ガルチェア大陸・東ガルチェア方面
大陸東海岸。
群島国家ミニマニア共和国・ウチノ海での戦いが終わり、東ガルチェアの国々が自衛隊の持つ圧倒的な軍事力に戦慄しつつ、その名を轟かせる魔導艦隊が敗れた事で、かの覇権国家の東ガルチェア侵略の野望が打ち砕かれるかも知れないと、希望を持ち始めた。
ミニマニア海戦で、自衛隊がネフィリア帝国の残存艦が行う救助活動を妨害しなかったため、それなりの生存者がネフィリア帝国に生還する事になるが、その間にもガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・陸上部隊は東ガルチェア方面に進軍を続けていた。
東ガルチェアの国々は、半年という準備期間があったのにもかかわらず集団安全保障を結ばなかった国もそれなりにあり、ネフィリア帝国軍を迎え撃つ独自の対策をしていた中小国もあったが、その通り道に位置していた国々は奮闘も虚しく制圧されており、多くの民がネフィリア帝国に奴隷として連れ去られていった。
東ガルチェアの中でも中央ガルチェアに近い、日本から遠く離れた国は、日本国の国力をあまり詳しく知らず、魔物の生息域に近い位置にあるために兵の練度も高く、己の実力を過信している国も多かったのが一つの要因である。
また、仮に集団安全保障条約に属していたとしても、物理的に支援がし辛い側面もあった。
海軍が先行したのは、魔導艦隊が快速を誇っていた事と、陸軍が道中の抵抗勢力を制圧していたからであり、後にネフィリア帝国が東ガルチェアに入り込みすぎて撤退も出来ずに大幅に軍事力を削られる要因となっていた。
ある意味では集団安全保障を結ばなかった日本国勢力圏外の国が肉の盾となりネフィリア帝国軍に対抗する為の時間を稼ぎ、万全の状態でネフィリア帝国軍を迎撃出来るようになった。
ガルチェア大陸・東ガルチェア方面
東ガルチェア玄関口、フォモルーン山脈
旧ギガンティア領最東端に位置し、このフォモルーン山脈の存在がガルチェア大陸の中央と東を分ける壁となっており、地図上でも実態でも領地を仕切る線となっている。
古くはまだ小国同士だったネフィリアとギガンティアが小競り合いをしている頃に、近隣の魔獣被害と敵対勢力からの襲撃に耐えかねたネフィリアの民が山脈の僅かな線の途切れ目である峡谷を通りぬけ、後のネフィリア王国を建国する中央ガルチェアへと民族移動する。
中央ガルチェアは比較的魔物の個体数の少ない地域が存在し、安定して発展する平穏を手に入れたネフィリア王国は、次第に魔物を狩猟し糧とする技術を発展させ、魔物の度重なる襲撃で発展を阻害されていたギガンティアに技術的優位を持って勝利し、ギガンティアを吸収したことでより勢いづいたネフィリア王国は周辺諸国を飲み込み、ネフィリア帝国となる。
そう、フォモルーン山脈は中央と東を分ける巨大な山脈でもありながら、ガルチェア大陸の歴史に大きく関わる縁の地である。
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・魔獣騎士団・旧ギガンティア部隊
かつてネフィリアと覇を競っていたギガンティアだが、魔物の襲撃に技術発展を阻害されていたとは言え、決して進歩がなかった訳ではない。
ネフィリア王国時代に彼らが魔物を狩猟する技術を発展させたのに対して、ギガンティアは比較的温厚かつ丈夫な魔物を使役する技術を発展させていた。
頑強でそこらの野生動物よりも圧倒的に怪力で機動力も決して遅くはない。
ギガンティアの周辺国は次々と重厚で頑強な魔獣の軍勢に押しつぶされる事になり、当時のギガンティアは覇獣国の異名を持っていた。
だが、姿を隠していたネフィリア王国の優れた対魔獣狩猟技術との相性は最悪であった。
的確に魔物の急所を狙い致命打を与える戦術と丈夫な魔物の皮膚を貫く武器は、ギガンティア覇獣国の兵力を大きく削ぎ落とし、遂にギガンティアの首都は落とされることになる。
決してネフィリア王国は無傷ではなかったが、雌雄を決したその瞬間、中央ガルチェアでネフィリアに敵う存在は消え去ったのだ。
ネフィリアが打倒した国々の民と軍を統合するのに多大な労力と長い時間を要したが、ネフィリアの狩猟技術とギガンティアの魔獣使役術が混ざることで、ガルチェア大陸最強の軍隊が完成することとなった。
それこそが、今、東ガルチェアを制覇するべく行進を続ける魔獣騎士団である。
魔獣騎士団・走竜部隊
東ガルチェア遠征隊の先行部隊が土煙を上げながらフォモルーン山脈が一部途切れる峡谷を目指して走っていた。
彼ら走竜部隊は、今でこそ準主力部隊に格下げされてしまったが、旧ギガンティア時代から続く魔獣騎士団の花形であり、機動力という分野では飛竜部隊の次に早く、突破力も侮れない。
後に続く、地竜部隊の為の偵察と橋頭堡を確保するため資材を積んだ荷車を引いている走竜も居た。
『全隊止まれ!』
走竜部隊の隊長が指示を出すと、一糸乱れず停止する。
『あそこがフォモルーン山脈を抜ける峡谷だ。あの向こう側からが、本格的に東ガルチェアの領域である、心してかかるように!』
『はっ!!』
『後続の部隊が追いつく前に野営の準備を始めるぞ、彼らとの競争だ、急げ!』
『はっ!作業開始!!』
荷車から資材を取り出し、天幕を建て始める工兵の働きに満足そうに隊長は頷くと、背後に居る副隊長に目線を送る。
『明日にあの峡谷を抜けることになるが、恐らく東の蛮族共は確実に襲撃をかけてくるはずだ』
『あぁ、そうだな。難なく蹴散らせるとは言え、犠牲が多すぎれば今後の統治にも悪影響が出てしまう。それに、彼らを故郷の家族に連れ帰るのも我々の責任だ』
『必ず勝利するにせよ、勝ち方は望ましい形であるべきだな。あの峡谷を抜けると体を休める機会は大きく減るだろう、此処でできる限り英気を養っておかねば』
天幕の周りに柵が取り付けられ、陣地がそれなりに形になってきた頃、地響きと共に地竜の咆哮が聞こえてきた。
『後続が到着したか』
『いつ見ても頼もしいな』
フォモルーン山脈手前に築かれた陣地にガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・魔獣騎士団最強の部隊、地竜部隊が到着するのであった。
『思ったよりも早かったな』
『なに、フォモルーンの地を不法占拠する蛮族共が思ったよりも粘ったからこれでも遅いほうさ』
走竜部隊の隊長と地竜部隊の隊長が肩を叩きあう。
『コビット王国とフェアリス王国か』
『ギガンティア時代にどさくさに紛れて連合を組んで領土を奪い取ったこそ泥共さ。瓦礫の山で嘆く奴らの面を見せてやりたかったぞ』
『イッスーン公国とボーシー王国は我々が片付けておいた。これで東ガルチェア由来の旧連合国は丸ごと片付いた訳だ』
『この峡谷周りだけ山脈が途切れているからか中央と東が曖昧だ。ギガンティアから奪った取り分を巡って仲間割れして分裂しているから地図の線引が面倒くさいことになっている』
『だが、此度の戦で書き直される。この大陸はやがてネフィリア帝国だけになるのさ』
『地方としては中央と東は分けておいたほうが良いだろうがな。それに東を制覇したとしてもまだやることはある。黄金の帝国までには程遠いな』
ガルチェア大陸・東ガルチェア方面
東ガルチェア玄関口、フォモルーン山脈上空
ミニマニア航空基地から離陸したRQ-4Bグローバルホークが電子の目を持って、東ガルチェア遠征隊の野営地に灯る熱源を捉えていた。
流石の東ガルチェア遠征隊もフォモルーン山脈よりも遥かに高い位置から監視されているとは思わず、また夜間で遥か高空である事もあり、RQ-4Bグローバルホークの機影に気づく事はなかった。
フォモルーン山脈の麓付近に存在する幾つかの国は、一応東ガルチェア由来の国で、彼らも集団安全保障に入る誘いはあったのだが、日本の提案を蹴り、独自に防衛策をした結果ネフィリア帝国に滅ぼされることになった。
フォモルーン山脈自体がジグザグに蛇行して伸びているために、やや曖昧なところがあり、部分的に中央と東が侵食している部分もあるが概ね仕切られている。
「そうか…。コビット王国・フェアリス王国・イッスーン公国・ボーシー王国が奴らに…」
「そう落ち込むな、集団安全保障から外れている以上は、こちらから介入することは出来なかった」
「我々を目の敵にはしていた。自分たちだけで身を守れる、そう言っていた。しかしこうなってしまうと…」
「これは彼らの選択だ、今更どうしようもない。それよりも、仕込みは終わっているんだろうな?」
「ええ、ネフィリア帝国の地上部隊が峡谷に入った所で作動するようにしております。」
「そうか、奴らの監視を続けろ」
「了解です」
ミニマニア航空基地に船で運ばれてきたF-15JとF-2Aの整備が済み、フォモルーン山脈の向こう側にも各種自走砲が展開していた。攻撃の準備は整いつつあった。
ガルチェア大陸・東ガルチェア方面
東ガルチェア玄関口、フォモルーン峡谷
フォモルーン山脈が途切れる峡谷を進む大軍勢があった。
峡谷前に築かれた陣地から飛び立ったワイバーンが上空から先行し、伏兵が居ないか偵察を行いつつ、地上部隊の隊列が乱れていないか魔石を用いた光信号で連絡を取り合っていた。
『ふむ、敵影見受けられず、引き続き監視を継続するか』
地竜部隊の隊長が、魔石に魔力を通して光を点滅させて上空の竜騎士に信号でのやり取りをすると、腰の小物入れに魔石をしまい込む。
『峡谷の上から挟撃などは戦術として定番ですが、やってこないとは』
『我らの軍勢に恐れをなしたか?』
『ふん、無理もない、30万を超える動員だぞ?通り道の雑魚どもの後始末がなければ40万は行く。襲撃してきた所で返り討ちにしてくれるわ』
『しかし竜騎士団の働きに助けられているな。彼らのお陰で安全に進むことが出来る』
『ワイバーンとて無敵の生物ではない、陣地を築いて休息させてやらねばこうして飛び立つことも出来ないのだ』
『そうだな、次に叩き潰す蛮族の集落を彼らの休息地に変えてやろう。一仕事せねばな』
==ーーー・・・
「今だ、起爆しろ!!」
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・魔獣騎士団がフォモルーン峡谷の中心に差し掛かった所で左右に轟音が響き渡る。
事前に自衛隊の工作部隊が峡谷の地質的に脆弱な部分にC4爆弾を設置しており、各種センサーなどで敵の位置を監視しながら最も効力を発揮する瞬間に起爆したのである。
峡谷の一部が爆発によって崩落し、大量の土砂が峡谷の底へと流れていく。
走竜は狂乱し、騎兵を振り落として、地竜は友軍の兵士を踏み潰しながら土砂から逃れようと出鱈目に走り回る。しかし、迫りくる土砂は無慈悲にもそれらすべてを巻き込み埋没させる。
『い、一体何が起きたというのだ!』
『山の上が複数同時に爆発して土砂崩れが発生しました!』
『くそ、伏兵が居たというのか?竜騎士団は何をやっている!』
辛うじて崩落から逃れた地竜部隊隊長が悪態をつくと部下の一人が空を指差す。
『隊長殿!あ、あれを!!』
『なんだ…あれは?』
太陽を背後に何かの影が猛烈な速度で急降下し、何かを発射すると旋回して離脱していく。
突如、上空を飛んでいた竜騎士1騎が炎に包まれると、元はワイバーンか人体だったものが降り注いできた。
『竜騎士が…ワイバーンがやられただと!?』
『あいつをやった奴を確認しろ!!』
地上部隊が驚愕している間に上空の竜騎士団は次々と何者かに撃墜され数を減らしてゆく。
東ガルチェア玄関口、フォモルーン峡谷上空
『くそ!何人食われた!?』
『残り、私を含めて隊長と副隊長の3騎です!』
『ほぼ壊滅状態ではないか、くっ!帝都になんと報告すれば良いのか』
『それは後で良い、峡谷の土砂崩れで前後が埋まって前進も後退も出来んぞ!』
『何者だ、一体何に襲われている!?』
『隊長!副隊長!奴が来ます!!』
若い竜騎士が太陽を指差すと空に溶け込む様な青い影が急降下してくる。
『空飛ぶ…剣!?』
空飛ぶ剣ことF-2Aは対空ミサイルを撃ち尽くし、機銃攻撃による撃墜を試みた。
若い竜騎士はすれ違いざまに鋼鉄の雨を受け蜂の巣どころか爆ぜて肉片と化し、副隊長はソニックブームを受けて墜落しワイバーン共々全身を強く打ち付けて即死する。
『おのれぇぇぇぇ!!よくも!!!』
部下と副隊長を失った竜騎士団隊長は、手綱に魔力を込めて相棒に合図すると、ワイバーンの口から超高温の火炎の奔流が放たれる。触れれば金属すら容易く融解する炎は、さながら青白く輝く炎の巨剣であり、まさしくこの戦いにおける最大火力の攻撃であった。
「敵を捉えた、アルファ2、FOX1!」
しかし、相手の速度が早すぎて照準が追いつかず、ワイバーンもブレスの反動で速度が低下している。そこに、もう1機のF-2Aがセミアクティブレーダー誘導ミサイルを発射した。光の尾を引きながら飛来した異形の槍が突き刺さり、赤々とした炎の花を咲かせ、竜騎士団隊長は消滅した。
『竜騎士団が、全滅!?』
地上から空の戦いを眺めていた走竜部隊と地竜部隊の生き残り達は愕然とした顔で佇んでいた。
『なんだ、あれは…一体何だというのだ…』
『あんな魔物は見たことありません。夢でも見ているのでしょうか』
『魔物な訳が無い、そもそも生物ではない何かだ!!』
『また来るぞ!今度は違うやつだ!!』
F-2Aが敵航空勢力を排除すると、後続のF-15Jが大量の航空爆弾を抱えて編隊を組んで飛来する。
「ブラボー1、地上目標を確認した」
「ブラボー2、投下、投下」
大型戦闘機の誇る積載量の多さは、そのまま破壊力に直結し、大量のMk.82無誘導爆弾が魔獣騎士団を容赦なく地獄に叩き落とす。
断続的に爆炎が上がり、その数だけ人体と土が舞い上がり地上から悲鳴と轟音が鳴り響く。
それは文字通り地獄絵図そのものであった。
『た・・・隊長、あぁ・・・アァァァ』
『しっかりしろ、畜生!何だこれは、何なのだこれはっ!』
爆撃で飛び散った破片から部下を守ろうとした走竜部隊の隊長は、側面が金属か肉片か区別がつかない状態に引き裂かれており、守られた部下は壊れた人形のように言葉のようなものを呟いている。
『くそっ、そいつを連れて下がれ、陣地まで退却しろ!』
『土砂で塞がれて戻れません!』
『そんなもの無理やりどかせ!退却せよ!』
地竜部隊の隊長が指揮を引き継ぎ、声の届く範囲の仲間を退却させようとするも、爆撃を終えて旋回してきたF-15Jが機首を向けて急降下してくる。
「ブラボー1、機銃掃射を開始する」
「ブラボー2、突入する!機銃掃射!」
まるで獣の咆哮の様な射撃音が響き渡り、M61バルカン砲から放たれる20mm機関砲弾が光の大瀑布と化し、迫りくる閃光の束が次々と魔獣騎士団を消滅させていく。
『畜生、畜生!畜生!畜生っ!』
『何でこんな事にっ!!アガァァァァッ!!?』
機銃弾が戦列を引き裂き、地竜部隊の隊長ごと大地を耕すと指揮系統が崩壊した。
蜘蛛の子を散らすように逃げ惑うそれはもはや無秩序な集団であった。
「こちらブラボー1、敵地上部隊に損害を確認」
「アルファ1、敵地上陣地を確認」
「データリンク、JDAM投下!」
F-15Jが地上部隊を爆撃している間に峡谷を抜けていたF-2AはRQ-4Bグローバルホークとのデータリンクで敵陣地に狙いを定めて精密誘導爆弾を投下する。
まるで吸い込まれるように敵陣地に飛来した精密誘導爆弾は、天幕やワイバーンの休憩地を破壊し、作業員を含む残った兵士を爆散させた。
「アルファ1、残弾なし」
「アルファ2、機銃弾も爆弾もなしだ、帰投する」
「ブラボー1、了解」
「ブラボー2、作戦終了」
「こちら管制塔、作戦終了、残りは地上部隊が片付ける。全機帰投されたし」
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊は出撃時のその威容さを失い、今や泥と血と吐瀉物にまみれた幽鬼の様な有り様であった。
しかし、東ガルチェアを制覇すると言う目的で動員されただけあって航空機の苛烈な攻撃を受けてなお、少なくない人数が生き残っていた。
軌道が逸れたMk.82無誘導爆弾の1発が、道を塞いでいた土砂をほんのごく一部だけ吹き飛ばしたことで一部の部隊が地竜と共に突撃し、土壁をこじ開けてそこから抜けることに成功しており、フォモルーン峡谷を突破を許してしまった。
しかし、峡谷を抜けたからと言って彼らが地獄から解放されることは無かった。
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・魔獣騎士団・混成軍
走竜部隊も地竜部隊も隊長格の人間を失い、指揮系統も崩壊していたが、峡谷を脱出した生き残り同士が合流して、指揮の引き継ぎを行っていた。
『……つまり、ここに居る中で俺が階位が高いって事か』
『あぁ、臨時だが頼むぞ隊長殿』
『くそ、こんなの貧乏くじだ』
『空の化け物は去っていったが、このまま同じ場所に居たら戻ってきた時に一網打尽だ』
『どうする?』
『フォモルーン山脈を抜けてすぐ、都市国家ピクシアと商業連合レプラニアがあるはずだ』
『くっ、唯の通り道の序に潰す有象無象だった奴らだ。今や俺達の生命線か』
『兎に角、奴らの街を奪って前哨基地にするんだ。本国に情報を届けるのは、まず生き残ってからだ』
ガルチェア大陸・東ガルチェア方面
アトラー平原
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊の生き残りがフォモルーン山脈を抜けて平野部に到達してもRQ-4Bグローバルホークの監視は続けられていた。
残党がフォモルーン山脈を抜けたことを既にデータリンクで砲兵隊に共有しており、その照準が向けられていた。
「やはりあの規模では1回の爆撃で全滅出来なかったか」
「まさかMk.82が風で流されて退路を作っちまうとは」
「奴らが峡谷を抜けるのは想定済みだ、ふっ飛ばしてやれ」
「恨むなら無条件降伏を迫った上の連中を恨むんだな」
「部隊を再編して固まった所を狙うぞ」
「砲撃、何時でも可能です!」
草木を被せたネットで偽装した99式自走155mm榴弾砲やMLRS(多連装ロケットシステム)が砲身や発射台を持ち上げ、峡谷を抜けたガルチェア統一軍残党に狙いを定める。
「今だ!発射!」
砲兵隊陣地から一斉に大量の火線が打ち上げられる。
MLRSに本来採用されていたクラスター弾はクラスター弾禁止条約で廃棄処分され、通常のロケット弾だが依然としてその火力は圧倒的である。
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・魔獣騎士団・混成軍
『このアトラー平原を抜ければ森林地帯に入る。資材と燃料は確保できるかもしれんが、休息は1回だけだ』
『ああ、でないと何時空の化け物が戻ってくるか分からん』
『畜生、敵とまともに剣を交えてないのにこのザマかよ!』
『………?何か聞こえないか?』
次の瞬間、魔獣騎士団の前列が突如爆炎に巻き込まれ、黒煙が天高く立ち上る。
『うぎゃああああああぁぁぁっ!!』
『あーーっ!あ゛あ゛あぁぁっ!あああああっ!!』
『足が、足どこ、どこ?歩けな・・・ああぁっ』
榴弾砲やロケット弾が直撃して即死出来た者はまだ幸せな方だっただろう、しかし、破片を浴びて中途半端に生き残ってしまった兵士の姿は悲惨そのものであった。
『いやだ、いやだ、嫌だぁぁ!帰るんだ、故郷に帰るって、約束したのに!』
『そいつは死んでいる、置いておけっっ!!』
『走れ、走れっ、走れぇぇぇっ!今は生き残ることを考えるんだ!!』
フォモルーン山脈の峡谷で爆撃を受け既に死に絶え状態だった魔獣騎士団は陸上自衛隊の砲兵隊の砲撃でとどめを刺され、生き残り同士が集まっていた集団は組織としての形を遂に失った。
山脈から吹き付ける冷たい風に晒され黄金色のアトラー平原は、今や焦げ跡と黒ずんだ人と獣の焼死体で埋め尽くされていた。
「いよいよもって敵地上部隊は壊滅か…」
「ごく少数が森林に逃げたみたいですが、どうしますか?」
「あの程度の人数なら、現地の連中が対処するだろう、無論撃ち漏らしは可能な限り片付けるつもりだが」
「……あんまり気持ちの良いものではありませんね」
「30万人以上の人間が消し飛んだんだ。地方都市の人口くらいある人数がな」
「これからどうするんでしょうかね、あの国は」
「さぁな、だがこれまでの様な振る舞いはもう出来ないだろう」
「この宴もそろそろお開きだな」
ガルチェア大陸・東ガルチェア方面
都市国家ピクシア
『ネフィリア帝国軍らしき集団を見つけただと!?』
ピクシアの領主が部下の報告に狼狽える。
『恐らくそうかと、ですがその…』
『何だというのだ?』
『まるで山賊の様な、むしろ浮浪者の様にも見える集団でして』
『それは真か?』
『事前に通達にあった通り、ニポンの攻撃を受けたものと思われます』
『なるほど、つまり既に死に損ないと言う事か』
『どうしますか?』
『ふっ、ネフィリア帝国軍とは言えもはや恐るるに足らず!返り討ちにしてやれ!』
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・魔獣騎士団・残党
『地竜も走竜もごく僅かだ、落とせるというのか?』
『防壁は岩を積み上げただけの薄壁に過ぎません。地竜に突撃させ防壁を突破した後に、走竜部隊が突撃し、首領の頭を押さえればなんとか…』
『よし、良いだろう。どの道失敗したとしても先に逝った戦友の元に向かえるさ』
『お付き合いします!』
『これで最後になるだろう、ゆくぞ!!』
都市国家ピクシアの防壁めがけて煤と血にまみれた集団が雄叫びを上げながら突撃してくる。
既に都市国家ピクシアの物見台の鐘が鳴らされており、迎撃体制に移っていた。
無数の矢を浴びながら鎧を着込んだ地竜が防壁に突撃をし、轟音が鳴り響くが、砕けたのは地竜の頭蓋骨であった。
『はっ?』
『馬鹿な、東の蛮族の防壁など薄壁でなかったのか?』
ずしりと音を立てて地竜の巨体が防壁の前で横倒しになる。魔獣騎士団残党もピクシアの兵士も一時的に戦闘が中断するほどの光景であった。
確かに都市国家ピクシアの門や防壁は本来、地竜の突撃に耐えられるほどの強度は持っていなかった。
しかし、集団安全保障を結び、自衛隊の施設科が元の防壁を鉄筋コンクリートで補強し、全面的に防衛設備を強化を施した都市国家ピクシアの防御力は格段に向上しているのであった。古い石積みの壁は崩れたが、その中から現れた灰色で無機質な『芯』には傷一つついていなかった。鉄筋コンクリートは見事地竜の突進を受け止め、地竜を自滅させたのだ。
『あの間抜け共、自ら動く盾を失わせたぞ!叩け叩け!』
『何が魔獣騎士団だ!殺せ殺せぇ!』
地竜が自滅したことで士気をあげたピクシア兵たちは、門を開け放ち、撤退を開始する魔獣騎士団の追撃を開始し、次々と討ち取っていった。
暴れる走竜に多少犠牲は出たものの、最後の地竜を失った魔獣騎士団など脅威ではなくなっていた。
ガルチェア大陸・東ガルチェア方面
商業連合レプラニア
『ほう、ネフィリア帝国軍の残党か』
白き髭を蓄えた老人…商業連合レプラニアの長が呟く
『はい、ニポンからの通達です。注意されたしとの事です』
『数は?』
『山賊にしては数が多い程度です』
『ほっほっほ、山賊とな、かの高名な魔獣騎士団が山賊とはおもしろきものよ』
『走竜と思わしき魔物に騎乗している者は少数居る様ですが地竜は確認できず、恐らくニポンの攻撃により全滅したものと思われます』
『ほうほう、それはそれは』
『いかがなさいますか?』
『丁度よい、ニポンから買い揃えた車輪付きの弓、あれを試す良い機会だ。的にしてあげなさい』
『はっ!!』
下男を下がらせると、商業都市の地図を開き、楽しげに兵を配備する箇所を吟味し始める。
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・魔獣騎士団・残党
『散り散りになってしまったが、地竜の生き残りが森に入って言ったのは目撃した。別働隊の連中は今頃ピクシアを落としているだろう』
『希望的観測だろう。1匹しか残ってなかったんだぞ?』
『どの道、我々がここを落とすしかないんだ。ピクシアに向かった仲間たちの為にもレプラニアの商人どもを叩き潰すぞ』
『地竜は居ないが、森で切り倒した丸太がある。こいつで思いっきり突っ込めば奴らの貧相な防壁なんぞ薄壁に過ぎん』
数頭の走竜に縄で繋いだ丸太を何度か叩き、相棒である走竜の首筋を撫でる。
『地竜にその地位を譲ったが、走竜は戦場の花形、有終の美を飾らせてもらうぞ!!』
魔獣騎士団の残党達は、決死の突撃を開始するのであった。
商業連合レプラニア・防壁前
魔獣騎士団の残党が森の奥から現れると、防壁の上に配置された弓兵が声を張り上げて、物見台の兵士に襲撃を伝え、鐘が打ち鳴らされる。
『ゆくぞ、突撃いいいぃぃ!!』
『続け、続けぇぇ!!』
樹齢を感じさせる年輪を重ねた丸太が、土煙を上げながら走竜に引きずられ大きな音を立てている。
『近づかせるな、放て!』
レプラニアの弓兵が弓の弦を引き絞り、矢を放つ。
『蛮族の弓矢なぞ、矢避けの加護で弾いてくれる!』
『魔導兵は、支援をしろ!』
走竜に乗った騎兵の周りに緑色に光る粒子が渦巻き、風の被膜によって矢の軌道を逸らそうと試みる。
『ぐあっ!?』
『な、なんという矢速!これでは矢避けの加護の意味が無いではないか!?』
『なんだ、あの奇妙な弓はっ!?』
レプラニアの弓兵の持つ弓は奇妙な形状をしていた。
それは競技用のコンパウンドボウであった。日本の兵器輸出条約に引っかからない、あくまで競技用の機材であり、民間企業が製造したものであった。
銃火器ではないものの、その射撃性能は侮れず、力学に基づいた設計から放たれる矢は鉄板すら容易く貫通する。
『後少しだ、叩きつけるぞぉぉぉ!!』
『うおおおおぉぉ!!』
次々と数を減らしてゆく走竜だが、一度勢いづいた質量を持つ物体は停止せずに丸太は速度を維持したまま正門に衝突した。
『ばかな、凹みもしない…だと!?』
『あれだけの質量を持つ丸太をぶつけても破壊出来ないとはっ!』
商業連合レプラニアも例に漏れず集団安全保障の恩恵を受けた国の一つで、こちらは大手ゼネコンの手が加えられており、古い防壁はこの半年の準備期間のうちに撤去され、その殆どが鉄筋コンクリートに打ち直され、正門に至っては良質な鋼材で作られた強靭で粘りのある門に交換されていたのだ。
民間企業とは言え、大手ゼネコンの技術力の高さが異世界の魔物の怪力で牽引された破城槌の一撃を跳ね返したのである。
『くそ、もう一度叩きつけるぞ。魔導兵、加護を!…魔導兵?』
振り返ると、走竜の首を貫通して騎乗している魔導兵の胸部に矢が深々と突き刺さっていた。そして、隣で共に破城槌を牽引したいた騎兵は眼球から後頭部にかけて矢が貫通して既に骸と化している。
『あ、あぁぁっ…』
レプラニアの弓兵が獲物を仕留めようと不敵に笑う。
『無念なりや…』
号令と共に魔獣騎士団の残党に弓の斉射がされる。
ガルチェア統一軍東ガルチェア遠征隊・魔獣騎士団、壊滅。
ガルチェア大陸・東ガルチェア方面
コロポニア自衛隊駐屯地
「ネフィリア帝国軍の交戦エリア近くの国々から、帝国軍残党を撃退したとの報告が来ています」
「そうか、これで一安心だな」
「森林にそれなりの数が逃げ延びたとの事で、まだ潜んでいる可能性がありますが、現地からは撃退した以上の敵兵は確認していないとのことです」
「今はそれでいい。これで襲撃部隊は全滅したと見て良いだろうな」
「それで、これからどうしましょうか?」
「政治の話はお上がやることさ、今頃艦隊の生き残りや地上部隊の生き残りが奴らの首都に報告して真っ青になっている頃だろうよ」
「本当、怒涛の日々でしたよ。まさか日本が別の惑星に転移して、国を立て直すために現地の国々と手当たり次第国交を結んで、そうしてたらこの星の列強に宣戦布告される、映画やアニメですらもう少しマシな脚本を描きますよ」
「だが現実に起きてしまったことだ。受け入れるしか無いだろう」
「幸先が悪そうです」
「そうでもない、少なくともこの世界に我が国の実力は示せたんだ。今後の交渉もこれで有利になるだろうよ」
「永遠の発展とは言わないけど、せめて束の間の平和と秩序くらいは欲しいものです」
ガルチェア大陸・中央ガルチェア
ネフィリア帝国帝都…。
『魔導艦隊が……壊滅しただと?』
『誠に信じがたい事です。しかし巡洋艦がごく僅かに帰港したとなると彼らの証言を信じるしか…』
『陸軍は、魔獣騎士団はどうしたのだ?』
『定期連絡のワイバーンも戻らず、早馬や走竜すら戻ってません』
『ば…か、な…あっ…ああぁぁっ』
顔面を蒼白にさせた皇帝が、王錫を取り落とし、硬質な音が皇帝の間に響き渡る。
『へ、陛下!皇帝陛下!お気を確かに!!』
『医務官は何処だ!皇帝陛下がお倒れになった!!』
ネフィリア帝国の帝都は敗走して来た僅かな生存者により、魔導艦隊が壊滅したことを知り、連絡がつかない魔獣騎士団の安否が不明なことで狂乱状態となった。
今まで武力を担保として、我が物顔で植民地を搾り取っていた軍事力が壊滅したことで、恨みを買っていた中央ガルチェアの植民地や敵対国から啄まれて解体される恐れがあるかもしれないのだ。
帝都を防衛する守備隊こそ現在も健在だが、軍の主力を失った今、ネフィリア帝国は丸裸も同然であったのだ。
一方、東ガルチェアの中で今回たまたまネフィリア帝国の襲撃を受けなかった集団安全保障条約が未締結の国々は、中央ガルチェアの雄と呼ばれたネフィリア帝国軍を正面から撃退し、集団安全保障の保護下にある国々を守った日本国に興味を持ちはじめ、早くも効力を発揮した集団安全保障の締結に前向きになるのであった。
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ギガンティア覇獣国
かつてネフィリア王国と覇権争いをしていた大国であり、元はネフィリア同様、東ガルチェア発祥の国で、彼らに遅れて中央ガルチェアに移住した。
フォモルーン山脈を含む中央と東ガルチェアの広い領土を統治下に置いていたが、何れも魔物の生息域に近く、常に被害が発生していたため発展が阻害されていた。
だが、それ故に魔物と接する機会も多く、走竜を使役したのがきっかけで一気に列強国へと成長した。
一方、ネフィリア王国は魔物が比較的少ない地域に移住してたため、襲撃も少なく安定して国力を高めることが出来ていた。特に、魔物に対抗するための武器開発は大陸の中でも先進的で、魔物を狩猟する為の技術も磨かれた。
ネフィリア王国との大戦では、大いに魔獣部隊が暴れたが、彼らの操る対魔獣用の武器と戦術の前に敗れ去り、その過程でどさくさに紛れてフォモルーン山脈の領土を東ガルチェアの国に奪われ喪失してる。
現在のネフィリア帝国が東ガルチェアに進出する理由は、皇帝の治療のための妙薬を得ることが目的であるが、ギガンティア吸収の際に取りそこねた失われた領土を取り返す事も目標の一つである。
走竜
草食性の大型爬虫類で、ワイバーンに近い知能を持つ。
ダチョウのように二足歩行をし、その大きさはかつて地球で生息していたジャイアントモアに匹敵する。
主に澱粉を多く含む植物の種子や根塊を好んで食べ、砂嚢ですりつぶして消化する。
頭部には冠型の色鮮やかな飾り羽が密集しており、頭部から尻尾にかけて滑らかな質感の鬣が生えている。また、鱗の上からきめ細かい羽毛が生える多層の組織によって防御力は高く、体格に恵まれているため天敵を鋭い爪を備えた脚部から繰り出される蹴りで貫き、その威力は鉄板すら穿ち、小さな前足の爪も決して侮れない切れ味を誇る。
繁殖期になると胸部から腹部にかけて保温性の高い羽毛が生え、卵を出産すると孵化するまで羽毛と球体がはまりやすい曲線を描いた鉤爪で抱えて群れで移動し、卵が孵化して生まれた幼竜は親だけでなく群れで交代しながら育児を行う。
かつてギガンティアが最初に使役し、その巨体と凄まじい脚力を持って有象無象の小国をなぎ倒していった。
馬ほど早い訳では無いが、優れた機動力と積載力を持ち、騎兵から物資輸送、果には農作業の補助など大陸中央部ではなくてはならない労力となっている。
なお、ギガンティアが使役するきっかけとなった出来事は、卵を盗んで持ち帰ろうとした人間を幼竜と勘違いして群れが人里までついてきてしまった事が原因である。二足歩行する生物は仲間と言う単純な習性が人類の相棒を生み出したのであった。
ワイバーン(陸生種)
主に哺乳類を狙って捕食する肉食の大型爬虫類で、馬と同程度の知能がある。
海洋種と同じく家畜化されており、比較的温和な為にこちらが先に家畜化されたワイバーンである。
海洋種は血の気が多いが、陸生種は品種改良する前から人を載せて空を飛ぶことが可能で、制御方法が確立されるまで時間がかかったが、いざ人間が操る事が可能になると、空を移動できるという圧倒的な優位性を獲得した。
近縁種である海洋種と同様、発火液噴射口を備えており、縄張り争いに用いるのも同様であるが、どちらかと言うと肉弾戦を好み陸生種の方が体格に勝る。
発火液の点火プロセスは共通しているものの、成分と燃焼性にも違いがあり、液体を浴びた対象が長く燃え続けるのが海洋種の炎で、こちら陸生種は気化しやすくより高温で短時間で消えるバーナーの様な炎である。
主に火炎放射は牽制と戦闘補助に使う程度で、猛禽類のように急降下と鉤爪を用いて戦う。
度々家畜を襲う害獣としてネフィリア帝国を悩ませていたが、ギガンティアを吸収し魔獣の家畜化技術を得た事で多数の犠牲者を出しながらも子持ちの個体を捕獲に成功し生態の研究が一気に進んだ。
ただ、海洋種よりも大型のため機動力は劣り、魔法陣を翼膜にペインティングして風魔法の補助があっても約100~120km/hキロ程度の速度である。
こちらも予算がかかる家畜であり、運用している国はネフィリア帝国を含む列強の少数しか居ない。
地竜
雑食性の大型爬虫類で、ワイバーン程ではないが人間の指示を理解する程度の知能を持つ。
重厚な鎧を思わせる分厚く重い鱗で覆われており、まるで巨大なセンザンコウの様な姿をしている。
自然界では、多肉植物や果実を主食とし、タンパク質を求めるときは大型動物を襲う事もある。
まるで装甲車の様な巨体を襲う捕食者は少なく、外敵に容赦がないので、1個体辺りの生存率は高い。
度々群れを形成し、産卵期と育児期に群れの仲間が卵や幼竜をその外殻で盾となり、群れを守る。その性質から、ネフィリア帝国は早い段階で目をつけており、家畜化に多額の予算を注ぎ込むことになる。
戦列に並べれば動く防護壁として機能し、矢や投石機、そして魔法から兵士を守り、その怪力を持って敵の拠点を破壊する。
また、魚類を主食とするワイバーンに比べて、地竜用に加工した穀物ペレットも食べるので、飼育の難易度とコストは圧倒的に低い。
なお、家畜化する際に人間を外敵ではなく群れの一部だと認識させるのに少なからず犠牲者が発生しており、魔獣部隊に配備された後も、度々事故が発生している。
これで事実上、ネフィリア帝国軍は壊滅しました。
もう、彼らに戦争を継続する力は何も残ってはおりません。
1死に至る病に侵された帝国の皇帝が治療薬を求めて周辺国を好き放題→
2技術力に優れた国をガンガン取り込み医学知識も蓄積されるが治療薬見つからず→
3人魚の肉が不老不死の効果あり(とされてる)→
4日本列島まるごと異世界転移→
5日本海側に人魚島があり人魚達が亡命することで日本領土に編入される→
6沿岸部のまだ帝国に侵略されてない国に接触、異世界の大陸の橋頭堡として沿岸部の国と国交を結ぶ、海の向こうから島国が接触してきたという噂→
7交渉中に人魚島関連で領土問題に、沿岸部の国々が実効支配出来ていないことから正式に日本領土と認められる→
8人魚島と日本の噂が流れ帝国に察知される→
9恫喝めいた領土交渉と生殺与奪の権を侵害する気満々の態度で交渉決裂→
10帝国が戦争ふっかけてくるも返り討ちに→イマココ!
11帝国撃破、皇帝陛下しにたくなーい!(絶叫)→
12結局皇帝は末期がんで死亡、普通に国交結んでいたら手術が間に合ったかも知れない→
13大陸の国々や人魚を初めとした亜人達と交流を結び、共に発展していく(完)