仮面ライダークウガ-青空と笑顔の戦士再び-   作:芹沢春輝

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年を重ねた五代雄介って、まんま今のオダギリジョーの風貌な気がする。


青空の行方⑤

 

「でも…やっぱり君は今はクウガにならない方が良いよ。」                          

五代さんはやはりそう続ける。                                 

「どうしてです?」                                         「あの夏目博士って女の人に渡した石盤と、ベルトの欠片、君も見た?」                                          「あっ、僕そういえば霊石を落として少し壊しちゃって…」                                                「知ってる。君を運ぶときに確認したからね。」                            「どうやったらあのベルトを出せるんですか?」                            「えっ?それは…自分で解るときがくると思う。その時こそがクウガになるとき…かな。」                                     

「だから今はって事…ですか。」                                   「…うん、だから今はとりあえず俺に協力してくれないかな?あの怪物はグロンギって言って…」                              

 

僕は五代さんから、怪物の事、クウガの事、そして一条薫という刑事さんの話を聞きながら共に遺跡に向かう。刑事さんの話をしているときの五代さんはとても楽しそうだった、

そして確信した。

夢で見た雪山での五代さんの戦いを見守る男性、それが一条薫だと。

                        

「それで五代さん、どうやって遺跡の中にはいるんです?警察官がいっぱいだし、下手なことしたら公務執行妨害で捕まりますよ?」                                        「その辺は、考えてなかったなぁ。」                                   

「あー…えっ、ちょっ、えっ?」                                      

「うん!ニコッ」                                           笑顔+サムズアップでとても爽快だが…いや爽快すぎる。                                                  「どうするんですか…」                                       「うーん、大丈夫、きっと何とかなるよ!」                                 

ふと思う、五代雄介という人は生粋の自由人なのだろうと。                                                 

 

「何とかって…それに遺跡に何を調べに行くんです?奴ら、グロンギでしたっけ?それの封印されていた場所が遺跡付近だったのは解りますよ?さっきの話でね?」                          

 

グロンギについて説明をすると奴らは過去にクウガによって遺跡に封印され、封印が解かれ再び解き放たれる、そして戦いが、殺し合いが始まる、対象は人間及び闘うもの。                                                 「その話、おかしいとは思わなかった?」                              

「えっ?」                                             「封印されていたグロンギが再び世に解き放たれた時、俺はクウガになって戦た。10年前にね。」                                    

「ええ。ん、あれ?」                                       

「気付いたね。そう、俺は今向かってる遺跡をこの間まで知らなかったしし、あの場所で戦ったのも君を助けた時が初めて。まぁ近くで最初戦って取り逃がしたけど、それと君はグロンギを…未確認を知らない。たった10年前に俺や仲間が戦った奴らを、世間は知らないようだしクウガの事、当時は未確認4号と呼ばれたけどそれも今はない、と言うか怪物扱い。」

                         

 

「えっ、ちょっと待って下さい。訳が分からないです…五代さんがクウガになったの10年前、当時僕は14歳だから…えっ、そんな話ありました?未確認…とか。」                           

 

「やっぱり色々とおかしいんだ、繋がらない…俺が戦いを終えて旅に出てそして10年余り月日はたった。でも10年であの悲惨な戦いや事件を忘れるなんて…有り得ない。それと、いつの間にか気付いたら俺はあの遺跡の中にいてね。何かに呼ばれた気がして。そして出てみればここはどこ?な状態だったし、取り逃がしたグロンギを追って街に出るとグロンギを見つけて戦って、遺跡に戻ったら君に出会った。」

                                 

「えっと、つまり五代さん。遺跡に向かってる理由は…」                                                 「グロンギの気配が濃い。だから何か解るかなと。」                          「戦いに向かってる訳ですか…」                                   「怖い…よね?君はやっぱり行かない方が」                              「行きます、僕は五代さんの笑顔を守りますから。何か解らないけど誰かに戦えって言われてるような気がして…」

                          

「…わかった。とりあえず一緒に行こう。」                              五代さんもおそらく同じ経験(過去のクウガの幻影?声?)があるのだろうか、それを最後に僕達2人は足早に遺跡へと向かう。                               

森林が開け、遺跡が見えてくる頃には警察官や考古学の研究者らしき人がたくさん見受けられた。                               物陰からそっと覗くと、血が飛び散っているところの現場検証、少し離れたところには地面に穴が空いている、そこの現場検証もされていた。                                    「あれって…」                                           「俺がグロンギを倒した時の爆発でできた穴だね。」                          「あんな穴が空くって何をしたんです?」                               「二度目に君を助けたときと同じさ。」                                「あぁ…」                                             

                         蹴るときに封印の力を足で注入する、五代さん曰わくそうらしい。他にも方法はあるとか。                                  「出来れば君には味わってほしくないけどね。あの感覚はやっぱり好きになれないから。」                                  「僕はやりますよ?皆を守るなんて大それた事はできなくても、人独り守る位はしたいから。」                                五代さんは何も言わず、僕に笑顔をくれた。                              その時、遺跡の方を見ると、ある女性が目に入る。                            「あの女の人…うーん?僕の中にある霊石を持ってた人じゃないですか?」                                             

と、横を見ると五代さんは単身その女性の元に向かうべく、検問突破を試みる、が。                                    

警察官に思いっきり捕まってしまった。何か言われてるな…                       

 

仕方ない一か八か…僕は自分の所属する研究所の名刺を手に五代さんにかけよる。                                      「ちょっと五代博士、待って下さいよ。あっすみません、ここの担当になってる夏目博士の助手の一条カオルといいます、こちらは夏目博士の代理の五代博士でして」                         と、警察官に名刺とついでに研究所の許可証を見せると、難なく入ることができた。                                     「やるねー、カオル君。」                                      「もうちょっと考えましょうよ?てか初めて名前で呼んでくれましたね。」                                         「一条さんは一条さん。カオル君はカオル君ということで、どう?」                                            

 

よく解らないがそういうことらしい。                                 「あっ、五代さんあの女性ですよ!うーん?」                                 

「行こうっ!」                  

 

「ちょっと待って!?」

 

                         青空の下、僕達2人は再び歩み出す。

 

 

 

 

 

 

五代の心中━━━━━━━━━━━━。

 

 

 

俺の予想通り、

 

 

「助けてくれてありがとうございます五代さん。」  

 

やはり彼は俺を追ってきた。来ると思っていた、と言った方が正しいか…                                     

無事で良かった。いや…無事なのは解っていた、彼は俺と同じなんだから。良かったのだろうか?本当に良かったのだろうか?                  

 

 

一条さん、俺どうすればいいんでしょう。こんな時あなたならどうするのか、教えて下さい。ふと見上げた青空は何も答えてくれなかった。                                     「それでもやっぱり君は戦わない方が良いよ。」                            あんな辛い戦いを痛みを苦しみを誰にも味わってほしくない。

それに彼のベルトには亀裂が入って欠けている部分がある。

間違いなく危険な状態に間違いない。

体の一部と同じベルトにもう傷があると言うことは…もしもの時…伝説の闇…黒の力にのまれてしまう可能性もある。                                    

「僕は皆を守るなんて大それた事はできないけど、人独り位は守りたい」                 

 

「五代さんが皆の笑顔を守るなら僕は五代さんの笑顔を守ります。」                                            彼の言葉に俺は何も言えなかった。

一条カオル、俺の大切な人と同じ名前。彼は彼なりの戦う覚悟がある。

まるで昔の自分を見ているようだ…

彼が夢で見た俺の過去の戦い、その悲惨な姿を見たから…彼は俺を助けようとしてくれている、昔の自分と同じ。誰かの笑顔のために。

独りでは抱え切ることは到底無理な戦いの重さと痛みと傷み。

きっと辛いはず、そう思うから…だから彼は今、俺に協力してくれようとしている。だったら俺の出来ることは。                                       

「一条さんは一条さん、カオル君はカオル君ということで!」                                               彼の戦いを見守ろう、そして共に分かち合おう、戦いの辛さ、苦しさ、そして悲しさを。

彼が苦しいときは俺が戦い、俺が辛いときは彼に助けて貰おう…そっか…きっとそうだ。

10年前のあの戦いの時、一条さんは今の俺と同じ気持ちだったんだ。

ごめんね一条さん、

解ってるつもりで全然解ってなかったです。俺、もっと頑張らなくっちゃ、

一条さんに怒られちゃいますね。

                                 

だから、今俺の出来ることは。                                    「よし、行こうっ!」                                        ただ前に進むこと!ですよね一条さん!                                見上げた空が笑ってくれたそんな気がした。                              歩いみても走っても同じ場所にはたどり着くけど、走り出さなくちゃ変わらない。                                     

君を連れていこう、悲しみのない未来まで…

 

君がくれた笑顔だけポケットにしまって。

 

 

いつかカメラで撮った写真をポケットにしまうとまた少し寂しかったが、道が拓けるような気がした。   




そろそろ戦闘パート入りますが…描写上手くできるかな…
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