①
ここはどこなのだろうか。
なぜ何かに閉じ込められているのだろうか。
誘拐でもされたのだろうか。
それとも私は死んでしまっていてここは天国と地獄のどちらかなのか。
私はいつも通り会社に行って上司に叱られて
残業して終電まで残って、また寝る。
そんな日々を繰り返しながら生きてるのか死んでるのか
わからないような生活をする一般市民だったはずだ。
少なくとも狙って誘拐する魅力もこのおじさんfaceではないし
人質にもできるような価値のあるおじさんではなかった気がする。
金銭もあまり持っていなかった。
やはり誘拐の線はないと考える
どうしてこうなったのだろうか。
いつも通り、朝早くから起きようとしたら
いつも見慣れた私の部屋とは全く違う。
とても暗い場所で起きた。
しかも、どこかに閉じ込められているようで
何も見えないし聞こえない。それも相まって
真っ暗で少し寂しいような気がしてしまう。
そんな少し窮屈で息苦しいような場所に閉じ込められていた。
しかもちょっと空気が澱んだような匂いがしていい気にはなれない。
結局‥ここは‥どこなのだろうか?
少しでも情報を手に入れようと、
試しに目の前の空間を手を伸ばして優しく叩いてみれば
コツコツとした感触とともに
何かが少し割れていくような気がした。
どうやら触れられるということは私に肉体はあるらしい。
少なくともここは死後の世界ではないことを確認できた。
少し安心することができた。
ただいつもの体と違うような違和感がどこかにすこしだけあった。
いや、私が気づいていないだけで結構違和感があるのかも知れない。
とりあえず何か割れるものに閉じ込められているようなので
本気の力を出して壁を蹴破り、叩き破ってみる。
何回か叩いてここから出ようと叩いたそのとき、
目の前にある大きな壁は、暗闇と共に私の前から
大きな音を立てながら崩れ去った。
②
私の目の前から崩れ去った大きな暗闇の向こうにあったのは
ジャングルのように大きく茂る
沢山の見たことのない生植をした木々、
遠くに見えるにとても大きく
時が止まっているように見える綺麗で凛々しい湖。
“この日本にこんな景色なんて今はない”
しかも、この様な景色は少なくとも、
軽く見てもこのそれは数千年も昔のだ。
私のような一般人が軽々しく見ていいものではない。
こんなに大きな物を見ていたら、
さっきまで私にあった不安と体の違和感など
そっちのけにして不思議と私の前から消えてしまった。
“ここはどこなのだろうか”
周りに何かがないか、そう考え。
トコトコ てくてく と少しづつ探し歩いていると
私は先程遠くから見た大きく凛々しい湖にいた。
“いつの間にこんな所まで来たのだろうか”
私は目の前にあるとても大きな湖の前で
小さな卵の殻を被ったヘンテコ幼女を見ている。意味がわからない。
幼女は訳がわからない顔をしながら驚いた顔をして止まっている。
“この目の前にいる女の子は誰なのだろうか”
何がともかく、私は幼女に話しを聞こうと思い。
幼女に触れようとした。
チクタク チクタク リンドン リンドン
不思議と心臓から血の流れる音が大きくなり
私は幼女に触れようと
ゆっくりと少しづつ動き始めた。
するとその幼女は私のことを不思議そうな顔をしながら
私と同じ様に触れようとしていた。
私は目潰しをされそうかと思った目を瞑ってしまった。
だが、目にはなにも感覚がなかったので
恐る恐る目を開けてみると。
幼女は私と同じ行動をして止まっていた。
幼女以外は普通に動いていたので、
世界の時間が止まっていたわけではない様だ。
私が動くと幼女も動く。幼女が動くと私も動く。
どうやら、この私、鵜月卯和は
その辺にいる様な普通なおじさんから
この卵の殻を被ったヘンテコ幼女になってしまったらしい。
③
前回の続き•••的な何か
私はひたすら湖の前でむんと仁王立ちで佇みながら、
うんうんうんと考え込んでいる。
なぜ、私はおじさんから幼女になっているのだろうか。
そして、ここはどこであるのか。
どうして、こうなったのだろうか。など。と
まぁ?
いつまでもうんうんと考えていても
私の頭からはこの現象の理由なんて物は
なにも思いつかないようだが。
ここが仮に現代社会の日本であるのなら、
他人から見て若干の恐怖を感じる物であるだろう。
ひたすらおじさんが何もないところでうんうんと
仁王立ちで考え込んでいるという。
私からしたら少し滑稽で怖いものであるが。
流石に通報物とまではいかないが。
多少の不信感を持たせるものとなっただろう。
だが、その心配はない
今の私は幼女である。
もう一度いうが (イラナイヨ)
いまの私は幼女!!なのだ。
普通に考えて、逮捕や職質はされないであろう。
親御さんがいないか周りから確認されるかもしれないが。
私はドヤとしながら、可愛らしい顔で
胸を張ってそう言い切った。
この幼女(私「仮」)にはあまり胸はないようだが、、、
話が逸れたな‥とりあえず現実を見なければならないようだ。‥そんな気がする。
話を戻そう。
とりあえず私はそれから頬を思いっきり抓った。
その時の私は普通にバカだったのであろう。
そんなに力、入れなくて良いだろう。
痛かった。涙が出た。泣いた。
そんな実演をしたから
どうやら、この現実は夢ではないと自覚した。
やってよかった。と思う、うんうん
そう思わないとただの痛い目をみた馬鹿なだけである
そのことを思い返すと
私は、少し泣きそうになった。