NTRゲーに転生したはずなのに寝取られる気配がない件について   作:THE TOWER XVI

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エピローグ:グッバイ、寝取られ!!

 前世のNTR(寝取られ)を愛する同志のフォロワー達に背中を押され、寝取られの極意に覚醒した俺は、謎の光に見送られ、白い空間から抜け出した。

 

 起き上がると、誰もいない魔王城から外に出る。

 

 早くペンを握ってNTR漫画を描きたいところだが、その前に魔王と接吻(キス)をしなければならない。だが、ただでさえセクハラの多い魔王に、接吻をしたら大変なことになるのは容易に想像がつく。

 NTRIQ180の俺の頭脳に弾き出された名案、こっそり夜に決行、で決まりだ。

 

 ニチャァと湿っぽい笑顔を浮かべながら、入り口の門の前で何処かに行った魔王を待っていると......空気を震わせるような凄まじい雷鳴と共に、隕石を呑み込み、雷が空に向かって落ちる。

 

 見覚えのある黒雷。

 魔王が戦っている緊急事態。当然、様子を見に行くわけだが......。

 目に映ったのは、魔王に向かって剣を振りかぶるクリス。

 

 勿論、魔王を殺されるわけにも、クリスにそんなことをさせるわけにもいかない。

 

 それに、まだ俺は魔王になってないしな!!

 

 大慌てでスキルを発動し、疾駆(しっく)する。

 

 一気に距離を消し飛ばし、一度スキルを解いたそのコンマ数秒の間、魔王と目が合った気がした。

 

 困ったような、安堵するような微笑みを見て──雑多な思考が吹き飛ぶ。

 

 警鐘を鳴らす脳を無視。

 心臓に突き動かされるように、限界以上の魔力を下肢に注ぎ込み、再び止まった世界で加速する。

 

 足が上限を超える魔力で焼き付くのも構わず駆けて駆けて、駆ける。

 

 スキルがギリギリ解ける寸前、魔王とクリスの間に辿り着いて──タイミングはここしかないと俺は悟った。

 

 

 もってけ、俺のファーストキス!!!

 

 

 動き出した世界で、魔王を少しだけ押し出して──唇を重ねた。

 

 

 

 

 

 

 で、気づけば俺は、再び見覚えのある白い空間に居るってわけ。何回目だよ。

 

 結局、斬られてはいけないものを斬られた、生々しい感覚と、常軌を逸した痛みを最後に俺は意識を失って──いつの間にか此処(ここ)に居た。

 

 体は何事もなかったように元通りであるが......あの気が狂いそうな痛みに関しては、正直二度とごめんだと思う。

 とはいえ、寝取られを布教する上で、最後は魔王として滅ぼされるあの痛み程度、必要な犠牲として受け入れるべきか。

 

 あれを魔王は滅ぼされるたびに毎回味わっていたのだとしたら、なおさら役割を奪った甲斐があったものである。

 

 さて、今回はこの白い空間に初めから目を引くものが存在していた。

 

 ぽつんと、白い部屋に佇む黒い石碑と、そこに嵌め込まれたコンソールらしき四角い板。

 

 覗くと、よく分からない羅列が表層を流れていて......何故か文字は読むことが出来る。

 

 "魔王召喚システムへのアクセス要求を確認......受諾"

 "魔王体の一時待機......完了"

 "同期を開始します 送信完了 応答待機中...... :810 OK"

 "魔力供給......100% [===================>] 191981GM 114514GM/s in 1.68 sec"

 

 何かをインストールしたと思えば一瞬で終了。

 ん? 魔王召喚?

 

 "転送先castle/room_01/chair_000を解決中......接続完了"

 "対象のデータを確認中......error"

 "要求スペックを満たしていません"

 "自動修復プログラム起動中......完了 修復を開始しますすすすすすす"

 

 "FATAL ERROR 深刻な問題が発生しました:不正なメモリーへのアクセス"

 "システムの再起動を行って──"

 

 それを最期に画面自体が途切れる。あまりにも不穏な表示。

 

 コンソールから目を離して辺りを見渡せば、徐々に明滅する黒い箇所が白を侵食し、赤緑青(RGB)の極彩色で彩られた帯がチカチカと踊っていた。

 

「おいおいおい、これもしかしなくてもやばッ」

 

 明らかに飲まれたら終わってしまいそうな黒い亀裂を(かわ)して、迫り来るポ〇ゴンショックを思わせる極彩色の帯から全力で逃げる。

 

 すると、走っているその先に、まるで誰かが助けてやるよと言わんばかりの曙光(しょこう)が差す穴が開く。

 味方風の見た目をしておいて、罠かもしれなければ、単なる黒い亀裂の色違いの可能性もある。

 だが、このやがて滅びそうな空間を走り回っていても意味がない。どうせ()けるなら見た目がいいほうを選ぶぞ、俺は!

 

 

「ええい、ままよ!!」

 

 

 光に飛び込んで──草木の匂いと共に俺は地面に叩きつけられた。

 

 口に入った土と苔を吐き出す。振り返って見たのは、謎の光が出てきた清純派どこ〇もドア。

 

 あの謎の光め、もしこうなることを見越していたなら、せめて教えろや、そんな風に思いながら、光の粒子となって消えていく扉を見送る。

 

 続いて、周囲を見渡して──一面同じような風景を作り出す木々。

 

 人の痕跡のない、純然たる自然に囲まれていた。

 

 

 もしかしなくても、遭難案件か?

 

 

 俺の脳裡を絶望がよぎる。

 

 こんな時に頼るべきサバイバル術、そんなものは欠片も知らない。

 時間を止めても何の意味もなく、スキルも役立たずだ。

 

 頭を抱えていると、ふと思いつく......そういえば、魔力による身体強化で強引に大きめの木に登ればいいのでは。

 

 幸い、一本、背の高い木があり、そこから天に昇る煙、人の痕跡を発見することが出来た。

 

 煙の方向に向かい、そこで調理のために焚火をしていた行商人と合流。この手の森を何度も横断してきたベテランらしく、主に自分で調合した薬を売っており、素材集めも行っているらしい。

 

 その後、気のいい行商人の青年と様々な冒険を繰り広げ、(ようや)く、俺のよく知る町、孤児院のある故郷に辿り着いた。

 

 彼とはそこで分かれて──

 

 

 

「で、(おぼろ)げな記憶を辿って、魔王城まで来たわけ。いや~、魔王城が移動していなくてよかったよ」

 

 魔王城にて、四人でテーブルを囲みながら、帰還までの経緯を語る。

 

 

 出会い頭に魔王に口内を蹂躙された俺は、その後抱き着かれるままになっていた。

 

 目の前で死ぬのを見せてしまった以上、心労を掛けてしまった事は容易に想像がつく。

 

 自分に原因がある以上、離れるよう強く言うこともできず、更に、お詫びも兼ねて腕によりをかけた前世の食を振る舞おうと考えた。

 

 いつの間に仲良くなったのか、そこで魔王がエレナとクリスを呼んでくるという話になり、今に至る。

 

 

 正直、クリスのメンタルもかなり懸念していたわけだが......開幕接吻(深め)の魔王と違い、何処かソワソワとしているだけのクリスに拍子抜けする。

 

「えっと、今の俺って魔王ってわけじゃないんだよね?」

「......えっ! え、ええ! そうよ! そっちの元魔王も含めてスキルの反応は無いわ」

「そもそも、魔王だった場合、気味の悪い話ですが、理由もなく強烈な敵意が生じるはずです。アレン君が倒れた時も、現在も、そんなことはありません。

 もし、アレン君に敵意を抱くぐらいならその時は死にますが」

 

 死なないで??

 

 あと、先程から若干上の空のクリスをエレナが小突いているのが見えて気になるが......触れないほうがいいのだろうか。

 

「じゃあ、やっぱり、あの時に魔王というシステム自体がぶっ壊れたのか」

 

 だから、結局俺は魔王には成れなかったと。

 

 それに、キスした後の俺の死に際でも、俺への敵意を感じなかったってことは、そもそも魔王周りのシステムは俺に移った時点で異常をきたしていたのかもしれない。

 

 いずれにせよ、NTR漫画を描く分には関係ない話である。

 

「そういえば、お主、どうやって魔王の役割を我から奪ったのじゃ」

「あー、親切な天使がいてさ、キスで入れ替えられるようにしてくれたわけ──」

「そうですか! つまり仕方なくキスしたってことですね!!」

「あぁ、うん」

 

 謎の光についてはぼかす。死因テクノブレイクに繋がるような説明は恥ずかしいからしたくないし。許せ。

 

 魔王の使っていたフォークが一瞬折れ曲がった気がするが、見間違いだろう。

 

「何の当てつけじゃ。協力するのではなかったのか」

「いえ、別に確認したかっただけです。アレン君の大切な人は私なので、勘違いしていたら可哀想だなと」

「......言ってくれるの」

 

 何やら、魔王と聖女が話したかと思うと、魔王が考え込む......そして悪戯が思いついたような顔に、嫌な予感がする。

 

「そういえば、この二人には明かしておらぬのか? お主、寝取られが大好きとかどうこう言っておったじゃろ? もしや、我にだけ相談してくれたのか?」

 

 ニヤニヤと、質の悪い笑みを浮かべて魔王が突っ込む。エレナとクリスの手が止まり、聞いてないと言わんばかりにこちらを凝視する。

 

「アレン君、その寝取られって、何でしょうか?」

 

 目だけが笑ってないエレナを前に、俺の手が小刻みに震える。

 

「あー、その、あー」

 

 いや、そうだ。俺は前世の同志たちに背中を押されて、NTRはフィクションだからこそ輝くことを知ったじゃないか。

 

 今、過去の俺の(あやま)ちを清算する時が来ただけだ。

 

 NTRを体験しなければ最高のNTRは創れない、そう勘違いして、エレナやクリスを俺の間違いに巻き込んでしまった。ここで、己の罪を謝罪して、初めて、この(NTR)に進めるのだ。

 

 覚悟を決めろ! 俺!!

 

 今こそ、真実のNTR(寝取られ)へ一歩踏み出す時!!

 

 この世界の潜在的NTR好きが、俺の描くNTR漫画を待っているのだから!!!

 

「その、実は──」

 

 俺は洗いざらい、寝取られの概念について、俺が転生者であること、それを目的にエレナとクリスに近づいたことを話した。

 

「だから、全部俺のためにやったんだ、その、自分の都合で他人の人生を歪めるなんて、許されていいことなんて思わないけど、謝らせてッ」

 

 続きはいつの間にか隣に居たエレナに人差し指で止められる。

 

「歪めたなんて、調子に乗らないでください。どんな考えが裏にあったとしても、皆に置いて行かれて、独りだった私の心を救ったのは間違いなくアレン君です。

 そして私はこれまで私の意思で、アレン君に付いて行く道を選びました」

 

「そうよ! 私だって、神童だと驕っていて、でもいざ命を狙われたら怯えることしか出来なくて、そんな私を守ってくれたあの日の出来事は嘘じゃない!!

 たとえ、勇者のお告げが勘違いだったとしても、アレンが今のアレンじゃなかったら、きっと私は今頃生きていないわ。だからやっぱり、私達は運命の相手なのよッ!!」

 

 エレナ、クリスと熱い想いをぶつけられ、動揺した俺は、(たの)しそうな魔王と目が合って──彼女は俺に微笑んだ。

 

 寝取られ漫画でヒロインの寝取られビデオが送られてきたシーン以来、初めて目頭が熱くなって......自我を取り戻す。

 

 じゃあ、過去も清算したし、さっそくNTR(寝取られ)漫画を描いて、この世界に布教するか!!

 

「こんな俺を許してくれて、本当にありがとう!! 俺は俺の(NTR)を叶えるよ!! じゃあ、俺ことアレン、胸に大志を(いだ)いて、夢へと駆けてまいります!! ノリノリのノリで、この後は4946(シクヨロ)~!! 三人で楽しんじゃって~~!! ......えっと、これだと動けないんだけど」

 

 勢いのままに立ち上がろうとした俺は、両脇をエレナとクリスに固められて、身動きが取れなくなる。

 

「えー、おほん。お主は寝取られがどのぐらい好きなのじゃ?」

 

 料理ごと机を退()けて、魔王が俺の前に顔を寄せる。

 

 お! 寝取られに関する質問ならどんとこいだ。

 何なら、この世界での同志第一号になってもらっても、一向に構わん。

 

「まあ、この世で一番かな」

 

 ニコニコと、笑顔で俺は答える。

 

「クフフ、では、我とどっちが好きじゃ?」

「魔王はいい奴だけど、寝取られかなぁ......?」

「では、そこの勇者ではどうじゃ?」

「まあ、寝取られ......かな?」

「聖女だと?」

「やっぱり、寝取られかなぁ?」

 

 魔王は俺から顔を離すと、エレナとクリスに目配せをする。三人とも笑顔のはずなのに、圧を感じる。俺の脳内でJアラートが盛大にオーケストラ。

 

「そうじゃな、お主の大好きな寝取られ、の意味を我なりに解釈すると......今から我々がするのは、お主を寝取られから寝取るということになるの」

 

 くるりと半回転して、滑るように俺の膝の上に座った魔王が綺麗な紅緋(べにひ)の瞳で見上げてくる。

 

 左を向けば、エレナ。右を向けば、クリス。

 

 

 そう、これは、まるで──狼に囲まれた羊ッ!!

 

 

「待て!! 早まるな!! 話せばわかる!! 落ち着け!! そういうのは大切な人とやることだろ!! そもそも、三対一なんてそれでいいのか! 俺は寝取られが大好きなうえに、三股の最低な屑野郎ってことだぞ!!」

 

「今の言葉でわかりました。私がどれだけアレン君のことを愛しているのか、全く伝わってなかったみたいですね。残念です。今からじっくり私の愛を理解(わか)らせます」

「私だって、私が運命の相手だってこと、しっかり理解(わか)らせてあげるんだから! 終わったら、私の家に行きましょう! 式場を選ぶわよ!」

「では、先に始めて良いぞ。我らは我らで、今日のでぃーぷきすの続きを始めようではないか。ちなみに、我はお主がどう思おうが、死が分かつまで離れぬぞ」

 

 まずい、このままでは俺の寝取られ漫画布教計画がぶっ壊れる!!

 

「人権侵害だぞッ!! これはァ!! いくら異世界でも、人の自由を奪っていいわけがない!!! 助けて!! アレン君が襲われていまーす!! 三人がなんだ、馬鹿野郎お前、俺は勝つぞお前!!」

 

 必死の抵抗は、敢え無く三人に抑え込まれ、身ぐるみを剥がされる。

 

 

 やめっ、たすけっ、服返してぇ! お願い!!

 

 

「では、逃走防止用の結界を設置しますね」

「先にベッドに転移させるのじゃ」

「私が押さえておくわ」

 

 

 ア──────────────!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 チュンチュン

 

 常時心地の良い気候のこの世界では、春先のような陽気に誘われて、いつも小鳥が(さえず)っている。

 

 しかし、今日はその小鳥の囀りがいつも以上に耳に響く。

 

 全身の気だるさと、腹の重みに、ぼんやりとしたまま、布団をめくって、透き通るような金髪のつむじが視界に飛び込む。

 

「ぅぅむ、アレンよ、もっとぉ、舌を入れてぇほしいのじゃぁ」

 

 魔王の酷い寝言に、一気で意識が覚醒する。

 

 俺は、一体昨日、何をしたッ??!!

 

 驚愕と共に、頭痛と耳鳴りに(うめ)く。

 

 右を向いて──絹のような銀髪を下して、印象が変わった、幼さが残る少女が腕を強く抱きしめている。柔肌に挟まれるような感触に、手はかなり(きわ)どい位置にあるのが分かり気が気ではない。

 

「んっ......ぅ......アレン~、そこぉ、とんとんってしてぇ......いい、いい、それ好きぃ」

 

 終わってる!!

 こっちの寝言も終わってるぅ!!

 

 既にブルーベリーの比ではなく顔を真っ青にした俺は、逃げるように反対側を向いて──

 

「んむぅーーー?!! はっ!」

 

 いきなり口を塞がれ、離れたと思うと、微笑む(あで)やかな黒髪の少女と目が合う。

 

「昨日は凄かったですね、アレン君。私、もう本当に離れられなくなっちゃいました。ふふ」

 

 俺の耳に吐息を当てて、優しく(ささや)くようにエレナが言う。

 

 

 記憶が一気に(よみがえ)る。

 

 

 呆然と。

 

 エレナに甘噛みをされるがまま、俺は死んだ魚の目で天井を仰ぐ。

 

 高所に設置された窓越しに、雲一つない異界の空を眺めていた。

 

 

 ごめん、寝取られちゃん、俺、もう三人に染められちゃった。責任、たぶん取らないといけないから、そっちには、もう、戻れないかも。

 

 

 ......ごめんね。そして、さようなら。

 

 

 この日、俺は寝取られから寝取られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、俺の幼馴染NTRを求めた旅路は、魔王というシステム自体の破壊で終わった。

 

 道中、フィクションとは非現実だからこそ人の夢なのだと悟り、NTR漫画の布教こそ俺の使命だと思っていたが、どうやら、それも間違っていたようだ。

 

「お主は何をやってるのじゃ?」

 

 隣に来ていた魔王が顔を覗き込んでくる。

 

「いや、ちょっと過去を振り返っていただけ」

 

 人除けの結界や認識阻害といった便利な機能もあり、実質的な四人の拠点となっている魔王城。その一番高い塔の屋根の上、二人並んで暁光(ぎょうこう)を眺める。

 

「ふむ、昔の話といえば、お主はもう寝取られの話をしなくなったの」

「......まあ、今はもっと大切なものが出来たしな」

「クフフ、それは良かったのじゃ」

 

 そう言うと、頭を俺の肩に預け、甘えるようにしな垂れ掛かってくる。

 

「我は今幸せであるぞ。全てアレン、お主のおかげじゃ」

「別に、俺は──」

「否定はさせぬぞ。我を外の世界へ連れ出し、人の温かさを教えてくれたのはお主。そして幾千の役割から我を救い出したのもお主。そういえば、我だけお主への想いを言っておらんかったからの。

 お主に()えて我は本当に良かったのじゃ! これからも末永くよろしくなのじゃ、だーりん!」

 

 何処までも純粋で透き通った笑顔に俺は目を奪われる。その隙を突くように、頬に柔らかい感触を残して、器用に魔王は屋根の上を駆け去った。

 

 (しばら)く不意打ちの衝撃で心あらずだった俺は、地平線から顔を出した太陽に目を細める。

 

 そして、きっと、過去の自分なら決して口にしなかった言葉をこぼした。

 

 

 

「やっぱり、純愛だな」

 

 

 

 

 

NTRゲーに転生したはずなのに寝取られる気配がない件について  Fin.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 唐突に、魔王との幾千と続く戦いに終止符が打たれた。以降、魔王とそれに伴う龍による被害は過去のものとなった。

 スキルという名残だけが残り、共通の敵を失ったが故に、人間同士の争いが生まれてしまったのかもしれない。しかし、戦争が技術を生むように、競争が人類の発展に寄与したのも事実である。この時、永遠ともいえる停滞の暗黒時代から世界が解放されたとも言えるだろう。

 後に、魔王を討伐するだけでなく、その復活の機構すらも破壊していたことが判明した英雄は、勇者と聖女すらも虜にした傑物であったと記されている。しかし、その彼が魔王を討伐する前によく口にしていたと知られる言葉『ねとられ』が当時の何を指していたのか、多くの学説が提唱されており、未だに決着はついていない。

 

『人間全史 第三章 停滞期の終わり プロローグ』

 

 

 




 無事、純愛ENDで完結です。長らく読専を続けていた中での初めての小説投稿でしたが、書き手の立場に立って初めて分かることも多かったです。
 返信していると、毎回感想をくれる方とかいて、自然と憶えてしまいますね。いちいち返信欄に書くのも難なので、この場を借りてお礼申し上げます。

 個人的お勧め作品兼、影響受けた作品については後日、活動報告にでも載せようと思います。無いとは思いますが、万が一IFや後日譚のリクエスト等あれば、そちらも活動報告で書いてもらえれば。


 モチベ次第ですが、また何処かでお会い出来たら幸いです。


折角なのでキャラ投票

  • 魔王(元魔王)
  • 勇者(クリス)
  • 聖女(エレナ)
  • 自称NTRIQ180(主人公)
  • その他
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