ボンバーバトル黎明期のボンガ世界に転生しました   作:ハニボン

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選抜投票から少し過ぎちゃったけど……参加した人全員お疲れ様です。

そしてロゼ一位おめでとう! ロゼ推しの人おめでとう!

前回とは全然違うランキングでびっくりですね。今年はシロランキング入りするか!? って投票頑張ったけどランキング入りならず……パプル急上昇も驚いたしパイン2回入賞は流石人気キャラな感じでしたね。

衣装投票はシロにオールインしたので参加はできません。オレンテッカシルヴァ新衣装&eパスイベントたのちぃ!(ヤケクソ)


砂は気づかない

「初めまして! 近所の星から宇宙の果てまで参上します、ジェッターズ! の未来のリーダー候補のシロン様とは僕様のことだぁ〜!!」

 

「母のシロヱです♡ みなさん、うちのシロがいつもお世話になっております♡」

 

 腰に手を当て、どや顔ふんすと胸を張るシロンと、礼儀正しく笑顔でシロヱはみんなに挨拶をしていた。

 

 二人の襲来から数分後、チームブースから控室に移動し、少し落ち着いたところで改めて自己紹介をする流れとなったのだ。

 

 密かに帰星していたシロンのサプライズ登場に一番喜んだのは、もちろん姉のシロである。ロケット頭突きが思ったよりいいとこに入って軽いグロッキー状態になってはいたが、プルーンの介抱(注射)ですぐに回復。今はシロンと仲良く組体操のサボテンを披露して再会を喜びあっていた。

 

 そしてシロの次にシロンの登場に喜んだのは無論、因縁の宿敵にしてライバルと公言し続けていた暗黒ボンバーガールのダァクである。

 

「クックックッ……ダァークックックックッ! ようやく会えたわね!! 我が宿敵シロン!!! 今度こそ古の因縁に決着をつける時よ!!!」

 

「ダァク。あまり暴れると危ないぞ」

 

「おっダァクもいたんだ! おひさ〜♨︎」

 

「ちょっと! なんか軽いわよー!?」

 

 いつの間にかクロに肩車してもらったダァクがいつもの高笑いをし、シロンがのほほんと挨拶を返していた。シロは「コイツはスゲェぜ〜? イェ〜イ♨︎」とシロンを自慢しており、その近くで負けじとパプルにおんぶさせてもらったブラスが「ダァクちゃん嬉しそうです」と喜んでいた。クロは軽く注意してはいたが、その視線はシロヱの方を向いており、目を輝かせていた。

 

「シロヱさん。お久しぶりです」

 

「あら、クロちゃん! お久しぶりね〜! こないだお家に遊びに来てくれた以来かしら? クロちゃんのバトルも見たかったけど……ごめんなさいね〜。ちょっと遅れちゃって、ちょうどシロのバトルの時に来たから間に合わなかったのよ〜」

 

「いえ、気にしては……いや、ボンバークイーンに見てもらえなかったのは少し残念か……」

 

「本当に、ごめんなさいね? それにボンバークイーンは昔の話よ♡ 今はただのボンバー主婦なんだから♡」

 

「ご謙遜を。アカデミアの生徒として、貴女の伝説を知らないボンバーガールはいません。可愛いシロと共にシロヱさんを目指して、日々鍛錬しているのだから」

 

「クロ姉ちゃんの言う通り! ボンバークイーンの称号は伊達やないでー!」

 

「そうそう! それに〜……シロ一家揃い踏み! みんなよろしくね〜!」

 

 めでたい席や〜! とシロファミリーを中心に盛り上がり、ボンバークイーン!? と他のみんなはざわざわと驚愕している。さらには……。

 

「よぉシロン! 久しぶりだな!」

 

「オレンさん、オリーヴさんチ〜っす! ボンバー星の任務以来だね!」

 

「ロンピ相変わらずイケイケのアゲアゲで可愛いじゃんね!♪」

 

 オレン、シロン、オリーヴが実はすでに知り合いであるという、原作にはない驚愕の事実が発覚したりと。和気藹々の雰囲気となっていた。

 

 ……ボンバークイーンってなに!? シロンと魂斗羅組なんでもう知り合ってるの!? 気になるワードが多くて聞きたいことが多すぎる! チアモにもまだ見ぬ新ガールの情報聞きたいし、お話ししたすぎるんじゃが……!? と俺の中の好奇心が強く暴れていた。

 

 なら話しかければいーじゃん、という話なのだが、今はそういうわけにもいかなくて……。

 

「下僕様? 話の途中でよそ見とは、随分な態度ですわね??」

 

「ご主人さぁ。流石に反省が見られないんじゃない?」

 

 ……アクアとモモコ、二人のブロッカーガールに俺は説教を受けていたから。

 

「ハイ……マジスイマセンッシタ……」

 

 573との練習バトル以来の、萎れた野菜パート2状態と俺はなっていた。

 

 原因は無論、シロたちを労うより先に、勢いのままにシロヱをスカウトしようとしたこと。

 

 シロンとシロヱの登場が衝撃過ぎて、思わずチーム勧誘を優先して、頑張ってくれたシロたちを後回しにしてしまったという、指導役として最悪の行動を取ってしまったことである。

 

 ……うん。これについては100%俺が悪い……。

 

「ボンバークイーン程の実力を見込んでのスカウトなのでしょうが、時と場を弁えるべきですわ。たまに冷静じゃなくなるのが、下僕様の短所でしてよ?」

 

「アクアの言う通り、ほんとそういうとこあんぞ? モモぴゅんこんな説教するより、ご主人に最初に言われたいことがあったんだけどな〜?」

 

「……本当に、ごめん……」

 

 これは流石に反省である。いやほんとにまずった……シロたちに失礼だし、シロンやシロヱさんからしたら第一印象が悪すぎるしで、結構なやらかしをしてしまった。

 

 モモアクの説教を素直に受けて、俺は誠心誠意謝罪する。二人もちゃんと反省しているのが伝わったようで、気ぃつけや〜と説教は程々にすませてくれた。

 

 それからは10勝目を勝ち取ってきた573の面々がこちらへと合流し、お互いに称え合う時間となった。

 

 オレンとエメラを筆頭にアタッカー・シューター勢はツガルとチアモと一緒にバトルの感想戦をしており、ボマー・ブロッカー勢はモモコと藤崎詩織を中心に反省会を行っていた。シロとグリアロは……。

 

「シロちゃん、本当に強くなったね♡ 驚いちゃった♡ でもぉ〜……次はこうはいかないから。覚悟してねぇ?♡」

 

「うん! 次も負けないよ! グリアロちゃん!」

 

 決着は本戦で。

 

 互いに負けないという意地を胸に、二人はそんな再戦の約束をしていたのだった。

 

 ええやん……青春やん……。

 

 俺はうんうんと頷いていると、俺が遠目で見ていたのに気づいたシロがこちらを見て、視線があう。シロは目を細めてにこっと笑みを浮かべていた。

 

 あまり見たことがないシロらしからぬ微笑みと熱を帯びた視線に、少しだけどきっとしてしまう。どしたん、なんか……色っぽくない……? と思っていると、服の裾を引っ張られる感触がした。引っ張られた方を見ると、そこにはにっとした笑顔のシロンがいた。

 

「にひひ〜。兄ちゃんがシロお姉ちゃんのマスターだね! 初めましてだね!」

 

「うん。初めましてだね、シロン。俺の名前は────」

 

「ユキト兄ちゃんでしょ? お姉ちゃんとボムラインしてて、いっぱいお話ししてくれたから知ってるよ〜!」

 

 すごいだろ〜! とシロンは先ほどの挨拶のようにどや顔ピースをしていた。そんなわんぱくな元気っ子な振る舞いに、おおーシロンだー! と心中感動ししながら表情を輝かせていた。

 

 話してぇ、と思っていたから、図らずもあっち側から話しかけてくれたのは僥倖である。たしかにシロならボンバトの練習話とか、いっぱい家族に話してそうである。

 

「ユキト兄ちゃんがボンバーバトルの修行をつけてくれたって、お姉ちゃんがよく話してくれてたんだ! 僕はあんまりボンバーバトルに興味無かったから、前のお姉ちゃんがどんなのだったかわかんないけど……さっきのバトルはすごかったし、お姉ちゃんがカッコよくて最高だったよ!」

 

「573とのボンバトで見せたボム投げ主体のバトルスタイルは、シロの努力の結晶だからね。最後まで諦めずに練習を続けて、自分のものにしたんだ。君のお姉ちゃんは強くてまっすぐな……最高のボンバーガールだよ」

 

 誇張なく、本当に思ったことをそのまま言った。一番間近で練習を見ていたからこそ、誰よりも頑張っていたのを俺は知っている。だからこそ、惜しみない称賛の言葉を口にできた。

 

 これでも全然言い足りないくらいだ。もっとシロの尊さを語りたいところだが……あんまり言いすぎると引かれそうなのでやめとく。それにお姉ちゃん大好きなシロンなら、多くを語る必要はないだろう。

 

 シロを最大限に褒め称えると、それがよほど嬉しかったようで、シロンはにんまり笑顔で上機嫌な様子になっていた。

 

「お姉ちゃんの伝説的凄さ、よくわかってんじゃ〜ん! 僕と同じ、真(・)の(・)ボ(・)ム(・)の(・)使(・)い(・)手(・)だ(・)け(・)あ(・)る(・)ね(・)!(・)!(・) お姉ちゃんのマスターなだけあるぅ~!!」

 

「……うん?」

 

 シロ最高! と意気投合していたが、シロンが最後に言ったことに俺は思わず反応してしまった。

 

 ダァクの時もそうだけど、もしやシロンも同じ勘違いをしているのだろうか? なんでかはわからないが、俺は素直に訂正した。

 

「あー……多分、みんなの指導してるからそう思ったのかな? 期待を裏切るようで申し訳ないけど……俺は真のボムは使えないよ」

 

「…………?」

 

 俺の訂正に、シロンはきょとんとした表情で俺を見ている。

 

 心底わからないといった無垢な疑問で、何色にも染まっていない透明な視線だった。

 

「投げれないの?」

 

『投げれないのか?』

 

 かつて(師)の声が重なった気がした。

 

 それは記憶の片隅に大切に置いておいたもので。輝きに満ちた宇宙(そら)の青春で、数多の惑星を巡った修行の旅路。見たこともない世界を知り、多くのことを学んだ日々。何度振り返っても楽しかったと断言できる黄金の思い出に走る、ノイズの記憶。

 

────いや……違う……俺は……。

 

「? ユキト兄ちゃん、どしたのー?」

 

 シロンの声に、はっと俺の意識は引き戻された。急に黙ってしまったことにシロンは不思議そうに首を傾げていた。

 

 すぐに返事しようとしたが、突然のフラッシュバックに困惑してしまい、平静を装うのに必死ですぐに反応できなかった。自分でも理解できない動揺が心を支配していて、落ち着かせなければ……と強く念じていると、俺を呼ぶ声が聞こえた。

 

「ユキトさ~ん。ちょっとお話があるので、少しよろしいですか~?」

 

「あっ……はーい! ごめんね、シロン。呼ばれちゃったから、また今度お話しようね?」

 

「りょーかーい! 僕も兄ちゃんといっぱい話したいことあるから、また今度ねー!」

 

 声の正体は控室のドアから入ってきたカウガールのスタッフさんであり、シロンに別れを告げてから足早にスタッフさんの元へと向かった。

 

 チクリ、と胸の奥に小さな痛みが走った感じがした。

 

 俺はその痛みに疑問こそ抱いたが、気にするほどではなかった。しかし控室を出るまで、自分のことを見ていたパプルに気づくことはなかった。

 

「…………」




あんま話進まなかったけど、今回は繋ぎ回というか伏線的なの張る回なので……(姑息な予防線)

次回はグレイあたりの話になります。
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