感情共鳴セカイ「プロジェクトミク」 −想いを繋げる日−   作:タスク・アスク

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お待たせしました。
リアルが忙しいのに加え、FGOでは超高難度キリシュタリアにボコボコにされて、執筆時間を削ってコンティニューしながらもシエル先輩で倒して…プロセカでは瑞希のイベントストーリーを読んで、あまりのショックに3日ほど執筆が止まってしまい、更新が遅れました。許してください。


第3節、渋谷の"セカイ"(1)

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『♪〜、あら?お早いお帰りだったわね。それに酷い怪我……侵入した"セカイ"で何かあったの?』

『……面倒なことになったぞ。どうやらこの"セカイ"の外から来た奴らによって想いが摂取できなかった。おまけに代償(デメリット)なしで心想武装(ラストプロジェクト)を使うことができる小僧が1人誕生させてしまった』

『えぇー!?それじゃあどうするの!?』

『そうだよー!どうするんだよー!?』

『…………』

カイト(オルタ)?……まだ何かあるのね?』

『……向こう陣営に初音ミク(オリジナル)がいた。おそらく外から来た奴ら(カルデア)(ミク)が招いたのだろう』

『『『『!?』』』』

『なんで!?どうして向こうにミク(オリジナル)が!?』

『私達は何のために想いを摂取しなければならないのかあの子(オリジナル)はわかっているのかしら…?』

『おそらく、理解した上で止めようとしている』

『えー!?なんでーー!?』

『どうして邪魔するのーー!?』

『わからん、だが手を打たないと全て返り討ちにされてしまうぞ』

『手を打つって言ってもねぇ…』

『…………しょうがないわね、あの子たちと邪魔者(カルデア)渋谷(こっち)にいる時に襲いましょう』

『そんなタイミングあるー?』

『今まさに邪魔者(カルデア)司令官(マスター)が渋谷に現れたみたいだし……あら?』

『どうした?』

『反応が消えたわ、おそらくミク(オリジナル)が何かしたのでしょうね』

『なんだ、使えない』

『そんなこと言わないの。推測だけど今回の件を切っ掛けに奴らは渋谷へも調査に乗り出すはずよ。その時に全員で潰しましょう』

『ならオレ達は襲撃の準備してくるー』

『あー!ワタシもするー!』

 

 

 

 渋谷の何処かで赫い宝石が不気味に光輝き、脈を小刻みに打ち続けたいた。

 

〘───そうだ、全ては「プロジェクトミク」の為に…〙

 

 

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「………で、なんでオレはこんな闘技場みたいな所(シミュレーターの中)で訓練することになったんだ!?」

「ん?そりゃあ、司くんの実力(能力)を確認するためだよ」

「…そうだったな!!」

「司くん頑張れー!!」

「司くんファイトー!」

「が、頑張れ司ー!」

「安心してくだい司さん、危なくなったら盾で峰打ちして止めるので!」

「何も安心出来ない!!」

 

 現在の時刻は午後11時。カイト・オルタ撃退後司達は無事帰宅し、再びストーム・ボーダーに訪れていた。

 

『それにしても、あの時は間一髪だったね!!』

「そうだね〜光が収まって木に囲まれた古い(ワンダー)ステージに転移した思ったら、通信機から突然ミク(オリジナル)が現れて、また"セカイ"へと転移させられたから何事かと思ったよ」

『あの時立香ちゃんの周りにはサーヴァント(護衛)がいなかった。だから、もしあのまま留まり続けていたら奴ら(ボーカロイド)の目の前に強制転移されて袋叩きにされていたよ…』

「そ、それは本当に危なかった…」

 

 ミク(オリジナル)の言葉に私は冷や汗をかく。

 

「あれ?ならなんであたし達は攻撃されなかったの?」

『それは司くん達が「想いの持ち主」たったからだよ。もし今攻撃しても心想武装(ラストプロジェクト)で反撃されるか、"セカイ"へ逃げられる可能性があったからね』

「ちょっと待ってください。心想武装(ラストプロジェクト)って僕達の"セカイ"以外でも使用可能なんですか?それに確か、司くんが心想武装(ラストプロジェクト)を使ったから僕たちは「想いの持ち主」ではなくなってしまったのでは?」

『…実は心想武装(ラストプロジェクト)って想いが満ちる場所なら何処でも使用可能だよ。渋谷も今は想いが満ちた"セカイ"だから使うことができるんだ。そして、類くん達がまだ「想いの持ち主」なのは私も理由はわからない。どうやら司くんの心想武装(ラストプロジェクト)は本当の意味で代償(デメリット)がないみたい。だから類くん達は未だ「想いの持ち主」のままみたいだよ』

「理由はわからないんですか?」

『うんわかんない。こんなこと、私も始めて見たから』

『はいはーい、時間も時間だし会話はそれくらいにして検証を開始しようか』

「司さん!お疲れの所すみませんが、よろしくお願いします!」

「あ、あぁ、よ、よろしく頼む───────────〚開演せよ、世界照らす輝きの星(スターティング・プロジェクトショウタイム)〛」

 

 その言葉と共に光に包まれ、中からThe 騎士といった衣装を身に纏った司が現れる。*1

 

『…なるほど、司くんの心想武装(ラストプロジェクト)は"セカイ"に記録・収集された想いが派生したことで誕生した「ifの自分(特訓後の姿)」を写し出すみたいだね』

「………ん?ミク(オリジナル)、それどういうことだ?」

『ん〜、簡単に言うなら…もしもの自分が騎士になっていたら?っていう()()()を"セカイ"が勝手に演算して作り上げた存在を自身に憑依?する能力かな?』

『なるほど、原理としては英霊(サーヴァント)召喚に似通った所があるね…』

「………なるほど!!」

「司くん、多分半分くらいしか理解できていませんよ」

「な、なんのことだ類?」

「じゃあ完全に理解できたの?」

「…………」

「ほら、理解できてないじゃん」

「司くん大丈夫だよ、あたしも完全に理解できなかったから!」

「そんな慰めの仕方があるか!!」

 

 言い争いをし始めたワンダショメンバーを見かねてゴルドルフが咳き込む。

 

『ゴホン、あーよろしいかね?』

「あ、はい」 

「その能力なんだが…他の姿になることは可能かね?」

「………他の、姿?」

『つまりですね、他の「ifの自分(特訓後の姿)」にはなれないのか?ということです』

「なるほど……やってみる」

 

 司は目を閉じ、再び光に包まれる。そして、

 

「…我は妖、魔を纏うものなり───────────────〚演劇変更/衣装変換(スターチェンジ)〛」

 

 光の中から出てきたのは学ランに古びた和傘を持ち、メガネをかけた司だった。*2

 

「おぉ、成功だ!」

「今度はずいぶんと近代風だね?」

「えっと…コンセプトとしては化け狐、ですかね?」

「「『化け狐…』」」

 

 カルデアの化け狐といえば良妻狐(玉藻の前)ナマモノ(タマモキャット)光と闇の元ビースト(コヤンスカヤ)などだが能力は似通っているのだろうか?

 

「その姿だと、どんなことができるの?」

「えっと…狐への変身、分身、幻術ですね」

『おや…直接攻撃できるような能力ではないんだ』

「オレ達が争いのない現代に生きる人だからなのか、選択する際に戦闘系の「ifの自分(特訓後の姿)」は全体的に少なかったです」

「戦闘系以外なら何があったの?」

「そうですね……王様衣装*3で全体に強化(バフ)、ピエロ衣装*4でトランプを使った撹乱ができます。他にも……」

 

 私達は司くんが把握した能力を一通り説明してもらった。

 私はその能力で一つ気になることがあった。

 

「ねぇ司くん。その能力は─────────」

 

────────────────────────────────────────

 

 翌日、

 

「やってきたぞ、渋谷ー!!」

「久々の渋谷だー!!」

「おぉーマスター、エリセ、とってもげんき」

「ハハッ仕方ないよ、マスターにとって慣れ親しんだ場所への帰郷みたいなものだからね」

「マスター、ジャンクフード店は何処だ。腹が減ってしょうがない」

「少し待ってなさい、冷血女。あぁそれとも待つことも出来ない無能な王なのかしら?」

「…………『卑王鉄槌』、旭光は反転する」

「ちょ!?いくら事実だとしても街中での宝具開放はやめなさい!!」

「黙れ突撃女、貴様は私を怒らせた」

「誰が突撃女じゃあ!?」

『ちょちょちょちょっとー!?君たちは藤丸(マスター)の護衛のために同行しているんだから私情での戦闘はやめたまえ!?』

『お二方、そのままケンカするなら私にも考えがありますよ?』

「「!」」

「…突撃女、ここは休戦よ」

「…あぁ賛成だ。これはマスターのためだ、けしてマシュ(正妻)が怖いからではない」

「やっぱ魔境じゃんカルデア」

 

 今回の出現英霊(サーヴァント)は宇津見エリセ(水着アヴェンジャー)、ボイジャー、アーサー、アルトリア(セイバー)・オルタ*5(セイバー)、ジャンヌ・オルタ(アヴェンジャー)*6の5名だ。マシュはあの機械鎧(オルテナウス)で渋谷を探索するわけにもいかずお留守番だ。 

 ちなみに私達の服装はいつもの戦闘服(決戦礼装)だ。*7ただし、マーリンの幻術*8を参考にダ・ヴィンチちゃんが作製した簡易礼装を身に付けることで戦闘時以外は現代の服装に見えるようになっている。ただ、アルトリア・オルタと邪ャンヌは街中(お出かけ)用の礼装があるからいらないと突っぱねたため、2人の服装は霊衣のままだ。

 

『立香ちゃん今回の目的は、』

「わかってるよダ・ヴィンチちゃん。そのために()()ミク(オリジナル)からもらったんだから」

 

 私は支給されたスマホの画面に映し出される〔Untitled〕を見る。

 これはミク(オリジナル)が用意した"渋谷のセカイ"への出入り口(切符)だ。量産はできずこの端末(スマホ)にしか取り付けられていない。

 

「しっかし、普通(日常)の渋谷だね〜カドックも来ればよかったのに」

『敵の根城に突っ込むなんて真っ平ごめんだ。』

「それもそうだね。エリセ、君にはどう見える?」

「そうね…私が住んでいたモザイク市とは時代やら環境がここ(渋谷)とは違いすぎるから東京(故郷)に来たって感じにならないのよね…」

「そうだね。あそこはどこか、けんのんなふいんきなばしょだからね」

「私もかつてはこの辺り(東京)で起こった聖杯戦争に参加したことがあるが街の雰囲気は変わらないね」

「私は黒化英霊(オルタ)だからなのか復讐者(アヴェンジャー)だからなのかはわからないけど嫌な怨念が溜まっているように感じるのよね…冷血女、あんたはどう?」

「特に嫌な感じはしないな。ただ、あちこちから視線が向いていることはわかる」

「まさか襲撃!?」

「いや、敵意は感じないな」

「僕も彼女と同意見で視線は感じても敵意は感じないね」

「敵意がないのに視線を感じる?…どういうこと?」

「いや、それは皆さんが美人(イケメン)だからだと思いますが…」

「あ、そっか。忘れていたけど英霊(サーヴァント)の皆はモデルと疑うほどの美男美女だったね…お願いだからナンパされないでよ」

「安心して、ボイジャーは私が守る」

「ありがとうエリセ」

「そう言うエリセもナンパ対象だと思いますが…」

「安心しなさい。来たら燃やす」

『やめてね!?』

「だ、大丈夫だよ新所長。なんとか止めるから…」

「よ~し、まずは渋谷スクランブル交差点へレッツゴー!」

「「おぉー!」」

『遊びじゃないんだからホントに気をつけてね!?』

 

 ゴルドルフの悲痛な叫びを聞きつつ、私達は移動を開始した。

 

「しかし、英霊(サーヴァント)の皆さんはこう…纏っている雰囲気(オーラ)が普通の人とは違いますね」

「そんなに畏まらなくていいですよ神代さん。私は特に貴方達よりも年下だからエリセでいいですよ?」

「え?宇津…エリセさんって何歳(いくつ)?」

「14歳ですよ寧々さん」

「え、若っ!?」

「…英霊(サーヴァント)は全盛期の姿で召喚されると言われてましたけど宇津見さんにとってはその時期(14歳)が全盛期だったのですか?」

「…実は私まだ死んで居らず、生きたまま英霊(サーヴァント)と誤認されてしまった存在(レアケース)なんです」*9

「そ、それじゃあ本当に14歳なの?」

「はい。あ、でも普通の14歳とは言えないかな?私は故郷の臨界都市では『死神』と言われ恐れられた魔術師でしたから」

「エリセはつよいよ」

「…ありがとうボイジャー」

「お、着いたみたいよマスター」

 

 一同が着いたのは渋谷の中心、渋谷スクランブル交差点。だが、いつも通りの人混みが発生しているだけで、特に変わった所はない。

 

「そういえばこの前カイト(オルタ)妙な事を言っていたんですよね。確か「プロジェクトミク」だったような─────」

 

 

──────────────────────ミツケタ

 

 

 

『!?敵性反応増大、まずい通信が途絶され─────』

 

謎の声が聞こえたと思ったら世界(セカイ)から色が失われ、それと同時に渋谷スクランブル交差点にいた大勢の人も消えてしまった。

 

「ダ・ヴィンチちゃん!ダ・ヴィンチちゃんっ!……ダメ、通信途絶した」

 

アーサー達は礼装の幻術を解除し、戦闘体制をとる。

「マスター、私達の後ろに…」

「うん…司くん。心想武装(ラストプロジェクト)はまだ使わないで」

「え?でも立香さんそれでは…」

「まだ使わない、ってだけ。君たちは最後の切り札(奥の手)なんだから」

「…わかりました」

「ボイジャー、手加減なしでいいからね」

「もちろん。エリセもまけないでね」

「もちろん!」

 

 渋谷スクランブル交差点の中心にデザイアゲートが発生し、中から何かがやってくる。

 

『全く…ここが誰の根城かわかっていたのにこの領域に足を踏み入れたのか?もしそうだとしたら救いようのない馬鹿だな…』

 

 ゲートからはカイト・オルタを筆頭に5人のボーカロイド(操り人形)化物(エネミー)の大軍が現れる。

 

『でも…貴方達はここまで』

『私達に負けて、デザイアクリスタルの糧となってもらうわ』

『そーだそーだ!』

『お前たちはここまでだ〜』

 

 常人なら絶望するには十分な程の戦力差を目に司達ワンダーランズ×ショウタイムの面々は顔を青くし、私は獰猛に笑う。

 

「ハッ、残念ながらこの程度でくたばるのなら私達は(カルデア)は神を殺すことも、七つの世界(異聞帯)殺す(切除)することもやれていないッ…!」

 

 私が放つ覇気(オーラ)を感じ取った彼ら(ボーカロイド)はたじろぐ。

 

「……そうね、この程度のピンチ。乗り越えてこその私達(カルデア)よ!」

「敵ならば潰す。それだけだ」

『………ならばこちらも潰すまでだ!』

 

 魔物の軍勢が雄叫び(咆哮)を轟かせながらこちらに向かって進軍してきた。

 

「司くん、えむちゃん、類くん、寧々ちゃん、ごめんけど準備して。君たちは最後の切り札(奥の手)として最後まで温存しておきたかったけど、そうは言ってられないみたい」

「えぇ!?あんな啖呵切ったのに!?」

「ごめんアレ、はったり」

「はったり!?」

「ちょっとマスター!?前!前!敵来てる!!」

「と、とにかく、時間稼ぐから心想武装(ラストプロジェクト)の準備よろしく!」

「……わかりました!」

 

 司くん達は一歩下がり光に包まれる。

 私達は彼らを守るように魔物の軍勢に対峙する。

 

『死ね!我らの敵(カルデア)!!』

「やってみろ願望の尖兵(ボーカロイド)!!」

 

*1
[トラブルミーティング!?]の衣装

*2
[勝敗決す!]の衣装

*3
[選択の行方]の衣装

*4
[滲む瞳に、不死鳥]の衣装

*5
以後アルトリア・オルタ

*6
以後邪ャンヌ

*7
アーサーはフードを脱いだ第一再臨

ボイジャーは『星の王子さま』を意識した礼服の第ニ再臨

エリセは原作での「夜警」の仕事着としての黒と銀を基調としたスイムウェア姿の第三再臨

アルトリア・オルタは霊衣“漆黒の騎士王ver新宿1999”

邪ャンヌは霊衣“邪竜の魔女ver新宿1999”

*8
かつて(生前)アルトリア(セイバー)が男と認識するために使っていた幻術

*9
疑似サーヴァントならぬ準サーヴァント(詳細不明)




今回はここまで、今回から脚注を使っています。
服装についてはこうでも(幻術)でもしないと過激な服装や時代錯誤な服装もあるため、このような感じにしました。(私の想像力がもっとあったら別の書き方もあったからもしれないが、今はこれが限界です。)
そして、渋谷に一緒に行くサーヴァントは最後まで悩みましたが()()はこの5人で行くことにしました。ちなみに渋谷編は「邂逅編」「狂乱編」「真実編」の3回に分けて書こうと思っているので、その度にサーヴァントをある程度(何人か)変えるつもりです。
次回更新は2週間後を予定しています。
感想、コメント、誤字報告、よろしくお願いします。

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