インフィニット・仮面ライダー   作:鏡蓮

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━━前回のあらすじ━━
黒のISから逃げた新川絆。だが、その選択肢は己の正義を裏切る形となる。何故助けたのかを知りたい五反田弾に問われる疑問は、己の奥にある気付いている正義を呼ぶ。
織斑千冬は織斑一夏の変化に気づきながらも、何も言わない。何故、そうするのか、それは彼が世界の玩具と知るまでの無駄だと気付いてるから。
━━その選択肢は戻らないと知らずに。


Nonber_04 正義を謳うのは、己のみ。

「何故、俺たちを助けたんだッ!」

 

逃げた先で、彼、弾は人影に隠れながら、彼、新川絆に怒る。その姿は信じれないという疑いと理由を知りたいという怒り。

世間が謳う「世界的犯罪者」が、自身を助けたと言う事実を知りたくない。逃避行もあるかもしれない。だが、弾は…そんな逃避行に気づかない。

 

「…俺は君たちを死なせたくなかった。それだけだ。」

「嘘だっ!だって、だって…。」

 

世界はあんたを()()()と言ったんだ。そう言葉を言おうとしても、言えない。一つの情報に踊らされた奇術師(ピエロ)は…膝を落とすしかなかった。

だが、そんな彼を責めれない殺戮者(メシア)は下を向くしかない。自身の選択肢は生きさせるか殺すかという選択肢ではない。見たままか、逃げ出すか。それしかなかった。

その姿を見つめる傍観者(アウトサイド)は何をすれば良いか。何もわからない。何をしたらいいか、何を言えばいいか、脳の処理ができていない。

そう、新川絆は「仮面ライダー」であり、彼らに嘘をついた。そう言葉に出すほど、理解ができないのだから。

 

「…一夏に言われた。あんたの正義を信じれないって。」

「…っ。」

「一夏の言ってる事、分かった気がするよ。アンタの正義は違う。ただ、逃げてるだけだって。」

 

そう言って、彼は去っていく。そんな彼の手を掴もうとしても…彼とは何もない。と自己保身に走る。

━━違う…違う。俺は、俺は…なんだ?俺の役割は?俺の価値は?俺の…生きる意味は?

そう自身の心がパズルの様に壊れていく感覚に落ちる。落ちる、落ちる、落ちる。

 

『俺は何もない。だから、嬉しかった。この力を持って生きれるって。役割があるんだ。って思い込んでた。でも、俺の憧れた物は…辛くて。』

 

誰かが黒い影を落とす。誰だ、誰だ…と呟くにつれ、自身の心の奥に潜む黒の影が視界に映る。その姿は…並行世界の仮面ライダー。

 

『なぁ、君もそうだろ?俺たちはただ生きてても、アイツらの手を離した。なら、ここで倒れてたら…いいんじゃないか?』

 

脳内に溢れるのは、彼の世界の現状。彼の世界にいる一夏は足掻いても、何も得なかった。だから、死んだ。数ヶ月という嘘を信じた人間たちは死んだ。だから、諦めろと、逃げていいんだと誘惑していく。

 

「…確かに、俺は逃げていた。隣にいた友人すらも壁を作った。だけど、でも…諦めれないよ。お前と同じ人間になっても、悔いは残してないんだろ?」

『……。」

「なら、歩くよ。俺は…世界を変えてやる。この世界が否定しても、1人の力は微力じゃないんだよ。影響くらいあるはず…だろ?」

 

黒い影は消え去らない。だが、一つの白が見えた。

 

「…弾。信じてもらえるかわからない。だけど、次から逃げない。君たちを守る為に。」

 

そう告げて、俺は道のない路地裏を見つめる。そこは黒のISから逃げた場所。この時間でも間に合う。だから…時間を掛けてでも歩いてやるさ。

 

「人々の平和と自由を守るのが…当たり前でも、走ってやる。」

 

弾と蘭はその言葉を聞いた時は、彼は走っていた。生きる為?いや、違う。

 

何を信じればいいんだよ…。

 

他人を助けるのが、彼が()()になってから気付いていた。一つの意思なのだから。


人々が避ける路地裏の先に、薄暗い倉庫に佇む黒のISが出口にいる男性を見つめる。

 

「…まさか、来たのか?」

「ああ、もう逃げないさ。彼らを…人を守るのが…。」

「違う!お前は私たちを裏切り…私たちに仇する殺戮者だッ━━!!

 

そう告げて、黒のISは彼を貫こうとする。だが、その剣は彼の身体を貫けず…震えるだけ。

━殺すのを躊躇ってるのではない。彼の手がその剣を抑えるのに力を使う。

 

「俺は…もう迷わない。それが、どれだけ愚かと笑っても、理想だとしても…走ってやるッ!」

 

その言葉と共に、彼の身体は紫色のグミに包まれていく。その姿は確かに情報通りだとラウラは思う。

━━だが、何故だ?何故、さっきより…私は剣を震わせる。恐れてるから?違う、そんな筈は…。

 

「ハァッッ!!」

 

そんな思いを打ち砕く様に、彼は剣を折る。その力は、確かに嘘の様な力。だが、ラウラは怯んでしまう。逃げたい。助けて欲しい。と自身の恐怖心が湧き上がる。

 

「私は…私が負ける筈ない!

 

彼女は借りた剣の鞘をすぐさま解除(切り替え)し、…彼に銃口を向ける。

 

「此処から先に行けば…お前は逃げれない。それでも、いいか?」

「だとしても、俺は…俺の力を他人に使うのが最善だと思う。だから、ソコで止まるのなら…俺は光を歩くッ━━!!」

 

そう突撃する彼の体当たりで…ラウラの身体は吹っ飛ぶ。倉庫の扉は破壊され、人前に現れるIS。だが、その倉庫を吹っ飛ばした仮面ライダーはガヴガブレイドを向け、ISの装甲を狙う。

 

「チッ━━━!」

 

回避しようとも、動けない。何故なら…ラウラの心はその力に負けようとしていた。なのに、彼奴は力を勝つ為に使ってない。そう肌で感じるほどの…。

━━真実(理想)を突きつけられた。

 

「一つ聞いてやる。お前は…何のためにこの力を使う。」

「人々の為に使う。それが…理想だろうが、通用しないと言おうが、俺は掲げてやる…!!」

 

ラウラはその言葉を聞いて、仮面ライダーという人間を知った。彼奴は嘘だろうが、信じるんだと。

その時には…だれが寄り添えるだろうか。そんな理想を掲げた…愚か者を。

 

「私の負けだ。理想を掲げる日本人。」




久しぶりの投稿でよくわからなくなってきました。あ、あと新しい小説をどうしようか悩んでます。
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