取り調べ室を出た僕は、所内を急いで外にでる。
「君!夏目さんとこの助手の一条君君!待ちなさい!」
警察署を出たすぐの所で最初に僕を取り調べ室に招いた警察官…刑事さんが呼び止める、しまった見つかってしまった。
「このバイク!これを使いなさい!」
「えっ?」
「この先の幼稚園の近くに奴らは現れた!だからこのバイクを貸す!早く行きなさい!私は車で追う!」
「えっあっ、はい!ありがとうございます!」
「早く行きなさい!後から話しをさせて貰うよ!」
「はいっ!」
僕はそのスポーツバイクにまたがりエンジンをかける。免許は一応有るが、乗るのは久しぶりだ。
「ありがとうございます!」
それだけ言い残し、僕はバイクで走り出す。
数分バイクを幼稚園の方に走らせると、人々の悲鳴が聞こえ、走って逃げる人々の姿を確認した僕はバイクから降りてその人達の波をを登るように自分の足で走る。
そういえば…
「刑事さん…奴らって言ってたな…グロンギは複数…なのか…五代さんは戦えないはずだから…僕1人で何とか…なるかな…」
五代さんはおそらく変身も出来ないくらいの状態なんじゃないかと僕は思っている。
昨日のあの戦いの時もう一度変身しようとしてふらついて結局しなかった…いやたぶん出来なかったんじゃないか…?
そもそも、何故グロンギは現れた?
五代さんは別の世界から来たらしい…
クウガとは何だ?
グロンギとは?
何故グロンギは人を襲う?
五代さんから聞いた話ではゲーム感覚で奴らは人を殺すらしい。
どうかしてる、有り得ない。
そしてそんな奴らの1人を僕は昨日倒した、
いや…殺した。
つまり僕も奴らと同じ?
五代さんはこの苦しみを味わってきたのか…
そして今も戦おうとする意志が有る…そんなのって…絶対辛いよ、五代さん。
この世界のクウガが僕なんだったら…
自問自答を繰り返す僕のすぐそばにいた。
ただそこにいた。
血を流し倒れている数人の人々、そしてそれを見下ろす奴ら。
「…何故…殺す必要がある?何故…血が流れる…お前ら…一体何なんだよ…!!どうしてこんな事を!?」
僕の声に気付いた奴ら。僕の目線の先には2体のグロンギがいた。
「ゲーム…だって…?ふざけるなよ…その人達の未来を奪うのがゲーム…?そんな権利はお前らに無いはずだろ!?」
グロンギ2体がゆっくりと僕に近づいてくる。
「…そうか…お前らは何も言うことなんて無いんだな…ただ戦い殺し合う…わかった…なら僕がやることはただ一つだ…」
グロンギから逃げ惑う人々の前に立ちはだかる僕。
2体のグロンギを見据え、戦う意思と共に腹部に霊石もといベルトが現れる…
「僕に出来ること…みんなの笑顔を守る事、五代さんと同じ…それしかない!!だからっ僕はッッ…!!戦うッッ!!流れる誰かの涙血を止めるためにッッ!!」
「変身ッッ!!」
五代さんと同じ動きでクウガへの二度目の変身と共に僕の1人の戦いは幕を開ける。
カオルは「自らが血を流してでも、誰かの流れる血を止める凄まじき」紅き戦士、というオリジナル設定といいますか、イメージで書いてます。