれない。早く助けに行こう!」
航輝「同意見だ…助けに行くぞ」
優平「そうですね…気を付けて進みましょう」
航輝を先頭に3人は地下へと入っていく。一方、創始は彼らが向かう地下の先で虎視眈々と待っていた。近くには手を鎖で縛られた永遠が創始を睨みながら見ていた。
創始「まさかこんな早く勘付かれるとはね…君の仲間は優秀らしい」
永遠「当たり前でしょ?俺は仲間を信頼してる…きっと助けに来るってね?」
創始「信頼…か…その言葉は私は聞き慣れないな。私は他者を利用することでしか生きられない」
永遠「ハハッ、それはクズの考えだね。けど任せてよ…仲間がお前をその性根ごと倒してくれるから…」
創始「彼らが私を?無理に決まってる…今の私は神にも等しい!!そんな私に人間である彼らが勝てるとでも?」
永遠「人間の可能性は無限大だ…俺は航輝達を信じてる」
創始「その信頼…失わないようにしないといけないね?………どうやら、来たみたいだね」
航輝「永遠!!助けに来たぞ!!」
雫「永遠!大丈夫!?」
優平「僕もついでで来ました!」
永遠「皆!!」
創始は入り口の方をチラッと見ると、扉が勢いよく開き航輝達が入ってくる。創始は航輝達の方へと向き直り、こう言う。
創始「やぁ、来てくれたんだね。流石は永遠が信頼する仲間…優平君も久しぶりじゃないか!」
優平「えぇそうですね。お久しぶりです、永遠さんを返して貰いますよ?」
航輝「そうだぜ、さっさと永遠を返してもらおうか!!」
創始「私に勝てたら…だけどね?」
雫「えっ…?」
優平「何がっ!?」
航輝「なっ…雫!?優平!?…これは一体どういう事だ?星空創始ぃぃ!!」
創始「君達2人は拘束させてもらうよ?檻の中でじっくりと見ているといい…彼が死ぬ様をね?」
航輝「てめぇの目的はなんだ?世界を崩壊させる事だろ?なぜ、俺に固執する!!」
創始「インフェルノの力を失った君には既に興味はない…が、智慧の泉の器としての完成度は永遠に準ずるものがある!!永遠から智慧の泉の力を抜き取り…君に移植する!!そして、私が君という器に入り込み…智慧の泉の力を行使するのさ!!」
永遠「何だって!?そんな事が可能なのか!?」
永遠は驚いていた。創始が言っていた事が本当ならば…ジェネシスに対抗する力がない航輝では歯が立たないからだ。それは航輝も分かっているはず…そう思い、永遠は航輝の方を見ると、航輝は覚悟が決まったような目をしていることに気づく。それは…まるで、これから死ぬような…そんな感じがした。
航輝「てめぇの目的は分かった…だから、俺が今…ここで倒す!!」
創始「ふふっ…そう急がなくてもいいだろう?ステージは変えるさ…ここにね?」
航輝「あぁ?」
永遠「景色が…変わっていく…」
雫「ここは…まさか…」
優平「中央科学研究所跡地…」
創始が全員を転送した場所は中央科学研究所跡地だった。そこは今では立ち入り禁止区域とされている場所であり、人が全くおらず戦う場所としては最適な場所でもあった。
創始「君の死地にはピッタリの場所だろう?」
航輝「優里の声と顔でそう言うな…気が散る!!それと1つだけ訂正させろ…ここはお前の死地だ!!」
『ENTITY DRIVER』
創始「君も大概、喧嘩っ早いなぁ」
『GENESIS DRIVER』
航輝/創始「「変身…!」」
『KAMEN RIDER ALPHA!』
『RIDER SYSTEM GENESIS!』
アルファ「オラッ!!」
ジェネシスワールド「甘いっ!」
アルファ「くっ!?」
アルファは変身すると同時にジェネシスワールドに右ストレートを噛ますが、ジェネシスワールドはアルファの重力を重くすることによって避け、アルファは地面に倒れる。
ジェネシスワールド「君にインフェルノの力があればなぁ…ジェネシスの力なんて燃やし尽くして消せるはずだったのになぁ…非常に残念だよ!!」
アルファ「ぐっ…!うっ…!?」
永遠「航輝っ!?……星空創始、航輝を甚振るのをやめろ…今すぐ!!」
雫「あなたの目的なんてどうでもいい!!航輝から手を離して!!」
ジェネシスワールドは地べたに這いつくばるアルファの背中に座り、頭を抑え叩きつける。永遠と雫はその光景に目をやれず、止めるように言うが、それが止まるはずがなかった。
ジェネシスワールド「ほらほら…どうした?私に勝つんじゃないのかな?その程度の!実力で!!私に!!勝とうなどと…思い違いも腹ただしい…君はさっさと死ねばいいのだよ!!」
アルファ「かっ…はっ…」
ジェネシスワールド「おや?気絶…してしまったかな?それならば好都合だ!!安らかに死ぬといい…」
永遠「なっ…やめろっ!!」
雫「やめてぇぇぇ!!」
優平「無駄だ…僕達には、どうしようもできない!!」
ジェネシスワールドの蹴りが地べたで気絶するアルファの心臓を突き破る。その瞬間、アルファの変身は解け、胸には大きな穴が血を垂れながら空いていた。永遠達はその光景に涙するしかなくなっていた。
ジェネシスワールド「さて…あとは永遠から智慧の泉の力を奪い、死んだ航輝君の体に植え付け…私の体として扱うとしよう」
永遠「星空創始!!お前は絶対に許さない!!俺達の仲間を…よく………なんだ…あの光は…」
雫「航輝の…傷が癒えていく?」
優平「あれは…間違いない…マキアの力だ!」
ジェネシスワールド「なっ…一体、どうなっている?何が…起ころうとしてるんだ!?」
戸惑うジェネシスワールドを横に航輝の体は徐々に再生していく。一方、航輝は目を覚ますとそこは青空がよく見える広い平原だった。航輝はその平原を歩き続けると大きな木が見えてくる。その木下には航輝がよく知る人物が木に横たわっていた。
航輝「ルナ…か?」
ルナ「うん、久しぶり…でもないか、こんにちは、航輝」
航輝「お、おう?所でここはどこなんだ?天国ってやつか?」
ルナ「ふふっ、天国じゃないよ?ここは…生と死の狭間の世界…かな?私はここで航輝が来るのを待ってた。インフェルノに託されたから…」
航輝「インフェルノに?」
ルナ「そう。私を失った悲しみによって航輝が暴走するのは分かってたから…インフェルノも悔やんでた。航輝の事を止められなかった自分が情けないって…だから、私は航輝が後悔しない為に私の力をあげようと思ったの」
航輝「ちょ…待ってくれ…お前の力を?俺が…?」
航輝はルナの言葉に少し疑問に思う。自分がルナの力を扱えるのかもそうだが、自分の中にそんな力があるとは思っていなかったからだ。しかし、ルナの次の言葉によって航輝は驚きを隠せなくなる。
ルナ「航輝の中には私の力が込められてる。私の力は治癒と継承…私が使ったのは継承の方。継承は私が死ぬ間際に自分の力を一番近くの…親密な関係になった人物に移される。それが航輝なの」
航輝「継…承…か。正直、俺にルナの力が扱えるかは分からねぇが、星空創始を倒すためなら…ルナの力、貸してもらうぞ!」
ルナ「うん!そうしてくれると嬉しい。航輝の力になれるなら私は嬉しく思う!」
航輝「それとさ…ルナをいつか絶対に蘇らせるから…それまで、待っててくれ」
ルナ「いつか、絶対に航輝の所に戻ってくるからね!その時まで…私の力をよろしくね」
航輝「あぁ、任せろ!……なんだ?光に吸い込まれていく」
ルナ「皆が呼んでるみたい…頑張ってね、航輝!」
航輝「おうよ!」
手を振るルナに航輝は手を振り返し、そのまま光へと飲み込まれていく。そして、現実へと目を覚まし、ゆっくりと地べたに倒れた自分の体を起き上がらせる。ジェネシスワールドは仮面の奥で目を見開き、驚いていた。
ジェネシスワールド「まさか…蘇生したのか?そんなの、神の所業だ!!素晴らしい…治癒の力か?」
航輝「てめぇに教える筋合いねぇよ。ただ、1つだけ言えることは…これは愛の力ってやつだ!」
永遠「愛の…」
雫「力…」
優平「ルナさんの想いが詰まった力とも言える…んじゃないでしょうか!」
永遠「確かに…いいぞ!航輝!そのまま倒すんだ!」
航輝「お前に言われるまでもねぇ…こいつは俺がぶっ倒す!!」
『ENTITY DRIVER』
航輝「力を貸してくれ…ルナ!!」
『
『LUNA ALPHA ABSOLUTE』
航輝はエンティティドライバーを装着し、その上から新たに掴み取ったユナイトユニットを装着する。そして、自身の手に握られていたルナアブソリュートカードを認証させる。その瞬間、月のようなものが航輝を包み込む。
航輝「この力で…お前を倒す!!変身!!」
『LUNA RISE』
『UNITED LUMINAS! ALPHA LUNA UNITE! PROMISE FOR YOU』
ジェネシスワールド「おぉ…なんと、美しい…」
永遠「ルナの想いが…航輝に届いた瞬間だね!」
雫「うん!航輝!やれぇぇ!!」
優平「この戦いですべてが決まる…」
アルファ「てめぇを倒すのはただ1人…俺だぁぁ!!」
ジェネシスワールド「その力…見定めてもらうよ!」
航輝は仮面ライダーアルファ ルナユナイトへと変身する。その姿は白と紫を基調としたローブを纏い、胸部には満月のような球体を装備し、頭部は狼の意匠を纏った感じになっている。また、眼は白と紫の混じった色合いをし、背面には半月のオブジェクトのようなものを着けた姿をしていた。
永遠達はその姿に思わず見惚れるほど美しく、ジェネシスワールドでさえも美しいと認めざる負えない程だった。航輝自身も変身した直後からとてつもないエネルギーが体を循環してることに気づく。そう、今は
アルファ「今夜は月が綺麗だな…てめぇを倒すのにピッタリだぜ!!」
ジェネシスワールド「ふん…そう言っているといい…どうせ、死ぬのは君―――――!?」
アルファ「オラッ!!」
ジェネシスワールド「ッッ!?速いっ!!」
永遠「一瞬、航輝が閃光に包まれた気がする…今の航輝なら星空創始に勝てる!!」
アルファは閃光の如く一閃でジェネシスワールドの頬に一発、重い一撃のある拳をぶつけ、ジェネシスワールドはよろける。しかし、ジェネシスワールドもやられる訳にはいかないと周りの重力を重くしていく。
ジェネシスワールド「だからどうしたというのかね?依然としてジェネシスの力の前では無力だ!!」
雫「ッッ!?重っ!」
優平「重力を支配してるのかっ!」
永遠「ジェネシスには事象に干渉する力も備わっている!それをどうにかしないと勝ち目は…」
アルファ「てめぇのその上から目線もうんざりだ!!」
ジェネシスワールド「何っ!?事象自体を無効化したのか…!?」
アルファ「月が俺に力をくれる…ルナの想いが俺に力を!!それだけじゃねぇ…皆の想いがこの俺の拳に乗ってんだぁ!!」
ジェネシスワールド「ぐおっ…!?」
アルファの拳による攻撃がジェネシスワールドの腹部を貫通し、衝撃波を放つ。その威力はジェネシスワールドの背後の地面が大きく抉れるほどであり、ジェネシスワールドは地面に片膝をつく。
ジェネシスワールド「これほどまでの力…エンティティドライバーにあるわけがない!!エンティティドライバーの性能がジェネシスドライバーに勝てる訳がないのだ!!」
アルファ「ッッ!?世界が…書き換わっていく!?」
ジェネシスワールド「フハハハハッ!世界よ!我が意の間に変われぇ!!」
永遠「ちっ…!させない!雫ちゃん!航輝にこれを投げ渡してくれ!!」
雫「これって……分かった!航輝、受け取って!!」
アルファ「えっ…?おぉ!?これは…ジリオンカード?使えってことか?」
永遠「あぁ、君なら使える!」
アルファ「じゃあ、ありがたく使わせてもらうぜ!」
『ZILLION LUNA LINK!』
『ZILLION UNITE ABSOLUTE!』
アルファ「テメェにこの世界は変えさせねぇ!」
『ルナジリオンブースト!』
アルファはジリオンカードをユナイトドライバーに認証させ、ユニット部分を押し込み、特殊技を発動させる。その特殊技によってジェネシスワールドに世界が創り変えられる前にその力を無効化する。
ジェネシスワールド「なんだと!?ジェネシスの力が…エンティティドライバーの力に…負ける…だと!?ありえない!!」
アルファ「悪りぃがその俺は幻影だ…」
『UNITE LUNA!』
ジェネシスワールドはヤケクソになり、アルファに殴りかかる。しかし、殴りかかったアルファは幻影であり、本物のアルファはジェネシスワールドの背後にいた。アルファはユニット部分を押し、必殺技発動に備えていた。
ジェネシスワールド「待て!私は…私は世界最高の科学者だぞ!?そんな私を…殺す…のか?航輝君、落ち着け…君も分かってるはずだ…私の頭脳を失うのがどれだけ人類の損害になるのか…分かるだろ!?」
アルファ「分かるさ…だが、あんたは超えちゃいけねぇ一線を超えすぎた…もう、人間じゃねぇんだよ…あんたは…」
ジェネシスワールド「やめろ…やめろぉぉぉ!!」
『ジェネシスワールドブレイカー!』
アルファ「テメェとの因縁もここで終わりだぁ!!」
『ルナユナイトパニッシュ!』
ジェネシスワールド/アルファ「「うぉぉぉぉぉ!!」」
両者のキックが激突する。その衝撃波は凄まじく、永遠達も吹き飛ばされそうになるが何とか持ちこたえる。そして…勝負は決まった…
ジェネシスワールド「なっ―――うぎゃぁぁぁぁ!?」
アルファ「テメェに慈悲はねぇ…」
アルファの閃光の如く一閃の蹴りがジェネシスワールドを貫通し、ジェネシスワールドは爆散する。アルファは変身を解かないまま永遠達が囚われた檻をこじ開けて、永遠達を救出する。
永遠「航輝…よくやったよ!」
アルファ「あったりめぇだろ?おっと、これ…あんがとな」
永遠「役に立てて何よりだよ」
雫「それにしても…ルナの力かぁ…愛されてるね!」
アルファ「そりゃそうだろ?さて、星空創始も倒した事だし、世界も元に戻るはずだ」
優平「それじゃあ、僕は警察の方に戻ります。航輝さん、ルナさん…いつか戻ってくるといいですね」
アルファ「いつかじゃねぇ…絶対に蘇らせる。俺は諦めの悪い奴だからな!」
優平「ふふっ…見てたら分かります。それじゃあ、お元気で!」
優平はそのまま警察の方へと帰っていく。アルファも変身を解除し、世界が元に戻るのを永遠達と見届けるのだった…
一方、何とか辛うじて生き残った創始は壁を伝いながらも歩いていた。体は既に満身創痍でありながらもその中に宿る野望は未だに燃え上がっていた。
創始「次こそは…必ず…必ず、この世界を終焉に導き、我が世界とする!!そして、神を葬り去るのだ!フハハハハッ!!」
「それは…あなたの欲望?………面白いことを考える。龍神はよく人間の話をするけど、ここまで面白いのか」
創始「誰だ…君は?いや…待て…その姿、ルナか?いや違う…誰だ?」
「ふぅん…あの子のルーツはフェンリルだけれど、それは…いうなれば私の血も混じってる事になる。永遠も私の…息子みたいなもの?………自己紹介がまだだった。私は白虎、宇宙全域を統べる四神の1人…マキアとあなた達が呼んでる機械族とこの宇宙のあらゆる生命を創り出した存在」
白虎と呼ばれた少女の見た目をした人物は灰色の髪をポニーテールに固めて、頭の上には狼に似た耳を生やしていた。白虎はおもむろに創始に近づくと冷めた目でこう言う。
白虎「あなたのように…魂が濁りすぎた人間は初めて見た…少し、面白い事をしようと思うのだけれど…いい?」
創始「面白い…こと?」
白虎「あなたの魂を私達四神以外の神が誕生する前にまで飛ばす。勿論、記憶を封じてね。あなたには…神を生み出す親になってもらう…あなたにはその才能がある。いいよね?あなたに拒否権はないから…」
創始「神を…私自身が?面白い…その案に乗ろうじゃないか!!」
白虎「じゃあ、決まり…あなたの魂を過去に送る。精々、私達の為に役に立ってね?」
白虎は創始の胸に手を当てると、創始に魂を抜き取り、過去へと飛ばす。白虎はひと息つき、もぬけの殻となった優里の体を抱き抱え、背後にいる人物に話し掛ける。
白虎「これであの歴史通りになるんだよね?龍神…いや、ヴァン」
ヴァン「まぁね。星空創始がいなければ天之御中主神は生まれない。俺達がこうすることで過去の時間は動き出す。所でその死体はどうするの?」
白虎「どうもしない…埋葬するだけ。私達の計画は失敗しない…あとは鳳凰が力を取り戻すだけ…」
ヴァン「そうだね…すべては星の導きのもとに…」
ヴァンは星空を眺めながらそう呟くのだった…
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次回予告 CODE49 Lの覚醒/終わりなき戦い
ロード対永遠!!
因縁の対決が始まる!!
永遠「そうか…なら、全力で倒す!!」
ロード「お前がそう望む限り…俺はマキアの世界を望む!!」
戦いは激しさを増していき…そして、決着はつく。
『シグマジリオンフィニッシュ!!』
シグマ「ハァァァ!!」
ロードは…覚醒を果たす。
ロード「俺は…王だ!!同胞を統べる王だ!!そして…
その戦いの先にあるのは…希望か絶望か?
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https://syosetu.org/novel/353280/4.html
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※9時30分より公開となりますのでそれまでのご使用はお控えください。
https://syosetu.org/novel/353280/19.html