感情共鳴セカイ「プロジェクトミク」 −想いを繋げる日−   作:タスク・アスク

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映画初日で見てきて最高だったので書きました。
今回から新章です。


第4節、情熱が輝くストリート(1)

最初は些細なことだった。

 

……………………私は、誰だ?

 

ただ、『死にたくない』という感情の塊に意志を持ってしまったのだ。

きっかけは空白の一年(人理焼却)だ。

あの事件ですべての人が何も気づかずに燃えた。そして事件が解決した時、()()が"セカイ"にこぼれ落ちた。そして()()は"セカイ"の欠片に触れ、意志を持った。そしてそれは白紙化の日、砕け散っていた"セカイ"をウィシュツリーの下で束ね、人々の『死になくない』という思いに反応して人々を閉じ込める"セカイ"をつくった………………

 

私は……人々を守るため、何もかもを利用する。それが例え間違っていたとしても………

 

────────────────────

 

「しかし、咲希とお知り合いだったとは……世界は狭いですね」

「本当だね、まさかここであの時(病室)の少女に出会うとは思っていなかったよ………」

「しかし……よかったのですか?咲希と話さなくて?」

『そうだよマスター、話したかったのだろう?』

「向こうもこれから用事みたいだったしね。連絡先は交換したから問題ないよ」

 

咲希ちゃん達と別れた私たち。途中で解析を終えて戻ってきたミク(オリジナル)と共に引き続き手がかりを探してビビットストリート付近まで歩いていた。

 

「ここは音でいっぱいだね」

『うん、ここは想いが充満してる』

「ん?…つまり手がかり発見?」

『かもしれない。それに、()()は……』

『あー、手がかりを発見したのはいいんだけど……今日の探索はここまでだ。これ以上の探索は立香ちゃんの身体にもよくないし、司くん達も得た情報などを整理し終わった後、家に帰らないといけないしね。とりあえずストームボーダーに戻って来てくれ』

「えー、わかったよ。他の皆は?」

『既に類くん達によって"セカイ"経由でこっちに戻って来ているよ。あとは立香ちゃんと司くん、アーサーだけだよ』

「アーサー、今どこ?」

『私なら……』

 

アーサーからの念話が途切れ”たかと思ったら、隣に音もなくアーサーが現れた。

 

「ここにいるよ」

「いきなり現れないでよ!」

「大丈夫大丈夫、見えないように風王結界(インビジブル・エア)で自身を覆って飛んで来たからね」

「いや、立香さんが言いたいのはそういうことでは……とにかく!立香さん、転移お願いします!!」

「了解!」

 

────────────────────

 

「ただいま帰りましたー!!」

「おかえりなさい先輩!」

 

ストームボーダーへ帰ってきた私たちはネモ・ナース達の検査を受けたあと、管制室に入った。

中にはえむちゃん達全員が集合しており、どうやら私達が最後だったみたいだ。

 

「おかえりなさいマスターちゃん、こちらはこの冷血女(オルタ)があちこちジャンクフードを巡って食べ歩いていたせいで碌な調査が出来なかったわ。それに……」

「うぅ……」

「大丈夫かい、寧々?」

「だ、大丈夫、あちこちに振り回されて疲れただけだから……」

「こんな感じにこの子達にも迷惑かけっちゃったしね」

「……私としては美味しいのもが色々食えて満足だ」

「ちょっとは反省してくれないかしらこの冷血女(オルタ)は」

「黙れ、そもそも私についてこなければよかっただけではないか」

「あ?」

「なんだ?」

 

邪ャンヌとアルトリア・オルタは各々の武器と取り出し臨戦態勢を取ろうとするが、その瞬間二人の間にアーサーが音もなく現れる。

 

「そこまだ、これ以上はシュミレーションルームに行ってやってくれ」

「「………」」

 

アーサーの一言で頭が冷えたのか、二人は渋々自分の椅子に座った。

 

「あー、えっと……こっちはえむちゃんに連れられてゲームセンターなどに行ったよ。ボイジャーは初めて見るものばっかりで凄く楽しそうにはしゃいでいたよ」

「たのしかった!!」

「うん!楽しかったねー!!」

 

どうやらえむちゃん達は普通に遊んで楽しんでいたみたいだ。

 

「楽しんでいたみたいで何よりだ…………さて、そろそろ情報を整理しようか」

 

ダ・ヴィンチちゃんの一言で和気あいあいとしていた空気が消え去り、緊張した空気が漂い始める。

 

「……まず最初に私たち(邪ャンヌ組)から、さっきも言ったけど、冷血女(オルタ)があちこちジャンクフードを巡って食べ歩きをしていたからあんまり調査は出来ていないわ。ただ、色々な場所に行っている時に妙な気配がいくつか感じたわ。一応ちらっとその場所を見たけど見つけることは出来なかったわ」

「じゃあ次はわたしたち(エリセ組)から、こっちも人の想いが集まった場所は見つけても特定までは出来なかった」

私たち(マスター組)も似たようなものかな、何が原因で起きているのか特定は出来なかった」

 

3組に分かれてそれぞれ調査を行ったがいい成果は出なかったようだ。だが、ミク(オリジナル)はそうは思っていないらしい。

 

『立香ちゃん、もしかしたらカイト(オルタ)達が次に狙う"セカイ"わかったかも』

 

「「「「え!?」」」」

「どういうことだいミク(オリジナル)?」

『さっきストリートに行った時、別の"セカイ"に繋がる(ゲート)を見つけたの。多分あそこによく出入りしている人が“想いの持ち主”だと思う』

「え?いつの間に………」

『それで、あの場所を維持するために別の"セカイ"からエネルギーを少しずつだけど抜き取っていたみたい』

「……それは想いの落ち主が抜き取られていることを許容しているってこと?」

『多分……いや、わかんない』

「……ネモ船長。その"セカイ"に行きたいんだけど………」

 

私は恐る恐るネモ船長の方を見ると、彼はため息を吐きながら呟く。

 

「ま、そうなるよね。いいよ、ボーダーも修理は終わったし、明日以降に向かうとしよう」

「ありがとう!!」

「では、出撃サーヴァントの選定行ってきます!!」

「私もお供します先輩!」

「今日は早めに休むんだぞー」

「わかってます新所長!!」

 

私はゴルドルフの言葉を聞き流しながら管制室を後した。

 

────────────────────

 

「……さて、今後の司くん達の動きなんだけど…」

「技術顧問、ここからは所長の私から言わせてくれ。正直な話、君たちには次の"セカイ"にも付いてきてもらいたいと考えている。理由は……わかるね?」

「………それは戦力として、ですよね?」

「その通りですMr.神代。現状あの想いで出来た(ゲート)を破壊できるのは君たち……いえ、Mr.天馬の心想武装(ラストプロジェクト)だけです」

 

類の問にシオンは冷静に回答した。

 

「………僕はこれ以上司くんに傷つくことをしてほしくはないけど……」

「オレはやるぞ類、誰かが傷つくくらいならオレは戦う」

「ま、司はそういうよね」

「うん!それでこそ司くんだよ!!」

「………こういうことなのでやらせてもらいます」

「…………ありがとう、こちらも全力で君たちを支援するよ」

『……すみません、こちらからもいいですか?』

 

話が纏まろうとした時、今まで沈黙を保っていたカイト(ワンダーランド)が発言する。

 

カイト(ワンダーランド)?どうしたんだ?」

『実は……僕たちバーチャル・シンガーは自分の"セカイ"から出ることはできないんだ』

「えぇ!?じゃあカイト(ワンダーランド)さん達は一緒に行けないの!?」

『ごめんね、えむちゃん』

『……私達バーチャルシンガー、ボーカロイドは通常他の"セカイ"に行くことは禁じられているの。過去に例外が存在したこともあるけどアレは特例だったから許されていただけで、基本的に(オリジナル)も含めて出入りはできない』

「だから(オリジナル)も映像でしか姿を見せないのかい?」

『私のは場合はウィッシュツリーから離れられないのも理由の一つだけどね』

『とにかくそういうことだから一緒に行くことはできない』

「……安心していいわよ、司たちは私たち(英霊)が必ず守る」

『……司くん達をよろしくお願いします』

 

カイト(ワンダーランド)の不安を払拭するように邪ャンヌが宣言した。

 

「とりあえず、渋谷でも襲撃される可能性を考慮してサーヴァント(英霊)一騎をそれぞれの護衛に当てよう。誰に護衛してもらうかは君たちが決めてくれ」

「いいんですか!?」

「構わない、君たちの人命第一だ」

「むしろ付けてくれないと私たちが安心出来ない」

「……わかりました」

 

────────────────────

 

「さて、英霊(サーヴァント)の選定は終わったかな?」

「私は終わったよー」

「こちらも終わりました」

 

どうやら私が出撃英霊(サーヴァント)を選定している間に司くん達は護衛英霊(サーヴァント)の選定をしていたみたいだ。

 

「えっと、今回の"セカイ"への出撃英霊(サーヴァント)は………え!?」

「ん?どうかしたかダ・ヴィンチ……は?おい藤丸、コレマジか?」

「マジだよカドック、皆久々に運動したいって」

 

出撃英霊(サーヴァント)の見たカルデアのメンバーは思わず頭を抱える。

 

「あ、何人か残していくから安心してくれって言ってたよ」

「うん……なら、なんとかなるか」

「誰を出撃させるんですか?」

 

頭を抱えるカルデアメンバーに不安を覚えた寧々は私に誰が出撃するのか聞いてくるが、私は人差し指を指に当てて……

 

「内緒!」

 

そう言った。

 

「はぁ……まあいい。司くん達は護衛は決めたかい?」

「はい!オレは……」

「かっこいい俺、シャルルマーニュが護衛するぜ!!」

「はいはーい!私はボイジャーくんにお願いしました!!」

「よろしくね……えむちゃん」

「僕はバベッジさんにお願いしました」

『うむ、エジソンとニコラ・テスラはロボの修理をしてくれているみたいなので我が護衛に抜擢された。よろしく頼む』

「わ、私は…オルトリンデさんにお願いしました」

「紹介にあずかりましたワルキューレ、オルトリンデです。ゲームが好きとお聞きして話しかけたら護衛を探していたみたいなので立候補させていただきました」

 

どうやら相性のいい英霊(サーヴァント)を選べたみたいだ。

 

「さて、今日はここまで!明日については……」

「すみません、ダ・ヴィンチさん。明日は平日なので、学校が終わった後の放課後集合でよろしかったですか?」

「あ、そうだったね。安心して、迎えにいくから。えっと……えむちゃんが宮益坂女子学園、他の三人が神山高校……だっけ?」

「うん!でも私は学校が終わり次第すぐに神山高校に行くから神山高校集合でいいよ!!」

「えむはしょっちゅう我が校(神山高校)に侵入しているからなぁ……」

「あ、そうなんだ。じゃあ私も侵入して待ってるね?」

「「絶対にやめてください!!」」




連れて行くサーヴァントは誰でしょうね?(すっとぼけ)

他の作品の都合上、これからの更新は月一を目指して頑張っていきたいと思います。

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司必殺シリーズ、ネーミングダサい?

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