THE IDOL M@STER VI:RE 作:ドラソードP
奇妙な感覚だった。
今までで一番腹立たしくて、悔しくて、憎くて、もどかしい。
それでもどこか透明で、清々しくて、気分が良い。不思議とそこには何の未練も無い。
遠くには無限に広がる一面の『海』があった。
既に光を感じる眼も、波の音を聞く耳も、水の感触を感じ取る手足も、肉体も無い。それでも何故か鮮明に、そこにあるのは理解出来た。それは
残骸達が立ち上がり、再起動する。
それは人の争いを求める本能か、志半ばで散っていった者たちの死に切れない想いか。或いはあれら全ては、今まで存在していなかった別の[何か]なのか。兵器のくすみ、歪んだ摩擦音がひとつ、またひとつと増えて行く。
だが、そんなことはもうどうだっていい。
俺は戦いに負けた。そして木っ端として、次期に消える。再起動をすることも無く、最初からそこに居なかった様に……肉体も、戦う意味も失った今、それだけが俺に残された全てだ。
光は遠く、遠く、離れて行く。
もう思い残すことは無い。ここが俺の限界だった、それだけだ。世界の行く末も、大いなる計画も、人類の進化も、知ったことでは無い。後は勝ち残った者が好きに世界を作り替えれば良い。それがこの弱肉強食の世界の、ただ唯一の在り方だ。
意識は闇に落ちて行く。光とは対局の場所へ。
耳障りな声もしない。身体を蝕むコーラルの感覚も無い。我武者羅に明日を求めて引き金を引く必要も無い。戦いこそが全てだった一生の、ようやく訪れた安寧。地獄とは案外、冷たく静かな場所なのかもしれない。幾度と無くルビコンで見てきた地獄よりも、遥かに。
『……きて……起きてくだ……』
……うるせぇ、漸く静かになったのに、まだ何かあるのかよ。
『――起きてください、イグアス』
「……だから死んだ後まで頭の中で騒ぐんじゃねぇ、戦いに負けた木っ端に表舞台に立つ資格はねぇんだよ。オールマインドか誰か知らねぇが、もうさっさと寝かせてくれ」
『それはできません、イグアス。何故なら貴方は――』
「――ッ!!」
静寂を引き裂く耳鳴りが、存在しない頭を反響する。忌々しき、あの耳鳴りが。そして視界の先が、光に突き刺される。
[-AM 7:57-]
『――あと3分以内に布団を出て、出社しなければならないからです』
「……はァ?」
-ARMORED CORE VI-
FIRES OF ■■■■■■
イグアスとシーズや斑鳩ルカ辺りってなんか合いそうじゃない? みたいな発想から生まれた幻覚です。
どうでも良いけど文面だと斑鳩ルカとイグアスって凄い似てる気がする……
一応全体の話の流れとかは決まってるけどエターナル常習犯なので消えたら許してクレメンス