感想欄のコメント返しも兼ねて少しだけ思案していたZero編を投下します。
あと、慎二くんが凄腕ゲーマーでサーヴァントを使役する才能云々は、Extra上の設定で電子ハッカー等の情報系統に特化する=魔術師としての才能が高いというものがあるという意味です。これをstaynightに置き換えると魔術行使の能力が高いと著者が判断しサーヴァントを使役する才能があると記述しました。
「……勝ったぞ綺礼。この戦い、我々の勝利だ……」
突然聞こえてくる戯言、随分と昔に同じ言葉を聞いた覚えがある。今でも鮮明に思い出せるのはこの
「王よ、願わくば私めを貴方の配下とさせて頂けませんか?」
頭を垂れる人間が目の前に現れる。ふむ、中々様にはなってはいる…少しばかり戯れに付き合ってやるのもよいと感じるだろう。以前の我ならの話だが…
視界に映るのは3人の人間。我を召喚した雑種と店主とその父親…店主の方は相も変わらず空虚な眼差しを浮かべておる。こいつの方がよっぽど我を興じさせるのには向いておるわ…
「王よ、どうか私めを」
「話すな雑種」
それにしてもこのマスター、つまらぬ。召喚するならば弓兵などではなく
もしくは、あやつのように我を認識するためだけに令呪の全てを投げ出すほどの気概をだな…
「………」
「……つまらぬ、貴様は我のマスターにはなり得ん」
「なにを」
目の前の男の首を切り飛ばす。全くもってつまらん。視線を2人の男に移す。一人は酷く驚愕しのけぞっている。一人は驚愕しつつもその空虚な瞳は健在だ。
「さて、そこの男」
「……私、ですか?」
「貴様は目の前で師が殺されてどうするのだ?」
空虚な瞳が揺れる。これこそがこやつが凡夫では無いことの証明。今は自分の中にある冷静な心に疑問を持っていると言った所か…
「私は……」
言葉を詰まらせる。自身の本質を理解していないこやつには即答は難しいだろう。あやつならばなんと言うだろうな。我を前にしてどうする?と問われて困惑するのであろう。しかしそれでもあやつは最後には我を欲していたか…凡人でありながらその根底は非凡。何も出来ない程の弱者かと思えば劇物を喜んで食す強者たる者。あやつ程我を興じさせる者はいないであろうな。
しかしまあ、目の前の男も愉悦を感じるに足る人物。故に少しばかり温情を与えてやろう。
「質問を変えよう。今貴様の目の前にいるのは貴様の疑問を解消しうる存在だ。それを前にして貴様は何を成す?」
我の言葉にはっきりと驚愕したのがわかった。先程の空虚な瞳ではない。本心で驚いているのだろう…
しかし、貴様ならばやる筈だ。さあ押せ、貴様ご自慢の自爆スイッチを!
「……令呪を持って命ずる、自害せよアサシン…」
「綺礼、何を!?」
やりよった。流石愉悦神父。我の期待を裏切らない。後で飴をやろうか…いや、飴はあやつの好物だったか…ではこやつにはやはり
いや、やめておこう。あんなもの我見たくない。見るだけで舌痛くなるし。無論あの生娘の
それよりも、折角期待通りの事をしたのだ。褒美をやらんとな
「良かろう。気に入ったぞ、名を名乗れ」
「……言峰綺礼」
「では店sy…ゴホン…綺礼。貴様はこの我、英雄王のマスターだ。我を精一杯興じさせるがよい」
「ハッ!!」
「折角だ、そこの監視者。そこで倒れている者の令呪を我がマスターへと移植せよ」
「し、しかし」
「二度は言わん」
「はい!」
少し宝具をちらつかせるだけでこの態度。やはり凡夫とはつまらぬな…
「ではマスター。我は少し用事がある。何かあれば連絡するがよい」
「わかりました英雄王」
取り敢えずバイクショップへ向かうか。待っていろ
尚、深夜のためバイクショップは閉まっていた模様