慎二くん転生する 強くてニューゲーム   作:茶ゴス

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第三者視点です


同盟

 衛宮士郎は困惑していた。教会内で言峰綺礼より聖杯戦争の事を知らされた後、先に出ていた遠坂凛と間桐慎二を待たせるのも悪いと考え、足早に出口へ向かい、ドアを開けた。

 

 そこにいたのは、頭に手をおき何故か憤慨している様子の遠坂凛。なにやら警戒心丸出しのアーチャーの2人だった。

 

 

 まず最初に疑問に思ったことは間桐慎二の姿が見えないこと。その次に遠坂凛の様子について

 間桐慎二の事は遠坂凛が知っているのだろうと考え、問おうと近づくがすぐにその足を止めた

 

 

(今の遠坂に聞くのはまずい気がする。かといって、遠坂のサーヴァントが答えてくれるはずもないし…)

 

 

 苦笑いを浮かべ、その光景を眺める衛宮士郎、その後ろで何が起こっているのかがわからずに困惑するセイバー

 そこはかとなく混沌と化してきた空気を切り裂いたのは遠坂凛だった

 

 

「ん?もう話は終わったようね」

 

 

 衛宮士郎がいることに気付いた遠坂凛は表情を戻すと衛宮士郎に近付く。

 アーチャーは周囲を警戒しつつ遠坂凛の後ろに陣取る。

 

 衛宮士郎は遠坂凛の切り替えの早さに苦笑いを更に浮かべ、遠坂凛に近づいた

 

 

「ああ、終わったよ。」

 

「そ、じゃあ今から私達は敵同士というわけなんだけど…一つ問題が出たのよね」

 

「問題?」

 

 

 言葉を一つ紡ぐ度に少しずつ不機嫌になっているのを感じ取る衛宮士郎は冷や汗をたらりと流して問う。

 

 

「慎二の奴が何処かの陣営と手を組んでいる可能性が出たわ」

 

「慎二が?」

 

「ええ。さっきサーヴァントが現れて、こちらを散々貶した後に慎二を担いで何処かに行ったわ」

 

 

 その言葉を聞き、更に困惑する衛宮士郎。

 

 

(そう簡単にサーヴァントが姿を見せるものなのか?)

 

 

 タイミング的にも色々とおかしいだろうと心中呟く士郎は視線をアーチャーへ向ける

 

 

「そのサーヴァントってどんな奴だったんだ?」

 

「何で、私の方を見ないのよ…まあいいわ。教えてあげる」

 

 

(あまり遠坂に喋らせて機嫌を悪くしてほしくなかったんだけどな)

 

 

「金髪に赤い目、随分と高圧的な態度で一人称はオレ。服はジャージを着てたわね。」

 

 

 果たしてジャージを着ているサーヴァントはいるのだろうか……そう考えたが、すぐ横にいる雨合羽を着た自身のサーヴァントがいる事に気付き、いるだろうなと衛宮士郎は結論づけた

 

 

「武器見れたのならクラスくらいならわかるだろうけど……あと気づいた部分といえば、強者の雰囲気というか今セイバーから感じてる物の強化版と言えばいいのかわからないけど。何か感じたわ」

 

 

 全くもって意味がわからんと腕を組み唸る士郎に対し、そのサーヴァントは心当たりがあるらしく、しきりに唸っている

 

 

「どうかしたの?セイバー」

 

「いえ…一人心当たりがあるのですが…」

 

「本当に!?」

 

 

 セイバーに詰め寄りその肩を乱暴に掴む遠坂凛に困惑するセイバー。今まで警戒していたアーチャーはこの光景に深くため息を吐

 き、視線をセイバーへ向ける。

 

 

「え、ええ。ですが一つ良くわからないことが…」

 

「どうしたの?」

 

「もしその男が私の想像している男なら、召喚されるクラスは恐らくはアーチャーです。ですが既にここにアーチャーがいるので…」

 

 

 たじろきながら説明したセイバーに遠坂凛はその手を離し、顎に手をやり思考する。

 

 通常ならありえないことが既にこの聖杯戦争では起こっている。2騎のセイバーが存在しているのだ

 もしかしたらアーチャーも2騎なのかもしれない。

 

 

「もしかしたら当たってるかもしれないから教えて頂戴、場合によってはある提案をするわ」

 

「はぁ…」

 

 

 セイバーは視線を衛宮士郎へと向け、どうするかの意を確かめる。

 それに衛宮士郎は頷き、俺も聞いておきたいと言った。

 

 

「では言わせて貰います。私が想像しているのは英雄王ギルガメッシュ。前回の聖杯戦争でアーチャーとして参加していました。」

 

「セイバー、貴方前回の聖杯戦争に参加していたの?」

 

「ええ。まあ詳しくは言えませんが。ギルガメッシュの戦闘スタイルは多数の武器を射出して攻撃する中遠距離型です。」

 

「なるほど、だからアーチャーなのね。」

 

「はい、ですがその武器が厄介なのです。」

 

「厄介?」

 

「全て宝具なのです。」

 

「は?」

 

 

 セイバーの言動に口を開け言葉を無くす遠坂凛

 いまいち意味がわからずに頭を傾げる衛宮士郎

 

 予想していたのか、ため息を吐くセイバーにただそれらの光景を眺めているアーチャー

 

 

「な、なんて奴よ!反則にも程があるでしょ!」

 

「確かに強力なサーヴァントでした。だからこそもし、その男が英雄王なら苦戦は間違いないでしょう」

 

「…そうか、違う可能性もあるものね」

 

「いいや、あれは英雄王だ。」

 

 

 いままで静観していたアーチャーが口を開く。その物言いに一体どういう事か遠坂凛が詰め寄り、アーチャーに問う

 

 

「君も感じていたのだろう?凛。奴の発するカリスマ性のオーラを…アレほどのものはそうそういるものじゃない。そしてあの傍若無人ぶりは十中八九英雄王で間違いない」

 

「…嘘じゃないでしょうね?」

 

「ああ」

 

 

 遠坂凛はとうとう肩を落とし、深い深い溜息とともに衛宮士郎へと視線を向けた

 

 

「慎二が手を組んだ以上、その英雄王が敵ってことになるわ。流石に2騎の強力なサーヴァントを相手にこちらが1騎で戦うのには無理がある。そこで…」

 

「俺達も手を組むということか?」

 

「待て凛。その男のような未熟者と組んでもこちらにメリットは少ないぞ」

 

「いいのよ。確かに腕は素人。魔術も投影と強化くらいしか出来ないマスターだけど、仮にもセイバーのマスターよ?戦力にはなるでしょ」

 

「はっきり言うのな、だけど一つ疑問があるんだけど」

 

「なにかしら?」

 

「慎二は俺を助けたんだ。その慎二がわざわざ俺達に敵対するとは思えないんだけど」

 

 

 その言葉に遠坂凛は再度ため息をはき、呆れたと呟き更に口を開いた

 

 

「あのね、あの時の衛宮君はまだマスターでは無かったでしょ?だから慎二があんたを助けたのだと思うわ」

 

「なるほど、それは一理ある」

 

「もし慎二のやつがこちらに敵対する意思を持っていなかったとしても、最悪の場合を考えて動いたほうがいいのよ。わかった?」

 

「つまりは、もしかしたら慎二が味方になる場合もあるということか?」

 

「まあ、それはそうだけど。結局手を組んでも最後には戦わないといけないのは忘れないことね」

 

 

 その言葉に衛宮士郎は、ああと返事し同盟の申し出を受けた

 

 2人のサーヴァントは少し不満気だったがギルガメッシュの力量を考え自身を納得させた




第3者視点が難しすぎた

と言う
だった
状態を表す

くらいしか出来ない。寧ろ台詞だけのほうがマシに思えるレベル。もう少し改善できるよう努力します

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