私は...元アビドス生徒だ...
頭が他の人よりも少しだけいい事しか取り柄の無い私を認めてくれた先輩が大好きで、そんな先輩が大好きなアビドスも好きだった。
先輩達と一緒に借金返済を頑張っていたけれど、このままでは終わらないどころか主要な土地まで向こうに取られ八方塞がりになってしまうと気付いた私は...連邦生徒会に入ることにした。
連邦生徒会なら何とか出来るかもしれないと思って、唯一の取り柄で先輩達が褒めてくれた勉強を必死に頑張って頑張って頑張って...。
その間に先輩と喧嘩しちゃって仲直りする事も出来ないまま連邦生徒会に入った。
でも私は無力だった。アビドスに対してもカイザーに対しても何も出来ず、業務に追われる日々。連邦生徒会に入ればアビドスを救えて、先輩と仲直りできるって思ってたけど現実は非情だった。私は裏切り者のまま何も出来ずアビドスが無くなるのを見ていくしかないのかと思っていた。この時までは...。
「貴方が梔子ユメですね?」
カイザーの理事長が乗ったゴリアテの攻撃から遮蔽物で身を守っているアビドス生徒に声をかける。
「ひゃあ!び、びっくりしちゃった...。
そうですけどあなたは...?」
緊迫した状況の中、後ろから声をかけられ驚いていた。申し訳ないことをした。
「私は連邦生徒会の者です。先生からアビドスの生徒会長を助けて欲しいとの応援要請があり駆けつけました。」
私が声をかけた人は数年前、アビドスの砂漠で行方不明になり死亡したと思われていたアビドス生徒会長の梔子ユメだ。雷帝の遺産である不思議な力を持つパワードスーツによって生き延びていたようだった。
そのパワードスーツはとても強力で、それを使いこなせばキヴォトスを支配できるという噂が立つほど。
それを手に入れるためにカイザー理事は梔子ユメを罠に嵌め、アビドスをカイザーの軍勢で攻め落としているのが現在の絶望的な状況だ。
「ありがとうございます!でも...私は逃げてばっかりで...ここで立ち向かわなきゃいけないんです!」
とても真っ直ぐな目で私を見つめながら梔子ユメは話す。私には眩しすぎる目だ。
「いけません。確かに貴方があのパワードスーツに乗ればここでカイザーの理事長を撃退することは出来るでしょう。でも貴方も相当な消耗を強いられる。今現在アビドスを攻めているカイザーの軍勢に押し切られてしまうでしょう。そうなっては本当にアビドスは終わりです。」
「でも...向こうは私を見す見す見逃すとは思えないよ...。」
「なので私がある程度時間を稼ぎます。その間にどうかお逃げ下さい。」
ようやくだ。アビドスに対して何も出来なかった私がようやく役に立てる。
「そんなの!あなたを置いていくなんてできないよ!やっぱり私も戦う!!」
そう叫ぶ梔子ユメの肩を銃弾が掠る。今隠れている遮蔽物ももう持たないだろう。
「...私は、元アビドス生徒なんです。今までアビドスに対して何も出来なかった私がようやくアビドスの為に役に立てる。貴方が生き延びれば、アビドスは救われる!だから...行って!後輩!」
最後に本音をぶちまけ背中を思いっきり押す。私が梔子ユメに近づくために通ったルートだ。遮蔽物が多く他のルートを通るより多少はマシだろう。
「逃がすとでも思ったか!!」
だがそれでも相手からは見えてしまう。ゴリアテから梔子ユメに向かって銃弾が放たれる。まともに食らってしまえばそれこそ終わりだ。そうなる前に私はゴリアテの足元に持ってきた大量の手榴弾を転がす。
「な、なんだこの爆発は!?何者だ!?」
爆発の連鎖に耐えきれず、ゴリアテの姿勢が崩れる。そんな突然な出来事に理事長は焦りながら下手人を探す。
私は梔子ユメに攻撃が行かないよう敢えて堂々と姿を現す。
「連邦生徒会の者です!先生から応援要請があり駆けつけました!貴方を拘束させていただきます!!」
そう叫びながら私はゴリアテへと発砲する。ほとんどダメージはないが私にヘイトが向くようにひたすら撃ち続ける。
「連邦生徒会だと?たった1人でか?滑稽だなぁ!」
イラついた様子で私に攻撃する理事長。とりあえずヘイトは買えたようだ。ひとまず一安心した。このまま私のことを無視して梔子ユメの方を追っかけられていたら私には止めるすべが殆どない。大きな賭けだったが成功したようだ。
私は前に出る。銃弾の雨を避けゴリアテの足元まで走り抜き、ゴリアテの足に発砲する。
が、
「グゥッ!!!!」
ゴリアテの強力な蹴りを食らってしまい、近くの遮蔽物まで飛ばされてしまう。
あまりの痛さに身体が動けない。視界がぐわんぐわんする。力が入らない。
「嫌ァ!逃げて!!」
梔子ユメの悲鳴のような叫び声が聞こえる。
何だ、まだ逃げ切れてないのか。ならまだ倒れる訳にはいかない。
「私たちアビドスには...夢があった。」
「借金を全て返済して...アビドスを...復興するという夢が...。」
私には叶えることの出来なかった願い。夢。でも貴方ならきっと...
「貴方の...せいなんかじゃ...ないわ...。走りなさい、後輩...。後ろを...振り返らないで...。」
私は隠していた折り畳み式のロケットランチャー(ミレニアム制)を震える手付きで組み立て、とどめを刺すために近づいてきたゴリアテに向かって発射する。だが腕で防がれてしまった。
「無駄な抵抗をしやがって...。お望み通り貴様から殺してやろう。」
そう言い理事長は銃口を私に向ける。万策尽きた。これで終わりだ。
「生きて...後輩...。貴方は...アビドスの...」
「ユニコーンッ!!!!!!!!」
梔子ユメの大きな叫び声と銃口から銃弾が放たれるのはほぼ同時だった。
銃弾が私の身体に撃ち込まれる寸前、目の前に見た事のある盾が私のことを守ってくれた。
「これは...先輩が使ってた...」
淡い光を纏っていたそれはアビドスで代々使われてきた大きな盾だった。先輩は私が3年生になったら使ってねと言っていた。結局私が使うことは無かった代物だ。
「来たな...ユニコーンッ!」
理事長は怒り半分喜び半分と言った声色で空を見上げる。
空から降ってくるのはあのパワードスーツだ。あれの名前はユニコーンっていうんだなぁ、とどこか的外れな感想しか出てこない。
そのパワードスーツを身につけようとそれに近付く梔子ユメ。だが理事長がそれを許すわけがなく
「そいつを!!!よこせぇ!!!」
叫びながら梔子ユメに発砲する。
だが私の前にあった盾が今度はひとりでに梔子ユメを守るよう空中に浮き始めた。
そしてパワードスーツを身につける梔子ユメ。装着が完了すると、一角獣のようなヘルムの角が開き、あの盾と同じ淡い光を放ち始めた。銃弾を盾で守りつつ私の前に立つ。その大きな後ろ姿に、私はかつての先輩を重ねてしまった。
「あぁ...先輩...私は...役に...たてました...か...。」
私はそこで眠るように気を失ってしまった。
なんか思いついちゃったんで書いちゃいました。めちゃくちゃ拙い文章だし誤字ありそうだしめちゃくちゃだしで批判殺到するか、もしくは見られすらしないでしょうけどまぁただの自己満です。
絶対続かない
あとこの概念誰か拾って使っていただいてもいいんですよ?もっと文章力のある人が書いたものを見たい!!!