主を失った狼、透き通る世界に行き着く   作:けんどーさん

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咳の音

狼が救急車に乗るところを見送り、ゲヘナに問題児の引き取りをし、その後狼が目覚めるまで隣で待った

 

狼が目覚めた後は帰った後、生徒たちに事情を説明していた

 

 

 

"うん、だから大丈夫だよ''

 

「……良かったです。無事目を覚ましたんですね」

 

「……」

 

「トリニティで1番強いと言われている相手に互角どころか深手を負わせるとは、侮れないな…」

 

「アズサそれ今言うことなの…?」

 

各々が無事を安堵?しているなか、1人青ざめて震えているハナコを見て先生が声をかける

 

"ハナコ、大丈夫かい?さっきからずっと静かだけど……''

 

「珍しく……その、ふ、不埒な格好でもないし、どうしたのよ」

 

「……その、なんていえば良いのでしょうか…」

 

「今回の事件は…そもそも私が夜に出かけないかを」''ハナコ''

 

何を話そうとしたのか察した先生が遮るようにして喋る

 

"大丈夫。ハナコのせいじゃない。今回はいろいろ不幸が重なっただけさ"

 

「でも…」

 

"それに狼なら許してくれるさ。それどころか強い人と戦えていい経験だったとか言うよ狼は''

 

「……そう、ですか」

 

"もし気になるなら直接会って謝ればいいさ。そこまで酷い人では無い……ケホッ''

 

ふと、咳が出た

 

"だから、大丈夫…ケホッ、ゲホッ''

 

胸が苦しくなり、咳が止まらない

 

「せ、先生?大丈夫ですか?」

「ちょっと、どうしたのよ。咳ぐらいで……」

 

膝に、いや全身に力が入らない

まともに立つことすらできなかった

 

「……!!ヒフミ、コハルは救急車と正義実現委員会に連絡を。先生なら救急車の護衛はつくだろう。ハナコは先生の介抱を手伝ってくれ」

 

「は、はい!」

 

「うそ、どうしたのよ!先生!?」

 

「せ、先生!!しっかりしてください!」

 

"カハッ……ゼー、ゼー……これ、は……''

 

先生は1人、これが、己の身に起こっている物が何なのか気づいた

 

そして、願った

せめて生徒には、この苦しみを知ることにならないようにと

 


 

AAAAAAAaa咳の音、先を生きる者AAAAAAAaa

 

どこかで、苦しげな咳が聞こえる

 

咳をしているのは、命を賭して生徒を守る

 

1人の男のようだ

 

_______________

AAAAAAOKAAAAAA

 


 

 

「おお!よく来たな嬢ちゃん!」

 

「あんたたちほんと良く来るわね、いらっしゃい」

 

「ええ、久しぶりね大将。セリカ。いつものをちょうだい」

「久しぶり、と言っても4、5日ぶりぐらいだけど」

 

「もうすっかり常連さんだね!大将、私いつもので!」

 

「わ、私もお願いします…」

 

便利屋68が柴関ラーメンで食事を注文しているころ

 

「……おや〜?久々に見る顔だぁ」

 

「ん、久しぶり」

 

「あら☆お久しぶりですね」

 

「こんにちは大将、セリカちゃん。便利屋の皆さん」

 

 

アビドスのメンバーもまた柴関ラーメンへと来ていた

 

「さすがにこの人数は食うにはここは狭いな…悪いなアビドスのみんな。すこし待てるか?」

 

「もちろん、早い者順でいいよ〜」

 

「わりいな、すぐ作るから……ゲヘッ!」

ふと、柴大将が大きく咳をした

 

「わ、悪い。ちょっと喉が……ゲホッ……ゲホッゲホッ!」

 

「ちょ、ちょっと大将……大丈夫?」

 

セリカが大将の背中を摩る

 

「ゲホゲホ、な、何が……ゲハッ!」

 

大将の口からボトボト……と血が垂れ始める

 

「な、なな……吐血してるじゃない!」

 

「アヤネちゃん救急車呼んで!」

 

「は、はい!」

 

大将は今もまだゲホッゲホッと咳をしている

そして、ふとホシノは大将の吐いた血を見た

 

その血は、血と言うには酷く()()()色をしていた

 

「!!!!!」

 

ホシノは1人、知っていた

 

その血が何を意味するかを

 

「……おじさん、治せる人知ってるかも。とにかく救急車で病院に運ばれたらおじさんに連絡して!」

 

「ほ、ホシノ先輩!?」

 

ホシノは1人駆け出した

 

もしその予想があっていれば、今頃……

 

 


 

AAAAAAAaa咳の音、心優しき獣人AAAAAAAaa

 

どこかで、苦しげな咳が聞こえる

 

咳をしているのは、ラーメンを生徒に振る舞う

 

1人の獣人のようだ

 

_______________

AAAAAAOKAAAAAA

 

 

 


 

「まいどー!!」

 

ガラガラ、とドアが開いて客が帰る

 

「しめしめ、今日も大儲けだ!まさか銃と弾がここまでご入用だとはねぇ……」

 

少女は、たまたま一山当てていた。金もたんまり溜まり、そろそろ始まるデカイ稼ぎ場に向けて準備を進めていた

 

「それに、これは旦那も喜び……ケホ」

 

ふと、咳が出た

 

 

「……なんだ、急に……ゲホッ」

 

咳が止まらない。呼吸も苦しくなり、立っていられなくなる

 

「ゲホッゲホッ!ゼー……だ、れか……」

 

「すまない、少し忘れ物……っておい!大丈夫か!?」

 

 

 


 

 

AAAAAAAaa咳の音、品売りの少女AAAAAAAaa

 

どこかで、苦しげな咳が聞こえる

 

咳をしているのは、品を売りさばき成り上がりを目指す

 

1人の生徒のようだ

 

_______________

AAAAAAOKAAAAAA

 




ここまで読んでくれてありがとうございます
こんなに短くてもいいのかどうかと迷う日々……

ただコナ様、発毛効果第1位の人様、推しが尊い3世様、裏切り者の第4隊長様、河童傘様、おかんたうんたー様、評価9ありがとうございます!

雅やか英雄様!誤字報告ありがとうございます!

ふぅ……オリチャー進むよどこまでも。頑張ります
あと感想めちゃくちゃ多く来てめちゃくちゃ嬉しかったです。また待ってます

では、また……
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