かなり短めですがお楽しみいただければ嬉しいです…
手術から明くる日の朝、病室に眠る博士を桜子と輝ちゃんに任せ、僕は独り栄水遺跡に戻っていた。
理由といえば、五代さんを探しているほか無い。
「どこ行ったんですか五代さん…」
遺跡の中、近くの採石場(特訓した場所)、施設内、一応遺跡に来る前に僕の自宅や夏目研究所も探したがどこにもいないのだ。
正に消え失せたように…
そんな折り、僕の携帯の電話が鳴る。
電話に出ると焦り気味の杉田さんの声が聞き取れた。
「一条君!!今どこだ!?」
「栄水遺跡ですが?」
「緊急事態だ、今から急いで署まで来てくれ!!」
「何かあったんですか!?」
「怪物が、グロンギだったか!?あれが署内に現れた!」
その言葉と同時に、僕の身体は反応し、
「わかりました!すぐ行きます!杉田さん気を付けて!」
「あぁ!頼んだ!」
まず僕は遺跡の施設内に戻り、職員専用の移動用の車を借りようとするが…
車がない…こんな時に限って…!!
携帯を取りだし病院内にいるであろう輝ちゃんに電話をかける…頼むから病室以外にいてくれ…電源入れていてくれよ…!
「もしもーし、何、カオルン。」
出てくれた!
「輝ちゃん!職員専用の車、無いんだけど他になんか無いの!?」
「えっと、車がないのね?」
「グロンギが杉田刑事の所に現れたんだ!急いで向かわないと!」
「エッ!?わっわかった、じゃあ私のスポーツバイク使いなさい!」
「そんなの乗ってたの!?」
「まぁね、趣味で。とにかく鍵は私のデスクの一番上の引き出し、バイクは施設の裏の倉庫に有るから!」
「ありがとう!」
「良いから急ぎなさい!桜子には一応私から伝えとくから。」
「解った!ありがとう!」
それを最後に電話を切り、輝ちゃんのデスクの引き出しから鍵を見つけだし、急いで施設の裏に回るとすぐ目の前の倉庫の横に確かにスポーツバイクが有った。
「これか!」
エンジンをかけ、アクセルを全快で杉田さんの元へ急ぐ━━━━━━━
栄水遺跡から杉田さんのいる警察署(名前何だっけ?)まで最低でも15分はかかる。
急がないと、昨日の今日でまた何人の警官が死ぬかわからない…
そういえば…昨夜にも杉田さんから電話があった、内容は「研究所の付近に落ちていた石板は一旦署で預かる」とのことだった。
それと昨日夏目研究所を襲ったグロンギはその石板
を狙いに現れた…
つまり、今回もあの石板狙いか…!?
五代さんが持っていた…栄水遺跡の石板…あれはいったい…?
考えているうちに、思いの外少し早く目的地へたどり着き、輝ちゃんのバイクから降りて改めて署の名前を確認してみると、蝶野署とあった、知らなかった。
そんな事より、
「署内どころか…外にもかよッッ!?しかも2体も!?」
そう、僕の視界が捉えたのは2体のグロンギに警官達が発砲している光景、そしてそのグロンギ達が1人また1人と発砲する警官を殺していく光景だった。
そして次に僕の視界が捉えたのは蝶野署の三階辺り壁と窓ガラスが割れそこにもう一体グロンギを確認、その近くに杉田さんの姿も確認した。
「杉田さん!!」
まずい、外の2体を倒してから署内の1体を相手するとなると、体力的にきつい、そして時間的に間に合わない…
どうすれば…!?
「君がこの世界のクウガか。」
えっ?
不意に後ろから声をかけられ振り返ると、1人の青年が立っていた。
「なぜそれを…?」
僕が問うと、
「話している暇はないんじゃないかな、とりあえずそこの2体のグロンギは僕が引き受けよう。」
引き受け…る?と言った…?
「君は…」
と、僕がその青年に問うと同時にその青年はどこからか銃のようなものと、「見覚えのあるカード」を取りだし言った。
「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えなくて良い、てのが口癖の奴のお仲間って所かな?」
「まさか…!?」
「さて、君はあの上のグロンギのもとへ行きたまえ。」
と、青年は良いながら銃口をグロンギ2体に向けて引き金を引いた。
攻撃を受けた2体のグロンギはその青年に標的を変えゆっくりと詰め寄ってくる。
「さぁ、君は行きたまえ。この世界のクウガ。」
「ありがとう!」
僕は礼を述べ急いで署内に向かおうとするが、2体の内1体が僕を確認すると、僕めがけ突進してくる。それを僕は転がってかわし、立ち上がり再び走り出そうとすると、今度は鋭い爪で襲いかかってきた。
が、
「君達の相手はこの僕だ。」
青年から放たれた銃によって危機を逃れる。
青年は僕に頷くと僕も頷いて、再び所内に走り出す。
そして、
「変身ッッ!!」
僕は赤色のクウガに変身、署内への侵入に成功する。
ちなみに遠くに聞こえた不思議な電子音と、青年の「変身。」という声に僕は振り返ることはなかった━━━━━━━━━━━━━。
「彼」は名乗りませんでしたが…誰だかお解り頂けたでしょうか?次回予定ではゴダイユウスケ=ダイが出ます、はい。たぶん。