それでも君は「友達」だから。(妖ウォ×呪術) 作:ノーネーム
本当はもっと書きたかったんですが、そしたらめちゃくちゃ長くなりそうだったんで分けて投稿します……。
あと現状では一応、呪術廻戦側では交流戦が終わったところっていう設定にしてますが…もし自分に都合が悪くなったら勝手に変えるかもしれないので、そこはご了承ください!
後ギャグシーン書きたいのにぶち込む隙がない……
追記:この小説は決して他作品の盗作等ではございません。誤解を生むような表現をしていたようであればお詫び申し上げます。
ご指摘を受け、確かにあらすじには似通っているような箇所があり、私も盗作を疑われても仕方の無いものだと感じました。
今回の件について、同じ呪術廻戦と妖怪ウォッチのクロスオーバーを投稿されている方と話し合った結果、私の失態により起こってしまった事態にもかかわらず快く許して頂きました。
この件について私はどんな意見でも真摯に受け止めるつもりですが、私以外の方につきましては、迷惑のかからないようにしていただけると幸いです。
今回の騒動について、多くの方に多大なるご迷惑とご心配をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした。重ねてお詫び申し上げます。
今回の件のような疑いがかからないよう精進して参りますので、何卒これからもこの『それでも「君」は友達だから。』をよろしくお願い致します。
「おはよう」
ケータはまだハッキリとしない意識の中でその声を聞く。
だんだんと目を開けると、そこはそこら中に意味深な御札が貼られている部屋で、目の前には目隠しをしたあの男が座っていた。
立ち上がろうとするが、手が固定されており動くことが出来ない。
「あなたは……」
「五条悟。呪術高専で一年を担任してる」
「五条さん……ここはどこなんですか? ジバニャンは? ウィスパーは??」
「先生と呼んでくれると助かるな。君は今から呪術高専の一員なんだから」
「いやそんなことよりも……ってえぇ!? 俺が高校生!!? 」
「完全に呪術高専に籍を移すって訳じゃない。小学校で言うボランティア係みたいなもんだよ」
「……とりあえずその話は後にしましょう。俺を気絶させたあとはどうなったんですか?」
「あー、それなんだけどね……」
五条はケータに、明らかに様子がおかしかったジバニャンが襲ってきたこと、その後『ケータを返せ』と友達がさらに襲ってきたことを伝えた。
「赤い猫と白いのは気絶してただけだから心配いらないよ。ただ、ケータには悪いけど他の襲ってきた妖怪の安全については完全には保証できない」
「大丈夫、そこまでやわな奴らじゃないはずです。襲ってきた彼らにも問題はありますし」
(……ってか俺を説得してからここに連れてくればよかったんじゃ??)
ケータは心の中で静かにツッコミを入れる。
「それと多分、姿が消えたのは妖魔界と人間界の繋がりが絶たれたからだと思います。俺も1度経験したことがあります」
「……ふーん。それじゃ今は"妖怪"はそこら中にいていない、と。そういうことかな?」
「うーん……? 多分そういうことだと……。
というか、昨日からずっと思ってました。先生達の言う『呪霊』って一体何なんですか? もしかして昨日のあのバケモノも……呪霊……なんですか? 妖怪とは何が違うんですか??」
五条はケータには聞こえない大きさでため息をついた。そして五条は淡々と話し始める。呪いのこと、呪術界のこと、呪術高専のことを。
「そして呪霊はね、人の負の感情から生まれた呪いのことだよ。君の言う妖怪もその一種だと……ついさっきまではそう思っていた」
「それじゃ……もしかして俺が今までエンマに頼まれて倒してたのも呪霊ってこと?」
「どうやらお互い、区別が付いていなかったみたいだね」
五条は笑いながらそう答える。
実を言えば、五条が遂行した任務の呪霊の中には何かが違う呪霊もいた。
こちらを見ても殺そうとはしてこない呪霊、呪力以外の妙な力が混じった呪霊。そいつらは総じて可愛いイタズラを仕掛けてくるだけだった。
それこそがケータの言っている妖怪なのだろうと、五条はパズルのピースを埋めていく。
「さてと。それじゃ、今度は僕のターンだ。こっちにも色々聞きたいことがあるものでね。君が言う『妖怪』というのはなんなんだい?」
ケータは何か嫌な予感がした。これを話したら最後、引き返せない何かが始まるような気がして。
ケータは不意に、自分のせいでボロボロの姿になったジバニャンとウィスパーの姿を思い出してしまう。
もしかしたら、またああいうことが起きるのかも? 今回は運良く生き残れたけど、次は? その次は??
不安で、恐怖で、押しつぶされそうになる。
しかしケータは話した。
あの1年前の夏から始まり、今に繋がるまでの全てのことを。妖怪達と出会い、イカカモネを倒し、ウバウネを倒し、ぬらりひょんを倒し、ゴゴゴGFを倒し……。そして今、ここにいると。
「……って、そういえば俺の妖怪ウォッチ! 先生が持ってますよね!?」
「ご明察、色々調べさせてもらったよ〜。……ただ」
「ただ?」
「分からないことが多すぎた。僕の持ってる特殊な目でも完全には見抜けない。話を聞いてる限り、やはり僕の知ってる呪霊と妖怪は似て非なるもののようだね」
そう言いながらどこからともなく妖怪ウォッチを取り出す五条。
「君と妖怪との絆を繋ぐ呪具……
ここに関しては詳しい妖怪に聞いた方が良さそうだ、と付け加える五条。
そしてまた妖怪について知ろうとケータに尋ねようとするが、その瞬間に呪術高専内に何者かが侵入した気配を感じとる。それは昨日も感じ取った、呪力と更に違う力が混じった存在の気配だった。
「ごめ〜んケータ、退屈かもしれないけどちょーっと待っててね〜」
「え? ちょっと先生!?」
──────────
時は遡りケータが目を覚ます一日前、高専組が呪術高専へと帰っていた頃。妖魔界にある大きな宮殿の一室では人しれず……妖怪しれず会議が行われていた。
話し合っていたのは他でもない、妖魔界の王『エンマ』とその右腕『ぬらりひょん』だった。
「エンマ大王様、本当によろしかったのですか?」
「あぁ、あのままじゃうちの妖怪が一網打尽にされるところだった」
「しかし妖魔界と人間界の繋がりを断ち切るとは……さすがのご判断でございます、エンマ大王様」
「……なぁぬらり。ケータが呪術師に攫われたというのは本当か?」
「はっ、その通りでございます」
「そうか。じいちゃんも言ってたが……まさかそれがこんな早くなるとはな」
「と、おっしゃいますとまさか……?」
「あぁ。決行は明日。呪術師との全面戦争を開始する」
ぬらりひょんはその言葉を聞いて思わず顔を歪めてしまうが、それをエンマに悟られないよう顔を伏せる。
「しかしエンマ大王様、呪術師とは我々の嫌う呪霊を祓う人間でございます、殺す必要など無いのでは?」
「殺しはしない、呪力を使えないようにするんだ。祓除自体は俺達妖怪だけで事足りるからな」
「それなら尚呪霊を祓う呪術師を消す意味などないような気が……」
「ぬらり。お前は行方不明となった妖怪の数を知っているか?」
「もちろんでございます。人間界換算での去年には約300体の行方不明妖怪が……」
「もしそれが全て呪術師の仕業だと言ったら?」
ぬらりひょんはエンマの質問に対して、常に持ち歩いているノートを取りだし行方不明妖怪の数を的確に言い当てる。
しかしそれを聞いたエンマから返ってきた言葉に対し、ぬらりひょんは理解することが出来なかった。
いや、理解できなかったと言うより理解したくなかったと言った方が正しいだろう。
妖怪達は呪霊という存在を知らない。
ただ、存在を知らないだけであり、人間界にこっそり行ったことのある者は幾度となく対峙したことがあるだろう。そばにいる、自分の命が危ういことなど知る由もない人間を守るために。
それなのにも関わらず。呪術師は妖怪と呪霊を同一のものと見なし、同じように祓う。
それはつまり、人間を助けるために今まで妖怪達は呪霊を祓うのに命を賭けて戦っていたのにも関わらずその守っている人間に殺される、という事を示していた。
「何故……! 何故それを早く教えていただけなかったのですか!」
「……もう一度信じてみたかったんだ。ケータと同じように、呪術師と言うやつを。いつかケータと呪術師が邂逅する、だから俺は彼らがケータと出会って妖怪に対する認識を変えてくれると思っていた。
だが! 彼らは俺達から妖怪の命を奪うだけでなく! 人間との架け橋となる存在まで奪うつもりだ!! 」
ぬらりひょんはエンマから溢れ出る力……"
顔を上げるとそこには、いつもどことなく優しい顔をしているエンマからは想像もつかない、鬼の形相となった妖魔界の王がそこにいた。
「ということだぬらり。既に妖怪達の間ではケータが攫われたこと、あの場にいた呪術師の術式を喰らい、動けなくなった妖怪がいることにより仇を打ってくれ、ケータを救い出してくれという世論が広まっている」
「……私も概ね賛成でございます。それでは決行は"明日"、ということですね?」
────────
そして時は戻り現在。
張られている結界が壊れた呪術高等専門学校にて。
そこには、空中に浮かぶエンマとぬらりひょんがいた。
そしてそれを校舎から出たすぐの所で見上げる呪術高専の生徒達と教師達。
「なんだぁあの2人のイケメン!?」
「そんなこと言ってる場合じゃねぇだろ」
「……どうしてこう立て続けに刺客が現れるんだか」
「なあアレ、結構まずいんじゃねぇの?」
「しゃけ」
「……そんなこと話してる余裕あんなら構えろ」
「呪術師、お前らを今ここで潰す」
「へぇ〜、言ってくれるじゃん」
そう告げるエンマの声に反応する、どこからともなく現れた『現代最強の呪術師』。
エンマは呪術高専の生徒たちに向けていた視点を五条へと移す。かなり遠くなのにも関わらず、両者ともに目は完全に合っていた。
「お前がケータを攫った張本人、五条悟か」
「攫ったとは人聞きが悪いな。スカウトしたと言って欲しいね」
「……ケータを返す気は無さそうだな」
「元々君の物でもないでしょ」
それに相対するは、『全妖怪を統べる最強の妖怪』。
「力づくでも返してもらう」
「君達、ちょっとだけ自習の時間だ」
呪術界と妖魔界、それぞれの頂点に君臨する者の戦いの火蓋が今、切って落とされる。
次回、五条vsエンマ大王。