気分が乗ってしまいロシデレ3作目です
これだけ書くなら連載すればよかったと思いながら
いつ時間を作れるかも分からないので、やっぱり読み切りで作っちゃいました
マーシャ、有希と書いて アーリャを書かないのもなぁと思い
書いてみました
まぁ マーシャとアーリャのWメインみたいな感じですがw
ブランクもかなりあり
結構勢いで書いてるので下手なところもあると思いますが
読んでいただければ嬉しです。
「アーリャちゃんの気持ちにきちんと向き合って……その上で、もしわたしのことを選んでくれるなら……」
思い出の公園で再開した日にまーちゃんから言われた言葉を思い出す
「くそっ」
一人生徒会室のソファにボフッと体を預け
苦虫を噛み潰したような表情をし
自分の気持ちと向き合う
アーリャの事が好きだという自覚はある
だけど、それと同じくらいにまーちゃんの事が好きだった いや、今でも好きだ
もしもう一度まーちゃんと一緒になれるのならどれ程嬉しいかと考える
だが、脳裏にアーリャの顔が浮かび 思考が止まる
「最低だな」
同時に2人の女の子を好きになり
どちらかを選ぶ事ができずにいる自分に嫌悪感を抱く
ガラガラ
そんな事を考えていると 生徒会室のドアが開いた
顔を上げドアの方向に顔を向けると
「あれ〜さーくんだ」
そこにはマリヤの姿があった
今会いたく無かったんだけどなと思いつつ
マリヤに非があるわけでもないので、平静を装いつつ体を起こす
「あの、近くないですか」
部屋に入り隣に腰かけ当たり前のように頭を撫でてくる
「だって〜さーくんの事甘やかすって決めたから
それに〜みんながいる場だとできないでしょ?」
本当に心地良い このまま体を預けてしまいたい程に
だけどこの心地良さに対して罪悪感を覚える気持ちもあった。自分だけ良くしてもらって、まーちゃんには何もしてあげられていないから
そしていつまでも待たせてしまっている自分に
「すみません。俺、まだ心の整理がつかなくて
アーリャの事もマーシャさんの事も大好きで」
「そんなに焦らなくてもいいのよ〜
それにねさーくんがそこまでアーリャちゃんの事を大切に思ってくれてるの凄く嬉しいの」
「だからねゆっくり考えて それでも私を選んでくれるならその時に告白してくれたらいいの」
そう言い腕を背中にまわされ抱きしめられる
この母性の前に俺はただ頷く事しかできなかった
◇
「さーくん、さーくん起きて」
体を揺すられ、意識がぼんやりとながら覚醒する
どうやらマリヤの胸の中で寝てしまっていたようだ
この母性の前では抗うこともできなかったのだろう
そんなことを思いながらマリヤの胸から離れ前を見ると
今にも泣きそうな表情をしている大事なパートナーの姿があった
「あれ、どうしてここにアーリャが」
「おはよう政近君 どうしてあなたがマーシャのむ…抱きつく形で寝ていたのか説明してもらえるかしら」
「あ、いやこれはだな」
パッと隣を見ると困ってそうな顔をしてるマリヤが「えっとね〜」 と言い淀んでいた
寝起きの頭をフル回転させる
どんな言い訳をしても詰んでないかこれ!?
「それに政近君の事をさーくんって……」
「えっとねアーリャちゃん 久世君が疲れてて」
マリヤの言葉は遮ぎられた
「否定…してくれないのね」
パッと走り出し生徒会室から出ていってしまった
アーリャの目尻には涙が溜まっているようにみえた
「すみません、俺のせいで」
「ううんさーくんのせいじゃないよ
それとね アーリャちゃんの事追ってあげて
今のあの子にはさーくんが必要だから」
「……分かりました」
そう言いアーリャが向かったであろう方向に走り始めた
◇
生徒会室の前のドアを開けると
姉のマーシャと私のパートナーの政近君が抱き合っている姿が見えた。
イマイチ状況が飲み込めなかったので、マーシャにどういう事なのか問い詰めようとしたところ、
政近君のことを「さーくん」と呼び起こそうとしていた
あぁそっか
マーシャの言ってたさーくんって……
それでも嘘だと思いたかった 彼がさーくんではないと
だから問いかけた
でもマーシャから出た言葉は否定では無かった
その時点で確信した
本当に政近君がさーくんだったのだと
その後のことはよく覚えていない
咄嗟に走り出して、気がついたらここに居た
だんだんと気持ちが溢れだしてきた
どうして私じゃないの
有希さんが政近くんの妹と知って舞い上がっていた私が馬鹿みたいじゃない
1人で勝手にドキドキして、意識してもらえるように頑張ったのに…
以前、2人で有希さんを政近君の実家に尋ねた時の事を思いだしながら涙を流した
本当に心の底から政近の事が好きだったんだと再度自覚した
でももう遅かった…遅すぎた
彼は何年も前からマーシャの事が好きで
マーシャも彼の事が大好きで
私の付け入る隙なんて無かったのだ
そんな事を考えていると走ってこちらを追いかけてくる彼の姿があった
「アーリャ!」
どうして追いかけてくるの 放っておいてよ
そんな事を考えながらも 本当は追いかけてきてくれたことが嬉しくてたまらなかった
でもその本音を言葉にするのはアーリャのプライドが許さなかった
「何よ、マーシャの彼氏の久世君
それとも義兄さんと呼んだ方がいいかしら」
「ちがっ」
「何が違うのよ さっきもさーくんって呼ばれてたじゃない」
「全部話すから、聞いて欲しい」
何を今更
実はマーシャと付き合ってましたって言うだけなんでしょ
なんでそ悲しそうな顔をしてるの
「分か…った」
過去の政近君の事、マーシャとの出会い
そして私と争いたくないからというマーシャの気持ち
全てを打ち明けた
「そうだったのね…それでこんな事私に話してどうするの
マーシャが言ってた通り こんなの私が身を引くしかないじゃない」
違う、本当は政近君が私の事をマーシャと同じくらい好きと思ってる事が酷く嬉しいの
でもぽっと出の私が横から奪うなんて
「ううんそれは違うよアーリャちゃん」
そこには遅れてやってきたマーシャの姿があった
髪も乱れ、肩で息をしながら
それでもこっちをまっすぐ見ていた
「マーシャ…」
「確かに久世君は私にとってのさーくんだけどね
それが理由にアーリャちゃんが身を引くのは違うと思うの
それに選ぶのは私たちじゃ無くてさーくんだから」
「それにアーリャちゃんに負い目を感じて付き合うなんて嫌なの」
あぁマーシャは強いなと思った
好きな人を前にして 自分の気持ちを伝える事ができて
それで私の事も気にかけてくれている
「分かったわ 私もちゃんと言わないとフェアじゃないよね」
正面にいる彼の目をじっと見つめ
言葉を発する
本当は自分の気持ちを伝えるのはすごく怖い
もし選ばれなかったらと思うと足がすくんでしまう
だけど、マーシャがくれたチャンスを
そしてこの想いから逃げたくないから
「政近君、貴方のことが心の底から好きです。
去年の文化祭の時からずっと貴方の事をもっと知りたいと思ってた。パートナーになってくれて本当に嬉しかった
だけど、もっとあなたと一緒にいたいの
だから友達という関係じゃなく、貴方の恋人として一緒に居させて下さい」
伝えてしまった
ダメだったらどうしよう 明日からどう接すればいいのかと
でも不思議と後悔はなかった
伝えるつもりのなかったこの気持ちをぶつける事が出来た
「ありがとう 凄く嬉しい」
「俺もお前がアーリャの事が好きだ
だから、そのこれから恋人としてよろしくな?」
「えっ」
予想外の返答だった
だって私が選ばれるわけがないと思っていた
嬉しさより困惑の方が勝っていた
「そっか〜わた…し…じゃダメだったのね」
マーシャが笑いながら涙を流していた
初めてみる姉の表情は凄く悲しそうでいて嬉しそうでもあった
改めて実感した マーシャの好きな人を奪ったんだと
「おめでと〜アーリャちゃん
さーくんの事幸せにしないと許さないからね
それにまだ諦めてないから」
ゆっくり近づき私を抱きしめた
「うん、ありがとうお姉ちゃん」
今まで何度も拒否してきた呼び名でマーシャを呼んだ
一瞬驚いたような表情をしたけど、
とても嬉しそうに何度も私の名前を呼んでいた