感情共鳴セカイ「プロジェクトミク」 −想いを繋げる日− 作:タスク・アスク
今回からやっとプロセカのキャラが出せます。
──────────
その日はなんてことない日だった。
神山高校の3年生、天馬司はいつも通り学校の放課後にフェニックスワンダーランドに集まり、彼が座長を務めるユニット、ワンダーランズ×ショウタイムのメンバーと共に次のショーのミーティングを行っていた。
「よーしお前たち、次はもっと騎士をイメージしたやつをしたいと思い、こういう脚本を書いてきたのが……どうだ?」
「───これは、また面白い騎士たちの伝説を参考にしたね。そうか、シャルルマーニュ伝説か…」
歌姫、草薙寧々は───
「え?なに?そのシャルルマーニュ伝説って、わたし知らないんだけど…」
そして、ハイパー★ポジティブの鳳えむが───
「面白そう!!いいショーにしようね!!」
と、各々意見を述べてくれた。
「そうだな。寧々にわかりやすく言うと、シャルルマーニュ伝説とはフランスに伝わるカール大帝の治世を基に作られたカール大帝伝であり、アーサー王伝説など共に騎士道物語の代表と言える立ち位置にある作品だ。」
「更に言うなら欧州キリスト教圏における騎士物語の本家王道で、この作品にはオートクレールやデュランダルといった武器の知名度は高いから、この辺は寧々も知っているんじゃないかな?」
「うん、デュランダルは聞いたことがある。そっか、この物語に出ていた武器なんだ。」
「更に更に!パラディンを聖騎士と表現するのはこの伝説の影響によるところが大きいらしいよ!」
「ちょっと待って!えむも知ってるの!?…もしかしてこの物語知らないのわたしだけ!?」
「「「そうみたいだね(だな)」」」
『大丈夫デスネネ。ワタシも知リマセンデシタ。』
「そんなフォローはいらないよ、ネネロボ…」
草薙寧々をサポートするために幼なじみの神代類が作った人工知能搭載のロボット、ネネロボは慰めという名のトドメを寧々に刺してしまい、寧々は思わず項垂れた。
「まぁまぁ寧々、後で貸してあげるから…」
「……まぁ、それなら…。」
「よーし!ではストレッチからはじめて────『助けて!司くーん!!』──どわぁ!」
突然、スマホから電子音混じりの甲高い声が響く。画面を見るとスカイブルーの髪に白い猫耳、星を宿した目に赤い服を着たバーチャル・シンガー、初音ミクが映っていた。
「あ、ミクちゃん!どうしたの?」
『みんなー!急いで"セカイ"に来てー!!"セカイ"に変なのがあるー!!』
「どうやら緊急事態らしい。司くん、一旦打ち合わせは中止して"セカイ"に行こう。」
「あぁ!!」
彼等はスマホを取り出し【セカイはまだ始まってすらいない】を再生し、光に包まれながら"ワンダーランドのセカイ"へと入った。
────────────────────
『あ、来たね。待ってたよみんな。』
"セカイ"に入るとそこにはバーチャル・シンガーのカイトが全身が白い衣装を身にまとって立っていた。
「カイト、ミクが変なのがあると言っていたがどこだ?」
『案内するね、こっちだよ。』
カイトが先行して目的の場所まで案内する。そこは"ワンダーランドのセカイ"に存在する遊園地の一角、観覧車の前だった。そして、そこには手のひらぐらいの大きさの空間に
「な、なにあれ…?めちゃくちゃ禍々しいんだけど…。」
『あれがなにか僕達もわからない。けど、ルカが嫌な感じがして眠れないというほどだ。十分注意したほうがいい。』
「「あのルカが(ですか)!?」」
ルカはバーチャル・シンガーの1人で、どんなところでも寝てしまうほど寝るのが大好きなポワポワしたお姉さんである。そんな彼女が眠れない。これは相当の異常事態である。
「司くん、どうする?おそらくこれは放置しといたら大変になる代物だ。」
「分かっている。とりあえずぬいぐるみたちにこの辺は立ち入り禁止だと───『みつ、けた』───ん?」
今後の対策を話していると、空間の
空間の穴からおぞましい何かが出てこようとしていることに、いち早く気付いたカイトは声を荒げて叫ぶ
『みんな逃げろ!!』
その声とほぼ同時に亀裂から何かが飛び出してくる。
それはライオンの頭、山羊の身体、尻尾は大蛇と、この世の生き物ではありえるはずのない姿していた。
「────────────────────!!!」
その化物は天高く雄叫びを挙げる。更に、空間の奥からオオカミの群れも飛び出し雄叫びを挙げる。
「な、なにあれー!?」
「知らん!!とにかく逃げるぞ!あれはやばい!!」
「何処に逃げるっていうの!?」
「みんな!港に逃げよう!あそこには船がある。あそこまで逃げれば船に乗って安全を確保できる!!」
『みんな、急いで!!』
「わかった。お前たち走れぇ!!」
司たちは何も考えずただ港に向かって走ることだけに集中した。だが、それに気付いた化物たちがこちらに向かい走ってきた。そのスピードは人間のスピードよりもはるかに速く、あっという間に追いつくだろう。
「くッ、やはり向こうの方がスピードは上か!!」
「どうするの!?追いつかれるけど!?」
絶対絶命のその時、どこからともなくバーチャル・シンガーの鏡音リンと鏡音レンの声が聞こえた。
『みんなー!!乗ってー!!この汽車なら空に逃げれるー!!』
『みんな、急いでー!!』
レンたちは空飛ぶ汽車を運転して私達の横に降りてきた。司たちはその言葉に従い急いで汽車に乗り込んだ。
『全速前進!!みんな、捕まっててー!!』
汽車は蒸気を上げながら猛スピードで上空に向かって走る。化物たちがジャンプして汽車に飛び乗ろうとするが高度が足りず汽車に届くことはなかった。
しばらくして雲を突き破り、化物たちが届くことができないはるか上空で汽車が低速状態に入った。
「ふー、ようやく一息つける。」
司は改めて周りを見渡す。汽車には我らワンダーランズ×ショウタイムの面々(+ネネロボ)、バーチャル・シンガーのミク、カイト、メイコ、リン、レン、ルカがいた。
「さっき化物はなに!?」
「おそらく、キメラと呼ばれる空想上の生き物だろう。」
「そうゆうことを聞いたんじゃない!!」
「寧々ちゃん落ち着いて〜」
『そうですネネ、一旦落ち着きまショウ。』
「……ごめん、ありがとう。」
寧々が一時的にパニックになっていたみたいだか、えむたちによって落ち着きを取り戻した。
さて、これからが問題だ。この汽車はレールに沿って走っている。つまり、上空を走るけどやがて目的地の港付近で下に降り始める。そしてその時、あのキメラやオオカミの群れがどうなっているかわかっていない。
突如、何かに気付いた類がスマホを起動する。そして何かを確認したあと、いつになく真剣な顔で──
「…みんな、スマホを出してくれ。そして【セカイはまだ始まってすらいない】を再生してみてくれ。」
「えっと…え!?再生できない!?」
「こっちもできない!?」
「駄目だな、オレのも再生できない。まて、──つまり、オレ達は閉じ込められたということか!?」
「そうなるね…。カイトさん、なにか解決策はありませんか?」
『─────────────…そうゆうことか。』
「へ?」
『あぁごめん、考え事をしていた。類くんの質問だけど、おそらく解決策はあの空間の穴を閉じることだろう。そして、僕の考察になるんだが、奴等の狙いは君たち…いや特に司くんだ。おそらく、君たちの持つ〈想い〉を奪いに来たんだと思う。』
「オレ達の〈想い〉?どういうことだ!?」
『理由は分からない。けれどあの化物たちは君たちを狙っていた。その証拠にあの空間の穴から一番近かった僕は攻撃を受けていない。』
『そうねぇ、おそらく〈想い〉をサポートする私たちバーチャル・シンガーは無視されているわ。最優先事項は司くん達人間ということねぇ。』
カイト達の見解に意味がわからなかった。想いを奪う。そして狙いは司たち人間。
「ふざけるな!!一体誰がこんなことを……っ!!」
「司くん落ちついて。とにかく今は逃げる方法を考えないと。」
「……そうだな、すまん」
「でも、さっき類くん。船に逃げるって言ってたけど、そこからどうするの?」
「船には武装はなかった。けど、ありあわせのものを使えばオオカミぐらいはどうにかできる……はずだ。キメラについてはそれからだ。ただ、おそらく港に着くまでにキメラは僕たちに追いつくだろう。だから…メイコさん、キメラへの足止めを手伝ってくれませんか?」
『わかったわ。私ができる限り足止めしてみる!!』
『キメラナラバ…ルイ、ワタシニモ任セテクダサイ。』
「駄目だネネロボ、いくら君でもあのキメラには敵わない。だからこその足止めだ。君はいつも通り寧々をサポートしてくれ。」
『……ワカリマシタ。』
「────そろそろ汽車が降下を始める。みんな覚悟していてくれ。」
「「『『『……………うん』』』」」
やがて汽車が汽笛を鳴らしながら雲を突き破りスピードを上げながら降下し始めた。
ジェットコースターの様なスピードで雲を抜ける。下を見ると、そこにはこちらに向いて咆哮を挙げるキメラとオオカミの群れがいた。
「やはり見張っていたか。メイコさん、準備はいいですか!?」
『いつでもいいわよ!!』
「では、カウント3でお願いします!」
『了解、いくわよ!!3』
キメラとオオカミが降下する汽車に向かって走ってくる。
『2』
汽車は徐々に高度を下げながらもスピードは一切落とさず猛スピードで走る。
「1」
港が見えてきた。汽車は猛スピードのまま突っ込む勢いで走る。だが、キメラの方がオオカミの群れを置いて単独で距離を詰めてくる。
「『今っ!!』」
キメラと汽車の距離が約5メートルというタイミングで類が持っていた爆竹を、メイコはキメラに向けて全力で投げた。
「──────────────!!!」
キメラが悲鳴を挙げ、足を止める。メイコの投擲力で投げられた爆竹はキメラの目や口に豪速でヒットし、そのまま爆ぜた。そのため倒すことはできなくてもかなり痛いはずだ。
『やっわね類くん!!』
「まだだ!メイコさん、あれはあくまで嫌がらせに過ぎない。みんな!今のうちに船にっ!!」
汽車の車輪が悲鳴を上げ、彼等に強烈な
だが、怒り狂ったキメラは物理的衝撃を込めた叫び声を挙げる。
「──────────────────────────────!!!!!」
「キャッ!!」
その叫び声は大地をえぐり、瓦礫を飛ばす。そして吹き飛んだ石の破片に寧々は足を取られ倒れてしまった。
「「「寧々(ちゃん)!!!」」」
キメラそれを見逃さなかった。狙いを定めたキメラは寧々に向かって突進する。
「寧々逃げろ!!」
「寧々逃げるんだ!!」
「寧々ちゃん逃げてー!!」
「え?…痛っ」
仲間からの声が聞こえるが足を捻挫したのか立ち上がることができない。キメラが走ってくるのに足が動かせない。
「あ、あぁぁ…」
『ネネッ!!!』
「───────────────────!!」
キメラは動けない寧々に向かい爪を振るった。
だが、寧々の前に飛び出してきた
「──────ネネ…ロボ…?」
『…ヨカッタ。無事デシタカ?ネネ?』
「ネネロボ!!そんな、私を庇って!!」
ネネロボは胴体を横に真っ二つにされており、見るも無惨な姿になっていた。
『気ニシナイデダサイ。私の役目はネネを守るコト。ソノ使命を果タストコガデキテ良カッタデス。サァ、早く逃ゲテクダサイ。』
「そんな事出来ない!!ネネロボを置いていけなんて…!!」
キメラがゆっくりと寧々に向かって歩いて行く。
『ネ、ネ…──────────』
「ネネロボ?しっかりして!ネネロボ!!」
「────────────────────!!」
「……え?」
振り向くとそこには今度こそ仕留めると、狙いを定め腕を振り上げるキメラがいた。
(あ、今度こそ終わりか、ごめん、みんな…。)
キメラが今度こそ寧々を切り裂こうと爪を振り下ろす。
「─────────いいえ、やらせません!!」
どこからともなく声が響き渡る。そして上空から黒い何かがキメラめがけて落下してきた。そして、落下と同時に土煙が舞う。
「けほっ、けほっ、何が起きたの…?」
土煙が晴れるとそこには黒い機械の甲冑を纏い、身長よりも大きな盾を片手で持ったピンク髪の少女がいた。
「良かった、無事ですね。」
「えっとあなたは────」
「寧々!!良かった!無事かい!?」
寧々が顔を上げるとそこには焦った顔でこちらを見てくるみんながいた。
「類…?」
『「寧々(ちゃん)!!」』
寧々を見つけたえむとミクはは、泣きながら寧々に抱きついた。
「えむ…わぷっ」
「よ゙がっだよ゙〜寧々ちゃんが無事で〜本当に良かったよ〜」
『ほんとに、ほんとによかったよ~』
「ゔん、本当に良かった。」
「ちょっと司くん、鼻水すごいよ?」
「そうゆう類こそ、目尻に貯まる涙を拭いたらどうだ?」
「おっとすまない。」
「司、類…」
他のみんなも声に出さないだけで相当心配をかけてしまったらしい。当然だ、死にかけたんだから。
「─────えっと…そろそろお話してもよろしいですか?」
甲冑を着た少女が、自身より大きな盾からおずおずと顔を出してこちらを伺ってきた。
『『「「「!?」」」』』
「あっ、すみません!驚かすつもりはなくてですね…。えっと、オオカミの群れもキメラも片付けてきたのでひとまず安心してください。」
どうやら私達が会話をしている間にキメラもオオカミの群れも退治してくれたらしい。
「え、あ、えっと…助けてくれてありがとうございました!!」
「「「あ、ありがとうございました!」」」
『ありがとうございます。本当に助かります。』
「い、いえ、どういたしまして。大きな怪我はなさそうで良かったです。ただ…ごめんなさい。あなたのお友達のロボットは助けられませんでした。」
大盾を持った甲冑少女は悔しそうに、真っ二つになったネネロボを見ながら頭を下げた。
「い、いえ!助けてくれてただけでも…あの、あなたは?」
「あ、自己紹介がまだでしたね。私はマシュ・キリエライト。人理保証機関ノウム・カルデアのデミ・サーヴァントです。」
何を言っているのかわからなかった。名前はわかった。だが、そのあとだ。カルデア?サーヴァント?
「すみません、その、カルデアというのは…?」
「え?あっ、すみません。いつもの癖で自己紹介しまいました。えっとカルデアというのはですね───、!?」
突然マシュさんは大盾を持ち上げ、空を睨む。
「?どうかしました?」
「────すみませんが皆さんは私の後ろに。こちらにワイバーンの群れが向かって来ています。……大丈夫です。皆さんは私が絶対に守りますので!」
「ワイバーン!?」
観覧車付近を見るとそこには空を飛んでくる
「それってあの空を飛ぶドラゴンだよね!?でも、マシュお姉さんが私たちを守っていたら攻撃ができたない!!」
「それは…そうですね。ですが、私はもともと守ることに特化したサーヴァントですので攻撃には向いていません。それに、安心してください。丁度援軍も来たみたいですから。」
マシュさんはそう言うと上空を見上げ頭部にあったゴーグルみたいなのを装着した。司たちは疑問に思いつつも上空を見上げ、驚きで体が固まった。なぜならそこには、
───────巨大な白い船が空を飛んでいた。
「ごめん、お待たせー!!」
空から鷲と馬が合体したのような生物が人を乗せてを降りてきた。
「遅いですよ。何していたんですか、先輩!」
「ごめんごめん、アストルフォが遊んでるからあいつらが飛び出しちゃって…」
「ちょっとマスター!僕だけのせいにしないでよ〜。あれはローランもふざけたからじゃん!!」
「でも、事の発端はアストルフォだったよね?」
「そうだっけ?ん〜、そうかも!!」
「こうゆうことです。」
「なるほど、なら仕方ないですね。」
マシュさんが話しているのはグラフォンみたいな見た目な生物から降りた
オレンジ髪の少女は私達を見て、その後ワイバーンの群れを見ると──
「本来ならそこの人達と交流する所なんだけど…あの数のワイバーンの群れに対してあんまり時間をかけるのは得策じゃなさそうだし…。仕方ない!シャルルマーニュ!!思いっきりやっちゃって!!」
彼女はどこかに向かって叫びながら入れ墨が入った右手を挙げる。すると次の瞬間、空中に飛行している船の艦首から多彩の光が飛び出し、ワイバーンの群れへと突っ込んでいく。そして1番大きな光がワイバーンに直撃した瞬間、白く輝き爆発した。
「な、なにが起こったんだ!?」
『司くん。見て見て!!すごーい!!』
爆発が収まり煙が晴れると、そこにワイバーンの群れはなくなり、代わりに晴れた青空が広がっていた。
「……まじか」
「これはすごい…」
司たちが目の前の光景に絶句していると、オレンジ髪の少女が私たちの前にやってきて口を開いた。
「はじめまして!私は藤丸立香。カルデアのマスター!
──────────よろしくね?」
そう言って、彼女はイタズラが成功した子どもみたいな顔で笑った。
ようやく、ようやくクロスオーバーできたー!!!
まさか、ここまで時間がかかるとは…不甲斐ない。
人が多いと書くのが辛いっ。けど、頑張って書きます。
この作品にサーヴァントは私の趣味かつ相性が良さそうなキャラにしています。
ただ、私も全サーヴァントを事細かく記憶しているわけではないので、皆さんが感想とかで「こういったサーヴァントがいいんじゃない?」とか言ってくれたら、その時まだ書いていない"セカイ"だったら組み込む事ができます。
良かったたら私の活動報告にコメントしてみてください。
最後に改めて、感想、コメント、誤字報告。よろしくお願いします。
"セカイ"に出してほしいと思っているサーヴァントが…
-
いる
-
いない
-
どうでもいい