感情共鳴セカイ「プロジェクトミク」 −想いを繋げる日−   作:タスク・アスク

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お待たせした。今回はちょっと短めです。


第3節、渋谷の"セカイ"(2)

────────────────────────────────────────

 

 司は右手を前に突き出し、類達もそれに合わせて右手を合わせ円陣を組む。

 

 

「────────ねぇ司くん。その能力は私達にもできるの?」

「え?」

「ど、どういうことですか?立香お姉さん」

「えっとね、さっきの説明を聞いている限り写し出す対象は設定されていないみたいだったから」

『可能だと思うよ。ただし、対象は「想いの持ち主」だけだね。"セカイ"に想いが少しでも記録・収集されていたら発動対象になるけど、立香ちゃん達(カルデア)は"セカイ"に想いが一切記録・収集されていないから対象外だね』

「なるほど……」

「んん?…つまり、オレが類達に〚開演せよ、世界照らす輝きの星(スターティング・プロジェクトショウタイム)〛を使うと同じように戦えるというわけか」

『うん、そうだよ』

「だが、それは余りにも危険なのでは…「「「司くん」」」……はい」

「僕たちは君1人に全てを負わせたくない」

「わたし達仲間でしょう?」

「い、一緒に…戦わせて」

「……わかった、先に止めるなと言ったのはオレだったな」

 

司は右手を前に突き出し、類達もそれに合わせて右手を合わせ円陣を組む。

 

「ワンダーランズ×ショウタイム、開演(オンステージ)だ!」

「「「おー!!」」」

 

──────────────────────────────

 

 

 司を中心に光が溢れ出し彼ら(ワンダショ)を飲み込む。

 

「……共鳴せよ我らが想い。集え、奇想天外の仲間(キャスト)達!〚開演せよ、世界照らす輝きの星(スターティング・プロジェクトショウタイム)〛──────────〚最高潮(オンステージ)〛!!」

 

 光が収まると騎士服*1を着た司を筆頭に、

魔導士の服に髪が少し伸びた類。*2

黒い軍服みたいな近未来的な衣装に身を包み、機械のウサギ耳を付けた寧々。*3

寧々と似たような近未来的な衣装に、いつものショートヘアからロングヘアに髪を伸ばしハンマー、機械の天使の輪を、頭の上に浮かばせ、巨大なを片手で持ったえむ*4が現れた。

 

「よーし!行くぞー!!」

「やっぱりこの感覚慣れない…」

「そうだね、やっぱり脳に直接知らない情報が埋め込まれるのはいい気分がしないね」

「しょうがないだろ、そんな能力なんだから。立香さん達の援護を……………………あれ?」

 

 司達から少し離れたところで起こっているボーカロイド達と英霊(サーヴァント)達との戦闘は英霊(サーヴァント)陣営が押していた。

 

 

 

 

『くっ、俺の吹雪がかき消される…おいメイコ(オルタ)、邪魔をするな!』

『貴方の方こそこの吹雪消しなさいよ!私の炎が満足に使えないじゃない!』

「あら、いがみ合っている時間はあるの?」

 

 禍々しい槍を複数空中に出現させ、邪ャンヌの剣を振り下ろす動作に合わせてカイト・オルタとメイコ・オルタに向かって射出された。*5

 

『チッ、氷の盾』

『炎の壁!』

 

 カイト・オルタと|メイコ・オルタの2人はそれぞれ氷の盾と炎の壁を展開するが、属性相性が最悪過ぎて氷の盾は溶け、炎の壁は凍ってしままう。邪ャンヌの槍はそれをあっさり砕いて彼らに降り注ぐ。

 

『ぐぅぅぅ!?』

『きゃぁぁぁ!?』

「貴方達は戦闘に関しては素人同然ね。確かに厄介な能力を持っているけど全然使いこなしていない。おまけに連携も出来ない。なら、私達(英霊)の敵ではないわね」

「同感だ。(スペック)だけ強力な統率された化物(エネミー)共など我ら(英霊)の敵ではない。まだ野生の思考があったほうが厄介だったな」

「それは、そうだ…ね!」

 

 アーサーが攻撃を跳躍(ジャンプ)することで回避し、そのまま空中で一回転。その勢いのまま巨大魔猪を真っ二つにした。

 アルトリア・オルタも、聖剣から溢れ出した禍々しい魔力を斬撃に纏わせ、薙ぎ払うことで空中に飛んでいたゲイザーの群れを一掃する。

 

『なかなかやるわね。でもこの数はどう?』

 

 ルカ・オルタが指を振るとゲートから倒した倍以上の数のエネミーが出現する。

 

「フッ、愚問だな…アーサー!」

「任せろ!」

 

アーサー(異界の騎士王)アルトリア・オルタ(黒き騎士王)の剣に風が巻き付き始め、開放する。

 

「「風王鉄槌(ストライク・エア)!」」

 

 黄金と漆黒の風が100以上いた筈の化物(エネミー)を、背後のビルごと消し飛ばす。

 

『馬鹿な、なんて威力…』

「どうした、ピンク髪(ルカ・オルタ)?この程度で終わりか?」

「悪いけど私達の故郷(ブリテン)ではこの程度日常茶飯事だったからね」

『この程度が日常茶飯事…?』

「あはは、まぁあそこ(ブリテン)私達(英霊)から見ても魔境だからね」

「やっぱりアーサー達(円卓の騎士)はつよいね」

「それにしても、しつこい電撃だなぁ」

『もー、全然攻めれないー!』

『いい加減倒れろー!』

「お・こ・と・わ・り!!」

 

 ボーカロイド達の中で唯一連携して雷撃による攻撃をしているリン・オルタとレン・オルタだが、ボイジャーとエリセの連携によって押し負けていた。

 

『雷撃による…』

『乱れ打ちー!!』

 

 リン・オルタとレン・オルタは雷の球体を大量に生成し、全方位からの攻撃をボイジャーとエリセに仕掛ける。

 

「チッ、ボイジャー!」

「ほしの大地」

 

 だが、雷球はボイジャーが地面から放出した大量の星型のエネルギーで全て防ぐ。

 

「お返し、魔弾の射手(フライシュッツ)!」

『ぼ、防御ー!』

『間に合わないよー!?』

 

 逆にエリセが放った呪弾がレン・オルタとリン・オルタに直撃する。

 

『『わぁぁぁぁ!?』』

リン(オルタ)レン(オルタ)!?』

「……確かに他のボーカロイドに比べて連携はできているし、勝負慣れもしている。けど、私とボイジャーの連携の方が強い!」

「うん!ぼく達の方がつよい!」

 

 

 

「なぁ……これ、オレ達いるか?」

「いるよ!?」

「あ、立香さん」

「ごめんお待たせ、分断するのに思ったより手間取った」

 

 立香さんが英霊(サーヴァント)を指示を送りながら戦況を教えてくれた。

 

「ここまでは作戦通り。今はみんな(サーヴァント)がボーカロイド達を圧倒しているけど、ゲートを閉じずに時間を掛けると数の勝負的にこっちが不利になってしまう。だから、デザイアゲートの破壊は最優先。ごめんが(ゲート)を破壊できる君たちが頼りだ。任せたよ」

「「「「わかりました!」」」」

「道中、邪魔するやつら()がいるだろうけど安心して進んで。やばくなったらこっちで支援するから」

「了解です!」

「それじゃあ…いくよ!!」

 

 司達はゲートに向かって駆け出す。

 それを真っ先に気付いたのはルカ・オルタだった。

 

『あれは…心想武装(ラストプロジェクト)使い!?くッ、そこを退きなさい!』

「退けと言われて退く阿呆がいるか。それにこいつら(ボーカロイド)の中で一番厄介なのはお前(ルカ・オルタ)だろうからな」

「そうだね、貴女(ルカ・オルタ)の能力はモンスターの召喚と支援、かな?司達の"セカイ"を襲ったゲートや今回のゲート。おそらく君がつくったゲートだろう?」

『─────ッ!?』

「当たりみたいだな。おまけに今回のゲートは司達の"セカイ"で使用した厄介すぎるゲートではなくただの(ゲート)。大方ボーカロイド全員攻撃すればあっという間に倒せるとでも思って特殊な(ゲート)を使わなかったんだろう?」

『ッ!?何故それを!?』

「フンっ、強大な力をつけて傲った者が考えそうなことだ」

「私達を侮ったことが君たちの負けだ」

『くッ、来なさいワイバーン!』

「無駄よ!竜よ、私に従いなさい(竜の魔女(EX))!」

 

 ルカ・オルタによって召喚されたワイバーンの群れは邪ャンヌが旗を一振りすると、召喚主のルカを攻撃し始めた。

 

『なっ!?貴方達(ワイバーン)!?どうして私を攻撃するの!?』

「残念だったわね、私は下級の竜種なら操れることができるのよ。このまま蜂の巣にしてあげる!」

『そ、そんな…私の下僕が…』

「ほぅ…偶にはいいことするじゃないか串刺し女」

 

 邪ャンヌ自身の炎と、ワイバーンからの火球が絶え間なくボーカロイドへ注がれる。

 

『ちょ!?カイト(オルタ)防御!』

『うるさいわかってる!』

 

 氷の盾を四方八方に大量に展開するが、いかせん威力と数が違いすぎる。

 

『チッ、メイコ(オルタ)リン(オルタ)レン(オルタ)、お前たちも手伝え!!』

『『『わ、わかった!』』』

ルカ(オルタ)!ワイバーンをどうにかしろ!』

『だめ!完全に私の制御下からはずれてしまっている!』

『クソがっ!』

「貴方達今よ!」

「ありがとうございます!」

 

 足止めが一切なくなったことで司たちは更にスピードを上げてゲートへ接近する。

 

『行かせない、キメラ!』

「させるわけ」

「ないだろう!」

 

 残っていた化物(エネミー)に攻撃の命令をするが、瞬く間にアーサーとアルトリア・オルタによって殲滅された。

 

「今だ!えむ、類、寧々、いくぞ!」

「「「うん(あぁ)!」」」

 

 司の掛け声と共に寧々が跳躍(ジャンプ)し、ゲートに射撃する。ゲートから、出てこようとした化物(エネミー)が一掃される。

 

「類!」

「任された」

 

 類が召喚した杖*6の先をを地面に叩きつけ、司とえむに身体強化(バフ)を付与する。

 

「えむくん!」

「アイアイサー!」

 

 えむがハンマーをバットの様に構える。

 

「えむ、いくぞ!」

「ばっちこーい!!」

 

 司は、えむがいるゲートとは真逆の方向に向かって走り、軽く跳躍(ジャンプ)する。えむは飛びながら向かってきた司を打ち返す!

 

「ホーームラン!」

 

 豪速球(ステラ)と化した司は風圧に耐えながら剣を構える。

 

「これがオレ達の合体技、『不死鳥の流星(フェニックス・ステラ)』だぁぁぁぁ!!」

 

 突き出した司の剣が(ゲート)に刺さり、硝子(ガラス)を割るように砕け散った。

 

「よし!って、止まらないぃぃぃぃぃ!?」

「まずい、立香さん!」

「わかってる、アーサー!」

「任せたまえ、彼が騎士ならそれを纏めるのが騎士王なれば!」

 

 魔力放出による超加速で司を追い抜き、横抱き(お姫様抱っこ)で回収する。

 

「ふぅ……無事かい司?」

「あ、あぁ。助かったアーサー王」

 

 王としての風格とカリスマを直に浴びた司は呆気にとられる。

 

「こ、これが王様か…」

「か、かっこいい…」

「おい、私も騎士王なのだが?」

オルタ(アルトリア)は暴君って感じで王様だね」

「おいマスター、それは褒めてるのか?」

「ハッ!ジャンキー狂いにはお似合いね!」

「……殺す」

「やってみろ!」

「お、落ち着いてください騎士王!」

「ケンカはダメだよ」

「そうだよ!邪ャンヌもアルトリアも、喧嘩はシュミレーターでやって!」

「止めはしないのねマスター…」

 

 (ゲート)が破壊されたことで色のないの"セカイ"に色が戻り始める。

 

『ルカ、俺達は撤退する。お前はどうする?』

『そうね……いえ、今回は大人しく撤退させてもらうわ。でも、次は必ず徹底的に潰す』

「……それこそやってみろだよ。何度でも私達(カルデア)が止めてみせる」

「もちろん我らワンダーランズ×ショウタイムもな!!」

 

 私達は顔を見合わせて頷く。

 

『………そう、それは楽しみだわ』

 

 ルカ達(ボーカロイド)はその言葉を残しノイズの様に姿がブレ始め、消えた。

 

*1
[トラブルミーティング!?]の衣装

*2
[唐突な試練]の衣装

*3
[標的は逃がさない]の衣装

*4
[おめめキラキラだね☆]の衣装

*5
邪ャンヌのEXTRAアタック

*6
マーリンみたいな長い杖




ちょこっと解説
開演せよ、世界照らす輝きの星(スターティング・プロジェクトショウタイム)
"セカイ"に記録・収集された想いが派生したことで誕生した「ifの自分(特訓後の姿)」を対象の人物に写し出す。その時対象は写し出した想いが獲得した能力を使用することが出来る。なお、対象は想いの持ち主なら誰でもいい。
・『不死鳥の流星(フェニックス・ステラ)
司、類、えむの3人が強力することで可能とした合体技。宝具のランクでいえばC++、元々の名前は不死鳥の攻撃(フェニックス・アタック)だったが、藤丸立香(マスター)が今の技名を提案して、全員一致でこちらになった。実は前回使った『天馬共鳴剣(ペガサススラッシュ)』も『不死鳥の流星(フェニックス・ステラ)』も、司が保有する“ある概念”を無意識に攻撃に転じていたことでより(ゲート)を破壊しやすくいた。

個人的に、カイトは氷…というより吹雪(スノーマン)。メイコは炎(私の恋はヘルファイア)、リンとレンは雷(髪色的に)
ルカは支援系(ルカルカ★ナイトフィーバー)をイメージして書いています。ミクは……決めてはいますけどまだ秘密で。

最近は忙しすぎて書く時間を確保できていないので次の更新は更に遅れるかもしれません。すみませんがご了承ください。
感想、コメント、誤字報告、よろしくお願いします。

司必殺シリーズ、ネーミングダサい?

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