高町なのはのIS学園見聞録外伝 我こそ、戦車道極めし者   作:ピロッチ

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 2043年度の第94回高校戦車道全国大会抽選会。
今年の大会はAFV大量寄贈事件「般若騒動」の結果
史上最大となる33校32チームの参加となり、FIFAワールドカップに倣い
急遽グループリーグとトーナメントを併用する型式を取る事となる。

 その結果、大洗・IS連合は静岡の三千里農業高校、鳥取のコアラの森学園、
神奈川の聖グロリアーナ女学院と同グループとなるのだが、その帰りの途上、
熊本の黒森峰女学園のチームを率いるみほの姉、まほと再開するのであった。


第19話  姉妹再会です!

「………久しぶりだなみほ。お前が茨城へ引っ越して以来だったな。」

 

「辞めたと思ったけど、関東の端っこでまた戦車道再開してたのね。

弱小校…とは言えそうに無いわね。社会人相手にああまでやるなんてね。」

 

「そうだね。そうそう、紹介するね。この人が副隊長で生徒会長の角谷杏先輩で、

こっちがIS学園の戦車道チーム隊長で鬼皇流家元後見人の高町なのはさんと

副隊長のこ、コヴァ…コヴァーチュ…」「コヴァーチュハーズィでス。」

 

「そうだった、御免御免!コヴァーチュハーズィ・キンガさん。

ハンガリーの人でキンガがファーストネームなんだって!」

 

「どうも、角谷杏です。」「高町なのはなの!」

 

「コヴァーチュハーズィ・キンガでス。」

 

「どうも、お初にお目に掛かります。黒森峰戦車道部部長で、

西住みほの姉のまほです。」「副隊長の逸見エリカよ。」

 

「それで…何て呼んで欲しい?ほら、私誰かさんに勘当されたから…。」

 

「今まで通りで良い。お祖母様はああ言っているが、

勘当だの縁切りだの法的には出来はしない。それがこの国のルールだからな。」

 

「そっか…そうだよね。」

 

「取りあえず、ここでは人目もある。話の続きは近くの喫茶店で…」

 

「分かったよ。」

 

 そして、日戦連本部を去り、近くの喫茶店で話の続きを。

 

「それでみほ。こうしてお前に会いに来たのは、

一つ確認したい事があるからだ。」

 

「確認…?何を?」

 

「薄田社の茂武師範からメールが来たんだ。なあ、みほ。お前はTVでは

日本中の流派を無価値と断じて戦車道を終わらせ、

新たな戦車道の始祖になると言っていたが…

『本当はそんな気は無い』のだろう?」

 

「えっ?!」

 

 予想外の内容にも関わらず大洗側は反応しない。

寧ろ最も驚いたのはエリカだった。

 

「ああ、師範から教えて貰ったんだ。

そうだよ。流派統一も戦車道の意義を書き換えるのもあくまで最終目標、

もっとはっきり言えば建前…私が生きて居る内はそこまでする気は無いよ。」

 

「じゃ、じゃあなんであんなド派手な旗揚げ宣言なんかしたのよ?!」

 

「私の本当の目的は『西住しほによる西住流の主導権完全掌握』。」

 

「西住しほって…隊長のお母様で筆頭師範のしほ夫人?どう言う事なの…?」

 

「お姉ちゃん、薄田社を牛耳ってた古馬塚一族の事は知ってる?」

 

「当然だ。古馬塚一族は我が西住一族の本家筋。

西住流の興りはお前も何度も聞かされているだろう。

 

九代将軍家重公の時代に古馬塚家当主の弟だった当家の初代が分家して

熊本に移住し、当時の熊本藩主細川重賢公が設立した藩校『時習館』で

武田流弓馬軍礼故実を基とする騎射道を学んで創設した西住流弓術こそが西住流の起源。

 

そして明治時代に当家が女系化して以降、プロイセン式騎馬術を参考に

馬上鉄砲術へ姿を変え、大正時代に日本に導入された戦車を取り入れ、昭和元年に

現家元の高祖母のれほ様を流祖とする戦車道として創設され今に至る事もな。」

 

「そうそう、私が鬼皇流を旗揚げした後、

事情聴取で日戦連から呼び出しを受けたんだ。それでここにいる

なのはさんとなのはさんの担任の先生と東雲特車の社長さんが私の後見人として

代わりに行ってきたんだけど、そこに古馬塚の家元さんがやって来て、

私の『お祖母ちゃんだった人』に何て言ったと思う?

 

私の事を『血縁も何も無い孤児だった事にしてやるから今すぐ勘当しろ、

そうすれば戦車道を辞めさせて、鬼皇流旗揚げもなかった事にしてやる。

そして養子縁組して成人後に京都のライバル一族の分家に嫁がせる』だよ?

 

しかも、その理由が

『東雲特車の戦車道競技用機材の普及活動に無断で賛同したから』だってさ!」

 

「!!!!」

 

「はぁ?!頭おかしいんじゃ無いのその本家の家元さん?

家元は何も言わなかったの?!」

 

「何も言えなかったの!無理も無いの!

東日本最大流派の家元なんて立派な肩書き持ってるけど、

本性はヤクザとか半グレの方がマシな位の外道で、

気に食わない奴に手を上げる事への抵抗が欠片もない

『日本一の大老害』だったの!」

 

「ワァ…(怖気」

 

「そうそう!それが東雲特車の社長さん…って篠ノ之博士の事なんだけど、

博士の逆鱗に触れて、その場で薄田社にハッキングして株を全部売らせて、

東雲特車の名前で買い占めちゃったんだ!」

 

「じゃ、じゃあこの前ニュースでやってた東雲特車の薄田社買収って…。」

 

「そういう事だったのか?!

確かに博士はアジア一の大富豪だから、薄田社の買収位は…。」

 

「まあね!『逆らうとアジアの武術界を敵に回すぞ!』だの言ってたけど、

そんなんじゃ小さい小さい!

その場で親会社の社長の権限で古馬塚の家元さんは薄田社会長を首にされて

会議室から叩き出されて、序でに妻子も勝ったら株の一部だけ返して、

負けたら首のアンティルールで殲滅戦で一局打って

向こうの戦車道チームを蹴散らして、はいサヨナラ!ってね。」

 

「それが、一連の騒動の真相って訳…?呆れた!老害とド外道の喧嘩じゃない!」

 

「⌒*(◎谷◎)*⌒ん?」「ヒィ!」

 

「どう?こんな人でなしの一族が日本の戦車道の一番のスポンサーだったんだよ?

で、西住家の分家親族の人達はこんな人の威を借りて私達西住宗家に

大きな顔をしてたんだよ!笑っちゃうよねぇ!」

 

「いや、全然笑えん…まるで良い気分には成れんな。」

 

「でしょ?だから、こんな状態は私が終わらせる。その為には、

お祖母ちゃんだった人には家元を降りて貰わないといけないんだ。

だって…分かるよね?古馬塚家に全然反抗心が無いんだもん!」

 

「そうか、それが本音か。だが、お祖母様を引きずり下ろしたとして、

お母様がお前の期待通りの振る舞いをする保証はあるのか?」

 

「あるよ。お母さんの本心を知ってる?なのはさんの担任の先生…

初代ブリュンヒルデの織斑千冬さんなんだけど、

その人も昔、去年の私と似た様な事をしたんだって。

その事をどう思うかお母さんに聞いたら、何て言ったと思う?

『羨ましい、西住家には許されない贅沢だ。

私が西住家じゃなかったら褒めてあげたかった』って。」

 

「………………薄々気付いてはいたが…やはりそうだったか…………………。」

 

「だから分かってるんだ。お母さんも現状が嫌なんだって事。

でも、それが伝統だからって理由で終わらせられないで居る。

おかしいよね?許せないよね?

お母さんは、真面に親もやれなくなっちゃってるんだよ!

こんなの絶対終わらせないと!」

 

「ほう…言いたい事は分かった。で、どうやって終わらせるって言うんだ?」

 

 そう問うまほの問いに、みほは事も無げにこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「別に難しい事じゃないよ。この大会で戦う相手、

全部味方を1輛も撃破させずに勝てば良いだけだもん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?」「みほ…?」

 

「全国大会って、全部フラッグ戦でしょ?要はフラッグ車だけ仕留めれば勝つ。

薄田社の時は殲滅戦ルールだったから全部相手にしないといけなかったけど、

全部相手にしなくても良いなら、簡単だよ。」

 

 何と、みほは全ての試合で

味方を1輛も撃破させずに勝ってみせると言い放ったのだ。

 

「な、何を言ってるんだ…?」「みほ…ちょ、ちょっと待って!」

 

「確かに東雲特車が内膅銃を広めたから、

皆射撃訓練を一杯やれる様になってて、手強くなってるよ。

でも、それはこっちだって同じ。

それに、遠当てならなのはさんがしっかり教えてくれるから、

射撃なら何処にも負ける気はしないよ。」

 

「みほ!」「……?何か変な事言った?」

 

「変って…アンタ今何言ったか分かってる?」

 

「勿論。全ての試合で味方を1輛も撃破させずに勝ってみせるって言ったけど?

何の犠牲も出さずに全勝優勝すれば、世間は何て言うだろうね?

 

『犠牲無くして勝利なし』を題目に勝つ事を全てに優先してきたのに、

それに従わずに連覇を台無しにした私を吊し上げて、

逃げた私が立てた鬼皇流に負けた。なんて事になったら、

分家親族とお祖母ちゃんだった人はどんな顔して戦車道に関わる気だろうね?

西住流は数多くある流派の一つでしかないって皆認めるしか無いよね?

 

後はお母さんにお父さん以外の自分より年上の親戚全員に責任を取らせて

縁切りして貰って、西住家の最長老として流派を再編して貰うんだ!

それさえ認めてくれれば、分家の許可以外はなーんにも要らない!

親子として接してくれなくても良いし、西住姓も要らない。

勝手に別の姓を名乗るだけだから。」

 

「馬鹿な事言わないで!」「?…ナンデ?」

 

「みほ…全ての試合を1輛もやられずに勝って見せると言う事は…

私が率いる黒森峰も1輛もやられずに倒せるって言う事なんだよな…?」

 

「アンタ…それ…黒森峰を舐めてるって事?」

 

「さあ?お姉ちゃんとエリカさんが舐められない様なチームを作ってきたって

言い張れる自信があれば、気にする事じゃないと思うんだけど?」

 

「そういう問題か?!」「みほ、アンタ何時からそんな頭悪くなったのよ?!」

 

噤め、我が瞳に映らざる者よ。(黙ってろ、お前は眼中に無い。)俯せ、頂は者の座に非ず。(最強の座はお前如きには不相応だ。)

 

「「「「「ヒィ!!!」」」」」「!」

 

 またあの現象だ。茂武姉妹の時と同じ威圧感しかない声と古過ぎる言葉使い。

 

「…? どうしたの?急に顔色変えて。」

 

「みほ…お前、自覚が無いのか?」

 

「???まあ良いや、お姉ちゃんやエリカさんがどう思うかはどうでも良いけど、

私達に出来ないと思う?社会人リーグ優勝チームを完封できた私達に。」

 

「そ、それは…。」「……………。」

 

「ま、まあ結局の所は、戦えば分かるとしか言えないって事で、この話はお終い!

ほら、互いの近況報告とか、もっと話す事あるじゃん!なっ!」

 

 余りにおかしくなった空気に居たたまれなくなった杏が強引に話題を変えさせ、

何とか軌道修正に持ち込む一同。そうこうしているうちに、

黒森峰側の時間が押してきたので、ここで話を打ち切り、帰路に就く事に。

 

「そろそろ時間か…みほ、すまないが今日はこの辺で帰らせて貰おう。」

 

「あ、うん、そっか、時間押してるんだっけ。

それじゃ、次に会う時は…。」

 

「ああ。直接対決の時だな。」

 

「絶対勝ち上がって来なさいよね!私達が倒すんだから!」

 

「分かってる。まあ見てて。本気の鬼皇は…あんな物じゃないよ。」

 

「……………自信が無くなってきた。」「おい…。」

 

「あ!そうだお姉ちゃん。」「何だ?」

 

「西住輝鳳って人、知ってる?名字からして親戚だと思うんだけど…。」

 

「きほ…?いや、そんな名前の親戚は聞いた事が無い。」

 

「そうなんだ。あのね。私の鬼皇流は、この人の戦い方を基にしてるんだ。

もしかしたらお母さんやお祖母ちゃんだった人なら知ってるかも。」

 

「分かった。聞いて見るとしよう。」

 

「うん、お願いね!…ねえ。」

 

「?」

 

「お姉ちゃんって、来月から成人だよね。」

 

「あ、ああ…そうだな。来月1日で18だからな。」

 

「もっと、我を通しても良いんじゃ無い?もう子供じゃなくなるんだから。」

 

「……………そうか。」「それじゃ、またね。」

 

「ああ。それと、そっちに小梅が行っているんだったよな。」

 

「うん、来てるよ。」

 

「小梅にはこう伝えてくれ。『後悔だけはするな』

…私が掛けられる言葉はこれだけだ。」

 

 こうして、西住姉妹は別れ、それぞれの学園艦に帰って行った。

そしてその途上、まほは実家に寄ってこの対話の内容を

母と祖母に報告する事にした。

 

 

 

熊本市 西住家本邸

 

「それで、奴には会えたのね。」

 

「はい。彼女が鬼皇流を創設した真の目的も話してくれました。」

 

「真の目的?」

 

「みほが鬼皇流を興したのは、西住流を含む日本の流派を滅ぼす事でも、

戦車道の根幹を書き換える事でも無く…

お母様に西住流の主導権を完全に掌握して貰う事です。」

 

「「…はぁ?!」」

 

「どう言う事なのです?!」

 

「まほ…それはつまり、しほに当流の全てを決めさせると言う事は、

奴はワシを当家から叩き出す積りだとでも言うのか?」

 

「……そうです。みほは家元を『お祖母ちゃんだった人』呼ばわりして

完全に見限っていますが、お母様はまだ母と呼んでいました。

みほはまだお母様を見限っては居ないんです。何より、あの時の事を

『西住流の者ならざれば褒めてやりたかった』と初代ブリュンヒルデ…

織斑教諭に仰った事、もうみほの耳にも入っています。」

 

「…………でしょうね。」

 

「そして、みほがどう当流を蹴落とすかもはっきり言っていました。

『この全国大会、全試合で1輛も自軍車輌を撃破させない

パーフェクトゲームでの全国制覇を成し遂げる』と。」

 

「何じゃと?!!何を…言っている?」

 

「それが…どういう意味か分かっているの?」

 

「そうすれば、『犠牲無くして勝利無し』を題目に

当流の勝利至上主義志向を支持してきた分家親族や後援者、

そしてそれを良しとした家元は

 

『西住流家元は勝つ事を全てに優先する教えを説いて来たが、

それに従わず連覇を棒に振った廉で追い出した孫が今度興した流派は

1輛の犠牲も出さずに全国制覇を成し遂げたのか!

と言う事は西住流の上層部は出鱈目を教えていたのか!

奴等はこの先どの面下げて門下生に戦車道を教える積りだ?!』

 

と関係者から蔑まれ、見限られる事は必至でしょう。

 

その後は家元と、分家親族でお父様を除くお母様より年長の者全員に

責任を取らせてお母様と絶縁させ、お母様が家元にして一族の最長老として

今までの歪みが一掃された西住流を再編し、流派のあり方を専決する。

その体制に持ち込むのが、みほの真の目的です。」

 

「では、みほは…只単にあの時自分を吊し上げた

家元と分家親族を全否定したくてあの様な事をしたと?

たったそれだけの理由で国中の流派に喧嘩を売ったとでも言いたいの?!」

 

「私が聞く限りではそうなのでしょう。そして、それさえ達成すればみほは

『自分が存命である限り、鬼皇流は日本戦車道の流派統一を狙わないし、

分家独立を許可して貰えればそれ以上の事は要求しない。

家族として向き合えないなら島田家と同じ他流の家元として接してくれれば良い。』とか。」

 

「……馬鹿な事を!!戦車道に関わる資格の無い外道に堕ちた分際で!!」

 

「まほ…お前はこんな事を伝えに態々帰って来たんか?!

こんな事を罷り通されて良いと思っとるんか?!」

 

「さて、そこまでは分かりません。ですがどの道私がお母様の歳になる頃には

お母様に代替わりする必要がある事は明白かと。それが今年に前倒しになるか、

20年以上掛けてじっくり行われるかだけの差です。」

 

「どうせ避けられないから、潔く受け入れろと…そう言うんか?!」

 

「では、家元はどうお避けになると?」

 

「奴が1輛もやられずに勝って見せるって言うんなら、

1輛でも倒してしまえばええ!それで奴の目論見は破綻じゃ!」

 

「そうです。たったそれだけの事。アナタなら簡単…

とは言えませんが、不可能では無い筈です。」

 

「ご安心下さい。黒森峰戦車道部は今年再建されたばかりのチームでも

パーフェクトゲームで勝てると見下されて黙っている積りはありません。

家元やお母様がどうなさりたいかはどうでも良いですが、

私が勝ちたいから勝つ。その一心で受けて立ちます。」

 

「そ、そうか…なら良いんじゃ。」「そう考えているのなら結構です。」

 

「所でお二人にお聞きしたいのですが…」「何じゃ?」

 

「『西住輝鳳』…この名前に覚えは?」

 

「「!!!!!!!!」」

 

 途端に西住親子は蒼褪める。

その反応を見てやはり知っていたかと思うまほであった。

 

「まほ…何処でその名前を?」

 

「みほから聞きました。鬼皇流は彼女の戦いを基本に作ったとも。で、一体…」

 

「すぐに忘れなさい!!」

 

 突然声を荒げるしほ。この名が相当トラウマになっている様だ。

 

「何故です?」

 

「一言で言えば、今日の西住家がこうなった元凶です!!

忘れなさい!!!二度とその名前を口に出さないで!!!」

 

「…………みほに勝ったら、みほの行為を憎む理由を教えて頂ける約束ですが?」

 

「………………そ、それは…………。」

 

「しほ!お前…ワシが倒れとった間になんちゅう約束をしたんじゃ!!」

 

「お母様、まほとていずれは家元となる身…

つまり、知る資格がある筈です。確かに早過ぎはしますが。」

 

「家元、お母様、私はあと一月で子供では無くなります。

もう子供は口出しするなは通用しませんよ?」

 

「…分かった分かった!奴に勝ったら、全部話す!!

それまで、口外は断じて許さぬ!!良いな?!」

 

「しかと承りました。では、コレにて…」

 

「ど、何処へ行く?!」

 

「学園艦に戻ります。大会は、もう始まっておりますから。」

 

「お、おお…そうじゃったな。分かった。行くがええ。」「健闘に期待します。」

 

「はい。お二人もお元気で。」

 

 こうして、まほは学園艦に戻るのであった。

 

「(……まほにはああ言ったが、もしみほに宣言を達成されればどうする?

間違いなく西住流は一巻の終わり。良くて一族は真っ二つ。

下手を打てば、島田家に隙を衝かれて共倒れ。私はどうすれば良い?

…もう私も『家元の娘』気分では居られないな。覚悟を決めねば。)」




2024/10/24

西住一門の心情、本音の部分に不足があったので、追記しました。
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