ボンバーバトル黎明期のボンガ世界に転生しました   作:ハニボン

57 / 59
新キャラ情報が来ましたね……今日イラスト公開で明日イベント開始かな? セクシーボンバー楽しみですね! なんかブロック縦積みしてたけど、だるま落とし的なのになるんですかね? 複数回破壊必要はメロンと若干被ってるからそういう感じのじゃないと思うけど、どうなるんやろ……。

今回はバトル前と開始までの回となります。


火蓋を切るのは

『さぁさぁ皆々様方! お待たせしましたー!』

 

『ここまで熱いバトルが繰り広げられているボンバーバトルチャンピオンシップ予選! 第一マッチデ―! これから始まるバトルはななななんと! どちらも現在9勝を挙げているチームレインボーとチーム573ファクトリーの対決だぁーっ!!!』

 

『勝てば本選出場! 最初の切符を掴むのはどちらなのか……まさに見逃せないバトル!! というわけで本来予選の実況はなしの予定でしたが、大大大注目のバトルということでヒケヒケ団代表兼ボンバーアカデミア生徒会長を務めるこの私、実況ガールがバトルの実況を担当させていただきます!!!!』

 

「クロ先輩のチームと573のチームのバトルだって! 早く見に行こう!」

 

「でもクロ先輩じゃなくてシロ先輩が出るんでしょ? 元気で可愛いシロ先輩も魅力的だけど、やっぱりバトルならクロ先輩のが見たいかな〜」

 

「シロ先輩だっていいじゃん! たしかにクロ先輩ほど超火力なボムじゃないけど、ド派手なボムでかっこいいよ!」

 

「それはそうなんだけど、それ以外のバトルがあまり記憶に残らないっていうか〜……あれ? そういえばなんかクロ先輩の時よりも、シロ先輩の方が()()()()()()()()()()()()()()

 

 各惑星から続々と集まったボンバースタジアムは、バトル前だというのにかつてないほどの盛り上がりを見せている。本選出場第一号が決まる一戦を前に、会場全体が高揚感に包まれていた。

 

 熱気、歓声、期待。

 

 その全てが、これから始まる戦いへと注がれている。

 

 そんな熱狂渦巻く観客席に、とある一組の親子が急足で席へと向かっていた。

 

「母ちゃん母ちゃん! 席こっちだって! 早くしないとシロ姉ちゃんのバトル始まっちゃうよ!」

 

「もー走らないの、シロン! ちゃんと手を繋ぐ! 連絡なしに突然帰ってきたと思ったら急にシロのバトル見に行く! なんていうから、お母さん自分の分しかチケット取ってなかったから困っちゃったわ」

 

「えへへー! サプライズってやつー♪ 姉ちゃんのチームのスタッフさん? に頼んだら母ちゃんの隣確保してくれたから、結果オーライ〜♨︎」

 

 二人の親子────短い白髪ツインテールが特徴の幼女ボンバーガール・シロンと、シロをそのまま大人になった外見をしたごく普通のボンバー主婦・シロヱのシロを除いたシロ一家の姿があった。

 

          ●~*

 

『宇宙に一つしかないもの』を守り見つけ出す専門家や能力者が集う宇宙警備隊・ジェッターズ。

 

 その見習いであるシロンは再来週に帰星するとシロに連絡していたが、少し前にシロンはジェッターズから休暇を貰っていた。

 

 とある探し物の行方を追う捜索・回収任務が難航し、一旦作戦を見直すことになったので、見習いで幼いシロンを休みを与えよう。ということである。

 

 休暇を得たシロンは早速実家のボム地球へと帰るのだが、さっき言ったようにサプライズ帰星をするために嘘の連絡をしていた。家に帰ってきた時に丁度出かけようとしていたシロヱを驚かせることに成功し、大変気分が良い──となったのだが、シロヱから姉のシロが出るボンバーバトルの大会を見に行くと聞いて「今日だったの!?」と大層驚いた。

 

 なんとしても見に行きたいシロンはシロから聞いていたスタッフさんに連絡をし、運良く隣の席のチケットを確保してくれたおかげで、大幅に遅刻してしまったがなんとか会場入りすることができた。

 

『チームレインボーからはボマー・シロ選手、アタッカー・オレン選手、シューター・エメラ選手、ブロッカー・モモコ選手! チーム573ファクトリーからはボマー・藤崎詩織選手、アタッカー・最愛チアモ選手、シューター・ツガル選手、ブロッカー・グリムアロエ選手の選出となっております! 果たしてこのバトルを制するのはどちらのチームなのか……片時も目を離せません!!!!』

 

「! 姉ちゃんだ!」

 

 実況ガールからシロの名を聞き、そしてワープゾーンに現れるシロの姿を見たシロンは嬉しそうにまた騒ぎ出していた。シロヱは静かになさいと注意するも、シロン同様にシロの登場に微笑んだ。

 

 シロンはダァクと同じで、ボンバーバトルにあまり興味を持っていない。真のボムが使えるからということもあるが、それだけではない。ジェッターズとしての活動がシロンの常識や価値観を変えたのが大きかったのもあった。

 

 悪の組織は昔と比べて少なくなったが、『宇宙に一つしかないもの』は計り知れない価値あるもので、当然それを狙う悪党や盗賊は存在した。シロンは見習いではあったが、ジェッターズとしてそういった輩と幾度となく対峙してきた。

 

 なによりシロンには真のボムを扱う才能があった。今は高齢のため引退の身であるが、かつて惑星を救った伝説のジェッターズのリーダーを師として修行をし、火と雷の二つのバリエーションボムを扱えるようになった。ジェッターズの面々も未来のエースとして期待しつつも甘やかすようなことはせず、しっかりと宇宙の常識と仕事を教え大切に育てられたのだ。

 

 幼いながらもシロンは濃厚で輝かしい瞬間を経験していた。であればバリエーションを広げるための戦士(真のボム)の修行とジェッターズの旅に夢中になり、ボンバーバトルに興味が向かないのは当然の結果である。

 

 だが最初から修行が好きと言われればそうではなく、どちらかといえば嫌いな方である。なまじ才能があってしまったために、さらなるバリエーションを師匠から求められ……ては、あんまりいないが。いまだ現役の先輩である万能ロボ・ガングが基本的に一緒に見てくれて、ガングの方が積極的に追加の修行を課してくるのだ。それが嫌で、逃げ出して故郷に帰ろうと何度考えたことか。

 

 そんな時にシロンの助けになったのが、姉のシロであった。どんな時でもどんな人からも『明るく元気』でいるシロはいつも突発的な発言ばかりであるが……通話越しに優しくシロンの弱音を聞いてくれて、シロンを励ましてくれた。何度もシロの言葉にシロンは助けられ、修業も見習いも続けることができたのだ。

 

 身体や精神()はまだ幼くともシロンはいろんな人に助けられ強くなり、未来のジェッターズのリーダーとして期待されるほどに成長した。師匠やジェッターズのメンバーにはもちろん感謝と尊敬をしているが……やはり一番はシロの言葉が支えとなり、何度挫けて崖っぷちに立たされようとも頑張って乗り越えることができた。

 

 だからシロンはシロお姉ちゃんが大好きだった。ボンバーバトルに興味が持てずとも、参戦するシロのカッコイイところを見るために、火の中だろうと水の中だろうと必ず応援しにくとシロンは決めていたのだ。

 

 そんなシロンの願いはすぐに叶うことになり────同時にボンバーバトルに対する無関心の認識さえも、このバトルで変わることとなる。

 

『それじゃあみなさん一緒に! (スリー)! (ツー)! (ワン)! ゴー……ボンバー!!!!』

 

          ●~*

 

 足の速さやソフトブロックを掘り進めていく関係上、ボンバーバトルの序盤はボマー、アタッカー、シューターの順に敵陣地へと攻め込んでいく展開となる。

 

 ゆえに最初の接敵は三つのロールのいずれかとなり……初撃という意味でより正確に言及するのであれば、火蓋を切るのは間違いなくシューターである。

 

 相手チームとの遭遇が見込まれる中央の合流地点に一番先に到着したツガルは、まだソフトブロックで埋め尽くされたエリアの対岸に現れたエメラの姿を確認した。

 

 前回は攻めシューターとしてバトルしたが、今回はきちんと防衛を務めるつもりだ。なのでロボ友であるエメラとの直接的な対決は、バトル序盤のこの瞬間のみ。ロボ友で一番の仲良しであるツガルは当たり前だとわかってても、少し惜しいと感じていた。ゲーセンでのバイト中にその話をした時に、エメラは一つの約束をしてくれた。

 

『ならば大会で当たった時、ワタシたちで戦いの火蓋を切りましょう。ドデカイ花火(火力)でぶつかって、ド派手に決めるのです。直接の戦闘が無いのであれば、最初のインパクトで消えない爪痕を残す。ワタシたちらしく満足できますし───その方が、楽しいでしょう?』

 

 対岸のエメラがにっ、と笑う。ツガルもまたふっと笑った。

 

 ──── 行きます、エメラさん!(友よ)

 

 ──── 行きましょう、ツガル様。(ああ、友よ!)

 

「武装転送! 貫きます!」

 

「出力最大。焼き尽くさせていただきます」

 

 ツガルが頭部にヘッドギア型の武装を展開し、エメラがαブラストより一際大きいレーザー銃を構え──シューターへと(お互いに)狙いを定めた。

 

 戦術も何もない、勝因にも敗因にも繋がらぬ自己満足の威嚇射撃。されど交わした約束がために、2人のシューターは最初で最後の交戦を果たす。

 

「ハイパーエレクトロマグネティックランチャー!!」

 

「Ωデリート」

 

 赤の光線と白の極光が今、バトルマップ中央に激突する。

 

 ツガルの最大スキルであるハイパーEML(エレクトロマグネティックランチャー)の火力ダメージは300。エメラのΩデリートは三秒間の放射による持続ダメージでその合計はハイパーEMLと同等の数値になるも、瞬間火力としてはどうしても劣ってしまい、一瞬で押されてしまうだろう。

 

 しかしそれはあくまで普通に撃ったらの話。エメラは一定の出力設定での三秒間の放射ではなく、すべてのエネルギーを消費する一秒の発射を選んだ。

 

 原作ではなく現実であるからこそ可能の出力調整。ゆえに極太の光柱が一直線に放たれる本来のΩデリートよりもさらに長く、そして太さを増し、光の奔流となって放つことに成功したのだ。

 

 極大エネルギーの衝突は幾重もの爆発を引き起こし、その余波だけでバトルマップはおろかスタジアム全体の大気を震わせた。ハイパーEMLの爆発を引き起こす砲撃を、すべてを焼き尽くすΩデリートが一掃する瞬間は空間そのものが軋むかのような重圧を生み出した。

 

 耳をつんざく轟きを響き渡せる光と光のぶつかり合いは一瞬。観客の誰もが目の前の光景に言葉を失い、その一瞬がスタジアム全体から音を消した。

 

「…………!」

 

 実況ガールはぽかん、と口を開けたまま固まっていた。しかしすぐにはっと我に返ると、抑えきれない興奮をそのままマイクへ乗せた。

 

『大技、炸裂────! ツガル選手とエメラ選手の激しいぶつかり合いだー! まだバトルは序盤だぞー!?』

 

 沈黙を破る実況ガールの叫びを引き金に、スタジアム内には割れんばかりの歓声が響き渡っていた。

 

「フッ……満足しました」

 

「やるじゃねえか、エメラ!」

 

「エメラちゃんすごいやんかぁ!」

 

「バトルまだ終わってないっつの! そういうのはこのバトルが終わってからよ!」

 

 いまだ無感情を宣うロボ・エメラはニッコニコの笑顔で満足し、オレンとシロが絶賛してモモコがツッコミ共に動け動けと指示を飛ばしていた。

 

「す、すみません、みなさん。大切なバトルなのに、私のワガママを優先してしまって……!」

 

「だいじょーぶだいじょーぶ♪ 心が命じたことは誰にも止められないの、あもはよーくわかってるから♡」

 

「そうだよぉ〜♡ 今のツガルちゃん、とーってもカッコよかったよ♡ それに〜……」

 

「バトルはまだ始まったばかり。慌てる必要ないわ、ツガルさん。私たちらしく戦えばいいのよ」

 

「……はい、です!」

 

 ツガルの謝罪をチアモとグリアロが気にしないと応えて、藤崎詩織が落ち着かせつつも本番はこれからだと鼓舞させていた。

 

 互いに覚悟を決めた両チームは、再び向かい合う。激戦の幕が今、開こうとしていた。




前書きで新キャラ登場に喜んだけど、メインキャラ全員登場させるのプチ目標にしてるんだけど本作のペースでは無理では? とちょっとなってる。……頼むぞ未来の俺……(ぶん投げ)

シロンやジェッターズあたりの話はなんか無限に書けそうで別の話になりそうなので、追々まとめながら書いていこうと思います。次回はがっつりバトル回になります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。