エデン条約、後半戦に突入いたしました。
といっても皆ボロボロにはなりませんし、
先生もお腹を撃たれません。
だって彼がいるから。
エデン条約、補習授業部、裏切り者、ティーパーティーの瓦解、ミカのクーデター。
本来ならもっとそれぞれに深い罪と傷が生まれるはずだった。
けど、それは1人の優しいヒーローによってハッピーエンドになった。
これからも彼は全てをハッピーエンドに導いていくのだろう……。
時はエデン条約の調印式が行われる日、
その日、シャーレの先生はシスターフッドのヒナタに案内してもらいながら、通功の古聖堂に足を踏み入れた……。
そこにはトリニティ、ゲヘナ双方がメンチを切り合い、
どちらかが尻尾を出した瞬間に叩き潰そうとしている様なピリピリした空気……
…は全く無く、何だか穏やかな空気で行われようとしていた。
先生「…何だか上手く行きそうだね。」
先生「あの…ところでなんで君がいるのかな?」
【双方のトップからお呼ばれしたので来ました!】
先生「そうなんだね……」
ミカ「……!」ヒラヒラ(目立たないように手を振る。)
【……】ヒラヒラ(手を振り返す。)
ヒナ「…」ジーッ
先生「(あ、ヒナがものすごいプレッシャーを出してる…)」
先生「(横にいるアコが威圧で押しつぶされそうになってる…!)」
先生「(絶対2人がイチャイチャしてるのを見て怒ってるよね…)」
【……!】ヒラヒラ(ヒナの視線に気づいて手を振る)
ヒナ「…!」バッ(目が合って思わず顔を背ける。)
先生「(ヒナ、顔ちょっと赤くなってる……)」
先生「(もしかしてこの子…)」
先生「(…とんでもないプレイボーイなのでは!?)」
何だかあらぬ疑いがかけられたりしながらも、
クロノス報道部が到着し、キヴォトス全域に映像を中継し始めて、いよいよ調印式が始まろうとしていた。
だがそれをよく思わない人たちも行動を始めていた…。
サオリ「……弾道ミサイルの到着時間は…?」
ミサキ「…あと5分もしないくらい。」
サオリ「会場の混乱に乗じて私達は、古聖堂の地下に潜入する。分かったな?」
ミサキ「…了解。」
ヒヨリ「わ、分かりました!」
アツコ「…」コクコク(頷く)
サオリ「……着弾を確認次第、動くぞ。」
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【それではこれより、エデン条約、調印式を執り行います。】
【(…なんで僕が進行役なんだろう…?)】
【(いきなりミカちゃんから台本を渡されて…)】
アロナ『先生!』
先生「?」
アロナ『この大聖堂上空に急速接近してくる飛行物体を確認しました!』
先生「え!?ミサイルみたいなものなの!?」小声
アロナ『分かりません…迎撃システムも作動していないみたいですし…』
アロナ『けどこのままだとここに激突してしまいます!』
先生「…!」
先生「みんな!早くここから避難してっ!」
生徒たち「…え?」
先生「何かミサイルみたいなものがここに接近してるらしいんだ!」
ヒナ「…ミサイル…?迎撃システムは反応してないけど…」
先生「このシッテムの箱のAIが知らせてくれたの!」
ミカ「じゃあ信じるしないね…よし!調印式は一旦中止!」
ナギサ「皆さん、正義実現委員会の皆さんの先導に従って焦らず、避難してください。」
ハスミ「皆さん、着いてきてください…!」
その頃、古聖堂前………
サオリ「これから、調印式が行われるとは思えないくらい騒がしいな……?」
ミサキ「…何かアイツら古聖堂から出てきてるけど…」
ヒヨリ「ま、まさかバレてはないですよね?」
サオリ「……迎撃システムは既に貫通させてあるはず…」
サオリ「…ミサイルが来たぞ…!」
……………………………
ヒナ「本当にミサイルが来たわね。」
ミカ「ちょっと!何でそんな冷静なの!?大聖堂が壊れちゃうよ!」
ヒナ「心配しないで、迎撃用ミサイルは準備してあるわ…」
ヒナ「もうすぐ、配置完了の連絡が来るはずだけど…」
イオリ『ヒナ委員長!いつでも発射できます!』
ヒナ「了解、すぐに発射して…。」
イオリ『はい!ミサイル用意…!!』
イオリ『………発射ッ!』
飛んでくるミサイルに向けて、迎撃ミサイルが発射された。
イオリ『ちょうど大聖堂の上空あたりで迎撃が完了します。』
ヒナ「…分かったわ。」
イオリ『…命中…!迎撃成功しました!』
ヒナ「こっちでも確認できたわ、ありがとう。」
ヒナ「……あら…?」
破壊したと思ったミサイルの中から、
小型のクラスター爆弾の様なものが射出された…!
ヒナ「…しまった!そっちが本命なのね……!!!」
ヒナ「………え?」
先生「あれは……花火?」
ミカ「すごーい!これってゲヘナのサプライズ?」
ミカ「すっごい大掛かりで面白い〜☆」
ヒナ「いや、…全く知らないんだけど………?」
ヒナ「貴方方が用意したんじゃないの?」
ミカ「え?そんな事してないけど…?」
ヒナ・ミカ「………ん?」
……………………………………………
一方、アリウススクワッド視点…
ミサキ「…ねぇ、全然ミサイルじゃないんだけど?」
サオリ「………何でだ?」
ヒヨリ「計画ではアレで大聖堂を破壊するってお聞きしましたよ!?」
アツコ「…」(首を傾げる)
ザッザッ…
シノン「おや、あなた方…?」
「「「「!?」」」」
シノン「もしかして…………」
「「「「…」」」」スッ…(銃を構えようとする)
シノン「調印式を見に来た人たちですね!」
「「「…え?」」」
シノン「いやー分かりますよ、このキヴォトスで犬猿の仲と言われた。ゲヘナとトリニティの平和条約!
こんな一大イベントをこの目で見たいと思うのは当然ですもの!あなた方は画面越しではなく、直接見たいと思って大聖堂まで来られたんですよね!その行動力、ジャーナリストとして見習わないといけませんね!先程、ミサイルがどうこうといって中止されてしまってですね、また改めて最初から執り行うらしいので、ある意味あなた方はタイミングが良いですね!一応、クロノススクールの為の傍聴席が用意されてるのでそちらで一緒に見届けましょう!さぁさぁ!」早口
サオリ「い、いや私達は……」
シノン「遠慮せずに!どうぞどうぞ!」ズリズリ…
サオリ「あ、ちょっと……!」
ヒヨリ「うわーん!リーダーが大聖堂の中に引きづられて行きました〜!」
ミサキ「あーもう…めちゃくちゃよ……」
アツコ「…」トコトコ…
……………………………………
【えー…ちょっとした弊害がありましたが、】
【ゲヘナ学園、トリニティ学園、双方の調印が確認されました。】
【これにて、調印式を終了とさせていただきます…】
パチパチパチパチ!
サオリ「………」
ミサキ「………」
ヒヨリ「………」
アツコ「………」
「「「(動くタイミングが無くて、結局最後まで見届けてしまった……!!)」」」
サオリ「(…というより増援が来ると聞いたんだが……)」
サオリ「(……来る気配は無い…)」
ミサキ「(今動いたとしても捕まるのが関の山…)」
ヒヨリ「(マダムになんて言われるか…!)」
アツコ「(大聖堂、綺麗……)」
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アズサ「(……!?あれはサオリ!?)」
アズサ「(…まさか…襲撃に…!)」
アズサ「(けど何でクロノス報道部の席に居るの…?)」
アズサ「(…分からないわ…けど…!)」
アズサ「…ナギサ様…」小声
ナギサ「…何ですか?まだ式は終わってない…」小声
アズサ「あちらにアリウス分校の生徒が…」小声
ナギサ「…っ!…………分かりました…」小声
ハスミ「……!」
ナギサ「…」サッ、サッサッ…
ハスミ「(ナギサ様がハンドサインを出している…)」
ハスミ「(報道部の後ろの方の席の4人組を拘束…)」
ハスミ「…あの方たちですね。」
…………………………………
アリウススクワッド「「「「……」」」」
ハスミ「すみません。」
「「「「!?」」」」
ハスミ「今、お時間よろしいですか?」
ハスミ「ご同行願います。」
サオリ「………分かった…。」
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調印式が無事に終わり、場所は変わってトリニティの会議室の1つ。
ガチャッ……
ハスミ「皆様、こちらへ…」
ティーパーティーのナギサ、ミカ。
補習授業部、そして元アリウス分校の白洲アズサ
ゲヘナ風紀委員会のヒナ。
そしてシャーレの先生。
あと何故か呼ばれた主人公。
会議室には、既に4人の少女が着席していた。
アリウススクワッドの4人組だ……。
……………………………………
ナギサ「…つまり、貴方方があのミサイルを撃ったんですね。」
サオリ「あぁ、その認識で間違いない。」
サオリ「調印式を邪魔しようとしてすまなかった…」
ミカ「…何もされてないのに謝られるなんて変な気分。」
ヒナ「…何で調印式を襲撃しようとしたの?」
サオリ「マダムの方針だ。」
先生「マダム…?」
サオリ「私達、アリウス分校の実質的な支配者だ。」
サオリ「マダムはトリニティにとてつもない憎悪を示していた。」
サオリ「それで、この日を襲撃しトリニティの瓦解を狙ったと言う訳だ。」
ミカ「そんなに細かく話しちゃっていいの…?」
サオリ「どうせあちらに戻ったら死ぬんだ。」
サオリ「今更、罪を重ねたって構わない。」
サオリ「全ては虚しい。そういうものだ。」
先生「そ、そんなのって…!」
アズサ「…」
アズサ「ふざけないで!」
サオリ「…」
アズサ「何でまだ、あんなのに従ってるの!?」
アズサ「私達はアイツに何もさせてもらえなかった!」
アズサ「あるのは恐怖だけ!」
アズサ「それなのに何で!何でなの……」グスッ…
サオリ「…アズサ……」
「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」
ヒヨリ「す、すみません私です〜」
ヒヨリ「今日は朝から忙しくて何も食べてなくて…」
【じゃあ…】
ヒヨリ「?」
【あんぱん食べる?】
ヒヨリ「良いんですか!?」
【うん、勿論!】
【とりあえず、皆も食べよう?】
ナギサ「…まぁ貴方がそう言うのなら……」
ヒナ「ちょっと小腹は空いてたかもしれないし…」
先生「(この子の場面制圧力が凄い…!)」
……………………………………
【…】モグモグ…
ヒヨリ「…美味しいですぅ〜」モグモグ
サオリ「……美味しい…」モグモグ
ミサキ「……」モグモグ
アツコ「…!」(目を輝かせている)
ヒナ「…相変わらず美味しいわ…」
ナギサ「えぇ、全くです。」
先生「こ、こんなに美味しいんだ!これ!」
ミカ「あれ?先生食べたことないっけ?」
先生「うん!初めて食べたよ!」
【それでさ、サオリさんだっけ?】
サオリ「何だ?」
【このままだと君たちはそのマダムに殺されてしまうって本当?】
サオリ「あぁ、多分…。」
【じゃあさ…】
【その前にマダムを倒したら、無かった事になるね。】
「「「「「「「「「……は?」」」」」」」」」
【だってそうでしょ?】
【と言うか、生徒たちを利用して他校を滅ぼそうとしてるなんて、そんな悪い人…僕は許せない!】
サオリ「…無茶だ。」
サオリ「…マダムは私達よりも遥かに上の存在。」
サオリ「束になってかかっても…恐らく……」
【大丈夫。】
サオリ「…?」
サオリ「!」
【皆で戦えば、きっと倒せる。】
【皆が皆を信じたら、きっと大きな力になる。】
【全ては虚しいなんて、そんな事言わないで。】
【生きるってとっても楽しいことだから。】
【誰かと共に生きて、笑っていたら、虚しいなんて思わなくなるよ。】
【だからさ。】
【皆を頼ってみて。】
サオリ「……」
ポロポロ……
サオリ「…グスッ…分かった……………お願い…皆……」
サオリ「私達を助けてくれ………!」
【うん、もちろんだよ!】
【じゃあナギサちゃんとヒナちゃん達はいっぱい人を集めて】
ナギサ「承知しました!」
ヒナ「任せて。」
【先生は皆の指揮をお願い。】
先生「分かった!…けど君は……?」
【僕も色んな人に頼んでみるよ。】
【皆で力を合わせよう!】
「「「「「「「「「おーーー!!」」」」」」」」」
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一方その頃、アリウス分校の支配者であるベアトリーチェはホログラム越しのゲマトリアの面々に憤慨していた。
パシリカの至聖所……………
ベアトリーチェ「ちょっと!話が違うじゃない!」
ベアトリーチェ「ゴルコンダ!」
ゴルコンダ「……なんの事ですか?」
ベアトリーチェ「とぼけるな!」
ベアトリーチェ「ヘイロー破壊爆弾は!?何故頼んだのにここにないの!?」
ベアトリーチェ「それと、マエストロ!」
マエストロ「今度は私ですか…」
ベアトリーチェ「ユスティナ聖徒は!?古聖堂の地下に連れて行く代わりに提供してくれるんじゃないの!?」
マエストロ「…確かにそんな事を約束した気がしますね。」
マエストロ「けど彼女たちは到達していないようだ。」
ベアトリーチェ「…何?」
マエストロ「現に、到着していたとしたら私がここで貴様に応答してる筈がない。」
マエストロ「到達していたとしてももう手は貸す気はない。」
ベアトリーチェ「ど、どうして…!?」
マエストロ「最近、黒服からとある人物について聞いた。」
マエストロ「貴様が使役したユスティナ聖徒が私の作品だとバレてしまったら、私にまで火の粉がかかってしまう。」
マエストロ「あいにくまだ、私は芸術の何たるかを極めるまで死ぬわけには行かない。」
マエストロ「つまり、ここで貴様とは縁を切る。」
ベアトリーチェ「そ、そんな……!」
ゴルコンダ「私も同じ様な理由ですね。」
ベアトリーチェ「は!?」
ゴルコンダ「ヘイロー破壊爆弾なんて作っても彼には効きませんし、変に刺激しても私の寿命を縮めるだけですから。」
デカルコマニー「そういうこった!」
デカルコマニー「まだ死にたくない!」
ゴルコンダ「じゃあそういう事で…。」
ベアトリーチェ「ち、ちょっと…!?」
ベアトリーチェ「……………」
黒服「ククク…いつもの様な覇気が感じられませんね。」
ベアトリーチェ「……黒服っ!!」
黒服「おっと、怖い怖い…」
ベアトリーチェ「お前がアイツらに入れ知恵をしたな!?」
黒服「ええ、そうですよ。」
黒服「我々の身の安全のために伝えておきました。」
ベアトリーチェ「私は聞いてないぞ!?」
黒服「それは……」
「貴方を見捨てる気ですからね。」
ベアトリーチェ「……は?」
黒服「所で、貴方…最近崇高を降ろす実験をしているそうな…」
ベアトリーチェ「だ、誰から聞いた!?」
黒服「それはその方との契約なので教えられません。」
黒服「私は自分勝手な人が好きではありません。」
黒服「ましてや、私達に黙って、よもや崇高を降ろそうとしてるとは……。」
ベアトリーチェ「くっ………」
黒服「貴方の事は元からそんなに仲が良いとは思ってませんが、ちょうどいい機会ですからね。」
ベアトリーチェ「ちょうどいい機会って…!?」
黒服「ゲマトリアから貴方を脱退させます。」
黒服「このあと来る、ある人によって。」
黒服「貴方は死にます。」
ベアトリーチェ「っ!?」
ベアトリーチェ「…………」
黒服「今、貴方が考えている緊急転送装置は今破壊しましたので使えませんよ?」
ベアトリーチェ「は?」
黒服「他の方々も言っていましたが、まだ死ぬ気はないですし。」
黒服「これからはひっそりと研究を進めていきますよ…」
黒服「それでは、さようなら、マダム。」
ブツッ……
ベアトリーチェ「……クソッ!」
ベアトリーチェ「クソッ!クソッ!クソッッッ!!!」
ベアトリーチェ「こうなったら…私一人で…!!」
ベアトリーチェ「……っ!?」
【あ、やっぱりここにいたんですね。】
ベアトリーチェ「…天井を突き破っての登場なんて、随分派手ですね。」
【ここまで遠かったですから。】
ベアトリーチェ「……それで、私に何か……?」
【はい。】
【貴方をやっつけにきました。】
次回!ベアトリーチェ死す!
デュエルスタンバイ!